NTTドコモ、2011年夏モデル24機種を発表

Android端末が8機種登場。Windows 7搭載のiモード+PC端末も


5月16日 開催

会場:ベルサール汐留



スマートフォンのラインナップを紹介する代表取締役社長の山田隆持氏

 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモは5月16日、「NTTドコモ 2011夏モデル 新商品・新サービス発表会」をベルサール汐留にて開催した。

 今回の発表会では、同社が5月から8月に発売を予定している携帯端末が計24機種発表された。内訳は、スマートフォン9機種、フィーチャーフォン12機種、データ通信端末3機種。発表会では、同社代表取締役社長の山田隆持氏が自らスマートフォンのラインナップや新サービスを紹介するなど、スマートフォンを強く推進していこうという姿勢を鮮明にした。

 発表されたスマートフォンのラインナップを見ると、Android OSを搭載した8機種は全てAndroid 2.3を搭載。また6機種はFOMAハイスピードで受信時最大14Mbpsの高速通信に対応する。他にも防水やおサイフケータイ、ワンセグといった、フィーチャーフォンで定番となっている機能を搭載したモデルも複数登場しており、ここからもフィーチャーフォンからの乗り換えを加速しようという意図が見える。

 サービス面では、スマートフォンをモバイルWi-Fiルーターのように使い、PCやゲーム機を3Gネットワークを通じてインターネット接続する「テザリング機能」に対応する端末が7機種登場する。同社はこれまで、フィーチャーフォンでは「アクセスポイントモード」という名前で同様のサービスを提供しているが、スマートフォン向けに提供するのは今回が初めて。なお外部機器を使った通信となるため、テザリング機能利用時はパケット定額サービス「パケ・ホーダイ」等の月額利用料金は上限額が10,395円に設定される。


【テザリング機能】
端末のネットワーク関連の設定から、テザリング機能(「MEDIAS WP」では「Wi-Fiアクセスポイント」と呼ばれているが、端末により異なる)をオンにすれば使用できる。セキュリティキーの設定も可能

iモード関連サービスのスマートフォンへの移行も順次進められる

 またスマートフォンにおけるiモード関連サービスについて、2011年冬以降、iモードの課金・認証サービスの仕組みを導入するとともに、マイメニューの引継ぎも可能にするという。これにより、フィーチャーフォンで登録していたiモードのマイメニューがスマートフォンに機種変更しても引き継がれる。この中にはゲームコンテンツも含まれているが、具体的にどのような対応になるのかは今回は明らかにされなかった。特にゲームにおいては、「利用中のiモードサービスが使えなくなる」という理由からスマートフォンに移行しづらいため、早期の対応を期待したい。

 では今回発表された主な端末を見ていきたい。各端末の詳細なスペックなどは僚誌ケータイWatchをご覧いただくとして、本稿では端末の特徴と、ゲームユーザーにとっての魅力に絞ってお伝えする。Android端末は数が増えてきた上、どれもかなり小型に収められてきており、サイズよりもデザイン性や機能面での差別化が重要になってきたという印象がある。またiモード端末では、Windows 7を搭載した「PC+携帯電話」という変わった端末も登場しているので、合わせて紹介する。




■ GALAXY S II SC-02C

 サムスン電子製のAndroid端末。1.2GHzデュアルコアCPUを搭載しているのが最大の特徴で、軽快な動作は今回発表された端末において群を抜いている。処理速度はゲームプレイにおいて最も重要なポイントだけに、とにかく高性能なスマートフォンが欲しいという人にオススメできる。またスクリーンは前モデル「GALAXY S」で好評だった有機ELディスプレイをさらに強化した、4.3インチの「SUPER AMOLED Plusディスプレイ」(480×800ドット)を搭載し、より鮮明な映像を実現している。

 FOMAハイスピード 14Mbps、テザリング機能に対応。サイズは約126×66×8.9mm、重量は約120g。発売時期は6月下旬の予定。


デュアルコアCPUによる快適な操作が魅力。機能的には絞られている面もあるが、その分、薄型軽量の端末になっている



■ MEDIAS WP N-06P

 春モデルとして発売されたNEC製Android端末「MEDIAS N-04C」の後継機種。薄型・軽量の端末に、防水機能を搭載した(端末名のWPはWater Proofの略)。「MEDIAS」よりも約0.2mm厚くなったが、それでも厚さ7.9mmと今回発表された端末の中では最も薄い。それでいながら、防水だけでなく、おサイフケータイ、ワンセグ、FOMAハイスピード 14Mbps、テザリング機能など、今回のトピックとなる機能を一通り揃えた、唯一の“全部入り”端末でもある。

 液晶は4インチフルワイドVGA(480×854ドット)。amadanaとのコラボレーションモデルを含めた3つのカラーバリエーションを用意する。サイズは約128×64×7.9mm。重量は約113g。発売時期は6月から7月の予定。


薄型でも多機能なスマートフォン。amadanaコラボモデルもあり、外見にもこだわって作られている



■ Xperia acro SC-02C

 春モデルで発売されたソニー・エリクソン製Android端末「Xperia arc」の後継機種。おサイフケータイやワンセグなどを新たに搭載する。ただ「Xperia arc」より厚さが約2.8mm、重さが約17g増しており、持った時の感触は別物だ。約4.2インチフルワイドVGA(480×854ドット)液晶の美しさは本機にも継承されている。

 FOMAハイスピード 14Mbpsにも対応するが、今回発表されたAndroid端末の中では唯一テザリング機能に非対応となっている。サイズは約127×62×11.5mm、重さは約135g。カラーリングはホワイト、ブラック、アクアの3色があるが、ブラックのみ背面がマットな手触りになっているのがスマートフォンとしては珍しい。発売時期は6月から7月の予定。


「Xperia arc」の薄さはやや損なわれているが、機能面では充実。ブラックのみ手触りが違うので、購入の際にはその点も確かめていただきたい



■ AQUOS PHONE SH-12C

 裸眼立体視に対応したシャープ製Android端末「LYNX 3D SH-03C」の後継機種。4.2インチQHD(540×960ドット)液晶を搭載し、引き続き裸眼立体視に対応する。背面には約800万画素のカメラを2個備え、立体視の撮影が可能。CPUはシングルコアながら1.4GHzと高速で、おサイフケータイやワンセグ、FOMAハイスピード 14Mbps、テザリング機能にも対応。性能面でもハイスペックなモデルとなっている。

 サイズは約127×64×11.9mm。重量は約138g。発売日は5月20日の予定。


裸眼立体視液晶と3Dカメラを搭載した3Dスマートフォン。CPUも高速で、防水以外はほぼフル搭載の多機能モデル



■ F-12C

 サイズが約119×60×9.9mm、重量約110gという富士通製の小型・軽量Android端末。液晶は3.7インチと他の端末よりやや小さいが、その分だけコンパクトで、手に収まりやすい端末となっている。しかし液晶そのものはワイドVGA(480×800ドット)の高精細スーパークリア液晶を搭載し、明るい場所での視認性の高さもウリにしている。ワンセグは非搭載だが、おサイフケータイや防水、FOMAハイスピード 14Mbps、テザリング機能などを搭載する。

 トラベルケースのブランド「BLOBE-TROTTER」のデザインを踏襲し、角の部分に特徴的な意匠がある。発売時期は7月から8月の予定。


「BLOBE-TROTTER」のデザインが印象的なスマートフォン。ワンセグ以外はフル搭載で、コンパクトなサイズを実現している点も魅力



■ P-07C

 パナソニック モバイルコミュニケーションズ製としては初となるAndroid端末。初めてスマートフォンを使う人をターゲットに開発されており、片手で持ち、親指だけでメニューを操作できる「タッチスピードセレクター」を搭載する。柔らかい印象を与えるデザインを採用。しかしスペックは4.3インチフルワイドVGA(480×854ドット)液晶を搭載、テザリング機能にも対応している。おサイフケータイとFOMAハイスピード 14Mbpsは非対応(7.2Mbps対応)

 サイズは約128×67×14mm、重量は約140g。発売時期は7月から8月の予定。


外見やメニューのデザインで可愛らしさを強調した、スマートフォン初心者向けの端末。親指でクルクル回す操作感の「タッチスピードセレクター」が使いやすい



■ Optimus bright L-07C

 世界最高輝度という700cd/m2の4インチワイドVGA(480×800ドット)IPS液晶を搭載した、LGエレクトロニクス製Android端末。画面の明るさや美しさを売りにしながらも、サイズは約122×64×9.5mm、重量は約112gと薄型・軽量に仕上げている。

 機能面ではテザリング機能には対応するが、おサイフケータイやワンセグ、FOMAハイスピード 14Mbpsは非対応(7.2Mbps対応)。発売時期は6月中旬の予定。


画面が明るく、昼間の屋外でも見やすいのが特徴。機能的には絞られているが、その分コンパクトなのも差別化のポイント



■ AQUOS PHONE f SH-13C

端末の下にある台がワイヤレスチャージャー。この状態で充電できている

 国際標準のワイヤレス充電規格「Qi(チー)」に対応し、平面のワイヤレスチャージャーの上に端末を置くだけで充電できるシャープ製Android端末。NTTドコモはこの機能を「おくだけ充電」と呼び、今後ほかの機種にも展開するとしている。これまでのように専用の充電台が不要になり、ワイヤレスチャージャー1つでさまざまな機種に対応できるのが強みだ。

 端末そのものは、今回はモックアップの展示のみ。先に発売予定の「AQUOS PHONE SH-12C」と比べると、ワンセグや裸眼立体視等の3D機能が省かれ、代わりにワイヤレス充電と防水機能が追加されている。サイズは約119×60×10.9mm。重量は約130g。発売時期は7月から8月の予定。




■ F-07C

 カテゴリとしてはiモード携帯に分類される富士通製端末。本機はiモード端末として利用できる「ケータイモード」の他に、Windows 7 Home Premiumを搭載したPCとして動作する「Windows 7モード」を搭載する。Windows Phone 7ではなく、れっきとしたWindows 7 PCである。富士通はPCブランドのFMV LOOXシリーズと銘打って投入している。

 CPUにはインテル Atomプロセッサーを搭載しており、パフォーマンスはネットブック程度となる。液晶は4インチワイドSVGA(800×1,024ドット)。タッチパネルでの操作のほか、QWERTYキーとトラックボールも搭載している。外部メモリはmicroSDHC(最大32GB)に対応する。モードの切り替えは端末横にあるボタンを押すだけで可能。「ケータイモード」ではiモードサービスを利用できる。

 通信機能はFOMAハイスピード(7.2Mbps)のほか、「Windows 7モード」ではWi-Fiを使用できる。「ケータイモード」ではBluetoothや赤外線通信に対応。おサイフケータイ機能も搭載する。バッテリー持続時間は「Windows 7モード」では約2時間。「ケータイモード」では一般的な携帯電話と変わらない程度になるとしている。

 サイズは約125×61×19.8mm。重量は約218g。発売時期は6月から7月の予定。


「Windows 7モード」は、PC向けOSであるWindows 7 Home Premiumが動作する。パフォーマンスはネットブック並とはいえ、「ちょっと大きな携帯電話」程度のサイズで2時間も動作するのが驚きだ
側面にあるWindowsマークのボタンを押すと、モードが切り替わる。「ケータイモード」では一般的なiモード端末と同様のiモードサービスを利用できる

(2011年 5月 16日)

[Reported by 石田賀津男]