「ニコニコ超会議2012」、幕張メッセで開催
SCE、PS Vita期待の5タイトルをプレイアブルで出展
「NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(仮)」プレイレポートもお届け!


4月28日~29日 開催

会場:幕張メッセ

入場料金(1日券):1,000円(一般/前売り)、1,500円(一般/当日)、※3歳以上は有料


 ニワンゴが運営する投稿動画配信サービス「ニコニコ動画」が主催する、「ニコニコ動画のすべて(だいたい)を地上に再現する」をコンセプトとした、ユーザー主体のニコニコイベント「ニコニコ超会議」が開幕した。開催期間は4月28日(10時~18時)および29日(10時~17時)。会場は幕張メッセの1~8ホール。

  ニコニコ動画のあらゆるジャンルを網羅した超巨大フェスイベントだけに、ゲームに限らず、老若男女さまざまなジャンルのニコニコ動画のファンが集まり、イベントに参加したり展示を見るなど楽しんでいたのが印象的。気になるゲームに関係する内容としては、ソニー・コンピュータエンタテインメントやスパイク・チュンソフトなどの企業ブースに最新タイトルの試遊台が用意されていたほか、超ゲーム実況などのニコニコ動画の各ジャンルのブースにも、ゲームに関連するさまざまな展示物が用意されていた。本稿では、この「ニコニコ超会議」の中から、ゲームに関係する内容を中心にレポートしていこう。



■ SCEブースではPS Vitaの新作5タイトルの試遊台を多数用意

 第2ホールにあるSCEブースでは、PlayStation Vitaのタイトルが出展されていた。今回初めて試遊が可能となった「NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(仮称)」(セガ)はもちろん、「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」(アトラス)、「RESISTANCE -アメリカ最後の抵抗-」(SCE)という発売前の3タイトルと、「シェルノサージュ ~失われた星へ捧ぐ詩~」(ガスト)、「サムライ&ドラゴンズ」(セガ)の発売・サービス開始したてのタイトルを合わせて5タイトルがプレイアブルで出展となり、会場を訪れたゲームファンの注目を集めていた。

 長いプレイ待ちの行列ができていたのは「NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(仮称)」および「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」。ただし、24台および8台と、ほかのタイトルよりも多くの試遊台が用意されていたため、待ち時間は長くても30分程度となっており、比較的スムーズに遊ぶことができた。

ニコニコ動画で大人気の初音ミク関連タイトルということもあり、「NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(仮称)」は24台もの試遊台を用意。約5分の間、自由にプレイ時間だった「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」は8台の試遊台を用意。学校生活を送る中で友人たちとの絆を深めることができる、ゲームの序盤部分を12分プレイ可能となっていた3台の試遊台が用意されていた「RESISTANCE -アメリカ最後の抵抗-」では、タッチパネルで敵をタグづけすることで、銃から発射される弾がホーミングするシステムが体験可能。プレイ可能時間は約8分

「シェルノサージュ ~失われた星へ捧ぐ詩~」(ガスト)および「サムライ&ドラゴンズ」(セガ)は共に4台ずつの試遊台を用意しており、約8分間プレイ可能。どちらも今すぐ遊べるPS Vitaタイトルなので、興味のある方はプレイしてみてはいかがだろうか


■ 「ダンガンロンパ」を中心に展開されていたスパイク・チュンソフトブース

 同じく第2ホールにあるスパイク・チュンソフトブースには、4月26日に発売されたばかりのPSP「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!」の試遊台が3台用意されていたほか、スマートフォン版「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」(以下、「ダンガンロンパ」)の試遊台がAndroid版とiOS版合わせて7台設置されていた。

 このほか「希望ヶ峰学園美術部~ニコ科展~」として、PSP「ダンガンロンパ」に登場するキャラクターの設定画や出演声優のサイン色紙が展示されていたほか、「ダンガンロンパ」のマスコットキャラクターである学園長とともに記念撮影できるコーナーなども用意。「ダンガンロンパ」ファンにはたまらない内容となっていた。

3台用意されていた、4月26日に発売されたばかりのPSP「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!」の試遊台。発売済みタイトルということもあり、10分程度と比較的短い待ち時間でプレイ可能となっていた7台用意されていたスマートフォン版「ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生」の試遊台。Android版は4月27日配信開始、iOS版は5月中旬配信開始予定「希望ヶ峰学園美術部~ニコ科展~」では、PSP「ダンガンロンパ」の設定画を多数展示。女性を中心に人気を集めていた


■ そのほかニコニコ動画の各ジャンルブースの展示物など

 超ボーカロイドエリア(第7ホール)にセガの「初音ミク -Project DIVA- Arcade」の試遊台が1台、超踊ってみた(第6ホール)にはセガのAC「maimai」が4台設置されているほか、超ゲーム実況(第2ホール)では「ニコニコ超会議」が用意したアカウントで「初音ミク -Project DIVA- Arcade」および「ぷよぷよ!!」(ともにセガ)、「ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会」(アークシステムワークス)、「マリオカートWii」(任天堂)を使ったゲーム実況を実際に体験できるコーナーも用意。また、アイドルマスター(第5ホール)では、アーケード筐体が2台設置されいるほか、主な舞台となる765プロの事務所を実際に再現したセットが展示されており、ファンの注目を集めていた。

稼働前のタイトルだけに、超踊ってみた(6ホール)に設置されていたAC「maimai」は約45分待ちの人気となっていたこちらは超ゲーム実況(第2ホール)に設置されていた、ゲーム実況の体験コーナー。対戦要素のあるゲームは実況向き?アイドルマスターブースには、765プロの事務所が実物大サイズで再現。スケジュールが書かれたホワイトボードやセットリストなども飾られた、こだわりの展示となっていた




■ グラフィックスはもちろん新システムによりあらゆる面で正統進化
  「NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(仮称)」プレイレポート

初音ミクのモデルはもちろん、光源処理や煙などの演出が追加されるなど、グラフィックス面では大幅なパワーアップが感じられた

 24台もの試遊台が用意されていた「NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(仮称)」。体験プレイを開始すると、まずは楽曲セレクト画面が表示される。選択できる楽曲は「キャットフード」(アーティスト:dorico)と「ワールズエンド・ダンスホール」(アーティスト:wowaka)の2曲となっており、難易度はEASYとNORMALの2つが選ぶことができた。楽曲ごとの難易度はそれぞれEASYが★1と★3、NORMALが★3と★5と、どちらも難しくない譜面となっていた。

 リズムは開始されると、おなじみの背景にPVが流れだす形でゲームスタート。プレイして最初に感じたのは、PS Vitaの有機ELディスプレイにより発色が良くなっただけではなく、キャラクターの踊る動きもより滑らかに見えたこと。背景やキャラクターのモデルもハイクオリティになっており、グラフィックス的に次の世代へと着実に進化していることが感じられた。

 ゲームシステム的な変更点としては、まず“スクラッチ”というタッチパネルをこする操作が追加されたことが挙げられる。“スクラッチ”が求められる場面では、これまでの○×△□や同時押しの矢印型のマーカーの代わりに、星形(☆)のマーカーが画面端より飛来してくるようになっており、タイミングよくタッチパッドをこすれば成功。

 リズムゲームスタート直後のマーカーからいきなり“スクラッチ”が求められるため、最初はタイミングよくこすることができなかったものの、すぐにCOOL判定を得られるようになった。また、“スクラッチ”の直後に○、×、△、□などのマーカーが来ることもなかったため、難しくなったとはは感じられなかった。ただし、画面端やこすってみた際には、うまく反応しないこともあった。

 個人的には前面マルチタッチパッドの中央付近をこすったときには、うまく反応することが多かったので、自分なりのこすり方を探してみるのがよさそうだ。なお、今回出展されたバージョンでは、背面マルチタッチパッドは反応しないとのことで背面マルチタッチパッドを使用しての“スクラッチ”を試すことはできなかった(製品版ではオプションで設定可能)。

 ほかには「テクニカルゾーン」と「チャンスタイム」の分岐という、新たなシステムも用意されているのも重要なポイント。「テクニカルゾーン」は、特定のフレーズでコンボをつなげるとボーナス点が加算されるもので、筆者がプレイした際にはうまくコンボをつなげられなかったため、クリア時に高評価を得られなかった。GREATなどの高評価を得るには「テクニカルゾーン」でのコンボ継続は必須となりそうだ。

 もう1つの「チャンスタイム」分岐は、「チャンスタイム」中に一定の条件を満たすことでPVの演出が変化するというもので、筆者が「ワールズエンド・ダンスホール」で成功した際には、キャノン砲による効果音と炎と紙吹雪の演出などの演出を確認できた。

 リズムゲームをうまくプレイすることができればハイスコアになるだけではなく、違った演出が楽しめるというのは、これまでの「Project DIVA」シリーズにはないシステムとなっており、プレイして楽しいだけでなく、より上達したいという気になるシステムといえるだろう。

 もう1つ特筆すべき点として、クリア後のリザルト画面では、COOLやFINEなどの数が確認できるほかに、楽曲の進行に合わせたゲージの延びていく様子をグラフで表示できることが挙げられる。MISSした場所には赤い点が表示されるため、自分が苦手な場面がどこかを確認したいときに役立ちそうだ。

 以上のように、プラットフォームがPS Vitaになったことで、グラフィックス的に進化しただけではなく、“スクラッチ”による新たなプレイ感覚や「テクニカルゾーン」や「チャンスタイム」分岐といった新システムなど、歌うようにプレイするという基本コンセプトはそのままに、あらゆる面で正統に進化したことが感じられる内容となっていた「NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(仮称)」。DIVAルームやエディットモードなど、まだまだ未発表の内容も数多く用意されており、これからも目が離せないタイトルといえそうだ。


新たに追加されたシステム「テクニカルゾーン」。“スクラッチ”のマーカーが連続して飛来してくるので、慌てずにタイミングよくこすろう追加された新システム部分以外の、基本的なゲームシステムはPSP「初音ミク -Project DIVA- 2nd」から変わっていない多数のバックダンサーと共に踊る場面なども用意されており、新たな演出などにも大いに期待したいところだ


「NEXT HATSUNE MIKU Project DIVA(仮称)」
(C) SEGA / (C) Crypton Future Media, Inc.
VOCALOIDはヤマハ株式会社の登録商標です。


(2012年 4月 28日)

[Reported by 菅原哲二]