Electronic Entertainment Expo 2010現地レポート

「FF XIV」β相当バージョン体験レポート
「ハイランダー」のキャラ作成と新バトルシステムをチェック


6月15~17日開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center



 スクウェア・エニックスは、ロサンゼルスで開催中のE3にPS3/Windows用MMORPG「ファイナルファンタジー XIV(FF XIV)」のβ版相当となるバージョンを出展した。今回はアポイントメントオンリーの出展だったため、スタッフに説明を聞きながら比較長時間プレイをすることができた。

 そろそろ近づいてきたβテストに先駆けて、β相当のバージョンで戦闘や画面がどう変わったかをひと足早くお伝えする。


スクエニブースの中にある「FF XIV」の小ブースブースには参考出品として、3つのモニターを使った3D立体サラウンドの「FF XIV」が展示してあった。、




■ 男だけの種族「ハイランダー」で新しいキャラクター作成画面を体験

「ハイランダー」は高地に住む「ヒューラン」。筋骨隆々としたたくましい体躯が特徴

 キャラメイクについては、すでにyoutubeの公式チャンネルで映像が公開されているが、そのあたりも実際どんな感じなのかを試してきた。βテストでは、αテストで使えなかったミコッテやハイランダーなどすべての種族が使用できるようになる。公式チャンネルではミコッテのキャラクター作成画面を紹介していたので、今回は漢らしさ満点のハイランダーを作ってみた。

 キャラクター製作画面はαテストのバージョンから最も大きく変わった個所だろう。プルダウンの中から選ぶという基本形は同じだが、動きが格段に軽くなって操作しやすくなった。画面もぐっとおしゃれになって、製品版が近づいているのを感じる。

 新規でキャラクターを作る時、まずは種族を選択する。ハイランダーならまずは「ヒューラン」を選んで、その中の「ハイランダー」を選択。画面の要素が大きく切り替わる時には、ローディングを意識する程度には時間がかかる。

 種族と部族を選ぶと、4タイプのキャラクターが表示されるが、これは「キャラクターメイキングなんかめんどくさいから適当でいいよ」という人向けのプリセット。雰囲気の違う4種類のプリセットで、このままキャラクターを決定してしまうこともできるというものだ。「いや、キャラ作成にはこだわりたい」という人は、この段階ではどのタイプを選んでもカスタマイズに影響はない。

 カスタマイズできるのは、体型、肌の色、フェイスパターン、目、鼻、口、まゆ、あご、髪形、髪の色、ハイライトの色、顔の装飾の部分。体型は筋肉の付き方などは同じでサイズだけを大小調節する。肌の色、髪の色、ハイライトの色はそれぞれ16色のパレットの中から選ぶ。選択するとすぐにキャラクターに反映されるので、いろいろと試しながら進めていける。

 顔のパーツの組み合わせによって随分と印象の違うキャラクターが作れる。ただ、体へのタトゥやヒゲなどのパーツがないのは少々物足りない気もする。髪形も今は4種類と少ないが、この辺りはおそらく今後増えていくのだろう。


プリセット、肌の色の選択とフェイスパターン4種類。プリセットは4種類の顔がそれぞれ使われているが、どれを選んでもカスタマイズできる
渋好みの人用ルガディンのフェイスパターンと、ミコッテの2種族「ムーンキーパー」(左)と「サンシーカー」(右)




■ スピード感が増した戦闘システム。インターフェイスも使いやすく進化

岩肌の表現がかなり進化して、風景はさらに美しくなっている

 体験会でプレイできたもう1つの要素が戦闘だ。戦闘もα版から大きく変化している。α版の戦闘では、アクションゲージとエフェクトゲージという2つのゲージがあったが、β版ではこの仕様が変更になった。

 武器を構えて敵をターゲットするところまでは同じだが、攻撃スピードはかなり早くなった。α版ではアクションゲージがたまるのを待って、エフェクトゲージでタイミングをはかりつつ攻撃をするという形だったが、新しい戦闘システムでは、すでに満タンになっているアクションゲージが攻撃をすることで減っていくという形になった。以前は技ごとにアクションゲージがたまっていたが、新方式では1つのアクションゲージがすべての技に適応される。ゲージが残っていればどんどん技を繰り出すことができるようになった。

 インターフェイスにも変更が入っており、HPとMP、TPが画面下にまとまって常に表示されるようになった。また、ステータスなどのメニューは右側の縦長ウインドウにまとめられた。この形も暫定版だそうだが、おそらくβはこれに近い形でプレイすることになるだろう。装備品の画面や、ステータス表示などもかなり変わっていた。

 風景は劇的に変わっている。被写界深度や空気遠近法が導入されて遠景がぼやけるようになり、ぎらついてみえていたラノシアの岩肌が、周囲の風景になじむようになった。ぎらぎらしていた原色の風景がハーフトーンの中で融合した感じで、美しさは間違いなく倍増している。グラフィックにこだわりのある人は、期待して待っていてもよさそうだ。

 短い試遊時間だったが、それでもβバージョンがαから着実に進化しているのを感じ取れた。試遊後に、プロデューサーの田中弘道氏からサービス予定やβの変更点、PS3版の開発状況などを聞くことができた。そのインタビューも近々掲載する予定なので、楽しみに待っていて欲しい


戦闘はテンポが良くなり、かなりスピーディーになった。パッシブとアクティブの切り替えもαよりはスムーズ。メニューは右側にまとめられた
風景とインターフェイスが変わったことで、同じゲームなのにずいぶん印象が違って見えた

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(2010年 6月 16日)

[Reported by 石井聡]