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パチンコメーカーの奥村遊機が自己破産を申請

負債総額70億円超。「CRうる星やつら」、「CR NINJA GAIDEN 2」などを手がける

4月14日発表

 奥村遊機は4月14日、名古屋地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けたことを明らかにした。帝国データバンクによれば負債総額は約71億5,400万円で、今後さらに大きく膨らむ見通しとしている。

 奥村遊機はパチンコ店に向けた遊技機、いわゆるパチンコ台を製造販売していた遊技機メーカー。「CRうる星やつら Forever Love」や「CR 笑ゥせぇるすまん ~欲望の大都会~ 甘デジ」などがヒットし、ゲームメーカーのコーエーテクモゲームス、グループ子会社のコーエーテクモウェーブのIPを使った「CR NINJA GAIDEN 2」、「CR遊砲RUSH 1/119type」、「CR三姫繚乱 ~麗しき闘い~ 259type」なども展開していた。

 近年はパチンコ人口の減少に加え、同業他社との競争激化や、ヒット商品に恵まれなかったことなどから受注が伸び悩み、売上は最盛期の1996年の約335億円から、2014年は約133億円まで低下していた。

 なお、パチンコ台に採用される映像コンテンツの制作は、近年では映像系のゲームデベロッパーがグラフィックスの受託を請け負う事例が増えており、国内のゲームデベロッパーにとっても無関係な出来事ではなく、影響のあるメーカーも出てくるものと見られる。

(中村聖司)