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コーエーテクモ、PS3/PS4「信長の野望・創造」ステージイベントレポート

PS3/PS4版の繁体中文版を正式発表! 今後のアップデート計画も発表

1月23日~27日開催

会場:Taipei World Trade Center

 SCETブースで行なわれたコーエーテクモゲームス「信長の野望・創造」ステージでは、プロデューサーを務めたコーエーテクモゲームスの小笠原賢一氏が登場し、PS4でのデモプレイを行なって、ゲームの特徴を語った。

 このイベントでは「信長の野望・創造」のPS3及びPS4の繁体字中文版が3月27日に発売されることが発表された。これまで台湾での「信長の野望」シリーズはWindows版が先行販売されており、コンソール版は中文マニュアル付日本語版の発売だった。「信長の野望・創造」は台湾展開の大きな変化をもたらした作品と言える。

 今回はイベントに加え、台湾メディアの合同イベントでPS4向けの取り組みや、「信長の野望・創造」の今後の施策の一部が語られた。弱小武将でのプレイや、要望の高い機能への検討など、今後の予定の一部も明らかになった。こちらも紹介していきたい。

PS4版の画面を公開。1080P、60fpsを実現。タッチパッドでマップのスクロールも可能

「信長の野望・創造」のプロデューサーを務めたコーエーテクモゲームスの小笠原賢一氏
初公開となった、PS4実機での「信長の野望・創造」

 小笠原氏は最初に会場に向かって中国語で挨拶すると会場から大きく拍手が上がった。そして繁体字中文版の「信長の野望・創造」がPS3とPS4で発売されることをあきらかにすると、さらに大きな歓声と拍手が上がった。

 「信長の野望・創造」はシリーズ30周年という記念すべき時期に発売となったシリーズ最新作。日本では2013年12月に発売されたが、好評だという。本作は、「リアリティ」、「ダイナミック」、「ドラマティック」を大きなテーマに掲げている。

 日本全土を美しい3Dグラフィックスの1枚マップで描き出し、日本全土を俯瞰したり、城1つ1つに注目するような拡大縮小をシームレスに実現している。城は300以上を収録、マップは季節によっても変化する。城下町はプレーヤーの施策によって役割を与え、様々な役割を持たせることができる。拠点を道で繋ぎ、発展させ、プレーヤーの思う国作りを可能にしていく。外交や施策なども様々な設定が可能で、リアリティを感じさせる国の運営を可能にしている。

 「ダイナミック」というポイントは、兵士1人1人の動きがわかるような合戦シーンに特に力が入っている。複数の城から兵士を出し敵を追い詰めていくような戦い方も可能だ。大軍を率い、日本統一を目指す戦いを体験できる。

 「ドラマティック」は史実要素の強い大名達のドラマをゲームに盛り込んでいる。史実のイベントをうまく活用するか、それとも歴史を変えるように動くか、戦国時代という混沌とした世界で、もし采配が振るえる立場だったら、どう生きていくか? 歴史シミュレーションならではの醍醐味はここにあると小笠原氏は語った。

 作品の紹介に続きPS4でにデモプレイが行なわれた、一般ユーザーの前にPS4版の画面を公開するのは初めてだという。1080P、60fpsの美しい画面を実現、なめらかな拡大縮小を実現し、さらにマップを動かすにはタッチパッドを使って直感的な操作が可能になっている。今回はマップの表示のみだったが、PS4のパワーを印象づけるデモプレイとなった。

 ここで繁体字中文版の発売日が3月22日であることが明らかになった。ローカライズはSCETのスタッフが担当しており、これまでにないクオリティのローカライズを実現すべく、現在作業が進められているとのことだ。

【信長の野望・創造】
ムービーで作品の特徴を紹介

【PS4版のデモプレイ】
今回はマップの移動のみだっったが、スムーズな動作が確認できた

弱い大名でもプレイ可能に。従来シリーズを意識したUIも実装予定

インタビューでは、今後の施策なども語られた
コンシューマ先行発売には、台湾ならではの事情があったという

 合同インタビューで台湾メディアから最初に上がった質問は「今回は何故コンシューマ版の先行が実現できたか?」というものだった。これまでの「信長の野望」シリーズはWindows版の発売が常に先行しており、さらにSCETのローカライズというのも異例といえる。

 小笠原氏は「台湾ではWindows版はセキュリティ問題の懸念があり、その心配の少ないコンシューマ版を優先する形となった。もう1つは“DLCの提供”です。PSNならばこちらも早く提供できる。アップデート、DLCを視野に入れ、PS3、PS4版の発売となりました」と語った。

 「信長の野望・創造」はPS3版の開発は進めていたが、急遽PS4にも提供することが決まり開発がスタートしたという。PS4にいざ触れてみるとその性能の高さに驚かされたと小笠原氏は語った。PS4を先に触っていたら「信長の野望・創造」は今とは違っていたかも知れないという。具体的には、合戦に城内部での戦いの要素を入れたかも知れないとのことだ。

 アップデートに関しては、「弱い大名のプレイは可能になるか?」という質問が上がった。まだ日本でも公開されていないが、台湾での3月27日の発売に合わせ、これまでプレイできなかった小さな勢力でのプレイを可能にするアップデートが適用するべく準備を進めているとのこと。このアップデートでプレイできる武将数は、シリーズ最大となる。

 弱小武将向けのプレイという部分では、弱い武将が強い武将に対してどう生き残っているか、強い武将が弱い武将を従えていく様な振る舞いはどうしていくか、こういった駆け引きに関しては、戦略的で戦国時代ならではの雰囲気を実現させるため検討を重ねているという。

 アップデートでは、従来ファンの要望に応えたこれまでのシリーズを意識したUIの調整も考えている。今作ではシリーズを見直す意味での新しいUIを導入したのだが、シリーズのファンに向けたUIも別途用意する予定があるという。

 城主を寝返りさせるなどユーザーから要望が高い要素はアップデートになるか、追加パックになるかは未定だが実現させる項目として検討を進めている。「台湾では“のぶにゃがの野望”のコラボレーションはあるのか?」という質問関しては、小笠原氏は「おそらく期待に応えられるかと」と答えた。

 「30周年の感想は?」という質問に小笠原氏は「30年の長きにわたりプレーヤーの皆さんに支持をいただき続いているゲームというのは、世界中を見てもあまりない。まずこのシリーズを支えてくださっているユーザーの皆さんに感謝し、これまでのシリーズを作ってきたスタッフにも尊敬の念を抱いています」と語った。

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(勝田哲也)