バンダイナムコ、「アルトネリコ ファン感謝祭」を開催
PS3「アルトネリコ3 世界終焉の引鉄は少女の詩が弾く」
情報公開と来場者のアフレコを実施


10月25日 開催

2010年1月28日 発売予定

価格:7,329円


左より、ガスト・土屋氏、志村さん、後藤さん、杉山さん、喜多村さん、バンダイナムコゲームス・河内氏

 株式会社バンダイナムコゲームスは、秋葉原で10月25日まで開催さいていた「秋葉原エンタまつり2009」のステージにおいて、最新作「アルトネリコ3」の発表を記念した「ファン感謝祭」を10月25日に開催した。「アルトネリコ」シリーズは、株式会社バンプレスト(現:株式会社バンダイナムコゲームス)と株式会社ガストの共同開発により生まれた、独自の「詩魔法バトル」や圧倒的な「詩(ヒュムノス)」、そして「塔」を主体とした独自の世界観が特徴のRPG。

 1作目「アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女」、2作目「アルトネリコ2 世界に響く少女たちの創造詩」ともプレイステーション 2をプラットフォームに発売されたが、最新作となる「アルトネリコ3 世界終焉の引鉄は少女の詩が弾く」は、プラットフォームにプレイステーション 3をチョイス。マップ、キャラクタを3Dで描画するだけでなく、本シリーズで重要なポイントとなる楽曲に関しても、戦闘中に流れるBGMに対して、各種ゲームパラメータを元にしてリアルタイムにBGMの生成変化を実現(CRIミドルウェアの新技術『アダプティブミュージック』を使用)した。

 イベントでは、「アルトネリコ2」でココナ役を演じた志村由美さんがス“ぷ”シャルゲストとして影のナレーションと2役をこなし、「アルトネリコ3」で主人公・蒼都(アオト)を演じる杉山紀彰さん、ヒロインの咲(サキ)役の後藤麻衣さん、もう1人のヒロイン・フィンネル役の喜多村英梨さんが登壇。バンダイナムコゲームスの開発プロデューサー・河内厚典氏、ガストの開発ディレクター・土屋 暁氏とともに、本作のゲーム紹介、トークショウを行なった。また、最新プロモーション映像も公開され、来場者とともに、ゲーム内で使用されるという「こ」、「こ」、「な」の3文字を音声収録する生アフレコも行なわれた。

【プロモーションムービー】

整理券をもらって会場入りした人には、ポスターが配布された。また、くじ引きにあたると、声優さんたちのサイン入りポスターもプレゼントされたイベントスタートとともに登場したココナがイベントを影で進行


■ 本作ならではの新要素を紹介

 PS3のパワーを生かして、グラフィックスやキャラクターが3D化した本作。ほかにもいろいろな新要素が取り入れられている。ここからは、その一端を紹介していこう。



【イントロダクション】

 かつては大地があり、生き物が幸せに暮らす星だった惑星「アルシエル」。

 その星の人類は、 詩をエネルギーに変える種族 「レーヴァテイル」を生み出し 高度な文明を誇っていた。

 しかし愚かなる力の解放により、 星そのものを変革させる大惨事が引き起こされ その星は 死の雲海につつまれ 大地は失われ 世界にはたった3本の塔のみが残される事となった。

 塔に生き残った人々は、 残された塔にへばりつくようにして暮らし、 もがき生き抜いている……

 3本目の塔の存在する世界「ソル・クラスタ」は、 レーヴァテイルに支配された世界である。 塔の上層部に住むレーヴァテイル、 β純血種達の組織「クラスタニア」によって、 この塔から見えるほぼ全ての場所が統治されている。 クラスタニアは、 レーヴァテイルと「浄化された人間」=奴隷だけの社会を創ることを目指している。 そのために反抗を試みる人々の住む都市に対し、 「クレンジング(都市破壊)」を仕掛け、文字通りすべてを消滅するのである……。


ソル・クラスタクラスタニア
蒼谷の郷ダイブ屋

●レーヴァテイル……謳うことによって、様々な超常的な力(詩魔法等)を発することができる種族。基本的に女性しか存在しない。
●β純血種……人間の血が混ざっていない、純粋なレーヴァテイル。一般的なレーヴァテイルに比べその能力は平均的に高い。

・「ソル・クラスタ」

 「ソル・クラスタ」は一見、巨大な光のラインによる塔と、その中に広がるサイバーな建物、そして周りを囲う 巨大な牙のような大地「大牙」に存在する、アジアな建物群による世界である。

 レーヴァテイルの国家「クラスタニア」と、人間の国家「アルキア」が存在する。 クラスタニアは、レーヴァテイル(それもベータ純血種)が中心となって作られているコミュニティである。 対するアルキアは、第三塔創始の頃から存在する「アルキア研究所」を中心とした人間の国家であり、クラスタニアとは対立姿勢にある。

・「クラスタニア」

 塔側の統治機関・レーヴァテイルの国家のこと。 レーヴァテイル・β(ベータ)純血種達が住む町。実質、この世界における行政の中心となっている。 人間支配についても、この街によって行なわれている。そして最大にして最高水準の設備レベルを誇る。

 町は大きく分けて3つの区画に分かれ、それぞれは「レーヴァテイル街区」、「スレイヴ街区」、「行政区」と呼ばれている。 「レーヴァテイル街区」は支配者であるレーヴァテイルが住む町で、木でいうところの生い茂る葉のあたりに存在する。非常に快適で、1人当たりの面積、環境、サービスなどが完全に計画されている。 「スレイヴ街区」は人間の住む町である。こちらは木で言うところの根っこのあたりに存在する。 面積はとても小さい。家も非常に狭く、生活に必要なものしか与えられていない。 人間はレーヴァテイルの能力開発の為に連れてこられた言わば捕虜的な存在であり、それ故にこのような扱いになっている。

・「蒼谷の郷(そうやのさと)」

 主人公・アオト、ヒロインの1人、咲(サキ)が最初に出会うこととなる場所。 彩音回廊(天候制御システム)の限界線ギリギリの所に存在する小さな村。

 彩音回廊と自然の気候が半々に入り交じる場所な為、風が強く肌寒い。 (風が強いのはジェット気流が防ぎ切れていないため) そのため住人は、風を使って風車を回し、生活に役立てている。

 風車は谷の上側に、両側の牙にロープを打ち付ける形で村の上に張り巡らされている。 風が吹くとその風車がカラカラと音をたてて回り、この村独特のサウンドスケープを形成している。



■ 蒼都(CV:杉山紀彰)

 今作の主人公。蒼谷の郷(そうやのさと)で鳶職の親方に弟子入りしている青年。性格は元気で向こう見ずで、自分がこれと思ったことはやり抜く責任感があり一生懸命。

 蒼谷の郷がある大牙に対して理不尽なクレンジング(街の破壊)を行なうクラスタニア(塔側の統治機関・レーヴァテイルの国家)に少なからず反感を持っていたが、少女サキと出逢ってからは明確な敵となる。


■ 咲(CV:後藤麻衣)

 今作のヒロイン。出身はアルキア研究所。この世界に大きな影響を与える“ある目的”の為に生み出されたレーヴァテイル。

 しかし“ある目的”実現を前に、計画に反対する研究所の「キラハ」と共にアルキア研究所を脱出。数年にわたる逃亡の先に、蒼谷の郷(そうやのさと)で「アオト」と出会うことになる。サキは極度の興奮状態におかれると、時折“奇跡”と呼ばれる力を使用する。


■ フィンネル(CV:喜多村英梨)

 今作のヒロイン。クラスタニアで生み出された、稀少なβ純血種レーヴァテイル。その資質はドジっ娘でまわりで見るものをハラハラさせる。

 トコシヱ隧道(トコシエすいどう)にて定食屋を営むおばちゃんの手伝いをして暮らしているが、彼女にはクラスタニアが立てた計画の恐ろしい秘密を担っており、その秘密が「アオト」を運命の輪に巻き込むこととなる。



■ 戦闘・育成システム

 本作ならではの特徴として、主人公がヒロインを強化するため、主人公がヒロインの心の中(精神世界)に入り、真の意味で絆を深め、強力な「詩魔法」を紡ぎ出す“ダイブ”などの要素がある。ダイブはヒロインとの信頼関係がないと行なえず、ダイブは各所にある「ダイブ星」で行なう。ダイブを行ない、精神世界である「コスモスフィア」に働きかけることで、新しい「詩魔法」がつむぎだせる。「コスモスフィア」はヒロインによってさまざまな形態になっている。

ダイブ星からヒロインの精神世界にダイブする。右は咲の精神世界

咲とフィンネルの別人格の姿

 また、今作ではメインの2人のヒロインは、心の中に別の人格を持つ“多重人格ヒロイン“として描かれている。その多重人格が表に出ている時、ヒロインは文字通り別人格としてその姿を変化させ、登場することになる。今作では、より多面的な魅力をもったヒロインと絆を深めていくことになる。


別人格では、当然会話口調なども異なる

 戦闘は、詩で奇跡を呼び起こすヒロイン(レーヴァテイル)とその力を発揮するため戦う主人公たちとの詩魔法バトル。ヒロインの詩魔法はとても強力で、戦局を一気に変える力があるが、彼女たち自身はとてもか弱い存在で、主人公達がヒロインを敵から護りながら戦況を組み立てていく必要がある。ヒロインは護られ安心感を得ることで、超強力な詩魔法を繰り出すことができるわけだ。ここでも「絆」が意味を持つことになる。

前衛キャラはヒロインを護って戦うことが大事
ヒロインは強力な詩魔法を繰り出せる

 戦闘中の攻撃レベルの上げ方にも本作ならではの特徴がある。戦闘フィールドの大気中のエネルギーを借りるため、キャラ達はエネルギーを妨げる服を解き放つことで、攻撃レベルを上昇させることができる。ヒロインに力を解放してもらうためには、冒険中に様々な事を行ない、絆を深める必要がある。ヒロインとの関係が重要なこのゲームらしいシステムといえるだろう。

エネルギーを解放すると、見た目も変化するらしい

・ 「R.A.H.システム(詩調合)」とは

詩調合画面

 “アクティブ楽曲生成システム”の搭載により、戦闘中に流れるBGMに対して、各種ゲームパラメータを元にしてリアルタイムにBGMの生成変化を実現。これにより、プレーヤーの行動により、自分で生音の音楽を加工し曲を紡ぎだすことが可能となっている。楽曲の組み方が悪いとテンションが下がり、上手く組み合わせると、素敵な波形が生まれ、もちろん楽曲も盛り上がるというわけだ。


左は組み方の悪い例。右がうまくいった例

【スクリーンショット】


■ 予約特典は「Official Visual Book」

※写真・イラストはイメージです。内容・仕様は予告無く一部変更になる場合があります

 本作の予約特典は「Official Visual Book」。凪良氏によるキャラクターイラストを中心に、広告やポスター、パッケージなどに使用されたイラストはもちろん、各キャラクターの設定・世界観設定や各種設定資料などが豊富に収録されている。数量限定なので、なくなり次第終了となる。詳しくは店頭にて確認していただきたい。


※画面は開発中のものです。
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(2009年 10月 26日)

[Reported by 佐伯憲司]