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【特別企画】「超合金 モンスターハンター G級変形リオレウス」プレビュー
「モンハン」開発者の思いもたっぷり詰まった“カッコ良さ”に注目!
2015年2月25日 00:00
バンダイは“超合金”生誕40周年と、カプコンの「モンスターハンター(以下、「モンハン」)」10周年を記念しコラボレーションを行ない、「超合金 モンスターハンター G級変形リオレウス」を2月28日に発売する。価格は10,800円(税込)。
「モンハン」を象徴する“リオレウス”が、カトキハジメ氏のデザインで、メカのようなアレンジで立体化され、さらにハンターの姿に“完全変形”するというユニークな商品は、発表と同時に多くのファンに注目された。
今回、いよいよ発売となる「超合金 モンスターハンター G級変形リオレウス」について、企画担当者であるバンダイコレクターズ事業部の寺野彰氏に話を聞き、商品の魅力を紹介していきたい。
ちょっぴりMS風味!? カトキ氏のデザインが活きるハンターモード
「超合金 モンスターハンター G級変形リオレウス」の最大の魅力は、“ハンター”と“モンスター”の両方に変形するところだ。「モンハン」ではモンスターの体からとれた素材を武器や防具の作成に利用できる。モンスターが持つ力を自分の体に取り込むような要素があるが、本商品はハンターがそのままモンスターに完全変形する。
“超合金”は様々な特徴を持つ玩具ブランドである。ダイキャスト(亜鉛合金)パーツを使用した重量感、凝った合体や変形システム、モチーフそのままのフォルム……。「超合金 モンスターハンター G級変形リオレウス」では特に変形にフォーカスを当てている。
まずは「ハンターモード」から見ていきたい。リオレウスらしい鱗が重なったようなモールドが全身を覆い、金属質の光沢を放つ深紅のカラーで染め上げられている。ロボットのようにも、「仮面ライダー」のような特撮ヒーローの様にも見えるデザインだ。ゲーム内のリオレウスの素材を使った“レウス装備”よりマッシブで、足が太く、ちょっと“モビルスーツ”っぽいのは、カトキハジメ氏のアレンジだからかもしれない。
手に持った感触としては、ハンターモードは関節部分がしっかりしていて、可動部が多く、アクションフィギュアといわれても何の違和感もない。“変形する”というのが逆に信じられないくらいだ。S.H.Figuartsシリーズより重厚で、胸の部分や足先に金属パーツが使用されていてリッチな雰囲気がある。手足の可動の可動範囲が広く、様々なポーズが試せそうだが、各部の装甲が干渉するため、ポーズを決めてから各パーツを微妙にいじる必要がある。ぐりぐりと動かすのも楽しいが、お気に入りのポーズを決めるため細かく調整をするのも楽しい。
デザインでは左腕の“モンスターの頭”部分が特におもしろい。ここはあえてモンスターモードの、リオレウスそのままにしているという。こうすることでインパクトが生まれ、変形玩具であることを印象づける。パンチのようにつきだしてモンスターの口を開け、必殺技っぽいポーズにするのもいいだろう。
そして、「モンハン」といえば、“武器”である。本作には巨大な盾と、片刃の片手剣が付属する。巨大な刃を囲むように扇状に刃がつきだしているインパクトたっぷりの剣だ。ゲーム内に出てきても違和感のないケレン味たっぷりの剣で、メカニカルさも感じさせる。盾はいかにも“変形しますよ”というデザインで、両端についている水牛の角のような飾りもいい。中央が割れているので、巨大なはさみのようにも見える。
そしてこの片手剣と盾は“変形合体”し、大剣となるのだ。大剣では盾の部分が刃になる。剣を立てて見ると、4枚の刃が並び、かなりの迫力となる。この剣に切りつけられたら傷口は凄惨なものになりそうだ。“モンスターと戦うための武器”という雰囲気がある。「モンハン」シリーズのプロデューサーの辻本良三氏、ディレクターを務めるカプコンの藤岡要氏の2人も、この4枚刃の大剣が特にお気に入りで、絶賛してもらったとのことだ。
武器を構えるときは、右手は柄を差し込める握り手に交換する。左手はモンスターの頭のため武器の保持はできないが、口の中にジョイントの差し込み口があり、パーツを介して盾を持たせることができる。寺野氏が片手剣と盾、そして大剣をチョイスしたのは、「モンハン」初心者が誰でも使う、最もポピュラーな武器だからだという。
「超合金 モンスターハンター G級変形リオレウス」のハンターモードはレウス装備の男ハンターのデザインを基本としながら、ヒーローフィギュアのようにも、ロボットフィギュアのようにも見え、そして“カッコ良い”のがいい。可動範囲の広さは“変形システム”の副産物という側面もあるとのことだが、アクションフィギュアとして様々なポーズをとらせたくなる。体中の装甲部分が細かく動くので、飾っていてもついいじってしまい、よりよいカッコ良さを求めてしまうところがある。
ハンターを寄せ付けない力強さ! 迫力のあるポーズが楽しいモンスターモード
では「超合金 モンスターハンター G級変形リオレウス」の最大の特徴である“変形”を見ていこう。モンスターや恐竜モチーフの変形合体メカはスーパー戦隊で数多い。
寺野氏は本作の変形に関して、あえてハンターモードと、モンスターモードで大きく雰囲気の変えるため、「DX超合金 マクロス」シリーズのような、複雑な変形システムを採用したと語った。「超合金 超合体SFロボット 藤子・F・不二雄キャラクターズ」のようなシンプルな変形ではなく、数回は説明書で手順の確認をしなくては難しいほど複雑な変形システムにしたという。ただし、慣れている寺野氏なら変形は5分で完了する。
この変形システムはあえて詳細は紹介せず、変形途中の写真のみ数点公開する。実際の複雑な変形、形が変わる楽しさと驚きの“感触”は購入した人の楽しみにして欲しい、というのが寺野氏の想いだ。人型のフィギュアが1度大きく展開し、全く違うモンスターに組み上がる。
複雑な変形ながら各部がかっちりはまる様子が楽しい。しかもパーツの組み替えのない「完全変形」を実現した、バンダイならではの変形システムは、手に取ってこそそのすごさがわかるだろう。
変形では左腕が頭部に、右腕部分は胸部に複雑に折りたたまれてはまっていく。足部分の変形も凝っており、人型のすっきりしていた足が、逆関節の“鳥足”になる。足先が割れ、3本の前爪にわかれるのが楽しい。盾は翼になり、片手剣は尾になる。盾部分が展開し、大きな翼になるのが迫力たっぷりだ。
寺野氏が「注目ポイント」として挙げたのが、股関節部分だ。ハンターモードでは付け根部分が縦となっているが、モンスターモードではここが横になり、腰部分が広がり、どっしりとした足の形となる。この変形がモンスターらしい雰囲気をもたらしているのだ。金属パーツの使用もこだわりの部分で、足部分に多く使っているのは、立たせたときのバランスを考えたものだ。
モンスターモードではハンターモード以上にアレンジされており、“メカと生物の融合”という雰囲気が楽しい。翼を広げたポーズは躍動感に満ちていて、ゲームでモンスターと対峙しているときの興奮を思い出させてくれる。首は装甲パーツを動かすことで大きく曲げられ、様々なポーズがつけられる。ハンターモードと異なるディスプレイの楽しさがあり、こちらも細かいところをいじりたくなってしまう。
ハンターモードでの肩パーツのツメが前方につきだしているし、翼のツメや、足部分のトゲなど全身がトゲトゲの鋭角的なデザインは、戦うことが本能の凶悪なモンスターとしての印象がある。とても武器では傷つけられなさそうな強敵の感じがある。
「超合金 モンスターハンター G級変形リオレウス」は独特のアレンジと、“変形”というユニークなシステムで「モンハン」の世界観を超合金という手法で表現した商品だ。「モンハン」ファンは翼の模様など、ディテールから生み出される作品世界のこだわりをぜひ確かめてほしいし、変形玩具やアクションフィギュアとしての玩具としてのユニークさも注目して欲しい。幅広い人を魅了する実にカッコ良い商品だと感じた。