バンダイナムコ、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」

「REV3.02」のインプレッション


9月12日 バージョンアップ



 株式会社バンダイナムコゲームスは、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」を9月12日に「REV.3.02」へとバージョンアップした。「REV.3.02」のトピックスは、先日お伝えしたとおり、「模擬戦」と「プライベートマッチ」の復活と、2機の宇宙専用機体の登場となっている。詳しくは公式サイトにて確認していただきたい。


■ 宇宙専用モビルスーツ2機のインプレッション

 今回、久々に宇宙専用の近距離戦型モビルスーツ2機種がロールアウトとなった。

● RX-78GP01-Fb ガンダムGP01フルバーニアン

近距離戦型 コスト280
宇宙専用

 「ガンダムGP01」にブースト・ポッドを備えた「ガンダムGP01フルバーニアン」。「ガンダムGP01」同様、高バランサーに分類される機体で、機体コスト素体で280、武装によるコストアップはない点も同じ。

 本機の最大の特徴は、「空中での長時間ダッシュが可能」ということ。ちなみに、地上でのブーストダッシュは、そのスピードは劇的には変化しないものの、ブースト消費量が高めになっており、その消費具合ははっきりわかるほど違う。オーバーヒートの回復時間も遅めなので、慣れるまではブーストゲージの管理に気をつけたい。

 高速移動したいときは、ブーストダッシュは地上でなるべくしないように、軽くジャンプしてからダッシュする、もしくは高所からダッシュするようにすると、ダッシュの長さを活かして使っていけるだろう。逆に言えば、空中でダッシュするということは着地を狙われやすい、ということにもつながるので、基本的なことではあるが、着地硬直を晒さないよう、物影へうまく隠れる必要はあるだろう。

 続いて武装を見ていこう。メイン射撃に装備される2種類の「ビーム・ライフル」はどちらも硬直は皆無。近距離戦型「ビーム・ライフル」の基本的特性を備えており、かつどちらも連射が利く、リロードは長めという点も共通している。

 「A」は単発発射の撃ちきりリロード式ビーム兵器で、威力は15~20程度と低め。使い勝手は「ガンダム」の「ビーム・ライフルA」を近距離用に射程を延長したような感覚だ。かたや「B」は、2連射の常時リロード式武装で、「ガンダムGP01」の「ビーム・ライフルB」を2連射セットにしたような連射間隔で発射する。ただし、こちらは1発ごとにリロードが完了した段階で撃てるため、単発でも撃てる(2発以上溜まっている場合は2発撃つ)。ダメージは単発で13~15。「A」よりもFCS距離が短いが、弾が加速するため、弾数を活かした置き撃ちでも、硬直狙いにも使っていける武装となっている。

 サブ射撃の「頭部バルカン砲」は、よろけさせやすい5発発射のバルカン砲。ひっかけるように使って相手をよろけさせる、もしくは全弾叩き込んでもいい。クイック・ストライクのきっかけには使いやすい性能となっている。

 格闘武装は「ビーム・サーベル」。「ガンダムGP01」と威力が変わっており、24、26、30の計80になっている。3段目が最高威力になっており、総合ダメージで「GP01」より低下している点には注意。

 AP(アーマーポイント)値はノーマルで285、機動重視セッティング1(旋回性能向上)で280、2で270(ジャンプ性能向上)、3で260(ダッシュ性能向上)、4で250(旋回/ダッシュ/ジャンプ性能向上)、装甲重視セッティング1(タックルダメージが50に上昇)および2(バランサー性能向上)で290、AP値が向上する3で335、4で290(ブースト量向上)となっている。

 重力の小さな宇宙ステージでは、空中でのポンピングジャンプ合戦になることが多々あるが、そこからブーストダッシュを使っての機動がやりやすい、という点がこの機体の最大の特徴といえる。相手がブーストゲージ切れを嫌って先に物陰に着地するところに、余裕を持って空中ブーストダッシュを使って攻め込み、硬直に「ビーム・ライフル」や「頭部バルカン砲」を叩きこんで、なおかつクイック・ストライクから格闘による追撃といった運用イメージが基本となってくるだろうか。直線軌道武装しかないが、障害物に敵機が隠れるような状況でも、長い空中ブーストダッシュを使いこなすことで追い詰めることもできる。

 コロニーステージでは「ガンダムGP01」と「ガンダムGP01フルバーニアン」のどちらを使うか悩みどころだが、「ガンダムGP01フルバーニアン」は、独特のクセのあるブーストダッシュを使いこなすことで勝機が見えてくる、別の運用が必要な機体だろう。長いブーストダッシュ距離を活かし、高所からけん制しつつ、相手を振り回すような機動ができる点は大きな魅力。ただし、AP値がコストの割には低めなので、コストも鑑み、格闘に固執して突っ込みすぎるのには注意したいところだ。


● MS-21C ドラッツエ

近距離戦型 コスト120
宇宙専用(コロニー内出撃不可)

 ザクの胴体にスラスターをつけたという独特の構成を持つ哨戒用モビルスーツ。素体コストは120。この機体も「ガンダムGP01フルバーニアン」同様、空中でのダッシュ速度がコストにしては速く、反面、地上でのブースト消費量が多め。移動するときは軽くジャンプしてからブーストダッシュするようにしたほうがいいだろう。

 メイン、サブ武装ともに「40mmバルカン砲」が装備されており、メイン武装は「A」と「C」の2タイプ、サブ武装は「B」で固定。

 メイン武装の「A」は、1トリガー6発発射のバルカン砲。FCS距離は短いが弾速は速く、連射間隔、攻撃間隔も短めで命中率に優れる分、威力は「C」に劣るが、フルオート射撃が可能でリロードは「C」より長め。ダメージは単発で6~7程度。「C」は弾速がやや遅めで連射間隔も長く、FCS距離も「A」より長いが威力は高め。ダメージは単発で7~11程度。主に弾幕を張ってかすらせる使い方が向いている。

 サブ射撃の「B」は、1トリガー4発のオレンジ色の弾を発射する。リロード時間は「A」と同程度。距離が離れているときの威力はメインの倍近くあり(単発5~14程度)と蓄積バランサーダメージの高さが特徴で、集弾率も高い。咄嗟のカットや撤退時に敵機を転倒させるといった防衛的運用だけでなく、意図的に引っ掛けるようにして使うことで、クイック・ストライクで立ち回ることも想定に入れられる魅力的な武装だ。

 格闘武装は「ビーム・サーベル」。20×3の計60の威力で、「ザクII」などと同じになっている。

 AP値は低めで、セッティングによるが、特に機動重視セッティングでは旋回性能が悪化傾向にある。AP値はノーマルで235、機動重視セッティング1(ブースト量向上)で230、2で222(ジャンプ性能向上)、3で210(ダッシュ性能向上)、4で200(ダッシュ/ジャンプ性能向上)、装甲重視セッティング1(タックルダメージが50に上昇)および2(バランサー性能向上)で240、AP値が向上する3で295、4で240(ブースト量向上)となっている。

 120コスト、低AP、空中での移動に長けるという部分では「オッゴ」との違いが気になるところだが、本機はバランサー性能をセッティングで中バランサーに変更できる点がまず大きな違いだろう。武装バリエーションについても、バルカン系がそろっている「ドラッツェ」と、マシンガン系の武装はメイン射撃のみ、あとは誘導に優れる武装を持っている「オッゴ」と異なっており、武装適正距離は「オッゴ」のほうがやや遠め、その内側の間合いでは、直線弾道武装を使いこなせる腕があれば、「ドラッツェ」のほうが有用な場面もあるだろう。ただし、機動重視セッティングでは、旋回性能が悪化しているため、近距離での立ち回りはレーダーをうまく使いつつ、長い空中ブーストダッシュで補っていきたい。

 いずれにしろ宇宙ステージ(コロニーステージを除く)のジオン公国軍は、近距離戦型モビルスーツに「ザクII」、「オッゴ」、「ドラッツェ」と、利用局面に合わせて3種のコスト120機体がチョイスできる点は魅力的といえる。



■ モビルスーツ関連の調整

 今回の調整は、地球連邦軍側は「ジム(WD隊)」の「100mmマシンガン」の威力が下げられ、「REV.2.52」以前の威力(単発8程度)に戻されている。蓄積バランサーダメージなどには手が入っていないので、引っ掛けてからのフルオート射撃をからめた拘束力の高さは変わらず、使い勝手も大きな変化はない。「ガンダムGP02A(MLRS仕様)」の「MLRS(A)」は、蓄積バランサー威力が増やされ、対高バランサーで2発でダウンという性能となった。また、命中率が低下しており、軌道も若干変更され、当たりにくくなっているが、弾速は変わっていないので、こちらを見ていない敵に対してのダメージソースとしての使い勝手は悪くはない。

 ジオン公国軍側は「ザメル」の全セッティングにおけるAP(アーマーポイント)値が下げられ、ノーマルおよび機動重視セッティング1で320、機動重視セッティング2で312、装甲重視セッティング1、2は328、バランサー性能が向上する装甲3では348となった。装甲セッティングでも「REV.2.52」時の機動重視セッティングよりもAPが低下しているため、今までのように高APを活かした単機拠点砲撃は難しく、護衛機体のフォローは必須となるだろう。また、タックルを射撃兵器に合わせ、上手にダウンするようにしていかないと、よろけさせられると高いバランサー性能があだになり、あっという間に蜂の巣にされてしまうだろう。「迷ったら『ザメル』」という使い方は難しくなり、今までより、さらに機体特性を活かした立ち回りを護衛戦力と共に考えて戦う必要が出てきたといえそうだ。


(C)創通・サンライズ

(2011年 9月 12日)

[Reported by 三番町第20小隊]