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「龍が如く6」総監督名越稔洋氏、プロデューサー佐藤大輔氏インタビュー

新エンジンで“生感”にこだわった最新作。名越氏お気に入りキャラは「錦山」

1月29日〜2月2日開催



会場:台北世貿一館

 Taipei Game Show 2016では、セガの人気シリーズ「龍が如く」が10周年を迎えたことを記念して、SCETブースで「龍が如く 10周年スペシャルステージ」が開催された。壇上にはシリーズ総監督の名越稔洋氏と、「龍が如く6」プロデューサーの佐藤大輔氏を招き、「龍が如く極」と、「龍が如く極」に同梱されている「龍が如く6」体験版を紹介しながら、10周年を祝った。

 名越氏は、今年単独で出展したセガブースや、「龍が如く」コラボモデルウォークマンを台湾でリリースしているソニーのブースにも顔を出し、「龍が如く」シリーズをアピールしていた。本稿では、「龍が如く 10周年スペシャルステージ」後に実施されたメディアインタビューの模様をお届けしたい。

【SCETブース「龍が如く 10周年スペシャルステージ」】
スペシャルステージでは、特に新情報は発表されなかったものの、開発中の最新作「龍が如く6」を中心にゲームの魅力が紹介された

【ソニーブース「龍が如く」ステージ】

インタビューに応じる名越氏と佐藤氏
名越氏は中華圏メディアの鋭い突っ込みに時に苦笑しながら回答していた

――「龍が如く6」のデモプレイでは、仲間との連携のようなシーンがありましたが、具体的なシステムとして取り入れる予定はありますか?

名越氏:実際はまだ未定。そういう技が見たいというリクエストがあれば前向きに考えたいです。

――「龍が如く極」のアジアの注文数が、前作の倍以上ということですが、このアジアの反応についてどう思いますか?

名越氏:まずは前作は非常に好調な数字で感謝しています。でもまだ、アジアマーケットに対する、「龍が如く」も含めた日本のゲームの展開は、まだ広めていくスタートラインだと思っています。アジアにどのぐらいのポテンシャルがあるのかはこれからわかると思いますが、我々としてはアジアの皆さんに日本のゲームを楽しんで貰いたいと考えておりますので、しばらく頑張ろうと思っています。

――「龍が如く」シリーズは、作品毎にバトルシステムが異なるが、6ではどのようなバトルシステムになるのか教えて下さい。

佐藤氏:先ほどのデモプレイでもお伝えしたように、本当に殴っていると感じられる“生っぽい感覚”を大事にしています。従来通りのコンボという概念はもちつつも、ちゃんと敵と自分との距離だったり、当たった場所によって、モーションとリアクションが変化するというところをまずは目指しています。ですので、いままでのバトルシステムの積み上げの上に、新しいものを足すという考え方ではなく、完全にバトルシステムが一新されるイメージでいていただけるといいかと思います。

――バトルシステムに関して、最近の「龍が如く」は3種類の基本スタイルを切り分けながら戦うのが基本になっていますが、それが「龍が如く6」で1つのバトルスタイルに統合されると、ゲームとして物足りなくなるのではないですか?

佐藤氏:そのスタイルの数は確かに減っているかもしれませんが、完全に新しい仕組みのバトルで、桐生一馬が成長していくごとに新しい技を覚えていきます。ひとつのスタイルになったからといってバトル全体のボリュームが減るわけではないです。

名越氏:まずボリュームは減らないです。「龍が如く6」の目標の1つに、「正確な表現がちゃんとできる」というものがあります。どこに当たる、そのリアクションがどうなるということですが、正確さを前提にバトルをしている実感、体験をもっとエネルギッシュにリアルにしていこうという目標があります。

 ただ、我々はストイックな対戦格闘のような難しいゲームは目指していませんし、爽快なバトルを大事にしているので、物足りないとか爽快感がなくなったということのないようにしたいと思っています。すでに体験版を遊んでいるユーザーがいるなかで、バトルについて色んなリクエストも出ているので、それらを参考にしながら最終的な製品版に反映していこうと考えています。もちろん、アジアのユーザーからも意見がいただければと思いますし、日本では「龍が如く」ってユーザーと作り手が一緒に考えながら作るというスタイルができているので、アジアのユーザーともそういう関係ができたらいいなと思っています。

――今回はキーワードとして「シームレス」がありますが、ゲーム内に伝統的なプリレンダーのCGムービーは一切なくなっているのですか?

佐藤氏:そんなことはないです。ちゃんとストーリーを追うイベントシーンがあって、イベントシーンからアドベンチャーに戻る際に、ローディングは挟まず、スムーズに感情がそのまま繋がっていけるように作っています。

――探索ができるようになっているということですが、ゲーム全体のマップの広さは、前作の比較していかがですか?

名越氏:「龍が如く0」より明らかに大きいです。「龍が如く5」はめちゃめちゃデカかったのでどうだろう(笑)。今はまだ作っている最中なのでマップの広さがどれぐらいになるかというのは応えられませんが、狭くはないです。

――今回は建物に入って探索ができるということですが、全部の建物に入れるのですか?

名越氏:すべてがすべて入れるわけじゃありません(笑)。もちろん、全部に入れることも可能ですが、そこはコストとの兼ね合いになります。ただ、入りきれないぐらい入れるようにしたいとは思っています。

――「龍が如く6」のストーリーは、シリーズのどのタイミングに起こった出来事なのですか? また、シリーズに登場するお馴染みのキャラクターは、どれぐらい登場しますか?

名越氏:ストーリーは「龍が如く5」より後のお話になります。その以降のお話はまだ一切言えません。まあでも、それほどお待たせせずに、どんと発表すると思いますのでご期待下さい。

――今日は10周年記念イベントということで、名越さんが過去10年の中で、作品を代表する好きなキャラクターは誰か教えて下さい。

名越氏:まあ、当たり前過ぎてつまらない答えですが、それは桐生一馬が好きです。理由をいうと、結局、ある意味とても強い人間だし、一般的なヒーローとは違いますが、彼は普通の人間ではなれないよう強い心を持ったヒーローで、あこがれを覚えるキャラクターだと思います。でも、作ってる最中は、ライバルキャラクターが魅力的になるようにストーリーを作るようにはしていますね。

――それでは敵では?

名越氏:(笑)。「龍が如く極」でも出てきた錦山が一番思い入れが強いです。

――これまでの「龍が如く」で複数の主人公が登場したこともありますが、「龍が如く6」ではそういう試みは行なわれますか? それとも主人公は1人ですか?

名越氏:シナリオに近いお話なのでコメントできません(笑)。

――ゲーム内のお金に関して、これまでお金は敵を倒すことで入手していたが、「龍が如く6」の体験版では、敵を倒してもお金を入手したという表示がなかったので、今回はどうやってお金を入手するのか教えて下さい。

名越氏:まあ、あの検討中です(笑)。「龍が如く0」のシステムはインパクトありすぎてユニークすぎたので、あれと比較しない方がいいと思います。

――「どこでも真島」というシステムが「龍が如く極」にありますが、「龍が如く6」でもそういったユニークでおもしろいシステムを用意する予定はありますか?

佐藤氏:はい。いま具体的にはまだお伝えできないんですけど、「龍が如く6」ならではの今までなかった新しい遊びを入れていく予定です。

名越氏:どちらかというとふざけすぎてて、「どこでも真島」はお叱りを受けるかと思ったんですけど、日本でもアジアでも評判がいいので、そういう部分が「龍が如く」らしいのかなと思って、積極的にやっていこうと思っています。

――「龍が如く極」のアンケートには、もし「龍が如く2」のリメイクがあったら買うか? というものがあったが、どういう結果でしたか?

名越氏:まだです(笑)。もちろん、その設問があることは把握していますが、まだアンケートを集めている最中です。

――「龍が如く極」が発売されてしばらく経ちましたが、フィードバックの中で「龍が如く6」に流用したいと考えた意見は何かありましたか?

名越氏:「龍が如く極」と「龍が如く6」はゲームエンジンが違うので、システムとして参考になる部分はないんですが、作りとしてもともとあったストーリーですけど、もう一回やり直すことで再度盛り上がっているところを見ると、初回作のベースのストーリーが「龍が如く」らしいと認めて下さっているので、そういう熱を持ったストーリーにすべきだなと感じています。

――「龍が如く6」のゲームエンジンが一新するということだが、今までとどう違うのか教えて下さい。

佐藤氏:グラフィックスまわりから何から、PS4専用で、PS4の性能を最大限に活かせるゲームエンジンとして作っています。その中でシリーズ重ねていくなかで、シームレスに全部ゲームが繋がっていくという要望が高かったので、そういう作りが実現可能なエンジンにしています。街歩きアドベンチャーということに関しても、入れるビルも少なかったし、その度にローディングが挟まったりもしましたし、看板も固定だったんですけど、アドベンチャーモードでは全部ではありませんけど干渉できるものが多いですし、その中で何かを探したりとか、遊びがアドベンチャー中に実現できるようになっています。

名越氏:否定するわけじゃないですけど、ゲームは遊ぶモノなので、こういう質問は言葉では応えたくないんですね。なぜ我々が今回体験版を出したかというと、ゲームは遊ぶモノなので、ここが変わったと言うことよりも、触ってみて理解して貰うのが正しい伝え方だと思う。新しいエンジンの魅力を一番感じて貰いたくて体験版を用意しました。何が変わったかについて言葉で理解できる部分もあるとは思いますけど、言葉より動画、動画より体験ということで、ぜひ体験して貰いたいです。

【『龍が如く6(仮称)』先行体験版PV】

(中村聖司)