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PS4/Xbox One「ファイナルファンタジーXV」体験版「-EPISODE DUSCAE-」プレビュー

新時代の訪れ、未来の到来を予感させる“NEXT「FF」のかけら”

【ファイナルファンタジーXV】

発売日:未定

価格:未定



【ファイナルファンタジーXV-EPISODE DUSCAE-】

(「ファイナルファンタジー 零式 HD」初回限定特典)

3月19日 発売

価格:
7,344円(通常版)
19,440円(アルティメットボックス)
50,738円(PS4朱雀エディション)

 「ファイナルファンタジー」は幾度生まれ変わってきただろう? “最後の希望”として初代作品が登場して以降、ドット画で描かれた魅惑的な世界感は確固たる人気を築き、3Dグラフィックス世代に入るとドラマ性をより高め、さらには広大で自由なオンラインゲームの夢をも実現した。

 そして今、最新作「ファイナルファンタジーXV(15)」は、“オープンワールドとアクションのRPG”という新たな領域へと踏み出そうとしている。

 新世代機であるプレイステーション 4とXbox Oneで発売予定の「ファイナルファンタジーXV(以下、『FFXV』)」をプレイできるチャンスとなる体験版「EPISODE DUSCAE」がついに登場する。この体験版は、3月19日発売のPS4/Xbox One「ファイナルファンタジー 零式 HD」の初回限定特典としてダウンロードコードが封入されるものだ。

 これまで「FFXV」について各種の映像や情報が伝えられてはきたものの、「実際はどんなゲームになっているのか想像がつかない!」という人もおられるのではないだろうか?今回は体験版の「FFXV-EPISODE DUSCAE-」を先駆けてプレイさせて頂いたので、そこからわかった姿をお伝えしていこう。

【「FINAL FANTASY 零式 HD」Final Trailer/「FINAL FANTASY XV」EPISODE DUSCAE】

【2014「FINAL FANTASY XV ジャンプフェスタ2015 トレーラー」】

テクノロジーとファンタジーが融合した世界観、圧倒的なリアリティを持つオープンワールド

 「FFXV-EPISODE DUSCAE-」は、「FFXV」の物語序盤をオリジナルの展開にした特別編集版となっている。主人公のノクトことノクティス、仲間のグラディオことグラディオラス、イグニス、プロンプトの4人は旅の途中。だが、車が故障してしまい、その修理費を手に入れるために、高値で売れるというベヒーモスの角を狙う。そうしたシーンから体験版は始まっていく。

 真っ先に目に飛び込むのは、広大でまばゆい世界だ。青く澄み渡り、光が溢れている空。土と緑の大地、アーチのような不思議な形状の岩山。遠くにはぼやける視界の中には、クリスタルを思わせる突き立った何かが見える。それらがみな自然な光を浴び、草は風に揺れ、土ぼこりが舞う。写実的でありつつも、生きているような光景が広がる。

 この体験版は「EPISODE DUSCAE(エピソード ダスカ)」の名のとおり、ダスカ地方という1地方が舞台となっている。お話によればダスカ地方は世界全体の20〜10分の1程度でしかないという。だが、これがなかなかに広い。端から端まで移動すると20分程度はかかるだろうか。

 探索して口から漏れた感想は、「……これだけの世界を人が本当に作れるものなのだろうか?」というものだ。ダスカの光景そのものに、スケール感に、そして独特の世界観に圧倒される。

 ダスカ地方は、中央の湿地帯を草原や山々が囲んでいるような土地だ。豊かな起伏……という言葉が陳腐なほどに、現実の自然そのものな地形が広がり、朝もやの中に針葉樹の森が見える。そのスケール感がまた大きい。

 一言に「オープンワールド」と言っても、作品ごとにいろいろと違いがある。スケール感がどこか小さくて、広いだけで迫力を感じさせないものもたくさんある。だが、「FFXV」のスケールは大きく、高い。広がる光景に等身大な感覚があり、途方もなさを感じさせる。

 自然の中には、巨大な躰にキバと豊かな体毛を持つ「ガルラ」や、さらに大きい、まるで恐竜のようなサイズの「カトブレパス」が雄大に歩いていた。その光景はどこか牧歌的だが、暗い森や洞窟の奥には、どう猛なモンスターも潜んでいる。

 雄大な自然がある一方で、周囲には道路があって自動車が走り、廃屋やガソリンスタンドまでもある。時には帝国の輸送機が飛来して、帝国兵が降り立つことまであるのだ。

 “テクノロジーの中にあるファンタジー”とでも言えばいいだろうか。現代以上の高度文明の中に、モンスターの存在や神話の存在が自然と融和している世界だ。そんな中をノクト達は楽しげに会話しながら歩いて行く。

 この独特な世界観は一種、奇妙な……これまであまり感じた事のない、不思議なものを見るような感覚があった。あえて言うなら「ファイナルファンタジーVII」や「XIII」の世界観に近いかもしれないが、そのどちらとも感触は全く異なる。それは世界の途方もなさとあわせ未知の体験となって、プレーヤーの心を刺激する。“果てまで探索したい”と思わせるだけの魅力がある世界だ。

 もちろん時間の流れもちゃんとあり、シームレスに昼夜が移り変わっていく。昼には美しい光景をみせるダスカ地方だが、夜はあまりにも多量のモンスターが徘徊する危険な土地に変貌する。

 夜の恐ろしさは「昼よりちょっと歯ごたえがある」どころではなく、「本当にやばい!」と感じさせるほど。次から次に魔物が押し寄せ、そこに帝国兵まで現われるともう手がつけられない。試しにひたすら戦い続けたらどうなるのかを試したら、20分以上にわたって戦闘が続き、ゲーム内で次の日の朝を迎えたほどだ。

 ダスカにはキャンプ地点や簡易の宿泊施設があるので、慣れないうちは無理をせず、仲間の「もう休もうぜ」という声に従って休息したほうがいい。本作では、泊まることで戦闘で得た経験値が精算されてレベルが上がるようになっている(お馴染みのファンファーレのアレンジもそこで聴ける)ので、こまめな休憩は大事だ。

 そんなダスカ地方を歩くノクト達はどんな様子かというと、これがよく喋り、よく動く。プレーヤーが操作するノクトを中心に、ムードメーカー的なプロンプトが明るく喋り、イグニスやグラディオがたしなめる。戦闘中も、移動中も、何かあれば反応し、喋り、動く。

 動きそのものも生の存在感がある。歩くにしても、しっかりと骨格の動きやひねり、筋肉の動きを感じさせるもので、ひとつひとつのモーションに生々しい説得力がある。これまではよく“重量感のある動き”なんて言ったものだが、ノクト達の動きは“体を動かす力の作用”まで感じさせる。それが、ライティングの自然さ、グラフィックスの精細さと合わさって、実在感に近い感覚へ到達している。

 ひとつ気になったところはキャラクター同士の当たり判定が大きいところと、互いの身体をかわす動きがないため、つっかえてしまう時があったこと。狭いところを進んでいるときや戦闘中など、仲間が壁になってしまうような時があった。このあたりは、さらなる自然な動きへの調整を期待したいところだ。

シームレス&アクションの「バトル」は独自のシステムで激しくスピーディーな戦いを実現

 バトルはフィールド移動から切り替えなしのシームレス。フィールドを徘徊する敵に発見されたり、こちらから攻撃したりすれば、そこから即座に戦闘が始まっていく。

 完全なアクション操作となったバトルだが、バトル中の操作は以下のようになっている。

左アナログスティック:移動
右アナログスティック:視点操作
□ボタン:アサルト(攻撃)
○ボタン:シフト(正面に剣を投げ、その場所へワープ)
△ボタン:装備した武器のアビリティを使用
×ボタン:ジャンプ

R1ボタン:ロックオン
L1ボタン:回避(ボタンホールドで回避し続ける)
R1+○:シフトブレイク(ロックオンした敵にワープ攻撃)
L1+□:パリィ(敵のマーカー表示攻撃を弾き返す)
方向キー:左右でアビリティ切り替え

R3ボタン:カメラリセット
L3ボタン:ダッシュ
OPTIONボタン:一時停止
タッチパッド:バトルメニュー

 基本となるのは、R1ボタンで敵をロックオンしつつ□ボタンでの攻撃し、L1ボタンでの攻撃回避だ。

 ノクトは様々な武器を召喚して攻撃するという特殊なバトルスタイルで、□ボタンの連打だけでも、「ブレイク(攻撃し始め)」、「ラッシュ(連続攻撃)」、「スラッシュ(トドメの一撃)」と、コンボを組み立てるように3種類の武器を使い分けながら戦う。次々に武器を召喚して攻撃するその姿は華麗だ。この他にも、「カウンター(パリィからの攻撃)」、「レイド(ジャンプ攻撃)」もあるので5種類の武器を駆使することになる。

 攻撃に使う武器は入れ替えも可能。戦闘中でもタッチパッドでバトルメニューを出してカスタマイズでき、動きの速い敵や狭い場所での戦いには片手剣、多数の敵に囲まれている時は大剣といったように、使い分けるのがポイントになっている。

 アビリティは武器に固有のものが備わっているという形式になっていて、戦闘中に方向キー左右で切り替え、△ボタンで発動する。

 回避はというと、L1ボタンを押している間はどの方向からの攻撃も自動で回避してくれる。ただし回避は成功するとMPを消費するし、当然、他の操作をすると回避してくれないので、慣れないうちは使いどころが難しいかもしれない。

 最初は敵の動きを見てL1ボタンを押すようにしていた筆者だが、そのうちにL1ボタンを押しっぱなしにしつつ攻撃やアビリティを繰り出すというスタイルに落ち着いた。すると、常に様子を伺いつつ、隙を見つけたら攻撃するという流れで、より華麗に戦えるようになった。

 こうなったのも、本作のバトルが非常にスピーディーで容赦ないからだ。プレイし初めは戸惑う人もいるだろう。反応してから回避するのでは割に合わない。ボタンホールドで回避し続けてくれる仕様も納得。そのぶん、バトル中の動きは“ゲーム的な様子見”のないリアリティある激しさとなっている。

 また、敵は時々、マーカーが表示される強烈な攻撃を仕掛けてくる。そこでL1ボタンを押しつつタイミングよく□ボタンを押すと、弾き返しの「パリィ」が発動する。敵の攻撃によってはそこから強烈な反撃もできるので、パリィを狙う意味でも常にL1ボタンは意識していたいというわけだ。L1ボタンを基本にして発展するレイアウトは、1度理解できると扱いやすい。

 それが身についてくると本作のバトルは他にない手触りを持った、独特で気持ちの良いものになる。○ボタンの剣投げワープこと「シフト」で瞬間移動し、ズバッと斬りつけ、華麗に回避し、なぎ倒し、パリィから強烈な一撃をたたき込む。仲間もそれに合わせてよく動き、声かけやフォローをしてくれて共闘感が楽しい。

 ただのアクション操作バトルになっただけでなく、独自のバトルを追求しようとしている攻めの姿勢はとても好印象だ。

 ちょっと扱いづらさを感じたのはR1ボタンでのロックオン。ロックオン切り替えは視点移動の途中で行なわれるようになっているのだが、それでは狙った敵や箇所にロックオンしづらい時があるし、近い敵や遠い敵の切り替えも難しい。

 ロックオン切り替えについては、「ファイナルファンタジー零式 HD」の右アナログスティックとL2/R2ボタンを使った切り替えが秀逸だったので、そうした改善に期待したいところだ。

 もうひとつ強いて言うなら、この体験版のバトルは基本的に、これら要素でぶつかり合うパワーバトルなベーシックなものだ。よりRPGらしい戦略性の魅力にも期待したいところがある。そのあたりは今回はあくまで体験版なわけで、製品版のお楽しみということかもしれない。

エンディングまでは3〜4時間となったが、まだまだ想像以上に遊びこめる

 この体験版にはエンディングが存在し、今回プレイでそこに到達したのはだいたい3〜4時間ほどとなった。実は体験版の流れを熟知すると、かなりスピーディーにエンディングまでたどり着けそうでもあるのだが。それはある意味、本作にとって「オープンワールドならでは」な楽しみ方のひとつ。いろいろな楽しみ方ができる。

 メインストーリーを追ってエンディングを目指す以外にも、サブストーリーをこなしたり、探索をして「これは何だろう?」と不思議になるようなものを発見したり、さらにはバトルに変化をもたらす“あるモノ”も存在していたり……実は、本稿はそうした“さらなる楽しみ”の部分は全く書いていない。ネタバレを限界まで抑えつつ、プレイすべきか判断材料になるもののみを書いた。

 というわけで、遊び方次第ではあるものの、この体験版は想像以上に遊べるものとなっている。そのひとつひとつを、発見し、驚き、楽しんで頂きたい。

想像を超え、ネクストステージを感じさせる新時代の片鱗

 待望にして、期待の高さがゆえに不安も入り交じる「FFXV」体験版のプレイは、良い意味で驚きの連続となってくれた。

 プレイ中には「これはとてつもないな……」と呆気にとられるような瞬間が数多くあり、特に終盤には圧倒されるものすらあった。それを見た時には「『FFXV』は想像を遥かに超えるゲームになるのかも……」とすら思えたほど。新時代の訪れ、新たな領域への突入、未知の始まりを感じさせる。

 もちろん、その予感が当たるかどうかはまだわからないし、本作はそもそも体験版であって、おそらく製品版はもっともっと、ひょっとしたらガラリと変わるかもしれない。グラフィックスは純粋にブラッシュアップされていくとしても、システム周り、バトルは変わっていく可能性もあるだろう。

 だが「FFXV」がもし、このスケールや密度と共に、壮大で濃密なストーリーラインを得て、たっぷりのボリュームと自由度をもって完成したならば。「ファイナルファンタジー」という存在を超えた新境地にたどり着くかも知れない。

 さすがに「これは完璧だ!」と言っているわけではなくて、体験版においては調整不足を感じるところもあるにはあるのだが、それは体験版で意見が出た方がいいものであり。「FFXV」の開発チームなら、ユーザーの皆様の声を受けて速やかに取り組んでくれることだろう。実際にプレイしてくれた人からのたくさんの意見を待っているはずだ。

 ひとまず、この体験版においては“何かの訪れを待っている人”にオススメしたい。皆様は心の奥底でいつも何かを待ってはいないだろうか……? それが何かと言えば“見た事がない新しいもの”だろう。ここにその片鱗がある。

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(山村智美)