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ヨーロッパ最大規模のゲームショウ「Gamescom 2014」記者発表会を開催
SCEも任天堂が参加を表明。巨大化しすぎた反省から、今年は量から質へ方向転換
(2014/4/14 16:59)
ドイツケルンにあるコンベンションセンターKoelnmesseを運営する独Koelnmesseは4月14日、東京都内にて日本のメディアを対象に記者会見を開催し、Koelnmesseにおいて2014年8月に開催を予定しているGamescom 2014の概要を発表した。Gamescom 2014は、8月13日から17日までの日程で開催を予定し、入場料は11.5ユーロより。
Gamescomは2009年からドイツケルンにて開催されているヨーロッパ最大規模のゲームショウ。会場を提供するKoelnmesse自体がイベントの主催者で、BIU(インタラクティブエンターテインメントソフトウェア連邦協会)が後援となっている。
独KoelnmesseからはCOOのKatharina C. Hamma氏が出席し、Gamescom 2013における過去最大規模の成功を強調しながら、ヨーロッパのゲームファンに直に触れ合えるプラットフォームとしてのGamescom 2014の魅力をアピールした。
Hamma氏がまず始めに発表した「Gamescom 2013」の数字は衝撃的なものだった。入場者は88カ国以上から34万人以上。出展社は40カ国から635社、展示面積は14万㎡にも及ぶ。メディアも61カ国から6.000人以上のジャーナリストが集まったという。東京ゲームショウ 2013と比較すると、来場者数こそ27万人で、あまり変わらないが、そのほかのデータは倍から3倍規模となり、空前のメガゲームショウと化していることがわかる。
Hamma氏によれば、Gamescom 2013は、あまりに人が集まりすぎた結果、昨年はチケットが完売してしまい、その後、入場規制も実施したものの、会場内が混雑しすぎて遊びたいタイトルがなかなか遊べず、来場者から不満も出てしまったという。
そこで今年は従来の量を重視する政策を止め、質を重視する政策に転換する。割安な通しのチケットを廃止し、1日に販売するチケット数を制限し、さらに一定上の入場者がいる場合は、出た数に応じて入れるという施策を実施するという。このため、Gamescom 2014では入場者数が減少に転じるのではないかということだった。
メーカーの出展規模は昨年並みということで、会場を拡張する計画は今のところないという。ちなみに今年は任天堂、SCEE(Europe)、Microsoftの3つのゲームプラットフォーマーはいずれも出展を予定し、Electronic ArtsやUbisoft、Bethesda、Namco Bandai、KONAMIといったグローバルパブリッシャーが出展を予定しているほか、Deep Silver/Koch Media、Crytek、Kalypso Mediaといったドイツ大手メーカーも出展を予定しているため、スクウェア・エニックスやコーエーテクモゲームスなど、Koch Mediaに流通を委託している日本のメーカーの出展も期待される。
Gamescom 2014は、例年同様に4つの軸で構成される。1つはBtoBをメインとしたビジネスエリアの展開。1つは、BtoCをメインとしたエンターテインメントエリア。1つはKoelnmesse外で実施されるコンサートや各種イベントなどのGamescom City Festival、最後がGame Developers Conference Europe。メーカー、バイヤー、メディア、ゲームファン、そしてゲーム開発者まで、今年もあらゆる層をターゲットにしたエンターテインメントショウとしてGamescom 2014は開催される。
日本から見ると、トレードショウとしては米国のE3があり、ゲームショウとしては日本の東京ゲームショウがあるため、ドイツのGamescomはちょっと距離感があるイベントと言えるが、Gamescomサイドとしては、今後も継続してGamescomの魅力を保つために、日本の有力メーカー、具体的には日本で勢いのあるスマートフォン向けにタイトルを供給しているモバイル系のメーカーの参入を特に期待しているようだ。
Hamma氏は再三にわたってテストマーケティングのプラットフォームとしてGamescomを活用して欲しいと述べ、日本のSAP系メーカーへの参加を呼びかけていた。Gamescomに興味のあるメーカーは日本事務局に連絡してみてはいかがだろうか。また、Gamescomに行ってみたいという熱心なゲームファンに対してはくれぐれも事前のチケットの予約を呼びかけていた。もし行く場合はチケットを確保の上参加したい。