ゲームポット、「ペーパーマン」の日本一を決めるオフラインイベントを開催
新キャラクターやAIシステムなど、今後のアップデート情報も判明
「PaperMan Championship」は昨年に続いて2度目の開催 |
株式会社ゲームポットは、Windows用FPS「PaperMan(ペーパーマン)」のオフラインイベント「PaperMan Championship 2011」をお台場で開催した。
イベントの目玉は今年の日本一クランを決定するチーム対戦「『PaperMan Championship』クラントーナメント決勝大会」。兼城かよさんと、GMデス村こと木村雅輝氏を司会に、実況と解説をぬるぽちゃん氏が行ない、予選を勝ち個残った4クランが腕を競った。
また、キャラクターの声を担当している声優の檜山修之さん、長谷川明子さん、水橋かおりさんらがゲストとして登場して、ゲームのボイス収録についてミニトークで盛り上がった。さらに「ペーパーマン」運営プロデューサーの関芳樹氏から、今後のアップデートについての発表も行なわれ、約900人の来場者は盛りだくさんの内容を楽しんでいた。このレポートでは、準決勝と決勝の様子などイベントの詳細をお届けしたい。
■ 前回大会の優勝クラン「Karma」に3つの実力派クランが挑む
左から、MCの兼城かよさん、GMデス村こと木村雅輝氏、ぬるぽちゃん氏 |
オンライン予選を勝ち残った4クラン、20名が参加した |
「ペーパーマン」はこれまでも何度かオフラインの公式大会を開催してきた。今年のゴールデンウィークに秋葉原で開催した大会では、多くの来場者が詰めかけ、用意していた椅子をすべて撤去しなければならないほどの人気ぶりだった。そのため、今回のイベントではお台場に場所を移して、ゆったりと広い会場で開催の運びとなった。
「『PaperMan Championship』クラントーナメント決勝大会」に参加したのは、11月からオンラインで行なわれた予選を勝ち残った4クラン。1チームが5人の総勢20名だ。今年の優勝候補クラン「Karma」は、昨年の「PaperMan Championship 2010」でも優勝した実力派。「わが町GINIA」は昨年準優勝だったクラン「10万ボルト」がチームメンバーを入れ替えて名前を変えての再挑戦。「Prontezza」はイタリア語で“迅速”を意味するこちらも古株のクラン。「Esperanza」はスペイン語で“希望”を意味する、今回唯一の新興勢力クラン。どのチームも、ゲーム内で名前を知られる有名クランだ。
準決勝のルールは6つのマップの中から1つを選び、爆破ミッションの攻守で5ラウンド先取を競う。スキルやアイテムは使用禁止で、ボイスチャットもなし。キーボードやマウス、マウスパッドなどの持込は許可されている。
「Karma」対「Prontezza」の第1試合、マップは紛争地区。防御側の「Karma」が逆にラッシュをかけてリスポーン地点に攻め込んで、最初のラウンドを制する。その後「Prontezza」も声を出し合いながら攻め上がり、ラウンドを取っては取られの熱い攻防が続いた。最後は「Prontezza」がボムを使って攻めるが、「Karma」が守りきって勝利した。マップを選んだのは「Prontezza」だったが、「Karma」も「紛争地区は得意なので、選んでくれて嬉しかった」と余裕を見せた。
準決勝第2試合は「わが町GINIA」対「Esperanza」で、マップはロボット工場。古くからあるマップで、攻略しつくされていることもあり、老舗クランで防御側の「わが町GINIA」が終始優位に試合を進めた。結果は5-0で「わが町GINIA」がストレート勝ちした。Pika(ぴかちゅん)選手は「Karmaしか眼中にありません」と昨年の雪辱を晴らす決意を語った。
昨年に続く因縁の対決となった決勝戦は、1マップ5ラウンド先取の2マップ先取で行なわれた。マップは1ラウンド目がピラミッド、2ラウンド目が池袋。ピラミッドは狭い部屋が連なったマップで攻守で差が付きにくいバランスのいいマップ。池袋は比較的新しいマップで弾を通さない磨りガラス越しに相手が見えたりと、攻略に工夫が必要だ。
1ラウンド目は、「わが町GINIA」が先制してスタート。しかし、その後は「Karma」がじわじわと詰め寄って逆転。最後はあと少しのところで「GINIA」側の弾が切れリロード中にやられるというきわどい勝負になりながら、「Karma」がラウンドを制した。
2ラウンド目の池袋は、このマップを選んだ「Karma」が戦術をしっかりと立ててきており、「GINIA」は終始押され気味の展開。磨りガラスをはさんだ攻防も「Karma」が制して、5-1で勝利した。
チームメンバーは、「もともと勝つ気で来たので当然」という強気発言もありつつ、「どのクランも強かったので、勝ててよかったです」とコメントした。
試合の様子はストリーミングで生放送され、Twitterで届いた応援メッセージは会場でも紹介された | ||
表彰式は、ゲスト声優の檜山さん、長谷川さん、水橋さんがプレゼンターを務めた | ||
左から4位の「Esperanza」、3位の「Prontezza」、2位の「わが町GINIA」 | ||
優勝した「Karma」とゲストとの記念撮影 |
■ 優勝クランVS本気で勝ちを狙う運営チーム。その結果は?
運営チーム。左から関氏、GMみつば氏、ペーパー三郎氏、ゴマむぎ氏 |
試合の後には、優勝クランと運営チームによるエキシビジョンマッチが行なわれた。運営チームは、プロデューサーの関氏、ぬるぽちゃん氏、GMゴマむぎ氏、「スカッとゴルフ パンヤ」の世界タイトル保持者のGMみつば氏、ゲームポットで最も「ペーパーマン」が上手いというペーパー三郎氏の5人。マップは大型農場を使い、3ラウンド先取で争われた。
「せめて1ラウンドは取りたい」と意気込んで戦いに臨んだ運営チームだったが。「Karma」は余裕で2ラウンドを先取。最後は、攻撃側の運営チームが爆弾を設置するも倒されてしまい、「Karma」がギリギリまで待った末に爆破寸前に停止させるパフォーマンスで会場を盛り上げた。
エキシビジョンマッチで入賞者チームが勝ったので、報酬として12月14日のメンテナンス前まで、ゲームをプレイしているすべてのユーザーを対象に、獲得PGと経験値が70%増加するサービスが行なわれる。
エキシビジョンマッチでは、Karmaが強さを発揮して運営チームを翻弄した |
■ 引出しの数を試される、「ペーパーマン」ボイス収録秘話
左から、水橋かおりさん、檜山修之さん、長谷川明子さん |
ゲストのコーナーには、ガイの声を担当している声優の檜山修之さん、ミリィ役の長谷川明子さん、フッド役の水橋かおりさんが登場して、それぞれに収録の苦労話などを語った。
キャラクターへの愛着はありますかと聞かれ、檜山さんは「ガイ自身は大好きですが」と言いつつも「ペーパーマンは1回でたくさんのパターンを録るんですよ。強気なのから弱気なのまで、だから僕自身もガイがよくわかってません!」。最初は1度の収録で3パターン程度を録っていたそうだが、「最近は5パターンも6パターンも用意してきて、引出しがねーよと(笑)。だから愛着というよりも、俺とスタッフとの戦いですね。俺の引出しをなめんじゃねえぞ」と語った。
長谷川さんは自身の担当するミリィについて、「とってもかわいい女の子だと思っています。皆さんのプレイを見せていただいていると、すごく面白い格好をしたミリィや、個性的な髪型をしたミリィがいて、このミリィにはこの声が似あうかなと考えたりしています」と語った。
水橋さんはフッドについて「うちのマネージャーにそっくりなんです。収録の時にその人の声で考えていたら、全く違う声を要求されたので戸惑いました」と意外な告白をした。キャラクターボイスについては、アニメ化の話もちらほらとあるそうで、今後の新たな展開を期待したい。
■ 2012年2月実装の新キャラクターは記憶喪失の最終兵器ロボット
新キャラクターのイラスト |
アップデート情報は、プロデューサーの関氏から発表された。最初に、以前イベントで発表したものの未だに実装されていないオークションシステム、スイッチウェポン、アイテムギミックについては、今進めているシステムや仕様のアップデートと調整が終わった後テスト実装される予定だ。
また12月14日には、利便性を向上するためのアップデートが行なわれる。会場ではその中から注目点として、スクリーンショット機能、名前や武器の種類および価格で武器のソートができる機能が紹介された。またプレイルームの中から装備変更ができるようになる。プレイルームの中でアイコンを押すと装備選択の画面に切り替わり、ルームを出ることなくスキルや武器を入れ替えられるようになる。これは関氏が「自分もやっていて不便だと思い、ご意見も頂いていたので実装してみようと思いました」というもので、発表されると会場に拍手が沸いていた。
2012年1月から3月にかけては、3つの新システムの公開テストが行なわれる。プレーヤー対CPUで戦うAIモードを始め、ミッションシステム、クエストシステムという3つをテストして意見を集め、2012年中の実装を目指す。
「ペーパーマン」はこれまでもアニメなどとコラボレーションしてきたが、12月14日からは往年の名作ゲーム「スペースインベーダー」とコラボレーションする。関氏は「今までにないコラボレーションですが、スタッフもびっくりするほど出来がいいので楽しみにしてください」と自信を見せた。
さらにサービス開始から3周年になる2012年2月には新キャラクターが実装される。キャラクターは左右の目の色が違うオッドアイで、女の子の外見をした記憶喪失の最終兵器ロボットという設定。名前はまだ決まっておらず、プレーヤーから募集して決定される。「3周年は新キャラクター以外にもいろいろな企画を用意しています。せっかくの3周年なので、色々なイベントで盛り上げていきたいです」ということなので、楽しみに待とう。
新キャラクターのキーワード | プレイルームの中からできる装備変更 | 「スペースインベーダー」とのコラボレーション |
■ 大人気の「ペーパーマン」グッズ。開始40分で早くも売り切れ
テリシアがキュートなダンスを披露 |
イベントではほかにも、テリシアが可愛い歌に合わせてダンスを披露したり、協賛企業のグッズやなかなか手に入らないゲームのグッズが当たるじゃんけん大会なども行なわれ、ステージと客席が一体となって盛り上がった。
会場の外ではグッズの販売が行なわれた。「ペーパーマン」はゲームポットの自社コンテンツということもあり、今回のイベント用にマグカップやブランケットなど可愛いイラスト付きのグッズが用意されていた。販売されるコーナーには開場直後から長蛇の列ができていた。
特に人気があったのは、当日販売していたグッズがオリジナルトートバッグの中に入ったお得な「グッズ袋」(8,000円)。限定50個だったこともあり、11時の販売スタートからわずか40分あまりで完売してしまった。また、ゲーム内のイベント限定アイテムが当たるシリアルカードや、キャラクターイラストのついたフリースのブランケットも人気でイベントの途中で売り切れていた。
メイン会場の隣には、誰でも対戦が楽しめる対人戦コーナーが作られ、10対10の個人戦が楽しめた。ここで上位5人に入るとシリアルカードを1枚もらえるとあり、イベントの開催時間中はずっと行列ができていた。
テリシアはオーディション会場と間違えて乱入していたらしい | 会場の一画に設けられた、寄せ書きのコーナー | 開場からわずか40分ほどで売り切れた「グッズ袋」 |
グッズの見本コーナー | 別室に設置された、対人戦コーナー | こちらのモニターにも、Twitterのコメントが紹介されていた |
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□ゲームポットのホームページ
http://www.gamepot.co.jp/
□「ペーパーマン」のページ
http://www.paperman.jp/
□「PaperMan Championship 2011」のページ
http://www.paperman.jp/event/pmc2011/
(2011年 12月 12日)