「アニメ・ゲーム合同制作発表会」にはスタッフ、キャストがズラリ勢揃いした

ゲーム通常版パッケージ背景

アニメ版のキービジュアル

　株式会社ブシロードは、現在開発中のPSP用探偵アドベンチャー「探偵オペラ ミルキィホームズ」のアニメ・ゲーム合同制作発表会を開催した。記者会見にはミルキィホームズを演じるキャストの三森すずこさん、徳井青空さん、佐々木未来さん、橘田いずみさんを初め、スタッフ関係者が一堂に会し、それぞれ作品世界をアピールした。本稿ではゲームの発表を中心にお伝えする。

　PSP「探偵オペラ ミルキィホームズ」は、同じ21世紀でありながら“トイズ”と呼ばれる特殊能力を持つ探偵と怪盗が世間を騒がす、現実の世界とは少し異なった世界「大探偵時代」を舞台に、名探偵を目指す4人の少女達と、探偵であることをやめた青年・小林オペラの物語を描く。「探偵学院」に通うシャーロック・シェリンフォード、譲崎ネロ、エルキュール・バートン、コーデリア・グラウカの4人の少女により結成された少女探偵チーム「ミルキィホームズ」。教官となる小林オペラの元、怪盗帝国と戦いを繰り広げる。

　制作総指揮・原案をブシロード代表取締役社長を務める木谷高明氏が手がけ、共同で企画・制作を務めたのがクロノギアクリエイティヴ、メインキャラクターデザインにたにはらなつき氏（EDEN'S NOTES）、ゲームの開発はアートディンクが行なっている。

　発表会において木谷氏も語っていたが、「ミルキィホームズ」はゲームが原作となる。ゲームの制作からスタートし、先行する形でコミックスの制作や小説の執筆、アニメーションの放送がスタートし、ゲームがラストを飾る形で12月に発売となる。

　ゲームについてはマスターアップ直前で、制作が佳境にさしかかっている。発表会はアニメの話題を中心に、ゲームについても周辺情報を中心にコメントなどが披露された。実はゲームのプレイアブル映像が会場で公開される予定だったが、残念ながらトラブルで上映されなかった。しかし、9月16日から始まる東京ゲームショウではブシロードのブースにおいてプレイアブルバージョンが公開されるとしている。

　アニメも含め「ミルキィホームズ」についてコメントを求められたキャスト陣。シャーロック・シェリンフォード役の三森すずこさんは「愛すべきおバカキャラで演じていて楽しい」と言い、譲崎ネロ役の徳井青空さんは「アニメ版はゲームよりキャラクターがおバカになっているような気がする。楽しい学園生活をアニメで描いている」とコメント。アニメーションの制作を手がけるエモーション代表取締役社長の森本浩二氏も「ゲームを知っている人は『あれっ？』と思うかも知れない。まったりとした少女達の日常を描いています」ということで、ゲームとは少し違った少女達の新たな側面が描かれているようだ。

　一方でエルキュール・バートン役の佐々木未来さんは、「初めてのアフレコで緊張して、当日は朝6時に起きてチェックしたりしました。ゲームより少し色っぽくなってます」と、こちらも違った側面が表現されているようだ。コーデリア・グラウカ役の橘田いずみさんは、「妄想や暴走がすごくて、ゲームとは違って暴走チックな女の子を楽しんでください」とキャラの魅力をアピール。

　キャスト陣としてはアルセーヌ役の明坂聡美さんと明智心衣役の南條愛乃さんも登壇。会場で上映されたテレビアニメの先行カットを観た南條さんは「すごくカワイイですね。これを30分観られるのが楽しみ。（明智心衣が属するGenius4について）どんな掛け合いで大暴れできるのか、楽しみにして欲しい」と見所をアピール。明坂さんも「（怪盗帝国は）ゲームではミルキィホームズと死闘を繰り広げるカッコイイキャラクターなのに、アニメではハチャメチャでおかしなキャラクターがいっぱいいる」と指摘。ゲームもアニメもどちらも違った側面から色々と楽しめそうだ。

シャーロック・シェリンフォード役 三森すずこさん	譲崎ネロ役 徳井青空さん	エルキュール・バートン役 佐々木未来さん	コーデリア・グラウカ役 橘田いずみさん

　発表会ではゲーム分野の話題としては、プレーヤーキャラクターの“小林オペラ”がクローズアップされた。キャラクターデザインを担当したたにはらなつき氏は、「オペラは信頼できるキャラクターと言うことで、誠実さを出してみました。それと過去に傷を負った事があるので哀愁漂うというか、ちょっとダメ男っぽいところを出そうと思ってデザインしています」と説明。演じた森嶋秀太さんは、「最初にイメージしていた小林オペラはイケメンのキャラクターだったが、実は違っていた」とコメント。プレーヤーキャラクタとして小林オペラの台詞はかなり多いようで、収録も大変だったという。

　引き続き、ブシロードと共同で企画原作を担当したクロノギアクリエイティヴから奥村越後屋氏が登場。制作に当たっては合宿で「『ギャラクシーエンジェル』と『名探偵コナン』を足して2で割ったような作品にしたいので、何とか形にしてくれ」と木谷氏などから言われ「ロマンチックなものや、いろいろなものを詰め込んでできあがった」のが「ミルキィホームズ」なのだとか。

　奥村氏は現在開発を担当しているアートディンクのスタッフのコメントも代読。「開発も佳境にさしかかりスタッフ一同、よいものになるよう精力を尽くしております。多方面で展開される『ミルキィホームズ』のゲームを、皆さんに楽しんでいただけるよう頑張って参ります」と読み上げた。

　今後、10月にアニメの放送が順次開始され、12月にはゲームが発売されるなど怒濤の展開となるのだが、発表会では限定版の内容、コミックスや小説の展開、ニコニコ動画でのアニメの配信などタイアップ関係が怒濤のように発表となった。

ブシロードの代表取締役社長であり、制作総指揮・原案の木谷高明氏。好きな「ギャラクシーエンジェル」と「名探偵コナン」を合わせた作品と言うことで2年前から制作を開始	作品世界の制作に関わっているクロノギアクリエイティヴの奥村越後屋氏。制作が佳境に入って出席できない制作陣からのコメントを代読した	作品のキャラクターデザインを担当したたにはらなつき氏。今回はプレーヤーキャラクタの設定について語った

アニメのエンディングの音楽制作を担当したランティスの斎藤滋氏。エンディングについては「飛蘭（フェイラン）はこういうこともできるんだと言う面を引き出せた」とコメントし、大人っぽい曲になっているという	エンディングを歌っている飛蘭（フェイラン）さん。曲については「私の歌ってきた中ではセクシーな曲。楽しくレコーディングさせてもらった」と語った。ちなみに飛蘭さんはゲームでも歌声を披露している	小林オペラ役を演じた森嶋秀太さん。ゲームの仕事は初めてだったという	ゲームのグラフィックスとアニメの制作を手がけたJ.C.STAFFの松倉友二氏。「初めてお話をいただいた時はつかめなかったが、お話をさせていただいたことで楽しい作品にできたと思っている」とコメント

【発表会のスライド】
かなり豪華な内容の限定版。「ねんどろいど」のほか「ヴァイスシュヴァルツ」のPRカードが12枚も同梱される	初回製造封入特典としても「ヴァイスシュヴァルツ」のPRカードが、通常版、限定版両方とも封入される	様々なキャラクターの参加が話題の「ai sp@ce」に「ミルキィホームズ」も参戦する。かなりしっかりしたストーリーになるという

限定版に付属する「ねんどろいど『シャロ』」。顔が4パーツ付属し、切り替えることができる。写真にあるとおり、とにかく出来が良い

【アニメ 第1話 先行スチール】
とにかく可愛らしい出来となっているアニメ版「ミルキィホームズ」。関係者からは「ゲームよりバカっぽさが増している」といったコメントが目立ったが、いわゆるドタバタぶりがパワーアップしているということのようだ

　「探偵オペラ ミルキィホームズ」のアニメ・ゲーム合同制作発表会後には、「ブシロード戦略発表会（秋）」が開催された。こちらで関係する部分をお伝えすると、「ヴィクトリースパーク」にセガの「シャイニング・ハーツ」、バンダイナムコゲームスの「.hack//Link」、「テイルズ オブ グレイセス エフ」が参加することが発表された。

　特にセガの「シャイニング・ハーツ」とバンダイナムコゲームスの「テイルズ オブ グレイセス エフ」に関してはプロデューサーの澤田剛氏と馬場英雄氏が登壇しコメントした。馬場氏は「ゲーム以外のコンテンツを楽しんでいただける機会を与えてもらって嬉しい」と語った。

同時に「ブシロード戦略発表会（秋）」も行なわれ、矢継ぎ早に発表が行なわれた	東京ゲームショウにも出展するブシロード。PSP「ミルキィホームズ」のプレイアブルが出展されるほか、床一面を使った巨大なTCGのフィールドが設置されるという。来場者もこれをプレイできるよう検討中だとか

「ヴィクトリースパーク」に続々参入するゲームタイトル「シャイニング・ハーツ」、「.hack//Link」、「テイルズ オブ グレイセス エフ」が発表された。
「シャイニング・ハーツ」のプロデュースを手がけるセガの澤田剛氏	バンダイナムコゲームスの「テイルズ オブ グレイセス エフ」を手がける馬場英雄プロデューサー