ネクソン、「テイルズウィーバー オフライン感謝祭 2011」開催
新エリア「サンスルリア」発表。「アナイス」は年内実装を目標


6月4日 開催

会場:品川インターシティホール


 株式会社ネクソンは6月4日、同社が運営するWindows用ファンタジーMMORPG「テイルズウィーバー」のオフラインイベント「テイルズウィーバー オフライン感謝祭 2011」を、品川インターシティホールにて開催した。

 このイベントでは、7月末に行なわれる大型アップデートの情報が公開された。またゲームサウンドの生演奏、プレゼントの抽選会なども実施。イベントの参加者は事前に公式サイトで募集され、当選者が無料で招待された。来場者はのべ416名と大規模なイベントになった。




■ 新マップ「サンスルリア」発表。「イサック」の妻、「メルゼベド」の故郷が舞台

左から、本作運用チームの大辻もえぎ氏、声優の磯村知美さん、マーケティングチームの坂下智久氏

 イベントに登壇したのは、ネクソン運用部テイルズチームの大辻もえぎ氏と、マーケティングチームの坂下智久氏。司会進行役は声優の磯村知美さんが務めた。

 アップデート情報の目玉となるのが、新マップ「サンスルリア」だ。「サンスルリア」は、プレーヤーキャラクターとして選択できる「イサック」の妻である「メルゼベド」が女王を務める国で、外部との国交をほとんど絶っているという設定だ。ワールドマップを見ても、「サンスルリア」がこれまでのマップとは離れた場所にあるとわかる。ストーリーとしては、この「メルゼベド」を支持する女王派と、反女王派の権力争いが中心になっていくようだ。

 「サンスルリア」では、クエストとストーリーの関係が他の街と違っているという。先述したとおり王家の争いがメインのストーリーとなるが、それは200から300ほど入る「フリークエスト」をクリアしていくことで追えるのだという。「ストーリーを楽しむために、フリークエストをどんどんとやっていただければ」と坂下氏は述べた。


「イサック」の妻「メルゼベド」が女王を務める国「サンスルリア」。ストーリーは、王家の政権争いを中心に展開していくという



■ 水が印象的な都市マップ。「気球」による上空マップも

こちらが「サンスルリア」のエリアマップ。「首都サンスル」より北側は森、南側は荒地となっている

 「サンスルリア」は、2つの都市、4つのフィールド、2つのダンジョンから構成されている。

 都市は「交易港湾都市カンタパルス」と「首都サンスル」。「交易港湾都市カンタパルス」は、白い石造りの床をした穏やかな港街で、ゴンドラのような小さな船がプカプカと浮かんでいて、静かな印象がある。この街が「サンスルリア」へ入るための唯一の入り口で、「エルティボ」の港から行き来できるという。

 「首都サンスル」は、街の中央に大きく流れる川が印象的で、王家が住む神殿もここにある。ただし、この神殿の内部は7月のアップデートでは実装されないため、まだ中に入れない。内部が実装されれば、王家の関係者である「イサック」で訪れた際、他のキャラクターとはまた違った反応があるそうなので、今後のアップデートに期待したい。

 続いて発表されたのが、新アイテム「気球」。このアイテムを使用すると、「ゼリッピ」を風船部分に模した気球に乗って移動できる。これには会場からもどよめきが起こったが、さらに「サンスルリア」で使用すれば、上空マップへ行けるそうだ。上空マップで何ができるかはまだ未定だが、坂下氏は「開発チームからは、ミニゲームを考えていると聞きました」と話していた。


都市部はどちらも水が印象的なマップ。港でも、川でも釣りができるというのも特徴のひとつ



■ フィールドは2種類の計4マップ。フィールドでの釣りも可能

 フィールドは、「交易港湾都市カンタパルス」と「都市サンスル」を結ぶ「精霊の森」が2マップ、「都市サンスル」の先にある「岩石高原」が2マップが追加される。

 「精霊の森」はレベル200から220の精霊や動物型モンスターがおり、マップは大きく森部分と街道部分に分かれている。街道にはあまりモンスターは出現しないが、森の奥に入るとモンスターが多く待ち構えているため、腕に自身がない限り森の奥に入るのはおすすめできない。

 「岩石高原」では、レベル222から240のモンスターが登場する。「精霊の森」に比べて外見も凶暴そうなモンスターが多く徘徊している。マップは乾いた土と、ところどころにあるクレーターのような穴が印象的だ。なお、クレーターの中には水が溜まっているものもあり、そこでは釣りもできる。周囲のモンスターはアクティブなので注意が必要だが、「ハードな状況の分、いいアイテムも手に入る」と大辻氏は話した。


森が生い茂る「精霊の森」と、クレーターのある荒地「岩石高原」。どちらもモンスターは高レベルなので、戦闘の際は注意が必要だ



■ 5層にわかれたダンジョン「デリンセヒル」と、2種類の任務が楽しめる「時の寺院」

 ダンジョンは、エリアマップとしては最も奥にある地下都市の廃墟「デリンセヒル」と、「テイルズウィーバー」の歴史的事件を体験できる「時の寺院」が実装される。

 「デリンセヒル」は、一般マップとインスタンスボスマップが合わさったものが5層に分かれており、階ごとのボスを倒さないと次の階層へ進めない。「次の階層へ行った途端にモンスターに囲まれることもあるので、しっかり準備は行なってください」と坂下氏。会場では、「せっかくなので」と最下層のボスとの戦闘シーンが上映された。このボスは、プレーヤーキャラクターを呪いの力で悪魔の姿に変えるという珍しい攻撃を仕掛けてくる。悪魔の姿にされると、攻撃がパンチのみになるほか、一定時間が経つと戦闘不能になってしまう。この変身を解くためにはある行動が必要だそうだが、大辻氏は「今回は秘密です。プレーヤーご自身で発見してください」と述べた。

 「時の寺院」では、通常のダンジョンとは異なる2つのコンテンツが用意されている。まずそのひとつが、「オルリー防衛戦」。これは、攻め来る「アノマラド軍」から、「首都オルリー」に張られた結界「抗戦の誓い」を守るというものだ。「アノマラド軍」はこの結界を攻撃目標に、3~4体ほどで1束になって攻撃してくる。これを1回として、合計30回の攻撃を仕掛けてくる。後半に連れて敵が強くなる他、10回目と20回目には中ボス級の敵が登場し、さらに最後の30回目には「アノマラド」の国王、「バンダレックス・ダ・アノマラド」が登場するという。中ボスは、合計で4体用意されており、そのうち2体がランダムで登場してくるそうだ。5人まで参加が可能なので、フォーメーションなど、練った作戦が必要になるダンジョンのようだ。

 もうひとつが、「革命の花火」と呼ばれる1人専用のコンテンツ。こちらは「オルリー防衛戦」よりもストーリー性の強いコンテンツになるようで、「アノマラド」における革命を成功させることが目的になる。1人専用ではあるが、「開発者もおすすめ」という革命軍の英雄であるNPC「ウルリッヒ・シュペンハウアー」と、革命軍の仲間たちが一緒に戦ってくれるので心強い。

 ここで課されるミッションは2段階に分けられる。プレーヤーは、まず3種類用意されている「進入ステージ」からひとつを選び、課される任務を遂行する。これをクリアすると、どの「進入ステージ」を選択したかに関わらず、「最終ステージ」へと進める。ここでは「ケルティカ王城」内部に進入し、最終的に王を倒せばクリアだ。「進入ステージ」では成績によってランクが付けられ、その結果によっては、ボーナスステージにも進める他、「最終ステージ」の攻略が有利になる「士気システム」が導入されている。「オルリー防衛戦」とはまた違った楽しみ方ができるコンテンツだ。


5層に分かれたダンジョン「デリンセヒル」。一般マップとインスタンスダンジョンが一体となった作りになっている
時間が経つにつれ敵の数が多くなってくる「オルリー防衛戦」は、ソロプレイでは無理がある。仲間とうまく声を掛け合う必要があるようだ
ストーリー性の強い「革命の花火」。1人専用だが、共に戦ってくれる革命軍の仲間が頼もしい存在となるようだ



■ 新プレーヤーキャラクター「アナイス」の新ビジュアル発表。実装は年内を目標

二重人格という設定の「アナイス」。トレードマークのぬいぐるみを叩きつける挙動には驚かされた

 会場ではプレーヤーキャラクターとしての実装が発表されている「アナイス(アナベル)・デル・カリル」の新ビジュアルも発表された。ピンクの髪の少女「アナイス」は、頭にリボンをつけると性格が変わり「アナベル」になってしまう、二重人格を持つという設定のキャラクター。以前からゲーム内にNPCとして登場していたが、プレーヤーキャラクターとして実装されることが発表済みで、それがいつになるのかとプレーヤーの間で話題になっていた。

 その「アナイス」について、今回ついにプレーヤーキャラクター時のビジュアルが発表された。発表直後、クマのぬいぐるみを胸に抱える姿に「かわいい!」との声が多く上がったが、次のスライドでぬいぐるみを叩きつけるアニメーションが登場すると、そのギャップに会場からは笑い声も聞こえた。気になる実装時期については、坂下氏が「年内の実装を目標にがんばっている」と発表した。

 このほか、生産システム「ライセンススキル」の拡張も発表された。「サンスルリア」では「釣り」、「採集」、「料理」、「調合」のレベルを5から6に上げるクエストが実装されるという。レベル6では、より効果の高いアイテムや素材が手に入るようになる。レベル6のアイテムは「サンスルリア」のフィールドで入手できるそうだ。

 さらに、新たな装備部位として「アーティファクト」が追加される。「アーティファクト」の装備効果は、一定時間攻撃力の上昇するものなど、補助的なものになるようだ。この装備を生産するには、「ライセンススキル」の1つとして新たに実装される「アーティファクト」が必要となる。このスキルも、「サンスルリア」で習得が可能だ。

 また会場では、事前に募集していた質問に坂下氏と大辻氏が答えるというコーナーも設けられた。「レベル上限の開放や転生(能力を引き継いで低いレベルからゲームを再開すること)はあるのでしょうか?」との質問には、「いずれも未定ですが、『2次覚醒』を企画しています。今後、そのようなものが入ってくる可能性があります」と答えた。その他「Episode2が終わったら、ゲームは終了なのですか?」、「Bot対策はどのようにしていますか?」という質問には、それぞれ「Episode2ができあがっているという話はかなり前に聞いており、Episode3に取り掛かっているという話も聞きます。Episode2が終わっても、『テイルズウィーバー』は終わりませんので、ご安心ください」、「基本的に、GMが声をかけているようにしています。ご協力をお願いします」と答えた。

 今回のアップデートについて、坂下氏は「『サンスルリア』は、過去にないほどの大きなアップデートになります。クエストも200から300ほど入りますし、遊び尽くせないくらいのコンテンツです。しばらく遊んでいなかった方も楽しめると思いますので、この夏はぜひ『テイルズウィーバー』を遊んでください」と述べた。


新たに追加される「ライセンススキル」。いずれも「サンスルリア」で習得が可能だ

この他、新たに追加される高レベル装備や、今後実装予定のアイテムが発表された



■ Vanilla Moodによるゲームミュージック演奏会も開催。来場者プレゼントも豪華

左から、Keikoさん、Yuiさん、Marikoさん

 ゲームミュージックの演奏会では、チェロ演奏のMarikoさん、バイオリン演奏のYuiさん、ピアノ演奏のKeikoさんから成るトリオ、Vanilla Moodが登場。Vanilla Moodは、前回の感謝祭でも演奏を行ない、「テイルズウィーバー」の楽曲をカバーしたCDも発売しているグループだ。イベントでは、事前に行なわれた人気投票で1位を獲得した「Second Run」や、自身のオリジナル曲で「忍桜の里」のBGMとして採用された「紅唇」などを含む計8曲が披露された。バラード調の曲では静かに耳を傾けていたユーザーも、テンポの早い曲では手拍子を打つなど、生演奏で大いに盛り上がっていた。

 会場では、来場者へのプレゼント抽選会も行なわれた。抽選では、1点物となるデザイナー直筆の原画イラストなど豪華プレゼントの他、来場者全員にもオリジナルサウンドトラックやマグカップなどが配られた。さらにその後、坂下氏から来場者全員へ「NEXONポイント」1,000ポイントのプレゼントが発表されると、会場中で大きな歓声が上がった。閉場後も、プレーヤー同士での交流が積極的に行なわれていた。今年で7周年を迎える「テイルズウィーバー」だか、運営側もプレーヤー側も、まだまだ活気は衰えないようだ。


演奏会では8曲を披露したVanilla Mood。閉場後も、会場外で演奏を披露した
デザイナーの原画など額縁に入った1点もののプレゼントもあった
会場前ではキャラクター、7周年記念などのイラストが展示されていた


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(2011年 6月 6日)

[Reported by 安田俊亮]