KONAMI、「METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY」を開催

25周年を迎えた「METAL GEAR」がハリウッドで映画化!
「FOX ENGINE」を使った次回作のリアルタイムデモも公開(速報版)


8月30日 開催

会場:東京ミッドタウン



様々な発表を行なった小島秀夫監督

 株式会社コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)は8月30日、「METAL GEAR 25周年」を記念し、東京ミッドタウンで「METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY」を開催した。会場には抽選で選ばれた一般来場者も多数詰めかけ、華々しい場となった。

 発表会には、小島プロダクションの小島秀夫監督らが登壇。次々と新たな情報の発表を行なっていった。KONAMIの田中富美明代表取締役社長は、冒頭の挨拶で「ゲームは8ビットから変化し続けてきた。楽しいエンターテイメント届けるために小島は絶えず努力している。これからシリーズがどう変わっていくか、守っていくものとはなにかを見て欲しい」とコメント。

 引き続き登場した小島氏は「技術は進化し成長してきた。でも、物作りのソウルと意思は変えていないし、そういった自負はある。ソーシャル全盛の時代に、コアなゲームはいらないのでは? と仰る方もいると思うが、少し未来の話をしていきたい」と語り、各発表に移っていった。

 そして小島氏は「皆さんが1番求めているものを出せると思う」と前置きしながら、「なかなかOKを出せなかった。しかし、我々の物作りをわかってくれている人物と出会った」として、ハリウッドでの映画化を発表。制作はコロンビア映画で、製作・配給は米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント。

 小島氏から紹介されたハリウッドの人物……プロデューサーのアビィ・アラッド(Avi Arad)氏は「ゲームと映画を繋げることができてうれしく思う。深い物語とキャラクターがあったのが成功の秘訣。それは映画も同じ。それを映画に反映したい。アイデンティテティの追求を物語に込めていき、プレーヤーを取り込んでいった。これを映画化するべきだと思った」とコメント。そして「悪いものにはしない。スピリット、物語を忠実に映画化することを約束する」と締めくくった。

 小島氏もアビィ氏の映画作りの想いについて「間違いない。だからおまかせ」。と語りながらも、映画好きな氏は「スネークさんは以前はヒュー・ジャックマンって言ってましたが、今は痩せたトム・ハーディでしょうか」というと、アビィ氏は「世界中の俳優さんがやりたがると思う」と応えた。


小島氏とがっしり握手し、熱い映画作りの想いを語ったアビィ・アラッド氏ついにハリウッドでの映画化となる。かなりのアクション超大作になりそうだ

GREEからKONAMIに声を掛け、ソーシャルゲームの制作を実現させたと田中氏

 映画化の発表が終了したあと、GREEとの新作ソーシャルゲーム「METAL GEAR Social Ops」のサービスが発表された。同作は世界中でサービスが行なわれる事が決定している。GREEの田中良和代表取締役社長は「我々と組んで面白いゲームを作れるのではないか」と相談を持ちかけたのだという。「もっと人とつながれる『METAL GEAR』になると思う。半歩進んだソーシャルゲーム」と小島氏は語った。秋から冬にかけてサービス開始となる予定。


 そして「METALGEAR RISING REVENGEANCE」の紹介に移った。ステージにはKONAMIの是角有二クリエイティブプロデューサー、プラチナゲームズの稲葉敦志プロデューサーが登壇。稲葉氏は「まさか制作として携われるとは信じられない。いままでのファンだけでなく、新しい遊びを求める人たちにも向けて届けるのが僕達の仕事。なにより我々が楽しんで作っている」とコメント。そしてプラチナゲームズの齋藤健治ディレクターによる実機デモが行なわれた。ハードなアクションゲームに仕上がりつつあるデモンストレーションを解説していた稲葉プロデューサーは「斬る爽快感だけでなく、一撃を受ける重たさも感じることができる」と語った。TGSバージョンでは、1体のボス戦が楽しめる予定だという。

 


プラチナゲームズの稲葉敦志プロデューサーは実機によるデモを行ない魅力を解説した

映像は一切撮影禁止だったため、公開された1枚のグラフィックスを掲載する

 ここで発表会を終えると見せかけ、最も大きな発表が待っていた。それが、次世代のゲームエンジンとして開発が進められてきた「FOX ENGINE」の公開だ。序盤の物語がリアルタイムレンダリングムービーで流されたあと、実際にプレイする様子が小島氏の解説付きで公開された。オープンワールドを舞台に、リアルタイムに変化していく状況の中、「本当の潜入」が描かれていた。小島氏はFOX ENGINEについて「オープンワールドが1番難しい。なので、わたしが作るしかない」と現状を語り、開発がもうかなり進んでいることを明かし「ゲームを作りながらチューンして行くしかない」とし、すでのゲームの開発にはいっていると語った。

 デモプレイに使用されたマシンはプレイステーション 3、Xbox 360相当のPCで、小島氏によれば「次世代機も同時にやらなければならない」ということで、次世代機ではさらなる高画質化が実現可能とコメントした。そして今回の映像を「すごくなる過程」と表現したが、気になるゲームの詳細については一切口をつぐんだまま。しかし小島氏は司会者に「まだ数字は言わないでくださいね」と語りかけていたので、確実にシリーズのナンバリングタイトルとなると思われる。そして最後に「そんなに長い時間はお待たせしない」としており、近いうちにその全貌が明かされることになるだろう。

 KONAMIは「METAL GEAR」の25周年に合わせ、様々な関連イベントを開催。東京ミッドタウンの芝生公園内では、隠れたリアル迷彩アーティストを探し出すというリアルカモフラージュイベントを8月30日限定で開催。また、8月30日からは、東京ミッドタウンにある同社のコナミスタイル東京ミッドタウン店においては「メタルギア生誕25周年 オリジナルショッピング袋」となっている。

 このほかにも、プレイステーション 3用「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS PLAYSTATIONR3 the Best」などキャンペーン対象を購入すると先着で「メタルギア25周年記念オリジナルメモ帳」がプレゼントされるキャンペーンも全国のゲーム販売店で25日から実施されている。

 なお、イベントの詳細については追ってお伝えする。

(C)Konami Digital Entertainment

(2012年 8月 30日)

[Reported by 船津稔]