C&Cメディア、「TARTAROS -タルタロス-」では初のオフラインイベントを開催
最新マップ「Aisen」や夏のアバターに、ファンの熱い声援が飛ぶ


7月2日 開催

会場:時事通信ホール



約200席のホールは入場開始直後にはほぼ満席に

 株式会社シーアンドシーメディアは、アクションMORPG「TARTAROS -タルタロス-」の初めてのオフラインイベント「タルタロス 感謝祭 2011」を開催した。

 「タルタロス」はキャラクター性が強く、オンラインゲームには珍しく結末のあるオンラインゲームとして知られる。正式サービス開始から1年半が経過し、そろそろ最初のシーズンがクライマックスを迎えようとしている。

 イベントでは、「タルタロス」プロデューサーの織田英治氏、ディレクターの川原久義氏が今後のアップデート予定を紹介した。この夏に登場するアバターには、ファンから熱い声援が飛んでいた。スペシャルゲストとして登場した開発の韓国INTIV SOFTの代表取締役社長イ・ジュウォン氏は、秘蔵のイラストと共にエンディングに向かうストーリーの一部を紹介した。

 また1周年記念のイベントとして行なわれたキャラクターの人気投票「タルタロス総選挙」でワンツーフィニッシュを飾った人気の姉妹、「ルコ」と「リアン」の声を担当している声優の佐藤聡美さんと、ささきのぞみさんもゲストとして登場し、トークショーやミニゲーム、ユーザー参加型のアトラクションを行なった。

 これまでたくさんのオフラインイベントをレポートしてきたが、ほぼ満員の会場がこれほど一体感に包まれたイベントはそれほどないのではないかと思う。大いに盛り上がって予定時刻をかなりオーバーしての終了だったが、参加した人たちは終了後も楽しげに談笑していた。

 このレポートでは、イベントで発表された最新のアップデート情報と、賑わいだイベントの様子をお伝えしたい。




■ 「エターナルダンジョン」の拡張や新マップ「Aisen」などを発表

「タルタロス」プロデューサー織田英治氏
ディレクターの川原久義氏

 今後のアップデート情報は川原氏、織田氏の2名から発表された。1番の注目は、現在20階まで実装されている「エターナルダンジョン -無限回廊-」が倍の40階まで拡張。「エターナルダンジョン」はボスが待ち構える塔をどんどん登っていくというエンドユーザー向けのコンテンツ。発表されたスクリーンショットには、塔の中に鬱蒼と茂る植物が写っており、登場するモンスターも精霊のようなものや、木の化け物のようなものがいるそうだ。実装は今年の夏に予定されている。

 現在実装されている「結界の帳幕」の次の舞台となる新マップ「Aisen(エイセン)」のスクリーンショット、水の精霊ふうのモンスターや、怒らせると怖そうな女の子のイラストも発表された。女の子は「可愛いと思って近寄ると酷い目にあうかもしれない」(織田氏)という要注意人物だ。

 マップに登場するNPCについては、青い衣装を付けた精霊のような姿のNPCがキーマン。「表情が困り顔なのでいろんなクエストをいっぱい無茶振りしてくるかも」と川原氏。織田氏が注目しているのは首に「T」の文字を付けた犬。「登場した時にはぜひ名前を確かめてみて」と語った。

 夏の新作アバターは、開放感あふれるワンピースやTシャツ姿。スクリーンにイラストが出ると、わっと歓声が上がった。こちらは近日実装ということで、早ければ次のメンテナンス明けにも実装されそうだ。

 新しいシステムも発表された。「シナリオリプレイ機能」は懐かしの名場面をもう1度見ることができる機能、「アバター合成機能」は使っていないアバターを組み合わせてステータスや外見が違う新しいアバターにリサイクルするというもの。「インベントリ―構造改変」は、アイテムをスタック可能にしたり、製作を簡単にしたりすることで、銀行やインベントリを開けるというものだ。どれもユーザーからの要望が大きいもので、発表されると拍手が起こっていた。こちらは年内の実装を予定している。


現状の20階から40階まで倍の広さに拡張される「エターナルダンジョン」登場する敵やボスの雰囲気も、これまでとは違うものになるらしい
新マップ「Aisen」と、登場するNPCたち。青い髪の少女がこのマップの鍵を握る人物らしい
近日実装される夏のアバター。発表された瞬間の会場の沸き方は驚くほどプレイを便利にする3つの新システムも現在開発中



■ INTIV SOFTのイ氏が、複数の結末があるというエンディングを語る

INTIV SOFTの代表取締役社長イ・ジュウォン氏

 ここからは、開発会社INTIV SOFTの代表取締役社長イ氏が登場しての質疑応答が行なわれた。イ氏は社長というだけではなく、シナリオチームを率いて自らも「タルタロス」の世界観やメインシナリオを手掛ける開発者でもある。そのためストーリーに関する質問が多かった。

 「タルタロス」は年内のエンディングを目指して、開発が進められている。今回は会場限定で、特別にエンディング部分に入る重要なイラストが公開された。イラストは撮影禁止だったので、残念ながらお見せすることはできないが、描かれていたのは誰かのお墓と、墓を見下ろしているらしい2人の人影。墓にはリースが掛けられていた。

 イ氏はイラストについて「誰かが眠っているお墓です。今はまだ人影が誰かをお話できないのですが、想像を膨らませてもらいたいです」と語った。そしてこれはたくさんあるエンディングの重要なシーンであること、必ずしも悲しいだけのエンディングにはならないということも合わせて説明した。エンディングはどうやらいくつかの種類があるようで、これはその中の1つということらしい。


韓国釜山にあるINTIV SOFTの開発室を、織田氏が訪問。あまり見る機会がない、オンラインゲームの開発風景が紹介された



■ データで見る「タルタロス」。新規タイアップ企画も発表

 「タルタロス国勢調査」と題したコーナーでは、運営が集計した数字やゲーム内で行なったユーザーアンケートをもとに、「タルタロス」にまつわる様々な数字をグラフ化して紹介した。プレーヤーの男女比は男性が7割と多く、年齢別では25歳以下が約7割を占める。レベル帯では低レベルと高レベル帯に人が集中するという結果となった。

 「タルタロス」は9キャラすべてを1人のプレーヤーが使うことができるが、その中でもメインに使っているキャラクターのランキングでは、火力があり使いやすいアタッカー系のキャラクターが上位を独占した。

 好きなBGM第1位は誰もが必ず1度は聞く、サーバー選択画面のBGM「Wheel of Fortune」がトップを獲得。これらの人気のBGMを収録したサウンドトラックの企画が進んでいることが発表され、こちらも声援を受けていた。また、公表だったアニメタイアップの第2弾として、GONZOのオリジナルアニメーション「こぴはん」とのタイアップが発表された。

 他にも電撃オンラインとコラボレーションする、ユーザー投稿型のブログ「天空の投稿陣」が7月に開始、さらにコミカライズのプロジェクトも進行中と、様々なジャンルでのメディアミックスが今後展開していく予定だ。


ゲーム内で集めたアンケートをもとにしたデータ。メインキャラクターの1番人気は前回の「ルコ」から「イリシア」に
アニメ「こぴはん」とのタイアップやコミカライズなどのメディアミックスが発表された



■ ゲストの声優2人が、ステージ上でゲームの名場面を再現

「ルコ」の声を担当している佐藤聡美さん(左)と「リアン」の声を担当しているささきのぞみさん(右)
「ルコ」(左)と「リアン」(右)は、「タルタロス総選挙」でワンツーフィニッシュを獲得

 発表の後は、声優の佐藤聡美さんとささきのぞみさんを迎えてのトークショーとミニゲームが行なわれた。佐藤さんが演じる「ルコ」は、スピーディーで軽快な動きが人気のプレーヤーキャラクター。「リアン」はイベントの中に登場する「ルコ」の姉。1周年記念のイベントとして2011年1月17日に開催された全キャラクター対象の人気投票「タルタロス総選挙」では、応募総数1万票を超える投票によって「ルコ」が1位、「リアン」が2位を獲得。2人の姉妹の悲劇を描いた「迷い森の姉妹」はシナリオとしても人気が高い。

 それぞれのキャラクターを演じる時に気を付けた点を聞かれて、佐藤さんは「最初は末っ子気質満載だったルコが、事件の中で段々と成長して凛とする姿を感じられるように」、ささきさんは「強さと穏やかさを出すことと、ルコに対する愛情をだだ漏れに出すこと」だそうだ。

 佐藤さんは実際にゲームをプレイしていて「アエルロト」の魔法攻撃が使いやすくてお気に入り。ささきさんは現在ネットがつながらない生活をしているので、つながったあとはぜひプレイしてみたいと語った。ささきさんのお気に入りは、見ていて癒される「ナギ」なのだとか。

 質疑応答の後には、ステージ上でゲームの実際のイベント画面を見ながら生でアテレコを披露した。アテレコに使われたのは、「ルコ」が敵の術にかかり「リアン」を手にかけてしまうという悲劇的なシーン。最初に実際に使われているゲーム内の音声を聞いた後、今度はステージ上でライブに同じシーンを再現した。「お客さんの前で演じるのは緊張する」という2人だったが、実際の音声に引けを取らない迫力でプロの実力を見せた。

 今回のイベントではキャラクター性を前面に押し出すというコンセプトが盛りだくさんに生かされており、会場前の注意事項や、入場時のアナウンスもこのイベント用に収録したキャラクターボイスが使われていた。各キャラクターの声優からのボイスメッセージを紹介するコーナーでは、メッセージに合わせて動くキャラクターの可愛さと、語り口の面白さが絶妙にマッチして会場が爆笑に包まれていた。


忍者の里に育った姉妹に起こった悲劇を、ステージ上で再現
ボイスメッセージに合わせて変わるキャラクターのイラストの表情が絶妙で、爆笑を生んだ



■ 7月10日には経験値とアイテム取得率が2.5倍に!

 ユーザー参加の○×クイズでは、ユーザーすべてに恩恵があるというエクストラ問題で見事来場者が正解したため、7月10日の「タルタロスDay!」で経験値とアイテム取得率が2.5倍になる。

 「ルコ」チームと「リアン」チームにわかれてお互いに質問を出し合い、該当者は座っていくというゲームでは佐藤さんとささきさんが交代でそれぞれのチームに質問していった。イベントの合間に佐藤さんが遠いところから来た人がいるかどうかを質問すると、宮崎県や高知県、北海道からの来場者もいて周囲を驚かせていた。

 他にも来場者が佐藤さん、ささきさんを手伝う「助っ人を探せ!」や、レアグッズが当たるじゃんけん大会などが行なわれ、イベント特性カンバッヂやオリジナルイラスト入りのWebMoneyカード、クライアントにゲーム内アイテムが付いた「TARTAROSまるごとパッケージ」や推奨ゲームパッドなどがプレゼントされた。

 イベントの最後はその日会場に来ている人たちのキャラクター名がクレジットで流された。クレジットに知った名前が見つかるたびに「○○さん来てるんだ」という声が会場のあちこちから聞こえていた。イベント終了後にはステージで全員プレゼントのガチャガチャが行なわれた。

 会場の外には寄せ書き用のボードや、キャラクターと記念撮影ができるコーナーが設けられ、缶バッジの販売が行なわれた。ロビーは終了後も自己紹介カードを交換したりと、興奮冷めやらぬファンたちで賑わっていた。


全員参加の○×クイズ大会2つのチームに分けて、多くの人が座ったほうが勝ちというゲーム来場者から助っ人を選んで、2つのチームで競い合うゲーム
助っ人同士のキーボード早打ち競争はワープロ検定1級を持っているという女性が勝利優勝したチームには2人のサインが入ったポスターが贈られたアンコールゲームとして全員参加で行なわれたじゃんけん大会
イベント終了後にはステージで記念のガチャガチャが引けた佐藤さんささきさんのサインが入った寄せ書きボードペンが置いてあり、思い思いにメッセージを書き込んでいた
記念撮影コーナーでは、キャラクターのポップを写真に収める人の姿がイベント終了後はロビーで歓談する人でにぎわった当日販売された缶バッジ

Copyright (c) 2010 C&C Media Co.,Ltd. All Rights Reserved.
Copyright (c) WeMade Entertainment Co.,Ltd. All Rights Reserved.
Copyright (c) INTIVSOFT. All Rights Reserved.

(2011年 7月 4日)

[Reported by 石井聡]