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「新生FFXIV」、「第17回FFXIVプロデューサーレターLIVE」詳報

パッチ2.38はゾディアック新章が開放、パッチ2.4では蛮神シヴァ戦が実装!

8月23日開催

スクウェア・エニックス本社

 この記事を読んでいる人の中にも1年前の今頃は、サーバーが開くのを今か今かと待ち構えていただろう。「ファイナルファンタンジーXIV: 新生エオルゼア」は2013年8月23日に、アーリーアクセスをスタートして1周年を迎えた。それを記念して、コアスタッフが色々な企画に挑戦する14時間の生放送番組「1周年記念!14時間生放送」がスクウェア・エニックス本社の特設スタジオから放送された。

 本稿では、番組内の企画として放送された、「第17回FFXIVプロデューサーレターLIVE」の内容をQ&A形式で紹介したい。このコーナーに出演したのは「ファイナルファンタンジーXIV: 新生エオルゼア」のプロデューサー兼ディレクター吉田直樹氏と、コミュニティチームの室内俊夫氏という定番の2人。恒例のゲストコーナー「コアメンバーに聞く!」では、メインプログラマーの春日秀之氏が登場して、プログラマーらしい冷静さで質問に答えた。

拡張パック向けのフィールドやダンジョン、ジョブなど、着々と開発中!

「ファイナルファンタンジーXIV: 新生エオルゼア」のプロデューサー兼ディレクター、吉田直樹氏
コミュニティチームの室内俊夫氏

最近はモブハントやゾディアックウェポンストーリーのようにプレイに時間がかかるコンテンツが増えた印象があります。今後はこういったコンテンツが増えるのですか?

吉田氏: モブハントとゾディアックが立て続けに入ったのでそういう印象があるかもしれません。「新生FFXIV」はテーマパークだと思っているので、色々なコンテンツがあっていいと思っています。今までは、開いている時間にコンテンツファインダーでマッチングして遊べるようなものを優先して実装してきたので、フィールドで時間をかけて遊ぶものが後手になっていたのです。だから今後そういうものが主流になるわけではなく、両方やっていきます。メジャーアップデートの計画が数年単位でありますが、インスタンス系の企画が多いです。その合間に、プレーヤーからのフィードバックに答えるような企画、我々はアドリブと呼んでいますが、そういうもののためのコストを取っています。そこでフィールドの色々なコンテンツを計画したりもしています。とりあえずはゴールドソーサーもありますし、両方やっていきます。

――エンドコンテンツばかりではなく、カジュアルなコンテンツも増やして欲しいです。

吉田氏: 一般的なMMORPGでは、例えば「フロントライン」のような、あれはその都度決着が付くけれど果てはないですよね、ああいう、繰り返し遊べるものをエンドコンテンツと読んでいます。別に高難易度のバトルコンテンツだけがエンドコンテンツではなく、ハウジングやフリーカンパニーで挑んでいくような終わりのないコンテンツもエンドに入ります。今後もカジュアルで大きいものでは「ゴールドソーサー」など色々なものを入れていく予定です。後は、新クラスと新ジョブが入りますが、あれは育成という意味ではカジュアルコンテンツだと思います。

――忍者が追加されますが、料理や調度品などにも和風なものが追加されますか?

吉田氏: いくつかは出ていますが、ドマの人たちが全員越してきたわけではなく、東洋を感じる国と交易しているわけではないのでいきなりは増えないです。忍者に関してはギルドの本拠地になる場所の毛色が違うので、一見するとエオルゼアの風景に溶け込んでいるが、中に入ると完全に和です。世界感になじんだ形で融合していくと思います。

――グランチョコボの説明に記載されていたチョコボの森にいけるようになりますか?

吉田氏: 過去シリーズの中にあったチョコボの隠れ里みたいなやつですよね。近しい設定で作っているものはありますが、旧「FF」シリーズにあったようなものとはちょっと違うかな。いろんなチョコボの遊びはコンテンツとして考えていこうと思っています。

――パッチ2.38と。パッチ2.4はいつごろの予定ですか? 公開できる情報があれば教えてください。

吉田氏: パッチ2.38は東京ゲームショウ(TGS)前後を予定しています。2.4はすごいボリュームなので、ちょっと待っていただきたいなと。1ジョブ追加って本当に大変なので。極端にお待たせすることがないよう開発一同頑張っているので、もう少しだけお待ちください。内容に関しては、とりあえず「シヴァ」とは間違いなく戦えます。2.4の情報公開スタートについてはTGSを考えているので、そこからはどっといきます。

――拡張ディスクについて公開できる情報があれば教えてください。

吉田氏: タイトルは決まりました。アートもかなり順調に進んでいます。フィールドはモックアップというフィールドを作る時にまずはすごく荒いポリゴンでざっくりと作ってから、歩いてみて、ここの広さだとクエストに使うと狭いんじゃないとか、ここに大きな敵を出したF.A.T.E.をやろうとか決めてから細部を作り混んでいきます。そのモックアップは完成して、今は本作業がバリバリ進んでいます。ダンジョンもいくつかは構造のチェックが終わっています。拡張パックの話は、できるだけ全世界の皆様にバーンとお伝えしたいと思っているので、ファンフェスを楽しみにお待ちいただければと思います。

――新種族の追加について、公開できる情報があれば教えてください。

吉田氏: 完成はしました。モーションもほぼ基本モーションは全部付け終わっていて、肌の色のパターンも全部おわっていて、今はフェイスのバリエーションを増やしているところです。某NPCが頭装備をはずすタイミングが公開タイミングかなと。

――MIPリワードは今後追加されますか?

吉田氏: 今リソースを作ってます。実装がパッチ2.38になるか2.4になるかは分かりませんが、準備はしています。

――拡張ディスクのコンテンツは、「大迷宮バハムート」をクリアしていないくても遊べますか?

吉田氏: 「大迷宮バハムート」は2.0シリーズで完結します。3.0からは新しいシリーズが始まりますが、ストーリー上の関連はありません。そうしないと、後ろからスタートする人が相当しんどくなってしまうので。新シリーズは「大迷宮バハムート」とは全く違う事をやっていて、そちらもかなり企画が進んでいます。

――今後も自社や他社とのコラボイベントは実施されますか?

吉田氏: 「FF」は日本だけではなくアメリカ、ヨーロッパでもサービスをしていて、そこにこれから中国が加わるので、日本でしかネタがわからなのは辛いかなと思っています。できるだけグローバルにリンクできるものを考えているので、最初はどうしても社内のものが多くなるかなと。コラボすることでゲームが面白くなるかどうかをちゃんと計画してやろうと思っています。ライトニングコラボの次のアイデアはもう出ていて、結構な確度で実現しそうですが、やるのはもう少し後になると思います。

――自分でデザインした装備がゲーム内に登場する装備デザインコンテストみたいなものを開催して欲しいです。

吉田氏: 「FF」の装備仕様ってものすごく複雑なんです。吉田明彦画伯も嘆いていました、仕様がきついと。腰をデザインから外すことで、かなり楽にはなったのですが、どこで切れて何が被さってくるかがものすごく厳しいのです。コンテストで、これいいじゃんというデザインが来ても「新生FFXIV」で実現できないデザインだとどうにもならないですから。

 やり方は2つあって、ニュアンスを応募していただいて、それを開発でがんばって実現するか、がっちり仕様を公開して応募してもらうか。でも後者だとプロしか応募できないかもしれません。両方やって欲しいという声もあるみたいなので、1回やってみるのもありかなと。

――ファンフェスイベントについて公開できる情報があれば教えてください。

吉田氏: 10月17日のラスベガスを皮切りにスタートします。ラスベガスはもう追加分もソールドアウトで当日券しか残っていません。「新生FFXIV」でMMORPGを初めてプレイした人も多いので、ファンフェスのイメージが付きにくいかな思います。アメリカと日本は2日間で、2日ともスケジュールが違います。どっちか1日だけ参加すればというよりも、2日間通して1つのファンフェスだと思ってください。数千人規模のイベントになるので、基調講演みたいなイベントがあったりもします。「新生FFXIV」の新しい展開についてご報告したり、ステージイベントでコスプレ大会をしたり、ステージを使うアクティビティと、フロアアクティビティもあって、これは各リージョンでネタが違います。いきなり始まるリアルF.A.T.E.を回りの人とパーティを組んで挑戦したり、マウントベヒーモスを乗りこなせみたいなものや、とあるコンテンツが公開前に遊べるとか、かなり規模としては大きいです。お土産もあるし、すべてのグッズも売っています。丸一日「新生FFXIV」の今とこれからに浸れるというのがファンフェスの正体だと思っていただければ。日本のチケットはTGS付近で発売するらしいので、ぜひ注目してください。

――関東以外の地域にエオルゼアカフェを出展する予定はありますか?

吉田氏: 相手のあることではありますし、まだスタートしたばかりなので。これからできる限り長く運営を続けたいと思っているので、その状況を見つつ検討されていくのではないかと思っています。

――「旧FFXIV」でやっていたプレーヤーズアンケートを復活する可能性はありますか?

吉田氏: あの時期フォーラムがなくて、プレーヤーの皆さんの声を直接聞けるチャンスがなかったのです。MMOであれほど作り替えるのは稀なので、皆さんの声を直接お聞きしたかったのです。今はプロデューサーレターライブという形式もあって、Q&Aで質問ができているし、ライブの終了後にはフォーラムやら某掲示板やらツイッターやらで、お話ししているのを見させていただいているので、アンケートを採らせていただいているようなもの。そこから、コンテンツをリリースしていくうえで最終的に気をつけなければならないところを見せていただいています。

――新たにサウンドトラックを発売する予定はありますか?

吉田氏: 「新生FFXIV」の最初にサントラがあったので、今回も「3.0」になるか「2.0」シリーズもくっつけたものになるかは決まっていませんか、企画は進行しているそうです。

――エオルゼア領勢調査は「新生FFXIV」でも継続して行なわれていく予定ですか?

吉田氏: 今年もTGSで領勢調査をやろうと思っています。

――暁の血盟の主要メンバーにはルガディンがいませんが、今後メインストーリーで大活躍するルガディンは出ますか?

吉田氏: 大活躍するそうです。

――西ザナラーンには謎の列車について語るNPCがいますが、こういう謎をつかったクエストは出ますか?

吉田氏: 今お話に出た設定を拾うかはわかりませんが、コンテンツ化しにくいけどいい話は、レターモーグリの配達士クエスト関係などで今後も続けていくつもりです。エピソードやロアはできるだけクエストで語っていきたいので続いていくと思います。

――「リットアティン強襲戦」など、1度クリアした後に再挑戦する意味がないコンテンツはメンバーが集まりにくいです。なんらかの報酬を追加して参加者を増やして欲しいです。

吉田氏: コンテンツファインダーの報酬「アラガントームストーン:神話」100はかなり美味しいと思うのですが。モブハントに意識がいってるので、ちょっとマッチングし辛くなっているのは確かなので、今後調整していきます。

――ゴールドソーサーについて、何か公開できる情報があれば教えてください。

吉田氏: チョコボレースが同時に実装されます。トリプルトライアドが実装されて、ゴールドソーサーだけでカードが集まるわけではないので、ゴールドソーサーを含めて全体に入る。チョコボがいよいよスタミナとかスピードというパラメーターを育成できるようになるのかな、ならないのかなというところです(笑)。乗って自分である程度操作できるというのは、MMOとしてはちょっと新しい試みなので。トリプルトライアドについては、どんなNPCがなんのカードを持っているのか、バトルだけで出るものではありませんから。こんな所でこんな人がこんなカードを持っているというようなことをみんなで大騒ぎしてもらえれば。それ意外にもバスケットゴールにボールをいれるようなミニゲームも置いてあって、一定時間ごとに不意に始まるゴールドソーサーアクティブイベントなどもあるので。ぜひ楽しみにお待ちください。

――「大迷宮バハムート:侵攻編 零式」の入場制限を通常の「侵攻編」と分離する予定はありますか?

吉田氏: パッチ2.4で「侵攻編」をコンテンツファインダーに対応させます。今後、「大迷宮バハムート:新生編」が登場しますが、そのときに「零式」を作るかどうかはみなさんがどれくらい挑んでいるかによって決めようと思っている。そのときに制限を付けるか、アチーブメンとリワードだけのコンテンツにするかは今検討中です。

――インスタンスダンジョンにランダムでリスキーモブが出現するようにして欲しいです。

吉田氏: 偶発性だったりハプニング性が欲しいんだとは思うんです。考え方としては悪くないのですが、結構な頻度で出ないと、出るかどうか分からないものに時間を割かないのです。皆さん本当に忙しいので、無駄を嫌う傾向が昔よりも強くなっているので。それに、実装するとそのダンジョンにリスキーモブが出ているかどうか分かるようにして欲しいという要望が必ず出るだろうし、リスキーモブがいるかどうかを観に行って、いなかったら即抜けしたり、倒したらそのリワードだけ持って即抜けしたりしないように、クリアしないと倒したことにならない、といった仕様も入れないといけないので難しいです。波が欲しいという部分については理解できるので参考にさせていただきます。

――フルパーティやアライアンスで挑む、モブハントとギルドリーヴを合わせたようなものが欲しいです。

吉田氏: トレジャーハントの宝箱からリスキーモブが出現するようになれば、ほぼそれで実現できるのかな? たぶんモブハントをFCだけの大人数でやりたいということなのでしょう。やるとすれば新しいコンテンツになると思いますが、リクエストの趣旨は分かりました。

――極アルテマウェポンは出ませんか?

吉田氏: リソースはあるので難しくはないのですが、新しいコンテンツのスケジュールがびっしりなので、かなり後になるとは思います。

――今後もF.A.T.E.が条件になるようなコンテンツを追加していくのでしょうか?

吉田氏: ゾディアックウェポンシリーズでかなり発生し辛いF.A.T.E.が条件に入っていたこともあって、そこを気にしている人も多いと思います。我々もぜがひでもF.A.T.E.を使いたいというわけではないのですが、絶対使わないとも言えません。MMORPGなので時間をすべて支配するのもおかしいと思いますし、意図は理解しております。

――「大迷宮バハムート:侵攻編」の進入制限を緩和できませんか?

吉田氏: 検討していないわけではありませんが、踏み切るほどでもないというのが現状です。倒せるレベルにない人が、助けられてアイテムを入手するとアイテムレベルのインフレーションが進んでしまうので、そこを敬遠しているというのはあります。検討はしているが、瞬間的に結論が出せる問題ではありません。

――PvPのみ細かく調整したり、ホットフィックスを細かく出すことはありますか?

吉田氏: ウルヴズジェイルで期間が空き過ぎた事もあって、できるだけPvPだけの数値調整は細かくやっていきたいと思っています。

――ウルヴズジェイルについて今後の追加拡張予定を教えてください。

吉田氏: 「新生FFXIV」でPvPは考えられないとか、PvPはちょっとというような今まで触ろうと思っていなかった人でも、やってみたらPvPにハマったという人たちが生まれてくると思っています。僕もウルティマでPKされたのがPvPにはまるきっかけなので。今はまずフロントラインに集中してルールの追加やマップの追加を入れて、そういうモチベーションの人たちを増やしたいと思っています。その後は、ランキングやリワードが追加されてシーズン制みたいな所に持っていきたいと思っています。だから今はウルヴズジェイルに手をいれてしまうのではなく、段階を踏んでいこうと思っています。

――新たなDPSジョブとして忍者が発表されましたが、タンクとヒーラーにも追加ジョブはありますか?

吉田氏: 2.0シリーズでは、今回の新クラス新ジョブの追加は終わりです。あとは分かりますよね? (新ジョブの発表は)10月17日かなーと。たぶん2分するだろうなと。(新ジョブの)モーションももう決まってたりするんですよ。

――青魔導士が好きです。今後青魔導士をジョブとして実装する予定はありますか?

吉田氏: 青魔導士はラーニングがあって初めて面白いジョブですが、MMOのパーティプレイ向きではないのですよね。成長系のジョブとして、ソロで使うようなものが許されるのであればぜひやってみたいのですが、パーティコンテンツでは、あの技をラーニングしてからきてくださいねとかになりかねない。1回で永続的に覚えられるならそもそもラーニングすること自体のハードルが高くなるでしょうし。MMOのパーティープレイの中に入れていくのは難しいですね。面白い遊びにはできると思っているのですが。

――以前吉田さんが3.0でジョブクラスシステムについて変更するかもということがありましたが、公開できる情報がありますか。

吉田氏: ありません。少なくともレベルキャップは開放するので、新たな成長とともに色々な事があると思います。今までやってきた事がまったくなくなるとか、全部やり直しとかはないですが、新しく入るものがあれば、それが今までと同じルールであるとは限らないということかな。

――現在の召喚士はDoTダメージを中心としたジョブになっているので、もっとエギを操作することを重視したジョブになって欲しいです。

吉田氏: デバッファーというジョブも大切なのです。ペットをもっと派手にという意味だと、プレーヤースキル差が尋常じゃなく出てしまうのですよね。超絶テクニカルになってしまうのは避けたいと思っています。

――ゾディアックウェポンの続編はいつ登場しますか? アイテムレベルはいくつ入りますか?

吉田氏: リリースはパッチ2.38で予定をしています。アイテムレベルは秘密です。

――ゾディアックウェポンを強化した後、強化前の見た目を武具投影に使いたいので、レプリカを用意して欲しいです。

吉田氏: 戦闘能力がないレプリカをシャルザーンからもらうのは可能かもしれません。

――ノウスから更に強化したときに、ノウス付けたステータスはリセットされますか?

吉田氏: そのまま伸びます。社内の別のチームの人から、アレキサンドライトを取っておいたほうがいいですか? という質問を受けたのですが、みなさんがたくさん溜め込んでいたら使わないと思います。

――パッチ2.3で追加された水着のような取得難易度が高い装備はいずれ入手難易度の緩和が下がるのでしょうか?

吉田氏: あれですよね。サメに食べられたミコッテが残した布なんじゃないかという(笑)。おしゃれ装備全般的にリリースされた時の難易度が高すぎると思うので、今後下げていこうと思っています。あれにかんしてはちょっと高すぎるなと思うことがあるので。クラフターで狙っている人にとっては難易度は高いほど結構という人もいるかもしれませんが、それでも少し高すぎると思います。

(石井聡)