バンダイナムコ、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」

「ブロックNo.1チーム決定戦」開幕


6月18日~7月3日 開催



リーグ戦の結果一覧はこうなった

 株式会社バンダイナムコゲームスは、稼働中のアーケード版「機動戦士ガンダム 戦場の絆」において、事情により中止となった「2011オフィシャル全国大会」のブロック予選突破チームを対象とした地方イベント「ブロックNo.1チーム決定戦」を開催中だ。初日となった6月18日は、Dブロックのキャロム練馬(東京都)、Kブロックのアーバンスクエア大須(愛知県)、Mブロックのワンダータワー京都(京都府)、Oブロックの楽市楽座003楽市街道箱崎(福岡県)の4ブロックで激戦が繰り広げられた。

 今回の大会ルールは最大8チームによるリーグ戦を行ない、ブロックNo.1を決めるというもの。優勝チームには「特別カラーリングモビルスーツ」と「ブロック代表勲章」が両軍に支給される。ステージはニューヤークおよびニューヤーク(R)。まずチームリーダー同士によるじゃんけんが行なわれ、軍かステージを選択、負けた側は勝ったチームが軍を選択した場合はステージ、ステージを選択した場合は軍を選択する方式で行なわれている。

 なお、大会公式サイトで各ブロックの勝利チームが更新されている。Dブロック、Kブロック、Mブロック、Oブロックの結果が発表されているので、未見の方は訪れてみてはいかがだろうか。


■ ジオン公国軍の「B.D.2号機(NS)」2機+「ザメル」編成に地球連邦軍側がどう対応するかが見どころ

 18日、キャロム練馬にお邪魔して戦いを見させていただいたが、じゃんけんに勝ったチームはまずジオン公国軍を選択、負けた側がニューヤーク(R)を選択するという流れがほとんど(1回だけニューヤークが選ばれた)で、ジオン公国軍側を選択したチームがまず勝つこと、そして地球連邦軍側のチームがこれをいかに覆すか、という構図ができあがっていた。

 ジオン公国軍の編成は、「B.D.2号機(NS)」2機と「ザメル」に加えて、「ザクI(S)」、「ザク寒冷地仕様」あたりを選択しているチームが多かった。拠点攻撃には「ザメル」だけでなく「ギガン」や「ザクI後期型」をチョイスするチームがあったり、「ザクI(S)」の代わりに「ザクI」を入れて格闘型3機の編成を組んでいるチームもあった、また、「ギャン」、「ザクI」、「ザクII改」、「ザクタンク」というチームも1つあった。

 全国大会予選の褒章として、そして「スプリングバトル2011」で支給された「B.D.2号機(NS)」は、コスト240(『ビーム・ライフル』込みで270)で、格闘型機体でありながら、ある程度離れた距離からダメージが取れるだけでなく、スタート時から発動しているEXAMによる連撃ダメージと、運動性能の向上、「胸部バルカン砲」によるクイック・ドロー外しを使った大ダメージコンボも持ち合わせていることから、EXAM発動時のコストパフォーマンスを買われ、オンライン対戦でも主軸に組み込まれている。高い障害物が中央に集中する「ニューヤーク」は、「ザメル」でのビル街を利用した移動しながらの砲撃と、高所から2段ブーストを活用して一気に敵機にかみつく「B.D.2号機(NS)」の組み合わせによる運用で火力を発揮しやすいステージ。「B.D.2号機(NS)」を編成に組み込まなかったチームは、練習時に使い込んできた機体を軸にし、より安定した戦いを狙っての戦略だと思われる。

 これに対して地球連邦軍側でチーム編成は、「B.D.2号機」2機と「陸戦型ガンダム(ジム頭)」に「量産型ガンキャノン」というジオン公国軍のラインナップに近い特性を持たせた編成(編成1)、「B.D.2号機」、「アレックス」、「ジム・カスタム」、「ジム・キャノン」というコスト280機体を組み込んで、要所でのパワーを重視した編成(編成2)、編成2の「アレックス」の代わりに「B.D.3号機」や「ジム・スナイパーII(WD隊)」を持ち込んだ編成、さらには編成1から「B.D.2号機」を1機はずし、代わりに「ガンダム(G-3)」を組み込んで射撃型機体を2機にした編成などが見られた。前衛を「ガンキャノン」3機という編成もあったが……。

 ジオン公国軍の編成がある程度定着した機体がいる分、それと同等の編成を考えると、地球連邦軍側はどうしてもコスト面で不利になる。「B.D.2号機(NS)」と「B.D.2号機」でコストを揃えるところまではいい。さらに拠点攻撃機体が「ザメル」(コスト240)と「量産型ガンキャノン」(コスト200)を比較した場合、「ニューヤーク(R)」では通称「ひな壇」を抑えてもらいブラインドショットによる砲撃をかけ、移動しながら拠点を撃ち、「ザメル」の「680mmカノン砲A」と拠点撃破スピードをあまり遅らせたくないという狙いから、「240mmキャノン砲B」はほぼ標準装備としてコスト+10がかかる。さらに「ブルパップ・マシンガン」を装備した場合はコスト+20で230コストとなるので地球連邦軍側はコスト30~10しか浮かない。

 こうなると、残りの前衛1機に「ザクI(S)」(コスト160)を持ってこられた場合、同等の火力を持つ「陸戦型ガンダム(ジム頭)」や「ジム・スナイパーII(WD隊)」を入れたい地球連邦軍側としては、コストを抑えることが難しいという構図になる。

 さらに、「B.D.2号機(NS)」と「B.D.2号機」のEXAM発動特性の違い、装甲重視セッティングにしてあり、APは420もあり、ロックオン可能距離が長く、「ボディチャージ」で高速移動が可能な「ザメル」と、砲撃硬直が短く機動重視セッティングの軽快さが売りの「量産型ガンキャノン」 のアーマー値とバランサー性能の違いなどもあり、拠点攻撃機の撃破、護衛機体の撃破に若干時間がかかりがちな地球連邦軍側の事情をどうしのぐかも戦いの見どころになっていた。

 進軍ルートとしては、ジオン公国軍側が中央ルートに「ザメル」を持っていくと、地球連邦軍側がそれに対応して右ルートを選択し、中央ビル街でアンチ(タンク)の前衛同士がぶつかるという展開が多かった。そこで瞬間的にマンセルを組み、敵の前衛を一気に撃破できるかどうか、にらみ合いになった場合、どの機体がタンクの護衛に回るか、耐久力の減った機体がどこでスイッチするか、細かいところに見どころが多かった。地球連邦軍側があえて定石通りひな壇を押さえて両軍の前衛がぶつかりあう状況になる戦いもあったが、拠点攻撃機をどこで通すかが難しそうに見えた。

 最大のポイントは「拠点撃破後に相手の拠点攻撃機をどうするか、どのタイミングで撃破するか」。その対応もそれぞれ違っていて、興味深い戦いが多かった。とくに地球連邦軍側では、「ザメル」を放置して敵前衛のコストを回収するかどうか、「ザメル」のコストを格闘型機体で一気に回収するか、ここを自軍の状況とあわせて判断するのが難しかったのではないだろうか。ジオン公国軍側を選択したチームが大会のプレッシャーからか、連携をミスして一気にコスト差が開くといった展開もあり、各チームごと1回という戦いでの難しさも感じさせられた。

 「キャロム練馬」でのリーグ戦において、全勝利数から地球連邦軍側での勝利数を見てみると「表裏のない素敵な」チームが5勝中2勝、「大噴火254山」チームが4勝中2勝、「スーパドライ」チームが4勝中1勝、「ハゲヤm」チームが3勝中3勝、「チームカリスマ」チームが2勝中2勝、「白猫隊」チームが2勝中0勝、「イカツイ坊主組」チームが1勝中0勝となっていた。

 優勝した「表裏のない素敵な」チームは、「スーパードライ」チームとの対戦時、地球連邦軍側となり1敗したものの、「ハゲヤm」、「白猫隊」チームに地球連邦軍側で勝利しているのがキーポイントとなった。2位になった「スーパードライ」チームは1位のチームが勝利している「ハゲヤm」、「白猫隊」チームに土をつけられており、同じく2位の「大噴火254山」チームは、「表裏のない素敵な」、「スーパードライ」チームにそれぞれ土をつけられており、最後まで白熱した戦いとなった。

 優勝した「表裏のない素敵な」チームには、各カテゴリーの褒章機体が10機体、そして「ブロック代表勲章」が両軍に支給される。実際の支給は今後稼働予定の「Rev.3」にバージョンアップしてからとなる。なお、各軍の近距離戦型機体に関しては、会場に足を運んだ人だけの特典ということで、今後の発表を楽しみにしていただきたい。


【褒章機体(地球連邦軍)】
RX-78NT-1「アレックス」「?」FA-78-1「フルアーマーガンダム」
RX-77D「量産型ガンキャノン」RGM-79SP「ジム・スナイパーカスタム」
【褒章機体(ジオン公国軍)】
MS-18E「ケンプファー」「?」MS-14A「ゲルググ」
MS-05B「ザクI後期型」MS-05L「ザクI・スナイパータイプ」

(C)創通・サンライズ

(2011年 6月 22日)

[Reported by 三番町第20小隊]