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「League of Legends」日本語版クローズドβレポート
待望の日本サーバーのクローズドβが開始! 低Ping&日本語で快適プレイ
(2016/2/10 00:00)
2016年2月4日より、「League of Legends」(以下LoL)日本語版のクローズドβテスト(CBT)が始まった。実施規模は明らかにしていないが、少なくとも数万人規模。日本環境での状況を確認するため、あえて海外IPを弾いてのテストとなっている。CBTはサーバーの動作と負荷のテストを主な目的とし、終了日時は今のところアナウンスされていないが、あまり日を置かずに終了し、2月から3月に掛けて実質的な正式サービスとなるオープンβテストがスタートする見込み。
既報の通り、今回のテストは、これまで海外サーバーで遊んでいたユーザーをメインの対象としており、既にアカウントを持っているプレーヤーを優先的に受け付けていた。当記事では、英語版との表記の違いなどをメインに、「LoL」日本語版のクローズドβテストを数日間プレイしてみた所感についてレポートする。
日本語表記は英語の発音に準拠、チャンピオンの並びは50音順
日本語版の「LoL」では、チャンピオンをはじめ、スキルやアイテム、メニュー項目などがすべて日本語化されているが、「ルーン」、「マスタリー」、「スペル」など特有の名詞も多いため、英語の発音をそのまま日本語表記しているケースがほとんどだ。逆に言えば、日本語版から始めたプレーヤーであれば、ほとんどそのまま英語版に移行しても、UI操作面での支障はあまりないと言える。
チャンピオン名は固有名詞なので英語版を踏襲している。ただし、「ブリッツ」(Blitzcrank)、「フィドル」(Fiddlestick)、「ハイマー」(Heimerdinger)のように名前が短縮されているチャンピオンも一部存在する。
また、日本語表記に合わせて、チャンピオンの並び順が“アルファベット順”から“50音順”に変わった。英語版からのプレーヤーは最初のうちやや混乱するかもしれない。絞り込み検索もできるが、必ずカタカナで入力しないと検索できないのでやや不便だ。英語版で慣れたプレーヤーはアルファベット順の方が馴染みがあるので並べ替えの項目に「アルファベット順」もあると親切かもしれない。
アイテム名も英語の発音をそのまま日本語表記したものが多い。「悲壮の仮面」(Haunting Guise)や「統率の旗」(Banner of Command)など完全に翻訳されているアイテムもあるが、「インフィニティ・エッジ」(Infinity Edge)や「トリニティ・フォース」(Trinity Force)など、ほとんどのアイテムが英語のカタカナ表記となっている。
アイテムの場合は名前よりも効果とレシピ(材料としてあらかじめ買う必要のあるアイテム)を正しく把握する方が大事。アイテムはスキルと同様、アップデートパッチごとに効果が調整されたり、追加・廃止されたりすることがよくあるので、説明文が日本語になったことで、効果を正確かつ迅速に理解しやすくなったのは日本人にとって大きなメリットだろう。
スキルについても先に述べた2つと同様だが、これは短い動画と簡単なキャプションによってスキルの挙動を確認する用途が主なので、見ればわかる内容である。細かい数値などスキルの詳細な情報を知りたければ、有志が作っている日本語Wikiを参照するのが手っ取り早い。
CBT限定特典 すべての課金要素が最初から試せる!
CBTでは、試合数を重ねて貯める「Influence Points」(IP)と課金して購入する「Riot Points」(RP)がそれぞれ50万ポイントずつ支給されている。また、プレーヤー自身のレベルに相当するサモナーレベルもカンスト値の30になっており、本来はサモナーレベルが上昇するごとに段階的に使えるようになるサモナースペル、ルーン、マスタリーが初めから全て使える状態となっている。
「LoL」ではサモナーレベルが30になって初めて挑戦できるランク戦などのコンテンツも用意しており、指定可能な要素の制限がなくなるのも30なので、見方によってはサモナーレベルが30になって初めて本来の「LoL」とも言える。そうした事情もあり、ある程度「LoL」を遊んでいるプレーヤーならばサモナーレベルは30になっているはずなので、特に英語版からのプレーヤーにとっては、英語版と同じ感覚で快適にテストに参加できる環境が整っていると言えるだろう。
IPと交換できるのはチャンピオンやルーン、ルーンページ(ルーンのプリセット枠)、サモナー名の変更など、ゲームプレイに深く関わる部分。一方のRPでは、チャンピオンやアイテムのスキン(外見データ)、アイコン、経験値ブーストなど、なくても問題なく遊べる要素が交換できる。このうちチャンピオンやサモナーネームは、IPとRPの両方で交換可能だ。
スキンの中には3,000RP(1RP=約1円)を超える高額なスキンもあるので、英語版から遊んでいたプレーヤーにとっては、これまで購入していなかった要素を試せる機会にもなっている。
低レイテンシーで快適なプレイ環境
さて、実際にプレイしてみた所感としては、やはりレイテンシーの低さによるキャラクターやUIの反応のよさ、動きやすさが印象的だった。サーバーは東京都内に設置しているとのことで、都内に住んでいる筆者の環境ではだいたい9ms前後で推移していた。
これまで海外サーバーに接続してプレイしていると、レイテンシーの高さで生じるラグによって、とっさに発動したはずのスキルが発動していなかったり、タッチの差で敵から逃げ切れないといったことが起きていた。例えば、筆者の自宅から北米サーバーに接続した場合のレイテンシーは160~170ms前後だった。
日本サーバーが開設されたことによって、こうしたプレーヤー側からはどうすることもできないPing問題が解消したことは、長らく日本サーバーを待ち望んでいた「LoL」プレーヤーにとっては非常に喜ばしいことである。逆に言えば、ミスの言い訳にラグを使うことができなくなったとも言える。
テスト環境は概ね良好
参加プレーヤー自身に起因するプレイ環境についても言及したい。
本作はチームで対戦するゲームであり、対戦ゲームである以上、はっきりとした勝敗がつく。その勝敗にはゲームの参加者全員が関与するので、広いマップ上で各プレーヤーが活動する中、どうしても自分の関与できないところで勝敗が決してしまうケースもあって(そこをどうにかするのも実力の一部ではあるが)、「自分のせいではないのに理不尽に負ける」、ありていに言えば「他人のせいで負けた」と感じることもある。
筆者がプレイしていた北米サーバーでは、そうした気持ちを素直にチャットで出してしまうプレーヤーも散見され、残念な気持ちになることが時々あり、それは日本サーバーが開設するにあたって筆者が危惧していたところでもあったのだが、日本サーバーでは現在のところ、そういったプレーヤーはあまり見かけない。
もちろん全くいないわけではないし、クローズドβ時点での話なので、今後状況は変わってくるだろう。あくまでも筆者個人の意見ではあるが、少なくとも今は、テストプレイ環境としてなかなか悪くない状況と感じている。
なお、ゲーム内における悪質な行動は通報することができ、前科が累積するとペナルティが課せられることもあるので、一時的にでも同じチームになったプレーヤー同士、楽しく遊ぶためにも、軽率な行動は慎むようにお願いしたい。
ランダムなチャンピオンが割り当てられる「ARAM」が時間帯限定でオープン
現在、常設で遊べるモードは5対5のサモナーズリフト(ノーマル、ブラインドピック)のみだが、2月8日より、毎日20時から4時までの間、ARAM(All Random All Mid)モードがオープンした。
ARAMはその名の通り、参加者全てがランダムにチャンピオンを割り振られ、一直線のマップを戦うルール。参加者は触ったこともないチャンピオンを割り振られる可能性が高いことから、それまで使ったことのないチャンピオンを練習する機会となり、また全員が同じ条件なので上手く動かせないのも当たり前という環境ということもあって、勝敗にかかわらず、後腐れなく楽しめることで人気の高いモード。筆者の知り合いの中には「ARAMしかやらない」というプレーヤーもいるぐらいだ。時間帯限定というのがやや残念ではあるが、機会があれば参加してみてはいかがだろうか。
今後はオープンβテスト(OBT)を経て、正式にサービス開始となるが、OBTから有料サービスが開始されるため、実質的にはOBTのタイミングが正式サービス開始となる。その時期についてはCBT終了後発表される予定となっている。βテストに関しては、今後新たな情報が明らかになり次第、お伝えしていくつもりだ。
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