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「戦魂 -SENTAMA-」レビュー

一国一城の主となり、戦国武将たちを率いて戦場を駆け抜けろ!

5月7日 配信

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

 5月7日よりディー・エヌ・エーからリリースされた「戦魂 -SENTAMA-」。本作は、自分の城下町を整備し発展させていく「都市開発SLG」と、戦国武将たちを育て戦わせる「戦略SLG」の双方を楽しむことができる、本格派の戦国シミュレーションRPGだ。

【プロモーションムービー】

 その最大の魅力は、やはり登場する戦国武将たちにある。織田信長をはじめ斎藤道三、今川義元、石田三成、お市、ねね……と、男女織り交ぜてそうそうたる武将たちがゲーム内に登場。プレーヤーはこれらの武将を獲得・育成し、自分の部隊を編成することが可能となっている。

 ゲームは、都市開発SLGとして町を発展させる「町」および、戦略SLGとして部隊を率いて戦う「戦」のいずれかを必要に応じて選びながら進めていくことになる。今回は、この戦国シミュレーションRPG「戦魂」のことをまだご存知ないプレーヤーのために、ゲームシステムの紹介とその魅力をお届けしていきたい。

織田信長には大塚明夫氏、徳川家康には三木眞一郎氏、羽柴秀吉には浪川大輔氏など豪華な声優陣がキャスティングされている点にも注目!
「都市開発」と「戦略」双方のSLG要素を持つ本作だが、基本は「戦略SLG」中心のゲーム展開となる。武将を育てて最強の軍団を作り上げよう
すべての武将は「列伝」からその素性を知ることができる。自分がよく知らない武将のことも、ここを読めば愛着がわいてくるはず

SLGらしさを抽出した「戦」で部隊を指揮! 敵勢力の撃破を目指す

「戦場マップ」上のマス目は、1ターンに1マスのみ移動可能。現在いるマスをタップすれば、移動せずその場にとどまることも可能

 「戦」は戦国SLGならではの戦闘のだいご味を味わえるモードで、「戦場マップ」と「バトル」の2種類の要素にて構成される。通常時は、マス目によって区切られた「戦場マップ」上の味方部隊(最大5人の武将によって編成されたグループ)を指揮し、敵軍部隊とターンを交代しながらマス目上を移動させていく。このとき味方部隊が敵部隊と同じマスに止まると「バトル」に突入、という仕組みだ。

 「バトル」では、敵部隊に接触した側が先攻、接触された側が後攻となり、いずれかの兵力がゼロになるまで攻防を繰り返す。最終的に兵力の残った部隊が勝利し、敗北した部隊は「戦場マップ」上から姿を消す。

 「戦」には主に「敵の本陣を占拠せよ」という形で勝利条件が設定されており、規定ターン数のあいだにそれを満たせば勝利となって戦利品を獲得できる。逆に、勝利条件を満たせないまま規定ターン数がゼロになったり、味方部隊が全滅すると敗北し、その「戦」で獲得した戦利品も失ってしまう。

 なお、「戦」には、戦国武将の生涯をシナリオとして楽しめる「列伝」と、強化用アイテムなどが獲得できる「限定戦場」の2種類が用意されている。これらは自分のプレイ目的に合わせて選ぶといいだろう。

 一般的なスマートフォン用のRPGタイトルは、メインの部隊1つで戦っていくのが主流だが、本作では2つの部隊を同時に展開できる。武将の頭数さえ10名揃っていれば2つの部隊をターンごとに別々に動かせるので、その分ゲームとして深みが出てくる。簡略化されているものの、SLGの面白い部分を良く抽出できているシステムだ。

 「戦」の概要は以上だが、そのなかでもゲームのメイン要素たる「バトル」部分については、次項でもう少し詳しく解説する。

「戦」をプレイするためには一定量の「兵糧」が必要。「兵糧」は時間で回復するほか、ゲーム内アイテム「宝玉」を使えばすぐに回復させられる
「戦」で敗北しても「宝玉」を使用すれば、その場で部隊ごと復活し、「バトル」を継続できる
敵対する部隊と同じマスに侵入した側が先攻を獲得。先攻になれば、バトルを有利に進められるのだ
「戦」によっては増援が登場することも。味方ならうれしいが、敵の増援の場合は厳しい展開となる
有名武将の生涯をシナリオ形式で楽しめる「列伝」。現在配信されているのは織田信長が主役の「織田伝」だ
「限定戦場」には、兵科別の強化素材が手に入る曜日限定戦場、武将のレベルアップに役立つ時間限定戦場、そして特定の武将を捕縛できる期間限定戦場などがある

「バトル」は先攻の確保&兵科の相性で有利に戦え!

そのターンで倒せそうな敵武将は確実に撃破しておき、次ターン以降の被害を少しでも減らしていきたい
「兵科」の力関係を示した図。この図は「バトル」で攻撃する武将を選んでいる最中、画面上部に表示されるので参考にしよう

 「バトル」においては、「戦場マップ」上で敵部隊のいるマスへと移動した側が先攻となる。先攻の部隊は、敵が特定の「戦技」などを使ってこないかぎり、先に攻撃を仕掛けられるため圧倒的に有利だ。とくに強敵との戦いにおいては、先攻が取れるかどうかがその後の展開に大きく影響する。

 各武将が持っている「兵科」にも注目したい。「兵科」は各武将に表示されたアイコンで確認することが可能で、「馬」、「弓」、「槍」、「鉄砲」の4種類が存在。それぞれに力関係があり、「馬」>「弓」>「槍」>「鉄砲」>「馬」……という形になっている。つまり、相手武将に強い「兵科」を持つ武将で挑めばより勝ちやすくなる、というわけだ。

 味方部隊に編成できる武将は最大5名で、バトルでは敵味方3名ずつで戦う。プレーヤーは、部隊の武将から3名を順番に選んで出撃させる。対戦するのは基本的に対面した武将同士で、つねにプレーヤー側が敵武将に合わせる形で味方武将を選べるため、「兵科」の力関係さえ把握していれば戦闘を有利に運ぶことは難しくない。また、敵武将に有利な「兵科」を持っていない場合でも、敵の「兵科」に不利とならない武将を選択しておき、最悪の展開を回避する、といったことも可能だ。

 さらに、「バトル」を重ねていき、「闘気ゲージ」が満タンになった武将は「技」アイコンが表示されて「戦技」を放てるようになる。この「戦技」を使う際は、武将選択時に上へフリックするだけでOKだ。「戦技」はそうそう使えるものではないが、大ダメージを与えたり、複数の部隊を攻撃できるなど、強力な技が揃う。出し惜しみして負けても仕方がないので、自軍がピンチにおちいる前に活用していきたい。

敵部隊のいる場所へ移動できたなら「バトル」で先攻が取れる。有利に戦いたいときは「先攻」狙いで部隊を動かそう
敵部隊に攻め込まれそうなときは「計略」の「迎撃態勢」を使用。これで、使用後1ターンの間だけ攻め込まれても先攻を取れる
攻撃時に赤い数字が出ているのは、相手の「兵科」に有利な「兵科」でが攻撃を当てたという証
加藤清正の「疾風騎突撃(恐慌)」がさく裂! 後攻でも先制攻撃が可能で、さらに高確率で敵部隊を恐慌(行動不可)状態にする、頼れる「戦技」だ

プレイを促進する「町」で城下町を発展

ゲーム開始序盤は少なかった住人たちも、町の発展にともないどんどん増えていく!

 「戦」とは打って変わって、「町」はプレイに関わるステータスを充実させるゲームモードとなる。初期状態においては自分の城と、広大な空き地が用意されているのみ。チュートリアルにおいて「製材所」を設置することになるが、それ以降は自分で必要な施設を選択し、城下町を築き上げていく。

 施設には、城下町発展に欠かせない「資材」を生み出す「製材所」やゲーム内通貨「銅銭」を定期的に獲得できる「商館」、戦闘する部隊の「攻撃力」をアップする「訓練所」、部隊の「編成コスト」の上限値をアップする「寺」など、さまざまなものが用意されている。

 どの施設を設置するのも自由だが、1度設置した施設は撤去できないため、自分のプレイ方針に基づいて慎重に決めていかなければならない。なお、配置した施設は一定量の銅銭と資材を消費することでレベルアップが可能だ。

 ちなみに、最初から配置されている「城」は、「編成コスト」と、「戦」のシナリオプレイ時に必要な「兵糧」、獲得できる武将数に関係する「武将枠」の3要素を1度に増やせるため、序盤は城を重点的にレベルアップしてもいいだろう。ある程度プレイを重ね、自分に必要なものが何かを見極めてから、城下町発展を目指すのも手といえる。

城の付近には美しい風景が広がる。アニメーションも細かく、眺めているだけで癒される
レベルアップした施設は外見が豪華になっていき、見た目の充実感も味わえる
「商館」や「製材所」は、一定時間が経過すると銅銭や資材を生産する。これらは、各施設から出ているフキダシアイコンをタッチすれば回収することが可能
施設のレベルアップには一定の時間が必要。完成後にその施設をタップすることで、1レベル上の機能を持った施設が稼働をはじめる

武将の獲得と「訓練」で自軍を強化!

部隊編成が面倒だと感じたら「自動編成」ボタンを押せば、それなりに実用性の高い部隊を自動で編成してくれる

 本作において、味方となる武将たちは基本的に「ガチャ」から獲得する。「ガチャ」には、「宝玉」を使う「宝玉ガチャ」と、「金」を使う「金ガチャ」がある。「金ガチャ」に必要な「金」は「戦場マップ」初クリア時などに獲得できるなど良く手に入るため、気軽に利用できるのが良い。

 武将の数が揃ったら、つぎは部隊編成だ。部隊は1部隊5武将、最大2部隊まで編成できるというのは上に書いたとおりだが、編成コスト内であればどんな編成を行なうのも自由なので、お気に入りの武将で揃えたり、4種類ある「兵科」のバランスを取るなど自分の好みに合わせた部隊を作り上げたい。

 部隊編成を終え、メインで使っていく武将を決めたら、その強化も忘れずに行ないたい。「武将」メニューから「訓練」を選び、メインの武将を選択後、不要な武将や「強化姫」と呼ばれる強化専用武将を選択し、「訓練」を実行すれば、経験値を獲得してレベルアップできる。レベルが上がれば能力値も高まり、戦場でさらなる力を発揮できるというわけだ。

「訓練」を効率よく行なうなら「強化姫」の入手は欠かせない。1日のうち、朝の7時、昼の12時、夜の7時から2時間だけ登場する「限定戦場」を積極的に活用したい
最大レベルまで育成した武将は「覚醒」が可能。「覚醒」後はレア度がアップし、ビジュアルが変化。また、能力値もレア度相応の数値に高まる

戦国ファンなら1度はプレイしてほしい正統派の戦国ものアプリ

「織田伝」で描かれる織田信勝との対決。簡単だが、しっかりと史実に基づいている
「金ガチャ」では、9回に1回はかならず★3以上の武将を獲得できる。強力な武将を手に入れるチャンスだ

 本作に登場する戦国武将たちには、クオリティの高いキャラクタービジュアルや人気声優によるキャラクターボイスが用意されているなど、近年の戦国ものゲームとしてはある意味「お約束」的な要素がおさえられている。

 しかし「織田伝」での織田信長は見た目も“野心溢れる若者”の風貌となり、尾張からいかにして派閥を広げていったかのストーリーが展開される。戦に至るまでの経緯は簡単ではあるが史実に基づいた本格的なボイスナレーションで説明され、敵の大将もストーリーごとに異なるため、背景の理解もしやすい作りだ。

 一方で、それを彩る戦闘もおざなりではなく、例えば「バトル」時の3Dモデルを使ったアニメーションでは、戦闘によって騎馬が突撃したり、弓矢が飛んだりという演出だけでなく、武将の体力が減れば兵士たちの数も目に見えて減るなど、細かい部分が良くできている。ストーリーもゲームも、しっかりとした戦国シミュレーションRPGとしてこだわりを感じる作りになっているところが好印象だ。

 ゲームバランスとしても現段階では課金必須というほどに厳しいものでもなく、無料の範囲でも十分に楽しむことができる。また「金ガチャ」には、9回利用するとことで★3つ以上のレア武将獲得が保証される救済措置が設定されている点もうれしい。

 現時点における不満といえば、戦闘に出撃するのに「兵糧」が必要となり、長時間の継続プレイにはあまり適さない点だ。「織田伝」と曜日限定や時間限定、特定武将が捕縛できる捕縛戦場などすべてを攻略しているとすぐに兵糧切れとなってしまう。現在、別のプレーヤーといっしょに楽しむSNS機能はないのだが、後日のアップデートにて色々と追加されるとのことなので、そちらを楽しみに待つことにしたい。

 いずれにしても、まだ配信も始まったばかりの現時点で「織田伝」と町づくりを楽しめているので、今後にも大いに期待したい。戦国モノのゲームファンであれば、ぜひともチェックしておきたい1本と言えるだろう。

【スクリーンショット】

おまけ情報:リリースを記念した公式Twitterキャンペーンも実施中!

 DeNAでは、「戦魂」のリリースを記念して、代表的な13名の武将を対象とした人気投票企画がTwitter上にて実施される。期間は5月11日から24日まで。投票者のなかから武将1名につき抽選で1名、キャラクターボイスを務める声優さんの直筆サイン色紙も贈られるので、興味がある方はふるって応募してほしい。

【実施期間】
5月11日~5月24日23時59分

【投票対象武将】(敬称略)
織田信長(CV:大塚明夫)
徳川家康(CV:三木眞一郎)
羽柴秀吉(CV:浪川大輔)
武田信玄(CV:楠見尚己)
上杉謙信(CV:小林ゆう)
伊達政宗(CV:逢坂良太)
真田幸村(CV:小西克幸)
明智光秀(CV:杉山紀彰)
竹中半兵衛(CV:下野紘)
柴田勝家(CV:黒田崇矢)
森蘭丸(CV:花江夏樹)
ねね(CV:五十嵐裕美)
お市(CV:加隈亜衣)

【参加方法】
 ゲームに登場する代表的な13名の武将の投票を受け付ける公式ツイートが、武将ごとにそれぞれ1件ずつ発信される(合計13ツイート)。戦魂公式Twitter(@sentama_info)をフォローし、投票したい武将の公式ツイートをリツイートすれば投票とプレゼントの応募が完了となる。
※複数の武将に投票したい場合は、それぞれの武将の公式ツイートを個別にリツイートする必要がある。

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(泊 裕一郎)