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アクティビジョン、「スカイランダーズ スパイロの大冒険」

日本上陸記念イベントを開催。ゲストに鈴木福くんが登場!

7月12日 発売

価格:各6,999円(スターターパック)

各2,999円(アドベンチャーパック)

各1,199円(シングルキャラクター)

各2,999円(トリプルパック)

CEROレーティング:A(全年齢対象)

Paul Reiche氏
二木タツヒロ氏

 アクティビジョンパブリッシングは、7月12日に発売される「スカイランダーズ スパイロの大冒険(Skylanders Spyro’s Adventure)」の日本上陸記念イベントを都内にて開催した。イベントには「スカイランダーズ」シリーズ開発スタジオ「Toys For Bob」クリエイティブディレクター兼総責任者のPaul Reiche氏、日本語版ローカライズを担当した株式会社スクウェア・エニックスの二木タツヒロ氏、タレントの鈴木福くんが出席した。

 「スカイランダーズ スパイロの大冒険」は、2011年10月に北米で発売されて以来ワールドワイドの累計販売額が10億ドル(約1,000億円)を超える大ヒット作。最大の特徴は“パワーポータル”と呼ばれる台座デバイスを接続し、そのうえに乗せたフィギュアがゲーム中に登場する仕掛け。ゲーム中で獲得したコインや経験値は、パワーポータル上のフィギュアに記録される。

 ゲームモードはシングルプレイ、ふたり協力プレイ、対戦の3つ。ストーリーを「トイ・ストーリー」の脚本で知られるAlek Sokolow氏とJoel Cohen氏、音楽を「パイレーツ・オブ・カリビアン」など映画音楽で知られるHans Zimmer氏とLorne Balfe氏、スカイランダーのデザインを「シュレック」のキャラクターデザイナーを務めたTom Hester氏がそれぞれ担当。

 プラットフォームはプレイステーション 3版、Wii版、Wii U版、ニンテンドー3DS版で、Wii U版は日本のみの限定販売。トイザらス、ベビーザらス店舗および「トイザらス・ベビーザらス オンラインストア」にて7月12日より販売開始。価格はスターターパックが6,999円、アドベンチャーパック(2種類)が2,999円、トリプルパック(3種類)が2,999円、シングルキャラクターが1,199円。7月12日より全国のトイザらス20店舗に試遊台を設置するとしている。

 プレゼンを行なったPaul Reiche氏は「本作はフィギュアに“命を吹き込む”ゲーム。だから我々はアクションフィギュアではなく“インターアクションフィギュア”と呼んでいる。冒険のなかでみなさんが獲得した経験や宝は“フィギュアのなか”に記録される。フィギュアという現実とゲームというバーチャルの融合に成功した。自宅で遊んだフィギュアを友だちの家にもっていけば、それまで遊んでいた経験、レベル、カスタマイズが友だちの家のスクリーンに映し出される。友だちの家で獲得した経験や宝も家に持ち帰って使える」と説明。

 ここでスクウェア・エニックスの二木氏が登場しデモプレイを担当。パワーポータルに乗せたフィギュアが、そのままゲーム中に即登場。フィールドを探索し、敵を倒し、時には謎をとき、コインや経験値を獲得していく。面白いのは、操作キャラクターを変えたいときはパワーポータル上のフィギュアを取り替えるだけでいい、ということ。変更はいつでも可能で、待たされる感はない。ふたり同時プレイをしたいときも、パワーポータルに遊びたいフィギュアを追加で乗せるだけ。やめたいときは外せばいいと、文字どおりシームレスなシステムとなっている。

 各フィギュアには“属性”が設定されており、ステージ中には特定の属性向けに用意されたボーナスステージが登場。ここで獲得できるものは特別なもので、デモプレイではレアアイテムの帽子が出現。帽子はキャラクターの外観にも反映され、前述のとおりデータはフィギュアに記録される。

 レベル(ステージ)は20以上あり、ひとつのキャラクターで通してプレイすると10時間以上。付随のチャレンジ、ミッションをくわえるとさらにボリュームが増す。フィギュアは30種類以上があり「すべてのキャラクターで試していただくと、リプレイの価値は無限大になる(Paul Reiche氏)」という。

フィギュアをパワーポータルの上にセット。そのフィギュアがゲーム中に登場する。プレイ中に獲得した経験値や宝物などの情報はフィギュア本体に記録される
フィギュアはいつでも好きなものに交換できる。謎解きで必要性が生じたときはもちろん「ちょっと気分を変えてみようかな」といった遊び方もオーケー

シングルプレイ中に「ちょっと失礼」とばかりパワーポータルのうえにフィギュアを追加するPaul Reiche氏。すると瞬時にふたり協力プレイが実現。やめたいときはフィギュアを外せばすぐシングルプレイに戻るなど、子供向けらしい柔軟性のある作りが光る

鈴木福くん

 対戦デモプレイでは、ゲストの鈴木福くんとPaul Reiche氏が対戦。目前に並べられた15体のフィギュアを見て感想を求められた福くんは「凄く格好良くて、強そうなのが一杯!」とコメント。「これです」と選んだスカイランダーは「トリガーハッピー」。理由は「面白いのと、ふたつの鉄砲でダン、ダーン! って撃って敵を倒せそう」とのこと。Paul Reiche氏はプリズムブレイクを選択。

 使用ステージはサイクロプス広場。特別に用意されたという特製パワーポータルに乗った福くんは「王者になった気分です!」と意気軒昂だったが、対戦は僅差でPaul Reiche氏が勝利。「楽しいから、あの、負けちゃったんだけど……もう1回やっちゃだめ?」という福くんのお願いを快諾するPaul Reiche氏。福くんはスカイランダーを「スパイロ」に変更。火を噴く技を有効に使い、終盤は武器アイテムのロケット帽子をいち早く獲得してリベンジに成功。

 感想を求められた福くんは「凄く楽しかったです!(どんなところが1番楽しかった?)格好いい技で敵を倒すところとか、楽しかったです! フィギュアをパワーポータルに置いたら、そのままテレビの画面に出て動き出すところが凄いなぁと思いました」とコメントした。

鈴木福くんとPaul Reiche氏の対戦はPaul Reiche氏が勝利。負けた福くんの再挑戦を快諾するPaul Reiche氏。再戦は福くんが見事勝利。対戦後、ゲストの福くんにはPaul Reiche氏からゲームソフトがプレゼントされた

 イベント終了後、会場の試遊台でゲームの冒頭部分をプレイさせていただいた。まず目がいったのは、なんといってもスカイランダーのフィギュア。「シュレック」のキャラクターデザインを手がけたTom Hester氏らしいユーモラスかつフックのある外観は、幅広い層に訴求する素晴らしいもの。ゲーム中のイメージそのままの外観は、細部まで丁寧に作られている。

 操作系は、子供向けらしくシンプル。左スティックで移動、右側のボタンでメインとサブの攻撃、スペシャルスキルなど。試遊したのはPS3版で、鍵をあけて先に進むときは右スティックで鍵穴に差し込む動作を模すなど、子供をあきさせないような工夫が随所に見受けられる。

 とはいえ、子供たちはとかく飽きっぽいもの。そんな気質を踏まえた仕様……かどうかは定かではないが、ゲーム中いつでも好きなときにフィギュアを取り替えられる“パワーポータル”は、子供だけでなく大人もついつい夢中になる優れもの。登場演出もシンプルかつ迅速で、待たされる感はほぼ皆無。試遊台にあったのは3種類だが、ちょっと触っただけで「他はどうなんだろう」と自然に興味が沸く。10億ドルという売り上げの深遠をほんの少し垣間見た気分だ。

 余談ながら、PS3、Wii U、WiiのパワーポータルはUSB接続の同一仕様で、3DS版のみワイヤレスとなっている。フィギュアとパワーポータルを使った新しい遊びは、日本のゲームファンにも十分以上の訴求力を持っているといえる。

ゲーム中いつでも好きなときにフィギュアを交換できる。出現時の演出も一瞬で、くどいようだが待たされる感はない

細部まで丁寧に作られたフィギュア。フィギュアにデータを記録するというアイデアは、日本であれば「なくしたらどうするの?」と社内コンペで袋叩きにされそうな代物だが、こうして見事なビジネスに昇華された現実を目の当たりにすると「この商売上手!」と心のなかで叫ばずにはいられない


(豊臣和孝)