キュー、「NINETY-NINE NIGHTS ONLINE」体験レポート
「N3」のDNAを受け継ぐ2DアクションRPGが登場
キューエンタテインメント株式会社は、Windows用MMOアクションRPG「NINETY-NINE NIGHTS ONLINE」のプレオープンサービスを12月上旬より開始する。運営はキューエンタテインメントで、開発は台湾USERJOY Technologyと共同で行なわれている。正式サービスも12月上旬より開始される予定。
「NINETY-NINE NIGHTS ONLINE」は、横スクロールタイプの2DアクションRPG。Xbox 360用アクション「NINETY-NINE NIGHTS」(N3)シリーズのDNAを受け継ぎながら、そのオンライン版として、全く新しいゲームへと仕上がっている。
今回は本タイトルをサービス前に体験プレイする機会を得たので、シリーズとのはっきりとした違いを踏まえつつ、その爽快なアクションを中心に本作のご紹介をしたい。
■ 明確な狙いを持ったカジュアル路線
シリーズ第1作目となる「NINETY-NINE NIGHTS」は2006年4月に発売された |
本作の説明を始める前に、シリーズ1作目となったXbox 360用の3Dアクション「N3」の説明を記しておきたい。
これはキューエンタテインメントの水口哲也氏がプロデューサーを務めたタイトルで、わらわらと集まる大軍勢を一気に倒す爽快感を味わえる3Dアクションゲーム。発表当時はXbox 360のタイトルがまだ多く出揃っていない時期であり、Xbox 360のリッチなスペックを活かした美麗なグラフィックスや、1画面に1,000人以上が登場する迫力のバトルシーン、キャラクターごとに用意されたシナリオなどで注目された。
そのような経緯のある作品だが、今回ご紹介する「NINETY-NINE NIGHTS ONLINE」は世界観は共通するものの、全く別の作品だと考えていい。ゲームはクエストクリア型の2D横スクロールアクションRPGとなり、カジュアルなタイトルへと生まれ変わっている。
しかしながら、「N3」の特徴であった爽快アクションは方法は違うながらもしっかりと本作に引き継がれている。さらに、開発はプレイステーション 3/Windows用MMORPG「AngelLoveOnline(エンジェルラブオンライン)」などで経験を積んでいるUSERJOY Technologyが担当しており、MMORPGとしてのやり込み要素を充実させようという狙いをはっきりと打ち出している。前作とは作品の質も狙いも全く区別されて、よりカジュアルになった「N3」の世界を新しい形で遊んでもらおうという方針だ。
では、この違いを踏まえた上で、ゲームの紹介を進めていきたい。
■ コンボを決めて敵を粉砕。操作は「N3」を踏襲
攻撃はボタンを順に押せば簡単に繋がる。中でも打ち上げ攻撃はコンボを繋ぐ大事なアクション |
コンボをより長く繋げていけば、経験値にボーナスが入るオマケ要素もある |
先述の通り、本作はMMOフィールドを旅するクエストクリア型の2D横スクロールアクションRPGだが、その特徴は簡単な操作で攻撃を連続で繋げていくアクションにある。攻撃手段は小攻撃、大攻撃、攻撃スキルとある。攻撃は対応するキーを順に押していくだけで連続攻撃となり、これはシリーズの操作を踏襲したものになっている。
例えば小、大と繋げば、最後の大攻撃は決め技となってアクションが変わる。小、小、大とすればまた最後は違う決め技になるので、バリエーションを変えながら攻撃が出せる。実際の操作ではここにダッシュやジャンプ、そこからの攻撃といった要素も加わるので、単調な操作にはならない。
この決め技やスキル攻撃の中には、敵を空中に打ち上げるような攻撃があり、そこからさらに連続で攻撃を叩きこめる。まとめて敵を打ち上げて、ジャンプで追いかけて攻撃を決め、さらに空中から地面を突き刺すような攻撃スキルで追い打ちをかければ、かなりのダメージを与えて敵を粉砕できる。
また、これらの攻撃を敵に連続で当てていくと、画面にはコンボ数がどんどんと増えていく。これは複数の敵にどれほど連続で攻撃を当てているかの表示となっており、さらに、このコンボが100を超えると経験値にボーナスが入るというオマケもある。
プレーヤーが選択できる職業は、剣を扱う「ナイト」、弓で攻撃する「ハンター」、魔法使いの「マジシャン」の他に、素早さと手数の多さでコンボを稼ぎやすい「アサシン」と、動きは遅いが重い1撃や攻撃範囲の広い大剣が魅力の「バーサーカー」という5種類の職業から選択できる。これらは育て方によっても特性が分かれるので、それぞれに異なるコンボを考えられる。
■ クエストの中心は一筋縄では行かないダンジョン攻略
ダンジョンは難易度選択ができ、難しさによって手に入るアイテムが変わる |
クエストのメインとなるのは、MOタイプのダンジョンの攻略だ。このダンジョンでは、通常モンスターのほかに、中ボスモンスター、ボスモンスターが待ち構えている。ダンジョン内には地面からトゲが飛び出すようなトラップが仕掛けられている場合もあり、気を付けなければならない。
また、ダンジョンはいくつかのエリアから構成されていて、エリアから次のエリアに進むには一定の条件を満たさなければならない。この条件には、エリア内の敵を全員倒すというものもあるが、中にはギミックを操作したり、パズルを解かせるようなものもあり、単純に大暴れすればいいようなダンジョンにはならないようだ。
これらのダンジョンには難易度があり、モンスターはその難しさに応じたアイテムをドロップする。このドロップアイテムとして特徴的なものに、ボスモンスターを倒した時に登場する「OKD」(オーバーキルドロップ)システムがある。これはボスモンスターの体力が0になった時に発動するもので、ボスモンスターのドロップするアイテムのレア度に関わる。
ボスモンスターを倒すと、画面には「OKD」ゲージが表示される。倒されて無防備になったボスモンスターに攻撃を加えるとこのゲージが溜まり、プレーヤーが一定時間内にゲージを一杯にできれば、ドロップするアイテムのレア度が上がる。仲間と協力すればまとめて攻撃できるので、アイテム入手のために「OKD」の成功がどうしても必要という場合には、仲間に協力を仰ぐといいだろう。
【スクリーンショット】 | ||
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ダンジョンは条件を満たさないと次のエリアに進めない。時には触ると吹き飛ばされるトゲの床なども登場してプレーヤーの行く手を阻む | ボスモンスターの体力を0にすれば、「OKD」のスタート。コンボを重ねて、ゲージを満たせばレア度の高いアイテム入手確率が上がる | |
中には超巨大なモンスターも…… | ボスモンスターを倒せば成績が表示され、報酬としてアイテムが貰える |
■ 爽快アクションに奥深いやり込み要素が融合
本作はアクションだけではなく、MMORPGらしいやり込み要素も数多く登場する。
例えば、「装備コレクションブック」システムは、持っている装備を登録して、その登録ポイントの合計に応じてキャラクターのステータスに加点をしてくれるというもの。登録ポイントは、装備のレア度によって決まる。不要になった装備を再利用できるので、職業が違って装備できない場合も有効に使える。
この他にも、モンスターからのドロップやクエスト報酬で入手できる「カード」アイテムを登録したり強化することで各種ボーナスを得られる「カードシステム」や、ゲーム中に様々な条件をクリアすることでステータスアップや称号、アイテムと交換できるポイントが得られる「トロフィー」システムなどがある。
本作は、アクションを中心としたゲームはカジュアルに仕上げつつも、奥深いやり込み要素との融合が感じられる。また「N3」シリーズが背景にあることで、その確固とした世界観に今後も期待ができる。思い切った路線変更によってより気軽に楽しめるようになった「N3」シリーズの世界を、1度遊んでみてはいかがだろうか?
【スクリーンショット】 | ||
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「装備コレクション」や「カード」など、他タイトルで培ったMMORPGのやり込み要素へのノウハウが存分に発揮されている |
(C)2011 Q Entertainment Inc.
(C)2011 UserJoy Technology Co., Ltd.
(C)2011 Microsoft Corporation.
Ninety-Nine Nights is a trademark of Microsoft Corporation.
□キューエンタテインメントのホームページ
http://www.qentertainment.com/
□「NINETY-NINE NIGHTS ONLINE」のページ
http://n3o.qonline.jp/
(2011年11月25日)