香港最大規模のゲームショウ「Asia Game Show 2011」が開幕

PS Vitaが香港で発売開始! 日本人クリエイターによるステージイベントも多数開催


12月23日~26日開催

会場:香港會議展覽中心(Hong Kong Convention & Exhibition Centre)

入場料:28香港ドル



 香港最大規模のゲームイベント「Asia Game Show(亞洲遊戯展)」が12月23日より香港會議展覽中心で開幕した。会期は26日まで。

【AGSのオープニングセレモニー】
AGSのオープニングセレモニーにはSCE Asiaプレジデント安田氏に加え、SCEグループCEOのアンドリュー・ハウス氏が登壇。アジアの拠点としての香港市場を重視する姿勢を見せた

■ 1番人気はPS Vita。初日販売分は1時間で完売!

PS Vitaを前面に押し出したSCEHブース
香港用にかなりの数を用意していたということだが初日はわずか1時間で完売。現時点ではWi-Fi版のみの販売となっているが香港ゲームファンの関心は高い

 「Asia Game Show」は毎年クリスマス時期に行なわれている香港最大規模のゲームイベント。今年で10年目を迎える長寿イベントだが、元々はSony Computer Entertainment HongKong(SCEH)主催の「PlayStation Expo」が発展したものだ。そういう経緯から、SCEHブースは群を抜いて大きく、ライバルのMicrosoftの香港法人はAGSには出展せず、夏に開催されるアニメ/漫画の展示会「香港動漫電玩節(ACGHK)」に参加している。任天堂は出展していない。

 また、オンラインゲーム企業も、香港大手のGamaniaを含め、多くが出展していない。これは香港各所に点在するコンビニ(香港ではセブンイレブンとサークルKの2店舗が主力)でスターターキットが買える事、また、テレビ番組やラッピングバスといった宣伝手段がある事など、台北ゲームショウが抱える問題と同様にリアルイベントに出展する意味がなくなりつつある事が原因とみられる。

 結果として、物販コーナーを含む巨大なSCEHブースと小規模なオンラインゲームブースが数カ所ある、という構造になっており、風景としてはSCEHのプライベートショウに、いくつかのメーカーが出展しているという感じになっている。ゲームショウでは、コンシューマーゲームとオンラインゲームは食い合わせが良くないと言われるが、香港でも似たような光景が繰り広げられている。

 今年のAGSの目玉は何と言ってもPlayStation Vitaの即売コーナーだった。新ハードの発売は他国に先がけるか合わせるかが普通だったが、Vitaはこのイベントに合わせて香港・台湾での発売日を設定。ソニーストアなどの一般店舗では事前に予約も行なわれたが、タイの洪水の影響で確実に香港に出荷できる数が少なくなった事もあって、即日完売している。そのため、AGSは早期入手のラストチャンスであり、開催前日から並ぶ強者もいた。そのため、初日の発売分は約1時間ほどで完売となった。

 SCEHブースでは独自のステージイベントも行なわれており、初日にはPS Vitaの新機能として、リモートプレイ機能を使ったPS3ゲームの新たな遊び方を紹介したり、新たなアプリの紹介を行なった。さらに、カプコン小野義徳プロデューサーによる「STREET FIGHTER X 鉄拳」の新キャラ・飛鳥の紹介も行なわれている。SCEHブースの詳細は24日のステージイベントを含め、後日詳しく紹介する。


【PS Vita用新アプリ】
PS Vitaの新アプリとして目覚まし時計アプリの「ウェークアップ・クラブ」と多人数で楽しむお絵かきツール「ペイントパーク」を発表

【STREET FIGHTER X 鉄拳】
「STREET FIGHTER X 鉄拳」も紹介。バンダイナムコゲームスの原田勝弘プロデューサーは、リリのコスプレで登場して場内を沸かせた

「ストクロ」にトロ&クロが参戦、ということで生トロクロが会場に登場。エスコート役は「週刊トロ・ステーション」、「みんなといっしょ」のプロデューサー伴氏。華奢な肉体をカプコン小野氏とバンダイナムコゲームス原田氏に弄られまくる事態に


【オンラインゲーム】
香港に拠点を持つオンラインゲーム企業GameOneがSCEH以外では最大規模のブース出展を行なっている。メイン出展作は「闇三國Online」。「SDガンダムカプセルファイターオンライン」なども出展されていたやはり香港が拠点となるCentury Softからは12月20日にサービスインしたばかりの「天命Online」を大々的に出展。西遊記をモチーフにしながらもキャラクターは萌え系の女性キャラがメインというユニークなもの。パッケージにはなぜか日本語も

【ジョブフェア】
香港にある開発スタジオが行うジョブフェアブース。レースゲーム開発のEutecinyx Hong Kongなどが参加香港のゲーム学校のブース。iOSデバイスやAndroidでのゲーム開発が主流のようだ。ここに展示されていない別の学校ではFacebookアプリの開発講座もある

【Time Capsule】
10周年記念イベントとして、過去のゲーム機を一堂に展示した「Time Capsule」コーナー。アップルIIの実機展示は珍しい

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(2011年 12月 24日)

[Reported by 岩井省吾]