ガンホー、「ラグナロクオンラインファン感謝祭2012」を開催

日本一のギルドはGreensleeves! ポリンカーお披露目やコスプレなど盛りだくさん


4月30日開催

会場:ディファ有明



 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、4月30日、東京のディファ有明において「ラグナロクオンラインファン感謝祭2012」を開催した。

 「ラグナロクオンラインファン感謝祭2012(以下、「ファン感謝祭」)」はガンホーが毎年開催している「ラグナロクオンライン(以下、「RO」)」ファン向けイベントで、目玉となる日本No.1ギルド決定戦「Ragnarok Online Japan Championship2012(RJC2012)」の他、スペシャルコスプレステージや、今年の施策を発表するカンファレンスなど様々なイベントが行なわれた。





■ 10周年を迎えた「ラグナロクオンライン」。記念ソング制作や、「RWC」開催も発表

開会宣言を行なったガンホー執行役員ゲーム事業部オンライン本部長の飯野平氏
ガンホー森下一喜代表取締役社長 CEOはビデオレターで会場のファンに挨拶した

 「ファン感謝祭」の開会式では、ガンホー執行役員ゲーム事業部オンライン本部長の飯野平氏が開会宣言を行ない、森下一喜代表取締役社長 CEOはビデオレターで会場のファンに向かって語りかけた。

 森下氏は「今年は『RO』10周年と言うことで、2002年、ガンホー創立と同時に、日本で当時4人でサービスを開始しました。現在はオンラインゲーム市場そのものが大きくなり、大変嬉しく思っています。また改めて、今年中に初期の思い出が話せる機会ができたらと思っています。僕自身も人生をかけて立ち上げたタイトルであり、10年サービスを続けてきて、ゲームというコンテンツ、サービスをお客さまに提供していくのは、本当に楽しいなと思います。僕の10年は本当に充実していました。『RO』も進化発展し、様々なハードへも展開していきたいと思いますので、ご期待下さい」と挨拶した。

 この後、タレントの白河優菜さんが「RO」のサポーターを務めることが発表され、以前からアナウンスされていた「ポリンカー」の除幕式が行なわれた。ポリンカーは車体全面に「RO」のイラストが描かれており、会場のオープンスペースで撮影することができた。

 今回の「ファン感謝祭」では物販ブースをオープンスペースにすることで、観客席のスペースを広く取っていた。それでも会場は常に多くの人で賑わっており、特に「RJC2012」でギルドが戦うときなどは会場から声援や拍手が盛んに上がっていた。「RO」は長い年月を掛けてこの「RJC」というユーザー間の対戦大会を育ててきたが、選手達はこの戦いを目指して努力し、そしてコアプレーヤーの戦いをユーザーが楽しむという環境が、ポピュラーになっているということを改めて実感させられた。

 また、コスプレステージの人気も、他のゲームイベントでは見られないほどの人気だった。オープンスペースではコスプレの撮影も可能で、「RJC2012」とはまた違った形でファンを獲得している。10周年を迎えた「RO」の変わらない人気、ファンの熱意を感じさせられた。

 「ファン感謝祭」では今後の「RO」の施策、アップデート情報も多数発表された。アップデート情報に関しては、別稿でお伝えしたい。施策に関して大きく発表されたのは世界大会「Ragnarok World Championship 2012」の開催だ。今年も昨年に引き続き、韓国で開催されるという。日本代表応援ソングを歌手の麻生夏子さんが担当することも発表された。

 さらに「ポリンカーで行く! 10周年記念RO全国行脚ツアー」の開催が発表された。こちらは全国主要都市の公認ネットカフェにラグナロクスタッフ、そしてラグナロ娘(乾曜子さん、七園未梨さん)がポリンカーと共に訪れるというもので、様々なイベントを行なうという。さらに乾曜子さんが主催するというコスプレイベント「ルーンミッドガッツツアー2012」の開催や、ドラマCDの発売、アーティストグループのJAM-Projectによる10周年記念ソング、そして森下氏念願だったという、「浅草サンバカーニバル」への参加の決定などが発表された。


タレントの白河優菜さんが「RO」のサポーターを務めることが発表され、「ポリンカー」の除幕式が行なわれた
10周年を迎えても、ファンの注目度は高く、「RO」というタイトルへの強い思いを感じた
どの衣装も非常に凝っていたコスプレステージ
10周年を記念して様々な施策が行なわれる




■ 3次職という新たなステージとなった「RJC2012」、決勝を見越し練習したGreensleevesが優勝

試合の実況と解説を行なったのは、ガンホー第1パブリッシング部第1企画課主任の中村聡伸氏(左)と、山本兼寛氏
日本一となったGreensleeves
2位となったNorthern Code

 「ファン感謝祭」のメインイベントは「RJC2012」である。今回のRJCはこれまでと同じように7vs7で行なわれるが、大きく異なるところがある。参加キャラクターが3次職になり、これまでwebでの申し込みだった参加希望が、ゲーム内で可能になった。さらにワールド統合によりメンバーも変化したギルドも多く、新しいギルドが登場する大会となった。

 試合の実況と解説を行なったのは、ファンにはおなじみとなった第1パブリッシング部第1企画課主任の中村聡伸氏と、山本兼寛氏。各ギルドや、3次職の紹介、有効だったスキルの解説や試合の流れなどを細かく解説し、試合の展開をわかりやすく説明していった。今回はニコニコ生放送が行なわれていたのだが、彼らのコメントも随所で拾い、会場を盛り上げていた。

 3次職になり様々なスキルが増え、戦いはより複雑化するようになった。敵を凍らせる「ストームガスト」、それを防ぐ「ランドプロテクター」、一瞬の隙を突いて大ダメージを与える「阿修羅覇凰拳」といったこれまで攻防でのメインの要素は継続されるが、ここに多彩な移動スキル、相手を強制的に座らせるような効果も追加された状態異常スキル、より強力な攻撃スキルなど、多彩な要素が加わっている。

 この中で特に注目だったの3次職が「メカニック」である。これまであまり活躍しなかったブラックスミスの上位職で、「魔導ギア」というパワードスーツに乗れるのが特徴だ。「フロントサイドスライド」といった移動スキルで縦横無尽に移動し、敵に状態異常を起こさせるスキルを持つ。

 そして「セルフディストラクション」という自爆スキルは、以降で魔導ギアが使えなくなるものの、周囲の敵を一撃で倒すスキルがある。予選では、このスキルで数人をまとめて倒す様な状況もあったという。このスキルがあるために近接アタッカーがメカニックに近づきにくいということもあり、今回の注目職だった。

 「RJC2012」は、“3次職の戦いを、どう確立するか”というところが大きかったように感じた。試合中も他のチームは相手の戦術を細かく研究していた。決勝戦では8チームが戦いを繰り広げた。ベスト4が残った第1回戦では、「Greensleeves」と「Northern Code」が強いチームに感じられた。他のチームの戦いは実力伯仲といった展開だったが、この2チームはあっという間に敵チームを飲み込み、“圧勝”という形で勝ち進んできたのだ。

 しかし、準決勝戦、「Northern Code」の前に立ちはだかったのが、「Belief of Moment」だ。第1戦はNorthern Codeが速攻で勝ったものの、2戦目ではその動きを分析したのか、カウンターとなってBelief of Momentが勝利した。練習を繰り返し、戦いに熟練したプレーヤーならではの応用能力の高さを感じさせられた。3戦目は少しずつメンバーが削られる凄絶な試合となったが、ぎりぎりの戦いを制したのは、Northern Codeだった。

 一方、Greensleevesが準決勝戦で戦ったのは「まーく軍曹」。これまでは「くまー将軍」の名で、何度か決勝戦に出場している強豪チームだ。「事実上の決勝戦」とまでファンの間でささやかれた戦いだったが、ここで炸裂したのがGreensleevesのメカニックのスキル「セルフディストラクション」だ。このスキルの効果範囲はそれほど大きくないが、この戦いでは面白いように敵チームを巻き込み、Greensleevesが勝利した。

 そして決勝戦はGreensleevesとNorthern Codeの対決になった。優勝は、先に3勝したチームとなる。最初、2勝を一気にGreensleevesが取った。そのスピードはすさまじく、このまま優勝かと思えたが、Northern CodeはGreensleevesを誘い込む形で火力を集中させ、1勝を挙げた。このまま逆転されるのでは? というプレッシャーがGreensleevesにかかるが、これをはね除けた。Greensleevesは次の戦いに勝ち、見事日本一のギルドとなった。

 試合後、GreensleevesとNorthern Codeに話を聞いた。Northern Codeは1度構成メンバーを決めると、そのままひたすらその構成で戦い方を磨いていったという。メンバーが撮影したビデオをみんなで見て、よりよい戦い方を目指していったとのことだ。対するGreensleevesは4日前まで戦い方を模索していたという。他ギルドもGreensleevesがメカニックを使う戦い方は意外だったとのことだ。

 また、会場という用意されたPCで戦うのは普段通りの実力が出せないという声があった。Greensleevesはその点で、環境が変わっているのにもかかわらず実力が出せ、そこが驚きだったという。PCに関して、Greensleevesは特にマウスの感度はデフォルトの状態で戦えるように訓練しているという。Greensleevesはこれまでも「RJC」で優勝を経験し、「Ragnarok World Championship」にも日本代表として出場しているギルドだ。彼らの経験と、決勝戦を見越した練習が、彼らを優勝に導いたのだと感じた。

試合の合間には各職業の解説が入ったり、ニコニコ生放送のコメントを拾ったり、楽しく観戦するための工夫が感じられた
GreensleevesとNorthern Codeの決勝戦。勝利が決まった瞬間、Greensleevesのメンバーは喜びを全身で表わした




■ 「ラグナロク オデッセイ」、6月に「武器」にフォーカスを当てたアップデート実施

開発元であるゲームアーツの「ラグナロク オデッセイ」のプロデューサーの入江和宏氏(右)と、ゲームプランナーの大河原啓考氏

 会場では、Play Station Vita用マルチプレイアクション「ラグナロク オデッセイ」の体験コーナーが設置されていたほか、今後のアップデートを紹介するカンファレンスも行なわれた。「ラグナロク オデッセイ」は2012年2月2日に発売され、価格はパッケージ版が5,985円、DL版が4,800円、CEROレーティングはCとなっている。

 カンファレンスは、開発元であるゲームアーツの「ラグナロク オデッセイ」のプロデューサーの入江和宏氏と、ゲームプランナーの大河原啓考氏が担当した。「ラグナロク オデッセイ」は、発売以降、積極的なアップデートを行なっている。3月26日にはオンラインマルチプレイに対応、4月26日には装備などの追加、クエストやボスモンスターなど、コンテンツを充実させた。

 カンファレンスでは6月に予定されているアップデート第3弾「ヴァニルの遺宝」の内容が明らかになった。これまで同様無料で行なわれ、特に「武器」にフォーカスを当てたアップデートになるという。今回のアップデートで「ユニーク武器」が登場するようになった。ユニーク武器はモチーフとなった「ラグナロクオンライン」で登場する武器が入手できる。これまで入手できたアイテムの性能は一律だったが、今回から入手できる武器にはゴールド、シルバー、ブロンズの等級があるこの中でゴールドが最もレアで、アイテムに設定された数値が高くなる。

 キャラクターは名前に日本語の全角フォントが使用可能になり、顔タイプ、髪タイプが増えた。これに合わせ、既存のキャラクターも一1度だけ再設定が可能になった。この他にも、エモーションやメッセージをセットにしたマクロ機能が使えるようになったり、新クエスト増加など、装飾品の増加、マルチプレイ終了時でもパーティーが解散しないなど、より使いやすくなっている。今後もアップデートは行なっていく予定で、ユーザーの声を求めていくという。

 最後に両氏は、「『ラグナロク オデッセイ』もぜひ触ってもらえればと思います。こういったイベントに参加するのは初めてでしたが、またご紹介できるような作品を作っていきたいです」とコメントした。


アップデート内容を実際のゲーム画面で見ることができた

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(2012年 5月 1日)

[Reported by 勝田哲也]