ニュース
「機動戦士ガンダム 戦場の絆」で「スプリングバトル2014」開催中!
先行支給機体、および「REV.3.28」のアップデートに関するインプレッション
(2014/4/26 01:17)
バンダイナムコゲームスのアーケード用ドームスクリーン式戦術チーム対戦ゲーム「機動戦士ガンダム 戦場の絆」が、4月22日「REV.3.28」へとアップデートされた。
そして、4月25日から5月8日 25時59分までの日程で「スプリングバトル2014」が開催されている。なお、勢力戦期間称号や小隊エンブレムなどの詳細は、公式サイトを確認いただきたい。
日付 | 通常 | 対戦人数 | 時間限定 15時~17時59分 (5月7日、8日のみ17時~19時59分) | 対戦人数 | 称号獲得キャンペーン |
---|---|---|---|---|---|
4月25日(金) | サイド7/同(R) | 6vs6 | サイド7/同(R) コスト220以下限定 | 6vs6 | 私が出る |
4月26日 | グレートキャニオン/ランダムステージ | 6vs6 | グラナダ/同【移動砲台戦】 | 6vs6 | 包囲網突破 |
4月27日 | ニューヤーク/同(R) | 6vs6 | グレートキャニオン/ランダムステージ コスト220以下限定 | 4vs4 | 親の七光り |
4月28日 | タクラマカン/ランダムステージ | 6vs6 | アイランド・イーズ/同【移動砲台戦】 | 6vs6 | ゲリラ屋 |
4月29日 | オデッサ/同(R) | 6vs6 | ア・バオア・クー/同【移動砲台戦】 | 6vs6 | オデッサ・デイ |
4月30日 | ヒマラヤ/ランダムステージ | 6vs6 | ニューヤーク/サイド7 | 4vs4 | ビーム湯沸し |
5月1日 | 鉱山都市/同(R) | 6vs6 | オデッサ/オデッサ(R) コスト220以下限定 | 6vs6 | 一枚上手 |
5月2日 | サイド7(R)/サイド7 | 6vs6 | 鉱山都市/同(R) コスト220以下限定 | 5vs5 | 運のない男 |
5月3日 | グレートキャニオン(R)/ランダムステージ | 6vs6 | サイド7/同(R) | 8vs8 | 塩がない! |
5月4日 | ニューヤーク(R)/ニューヤーク | 6vs6 | グラナダ【移動砲台戦】 /ア・バオア・クー【移動砲台戦】 | 4vs4 | 頑固おやじ |
5月5日 | タクラマカン(R)/ランダムステージ | 6vs6 | アイランド・イーズ【移動砲台戦】/同(R)【移動砲台戦】 | 5vs5 | お坊ちゃん |
5月6日 | オデッサ(R)/オデッサ | 6vs6 | ア・バオア・クー【移動砲台戦】/同(R)【移動砲台戦】 | 6vs6 | 救難信号 |
5月7日 | ヒマラヤ(R)/ランダムステージ | 6vs6 | サイド7/同(R) | 4vs4 | 純愛野郎 |
5月8日 | 鉱山都市(R)/鉱山都市 | 6vs6 | ニューヤーク/ニューヤーク_夜 2戦目はミノフスキー濃度100% | 6vs6 | 想い人 |
先行支給機体のインプレッション!
「スプリングバトル2014」で期間中に25勝すると、「ジム改(シャドウズ)(WR仕様)」と「ゲルググJ(SM)」が先行支給される。まずはその2機種のインプレッションをご紹介していこう。
RGM-79C ジム改(シャドウズ)(WR仕様)――上投げの「ウェポンラック」の使いこなしがカギのバズーカ系射撃型
小説「機動戦士ガンダム ブレイジングシャドウ」連動企画の第4弾として登場する、特殊部隊シャドウズ仕様の「ジム改」だが、エクストラカラー版「ジム改」と異なり、カテゴリーは射撃型。背部には「陸戦型ガンダム(ジム頭)」のような携行火器や爆薬を搭載した大型のウェポンラックを搭載している。
・ 素体性能
バランサー性能は、よろけ、ダウンともにいわゆる「中バランサー(160/240:よろけ/ダウン)」。セッティングは機動が4、装甲が4まで。特化セッティングになっており、機動1が旋回強化&硬直軽減、機動2がジャンプ強化、機動3がダッシュ強化、機動4が全体的な機動力向上、装甲1がタックル威力増(50)、装甲2が着地硬直緩和、装甲3が推進剤の燃焼効率改善、装甲4が装甲二重化となっている。APは253~287~327(機動4~N~装甲4)。基本的スペックは「ジム・スナイパーII(WD隊)」よりわずかに重く、ジオン公国軍の「ゲルググ(G)」に似ている。
・ メイントリガ武装
「ハイパー・バズーカ」2種を装備可能。いずれも射程は230mを超え、ロック距離も同じく約215mと変わらない射撃型のメイン武装らしいものだ。「A」は「ドム」の「ジャイアント・バズA」に似た武装で、高バランサーまで1発でよろけが取れ、威力も弾速もそこそこのバズーカ弾兵装。装弾数は5発でリロードは8.5カウント。敵機の硬直にしっかり撃ちこんでダメージをとっていきたい。
コストが+10となる「B」は、「ゲルググ」の「ジャイアント・バズ」の射程をメイントリガー用に延ばした感覚で、大きな爆風を使って当てるタイプの、威力が高め(最大80)の1発ダウンのバズーカ弾兵装。装弾数は4発でリロードが9カウント強なので、「A」よりは回転が悪いため、レーダーを見ながら置いておくべき場所を考えて使っていくといいだろう。
・ サブトリガ武装
背部に設置されている「ウェポンラック」をそのままつかんで機体前方に投擲するのが本機のサブウェポンの特徴だ。「ウェポンラック」は2種あり、「A」は「陸戦強襲型ガンタンク」に装備されている「重地雷」のように、投擲した「ウェポンラック」が接地するまでは爆発判定はなく、接地するとその場で静止し、近づく敵機体に反応する近接信管地雷的なものとなる。投擲距離は最大100m程度、威力は75と大きめ。1発ダウン。装弾数が1で、リロードは約11カウントかかる。接地した地雷は10カウント程度で爆発することなく消失する。
「B」は、同じく1発装備の地雷兵装で、ダメージが22と低下する代わり、リロードは5.6カウントに短縮される。また、発射時両トリガーを引きっぱなすことで「陸戦型ガンダム(ジム頭)」の「ミサイル・ランチャー」のように仰角調整が行なえる。この機能により、「クラッカー」のように山なりの軌道を描いて投擲できるので、建物の後ろなどにも投げ込むことができる。
・ 格闘トリガ武装
最大3連撃の「ビーム・サーベル」の威力は、トータルダメージ58(10→18→30)。同コスト帯の「B.D.3号機」や「ジム・キャノンII」などと同じ威力だ。
タックルは装甲1のみ50で、機動重視は30、ノーマル~装甲重視が40の威力。
「ジム・スナイパーII(WD隊)」よりわずかに重いという程度の機動性能に、「ハイパー・パズーカ」と「ウェポンラック」それぞれ2種を装備する本機。メイン武装としては「陸戦型ガンダム(ジム頭)」に似たものがありつつ、「ハイパー・パズーカB」の爆風による攻撃範囲と高威力のバズーカ弾という独自性を持つ。ただし、足回りの能力はコストの割に平均的なもので、相手に先んじて移動してから攻撃、というものがやりにくく、射程を生かしての置き撃ちや硬直取りという運用になるため、射撃型らしい「1.5列目でダメージを取っていく」運用に向いていると感じられる。
また、2種の地雷的装備である「ウェポンラック」だが、「A」は高威力をバックに設置できる利点を生かして、相手の移動に使う足場などに置いたり、自衛で設置地点の近くにいることにより相手をおびき寄せたり、「B」は建物越しに投擲できるという点を生かしてのけん制などに使っていくといいのかもしれない。4VS4の少人数戦で高機動機体に張り付かれると、サブウェポンの弾数が少ないため、持ちこたえることは難しいと思われるので、6VS6以上の障害物の多いステージで、僚機とセットでの運用がちょっと面白いかもしれない。
「陸戦型ガンダム(ジム頭)」が出撃できない宇宙戦でも、硬直が大きめで「ハイパー・パズーカ」のヒットチャンスも多いと思われるため、活躍の場はあるかもしれない。
MS-14JG ゲルググJ(SM)――「ダブル・カートリッジ・システム」搭載の射撃型「ゲルググJ」
白を基調としたシン・マツナガのパーソナルカラーが施された「ゲルググJ」。狙撃用と射撃武装を主兵装に持つ「ダブル・カートリッジ・システム」を搭載しており、射撃型/狙撃型のレンジで戦うことが可能で、近接戦闘もこなすことができる。「ジム・スナイパーII(シャドウズ)」の対抗機といえるものだ。
・ 素体性能
バランサー性能的には、よろけ、ダウンともにいわゆる「中バランサー(160/240:よろけ/ダウン)」。セッティングは機動が4、装甲が4まで。特化セッティングになっており、機動1が旋回強化、機動2がジャンプ強化、機動3がダッシュ強化、機動4が全体的な機動力向上、装甲1がタックル威力増(50)、装甲2が着地硬直緩和、装甲3が推進剤の燃焼効率改善、装甲4が装甲二重化となっている。APは252~287~327(機動4~N~装甲4)。基本的スペックはほぼ「ジム・スナイパーII(シャドウズ)」に順じており、AP値はわずかに低い。
・ メイントリガ武装
「ジム・スナイパーII(シャドウズ)」同様、「ビーム・マシンガン」に「A」と「B」があり、それぞれが「1」、「2」と2つのカートリッジを装備する。「カートリッジ1」は射撃型、「カートリッジ2」は狙撃型の「ゲルググJ」と似た連射式の「ビーム・マシンガン」。
2つのカートリッジの切り替えは、左レバーにある「ロック送り」ボタンを2カウント押しっぱなしにすることで交互に行なわれ、切り替え時はメイン射撃ゲージが上下に入れ替わり、下側が今装備しているカートリッジとなる。リロードは上下どちらも通常時と同じく行なわれている。ちなみに「ジム・スナイパーII(シャドウズ)」は「カートリッジ2」に交換している間はバイザーが下がっており、よく見ればどちらのモードなのかはわかったが、「ゲルググJ(SM)」の場合は外見上の違いがわからない。
「カートリッジ1」は「A」、「B」ともに同性能。ずばり「ジム・スナイパーII(シャドウズ)」の「カートリッジ1」とほぼ同性能だ。「ゲルググ」の「ビーム・ライフルA」に代表されるジオン公国軍の「ビーム・ライフル」と同じロックオン距離、射程を持ち、高バランサーまで1発よろけ。威力も「ゲルググ」のものより若干高い程度となっており、クイック・ストライクを狙えば70以上のダメージが取れる。発射遅延は少なめで、射撃型の「ビーム・ライフル」としては硬直も軽めなので、使い勝手はいい。FCS横幅が狭いため、ロックオンをきちんと行ない硬直をとるか、偏差射撃を使いこなして中間距離~接近戦を戦いたい。
「カートリッジ2」では、「ゲルググJ」同様ロックオンボタンを1回押すとスコープモードに入り、その場で動けなくなる代わり、レバー入力で任意に照準を動かすことができるようになる。「A」、「B」ともに射程は625m、ロックオン距離は600m。どちらもフルオート射撃が可能だ。
「A」は1トリガー3発連射で装弾数が30と、「ゲルググJ」でいうノーマルセッティング的使い勝手となる。ダウン値も1発20と、ちょっと心もとないが、硬直などを狙ってフルオートでまとめてあてればよろけが取れるタイプ。ただ、射程距離にあわせて威力は最低で2、最大8ほど威力が下げられている。また、リロードはほぼ29カウントとかなり長い。
「B」は1トリガーで12発を高速連射する。装弾数は24なので、2回で撃ちきりとなる。こちらは「ゲルググJ」でいう機動重視1のセッティング時と同様の使い勝手と性能で、威力面でもほぼ近いものとなっている。ダウン値は1発12。リロードは約22カウントかかる。1トリガー分をまとめてあてられれば、中~高バランサーの相手を瀕死~撃破させられる可能性を持っている。
「カートリッジ2」での使い勝手の違いを考えると、「A」はコツコツ弾を撃ち分けてダメージを蓄積していくタイプ、「B」はまとめて連射することで瞬間ダメージを狙っていくタイプと、「ジム・スナイパーII(シャドウズ)」に似ているキャラクター付けとなっているが、あちらと異なるのは、フルオート発射はできるが、連続照射ではないため、「A」は1回のリロードで10回トリガーが引け、スコープモードを外した状態での射撃で弾が他方向にバラけて連続発射されるため、特に「B」は弾数が多いので、比較的近距離でのラッキーヒットが狙えるという点にある。
・ サブトリガ武装
「ビーム・スポットガン」が「A」と「B」の2タイプから選択可能。腕からビーム弾を発射する、「ゲルググJ」と似た感覚で使える自衛武装。射程が約160m、1トリガー4発発射、16発装填でダウン値が100の「A」と、1トリガー3発発射の15発装填、射程は約200m、ダウン値は40という「B」。自衛には1発でよろけが取れて、威力も8で固定の「A」のほうが使い勝手がよさそうだった。メイントリガー武装を「カートリッジ1」に切り替えておけばロックオン(赤ロック)もでき、さらに使いやすくなるだろう。
・ 格闘トリガ武装
袈裟斬り→振り上げ→突きという動作の「ビーム・サーベル」の威力は、トータルダメージ58(10→18→30)。これも「ジム・スナイパーII(シャドウズ)」と同じだ。
タックルは装甲1のみ50で、機動重視は30、ノーマル~装甲重視が40の威力のショルダータックルとなっている。
本機は、「カートリッジ1」の存在があるものの、サブトリガー武装の使い勝手等考えると、「射撃レンジの狭くなった『ゲルググJ』」的な使い勝手が感じられた。高コスト帯に入るため、機動力は高めで硬直は軽く、位置取りはしやすい。ブーストまわりも消費と移動速度のバランスは良好。「カートリッジ2」は狙撃型機体特有のスコープモードへの慣れが必要という点ではハードルが高めといえるが、レーダーをきちんと利用しながら、戦闘開始直後や、離れた距離でのまとまったダメージを取れるチャンスがあるという点は狙撃型ゆずりの心強さだろう。また、狙撃型と異なり、セッティングとメイン武装に関連性がないのは自由度が高く助かる。
さらに「カートリッジ1」装備により、「ゲルググJ」が機能しにくい中間距離でのダメージが望める点は大きな利点だ。こちらに切り替えておけば「ビーム・スポットガン」も赤ロックで使いやすくなるので、近距離での自衛はやりやすいだろう。
「カートリッジ2」でも「A」は残弾管理ができたり射撃時間のコントロールができること、「B」は弾数の多さとラッキーヒット狙いでスコープモードに入らずともある程度戦える点は魅力といえる。
どちらも使いこなすことで比較的近距離で僚機とのマンセル時にも、僚機が相手を拘束しているところにかぶせてダメージの底上げを狙ったりしやすい。「ダブル・カートリッジ・システム」の搭載機として見ると、「ジム・スナイパーII(シャドウズ)」よりも使い勝手がよい点がちらほら見えるため、使いこなせば、前衛機の数が同じ局面ではかなり活躍できるのではないだろうか。
「REV.2.28」の変更点のおさらいとショートインプレッション
今回のアップデートでは、地球連邦軍、ジオン公国軍とも、遠距離砲撃型に数々の調整が入っている。とくに、コスト120だった「ジム・スナイパー」、「ザクI後期型」の素体コストが140に上昇したこと、他の遠距離砲撃型にも変更点が大小あるため、特に4対4の戦場のいわゆるタンク選びは悩ましいところだ。変更点一覧は公式サイトを確認していただきたい。
地球連邦軍の変更点――「ジム・スナイパー」のコストアップと運動性能低下でタンク選びを再考する必要が!?
・遠距離砲撃型
今回のバージョンアップで大きな変更点として挙げられるのは、まず「ジム・スナイパー」だろう。素体コストが120→140に、さらにクイック・ドローが可能となる「100mmマシンガン」を装備すると追加コストが20。つまり、前バージョンまでの定番となっていた装備にすると、コストは160になってしまう。
また、素体性能にも変更があり、ダッシュ速度とジャンプ速度が低下し、ダッシュ時間が延びている。速度的に「ジム・キャノン」と比較してみると、N~機動重視2まではジム・キャノンのほうが早く、機動重視3~4は「ジム・スナイパー」のほうが早いが、全体的に前バージョンより85%~90%程度のダッシュ速度に抑えられている。
この変更により、地球連邦軍の遠距離砲撃型のダッシュ最速は「陸戦強襲型ガンタンク」のタンクモードとなったが、「ジム・スナイパー」もダッシュ持続時間が長くなったため、1ブーストでの移動距離は「陸戦強襲型ガンタンク」とほぼ同等となっている。実際に試乗してみると、前バージョンよりあとひと伸び足りない、という感じか。護衛とのマンセルで敵アンチを「ジム・スナイパー」が前に出て囲む際など、プレッシャーがやや弱まった印象だ。
メイントリガー武装の特徴からして、元々運用にステージを選ぶ傾向はあったが、足回りもおとなしくなり、コストが20上昇したことで、本機の単機抜けによる前衛の3アンチ狙いの編成はメリットが薄くなり、難しくなるだろう。あえて「100mmマシンガン」をはずし、「ハンド・グレネイド」をチョイスする手もありかもしれない。
「ボール」も同様にコストが120→140へと上昇。代わりに「120mm低反動キャノン砲B」の追加コストが30→10に軽減された。こちらも、ジャンプ移動による高さを活かした機動力に120というコストによる「釣りタンク」戦術はコストパフォーマンスは高かったが……。コストアップの影響は「ジム・スナイパー」と近いが、本機はさらにステージを選ぶ傾向が強かったため、160以上の遠距離砲撃型の運用がさらに進むかもしれない。
今後は、低コスト遠距離砲撃型のチョイスはコスト160帯をベースとして考え、それぞれの特性を意識した機体選択を考えていく必要が出てきたといえる。
「ジム・キャノン(WD隊)」は、「ビーム・スプレーガン」のコストが削除され、「100mmマシンガン」の追加コストが30→10と軽くなり、「ハンド・グレネイド」も近接信管範囲が広がり、爆発範囲も広がって当てやすくなった。装甲重視セッティングでの宇宙ステージでの運用で使われているが、「量産型ガンキャノン」はコストが高めで腰が引ける、というパイロットへの候補機体として、機動重視セッティングでの「ビーム・スプレーガン」や「100mmマシンガン」で前に出ながら護衛とともにラインを上げていくような攻撃的な選択もありかもしれない。
「陸戦強襲型ガンタンク」は、「220mm滑腔砲」の最短射程距離が400mから210mに変更されたことにより、前に移動しながら拠点を砲撃する際に便利になった。敵拠点が「ダブデ」の場合、首の部分を狙っていけば砲撃不能距離(飛び越えてしまう)をカバーすることはできたが、190mの範囲で砲撃が可能になったことはこの機体の「機動力を活かした遠距離砲撃型」というコンセプトに合致した性能変更といえる。
「フルアーマーガンダム(TYPE-B)」の「3連装ビーム・ライフル」、「陸戦強襲型ガンタンク」の「MLRS」の持ち替え時間削除に関しては、純粋に使いやすさの向上といえる。「フルアーマーガンダム(TYPE-B)」の「3連装ビーム・ライフル」は、「ビーム・サーベル」以上の距離での攻撃手段として使い勝手は向上しているが、発射遅延など、スペックを考えて運用すべきなのは変わらないだろう。
・「ガンダム」
「ガンダム」は、「ビーム・ライフルB」のコストが「+10」から「+20」となり、装備時総コストが300となった。性能面では変更はない。4VS4時の「ガンダム」を並べてインコスト編成(2拠点を取られて4機がそれぞれ1回撃破されても、まだコストゲージが飛ばない)に押し込むことが、「ジム・スナイパー」のコストアップと、この10の追加コストによりやりにくくはなった。
ただ、上級者はすでに「REV.2.7」以前より「ビーム・ライフルB」の追加コスト10と硬直と引き換えの火力アップを無硬直による立ち回りの自由度と、最大連撃数6回で格闘かぶせ(合成)もやりやすい「ビーム・ライフルA」に置き換え、コスト280での運用にシフトしてきていて、「ガンダム」単体での影響はそこまで大きくないかもしれない。編成においては、遠距離砲撃型の最低コストが140に上昇し、160コスト帯が基準となることが予想されることから、「B.D.1号機」などの存在感がクローズアップされるかもしれない。
ジオン公国の変更点――「ザクI後期型」のコストアップと「アクト・ザク」の運動性能強化は要注目ポイント
・遠距離砲撃型
元祖「クイック・ドロー」のできるコスト120遠距離砲撃型機体である「ザクI後期型」も、「ジム・スナイパー」と同様素体コストが140に上昇、「マゼラ・トップ砲B」の追加コストが30から10に軽減、「105mmマシンガン」に追加コスト20が設定され、「クラッカーA」の追加コストが削除、「クラッカーB」の追加コストは20下がって10になっている。「ジム・スナイパー」と異なるのは、運動性能にはメスが入っておらず、ゆえに操作感覚に関しては前バージョンと同様。コスト面の変更点を考慮し、運用法を見直すということになるだろう。単機による釣り、1機護衛を付けての敵アンチの拘束などが考えられるが、コストのメリットが薄くなったため、「ザクキャノン」の「ビッグガン」装備なども再び脚光をあびるかもしれない。
「ヒルドルブ」も、「陸戦強襲型ガンタンク」同様、「30cm砲」2種の最短射程距離が400mから210mに短縮された。「ビッグ・トレー」をはじめ、大きな突起が少ない地球連邦軍拠点の形状ゆえ、この変更は「ヒルドルブ」のほうが印象的には恩恵を受けているようにも感じる。「ザク・マシンガン」は、1トリガー6発から4発になり、装弾数も30→20に。射程が205m→137mに短縮、威力が最大4→2へ低下。ダウン値が17→100と変更され、集団率と弾速が上昇し、自衛に向いた「バルカン」的な性格の武装となり、使いやすくなった。「爆散榴弾」、「APFSDS弾」の持ち替え時間が削除されているのも使い勝手の向上につながっている。
・「アクト・ザク」
今回注目したいのが「アクト・ザク」の機体性能の向上だ。装甲重視セッティングの「2」が硬直減、「3」が「ブースト量増」、「4」が「装甲特化」となっているが、全セッティングにおいて機動力が向上しており、地球連邦軍の近距離戦型の主軸を担っている「B.D.1号機」と比較しても、ダッシュ速度では「EXAM発動中」であってもノーマル~機動重視セッティングでいい勝負ができるところまで引き上げられている。(「B.D.1号機」の「機動4」は別格なのでさておき)。それでいて、ブースト消費もマイルドで、腕を問わず扱いやすい機体に仕上がっている。また、機動1の硬直も短くなっているため、射撃戦を含めてやりやすくなった。
武装面では、メイントリガーの「ザク・マシンガン改」、「ブルパップ・ガン」ともに射程距離が265mに伸び、弾速が向上している。FCS距離と50~60m差があるため、置き撃ちしやすい点は従来どおりではあるが、バラけもあるためまとまったダメージがとりにくい点も変わらない。
この機動力の向上により、「B.D.1号機」をはじめとする地球連邦軍の近距離戦型を相手に立ち回る、という運用に光が差してきた、という印象だ。スペックの変更はないが、高バランサー機体まで1発でよろけが取れる「ビーム・ライフル」を装備して動き回り、ジオン公国軍ならではといえる「クラッカー」を使って建物の後ろからけん制したりダウンが取れる点は「高機動型ゲルググ」に準じるものがあり、逃げに走った場合も「クラッカー」によるダウンで距離をとりやすい。「ビーム・ライフル」なら、クイック・ストライクを狙っての至近戦もやりやすい。さすがに火力に関しては変わっていないので、あくまで近距離戦型の役割を超えるものはないが、EXAMのような性能変化がない分、安定した扱いやすい機体になったといえる。「ザクII改」ではもう1歩、というパイロットの選択肢に入れても十分活躍できるだろう。
・「ザクI(S)」
射撃型の「ザクI(S)」のサブトリガーに新たに「クラッカーB」が装備された(従来の「クラッカー」は「クラッカーA」となった)。取得ポイントは1,800。装備するとコスト20が追加される単発のクラッカーで、「ジム改(シャドウズ)(WR仕様)」の「ウェポンラックA」に似た特性を持つ武装だ。
両トリガーを引くと従来のクラッカーのようにオーバースローでオレンジ色のクラッカー型地雷が投擲され、地面に着地するまでは当たり判定はない(直撃させても通り抜ける)が、接地するとその場で静止し、10カウントほどその場に留まり、時間経過で爆発することなく消失する。静止中はレーダーにオレンジ色で表示され、敵が近づくと爆発する近接信管となっている。射程は約100m。威力は68と高めで、1発ダウンとなっている。
機動力を活かして移動に使う足場などに置いておいたり、格闘攻撃から身を守るために設置した「クラッカーB」に敵をおびき寄せてみたり、レーダーに映ることで抑止力的な使い方などができ、威力が高い点が魅力的だが、投擲する分、思ったところに設置できるには少し慣れがいるのと、装弾数が1発しかない点はかなり悩ましい。
・「ドム・トローペン(サンドブラウン)」
セッティング周りが特化セッティングに変更された。ダッシュ速度は全セッティングで向上し、機動重視「3」と「4」のAP(体力)値がわずかに低下。装甲重視セッティングでは「1」~「3」までがAPが335に、「4」はわずかながら向上し、360となった。ジャンプ速度も向上しているものがほとんど(機動「3」はダッシュ特化になっているため)で、大きく操作感が変わっている印象はないが、目的に合わせてセッティングを選びやすくなり、地味にスペックアップしているといえるだろう。
・「ガッシャ」
サブトリガー武装の「4連装ミサイル・ポッド」が、弾速、ダウン値、集弾率、発射&装弾数が向上。射程距離が短縮され、リロード時間が延びている。射程は30m強短くなり、1トリガー3→4発発射となり、装弾数は18→24発に。ダウン値が15→100になっている。弾速は気持ち早くなった感じで、いわゆる「バルカン」的な使い勝手になった。連撃を食らっている味方のカット用には使いやすくなったといえるだろう。
・「移動砲台戦」
「移動砲台戦」に、「160~200コストの遠距離砲撃型」、「狙撃型」、「拠点弾を持つ射撃型」が出撃できるようになった。出撃できないのは、地球連邦軍の「ボール」、「フルアーマーガンダム(TYPE-B)」、ジオン公国軍は「ザクI後期型」。
また、出撃はできるが移動砲台に搭乗できないモビルスーツもある。地球連邦軍では「ボールK型」、「ガンタンク」、ジオン公国軍では「ガッシャ」、「オッゴ」、「ドラッツェ」、「ギガン」。
移動砲台戦の戦力ゲージ、拠点コスト、拠点耐久力にも変更点がある。
対戦人数 | 戦力ゲージ | 拠点コスト | 拠点耐久力 |
---|---|---|---|
4vs4 | 2000 | 500 | 1000 |
5vs5 | 3000 | 750 | 1000 |
6vs6 | 3600 | 900 | 1250 |
遠距離砲撃型が移動砲台戦に出撃できるようになったことにより、従来の移動砲台戦に戦いのバリエーションが増えている。装甲重視セッティングでの遠距離砲撃型を載せての足回りの改善+移動砲台のAPを併用することによる生存時間の延長を狙ったり、前衛機体を移動砲台に、遠距離砲撃型も自ら拠点砲撃に参加する、「ダブルタンク」的戦略、さらに格闘トリガーでの射撃による高ダメージのアンチ支援などが考えられ、パイロットターミナルにおいても紹介動画が流されている。
ほかにも、移動砲台戦の機体選択後に表示される「戦略マップ」にて、両トリガを押すと、自機のMSアイコンを移動砲台に搭乗したアイコンに変更できる(もう1回両トリガを押すと解除)新機能が搭載されている。移動砲台に搭乗できないMSにはこのアイコンはつかないので、覚えておこう。
(検証協力:カバパン)
【追記】初出時、「ゲルググJ(SM)」の「ビーム・マシンガンB」の数値に誤りがありましたので修正させていただきました。
(C)創通・サンライズ