体を傾けてコーナリング! ジャンプ&キックでコースを駆け抜けろ!
「Kinect」で遊ぶ、Xbox 360「ソニックフリーライダーズ」! プレイ動画も掲載
Xbox 360用最新デバイス「Kinect for Xbox 360」が、いよいよ日本でも11月20日に発売となる。今回紹介する株式会社セガのXbox 360用体感アクションレース「ソニック フリーライダーズ」は、セガより、「Kinect for Xbox 360」と同日に発売される“アクションレースを自分の体の動きを楽しむ”タイトルだ。
今回はセガ本社にて、この「ソニック フリーライダーズ」をいち早くプレイさせて頂いた。“自分で体験してみないとわからない”と言われる「Kinect」のゲームプレイを、「ソニック フリーライダーズ」の魅力とともにできる限りお伝えしていこう。また、よりわかりやすいようにプレイ動画も掲載しているので、そちらもぜひご覧頂きたい。
■ 直感的な動きやジェスチャーで多彩なアクションを繰り出せる! 「ソニック フリーライダーズ」を体験プレイ!
ボード状の乗り物“エクストリームギア”に乗ってのレースバトル! 「Kinect」で全身の動きを使った直感的なプレイが楽しめるのがポイントだ |
「ソニック フリーライダーズ」は、おなじみソニックシリーズのキャラクターたちが“エクストリームギア”と呼ばれるボードに乗って、誰よりも先にゴールを目指していくというレースバトルだ。ギミック満載なアトラクションのようなコースや、ユニークなアイテムを駆使した駆け引きが魅力で、今作では操作の全てを「Kinect」に映っている自分の体を使って行なうことが最大のポイントになっている。
まずプレイにあたっての環境からみていこう。「Kinect」は搭載されているカメラに写したプレーヤーの全身を認識する。そのため、全身が入るよう設置した「Kinect」から1.8m以上離れた距離が、プレーヤーの基準的な位置になる。
タイトル画面が映るテレビの前に立った時点から、すでに「Kinect」による“プレーヤーの認識”は始まっている。「Kinect」の範囲に人間が入ると自動的に認識されるようになっている。複数の人間も判別し、1人がまず操作を行なっているところに別の人が横に立つと、自動的に2人目として認識される。操作が混じったりするようなことはないようだ。
まずはタイトルからメニュー画面へ。「ソニック フリーライダーズ」のメニュー画面は丸いリングにメニューのアイコンが付いたリール型。手を差し出すと画面のアイコンが動くので、そのアイコンを手で動かしてリールに運んでいく。そして、手を右から左へスッと動かせば、リールが回転するという仕組みだ。遊びたいメニューが手前にきたら、右下の決定へとメニューを手で持って運ぶ、という手順になる。
【森本氏によるプレイガイド動画】 |
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プロデューサーの森本氏にプレイを見せて頂きつつ、レース中の様々な操作や魅力のポイントを解説して頂いた |
カーブを曲がるときは体を前後に傾けて、重心移動の要領で曲がっていく |
瞬時に加速できる“キックダッシュ”。自分の足で地面を蹴りだすようにすると、キャラクターも地面を蹴って加速する |
実際のレースのプレイ内容については、まずは上のプレイ動画をご覧頂けると理解しやすいだろう。今回はプロデューサーの森本兼次郎氏に、本作の基本的な操作や魅力等を教えていただいた。
レースの基本操作は、横に向けた自分の体を、前に倒したり後ろに反らしたりといった動きで行なう。スケートボードに乗っているような感覚と同じで、右向き時に体を前に倒せば右へ、後ろに反らせば左へとコーナリングする。体の向きはどちら向きでも大丈夫だ。
アクセル操作は体の側面を向けている状態でオートで行なわれ、体を正面に向けるとブレーキになる。このあたりもボード系のスポーツの動きと同様だ。上半身を前に傾けて前傾姿勢を取ることで加速も可能なほか、後ろ足を前に出して地面を蹴るようにすれば「キックダッシュ」もできる。
「キックダッシュ」は“エア”というゲージを消費するのだが、そのエアを補充できるのがジャンプ中に繰り出す“エアトリック”になる。コース途中に「JUMP」と書かれている場所にきたら、自分もその場でジャンプ! すると、キャラクターは大きく空中に飛び出していく。
エアトリックは単にジャンプするだけでなく、様々なアクションを混ぜることでトリックのランクが高くなる。ランクが高いほど多くのエアを獲得できるという仕組みだ。エアトリックは例えば、体を半回転させながらジャンプしたり、ジャンプと同時に片手を上げたりといったもので、半回転ジャンプをすれば、ジャンプ前とジャンプ後で体の向きが入れ替わったりするわけだ。ちなみに左足が前になるスタンスを「レギュラー」、右足が前になるスタンスを「グーフィー」と呼び、それを入れ替える動きを「スイッチ」と呼ぶ。
このほかにも、レース中に手に入れたアイテムを使う動きがあるが、これは各アイテムの種類にあわせて、あたかもそれを使うようなジェスチャーで発動させるというものになっている。例えばボーリングの球のようなアイテムの「ボーリングストライク」なら、下からアンダースローで投げる動きをすれば、キャラクターがその通りに動いて前方へボーリングストライクを投げてくれる。
タコの形をした「オクトパストラップ」や「オクトパスブースト」のアイテムなら、手を前に出してタコの頭にあるスイッチをポンと押すような動きをすれば発動。トラップなら口の墨のかたまりを吹き出し、ブーストなら口からジェット噴射をして加速してくれる。このほかにも缶ジュースのようなアイテムを手で振ったり、ゴルフスイングをしたりと、直感的な動きでアイテムを発動する。
体や足の動きももちろんだが、手の動きももちろんある。段差の上にあるリングが取りたいなーという時は、自分の手を伸ばせば、画面中のキャラクターも手を伸ばしてリングを取ってくれる。能力をカスタムすれば、パンチで目の前の障害物やライバルを跳ね飛ばしたりもできる。多彩で凝ったアクションを、全て自分の体で行なえるのがポイントだ。
【アクションの全てが直感的なジェスチャーで行なえる!】 | ||
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レースのテクニックやコースのギミック、さらにアイテムの使用など多彩な要素があるが、それらを全て体を使ったジェスチャーで行なえるのが魅力だ。いずれのジェスチャーも直感的でわかりやすいものになっている |
自分の体の動きにシンクロしてキャラクターが動く感覚は、非常に新鮮だ |
一通りレクチャーして頂いたあと、筆者もプレイさせて頂いた。プレイしたコースは「ドルフィンリゾート」という、エメラルドグリーンの海と空に囲まれたリゾートシティに作られたコースだ。ソニックシリーズの象徴的なイメージを踏襲しているコースになっている。
横向きに構えていればオートアクセルで加速していくので、基本の走行はそのままでOK。レースゲームの基本であるコーナリングは、自分の体(上半身)を前後に傾けて重心移動的に操作を行なうのだが、まったく何も身につけずに自分の体だけで行なう操作は、これまでのゲームにはなかった新感覚。これだけでも最初にやってみた時に「おおー!」と驚いてしまったぐらいだ。
ジャンプ台にさしかかったところで、自分もその場でジャンプ! 自分の動きにシンクロしてキャラクターが空高く飛び上がってくれるのも、独特な爽快感を感じることができる。前述のように、慣れてきたらジャンプの時に体の向きをスイッチしたり、ジャンプ前にはしゃがんでジャンプの勢いをつけるような動きをすると、より多くのエアを獲得できるということだ。
各種の動きがいずれも直感的なのが大きな魅力。足で地面を蹴るようにして加速する「キックダッシュ」、ギリギリ届かないリングを手を伸ばして取ったりする動き、墨が画面について視界を遮ってしまう「オクトパストラップ」をくらったしまった時は、画面を手で拭くように動かせば墨を早く拭き取れる。直感的な動きの数々は、「自分の体でこういう操作ができたら面白いのに」と思っていた動きが、本当にできるようになったという印象だ。
動きの数々に感心していると、レースは水の中に入っていった。「ドルフィンリゾート」の特徴でもある水のコースだ。ここでは水中を泳ぐように手でクロールするとスピードアップする。この時はこう操作する、という説明がいらないぐらいのわかりやすい動きだ。大人はもちろんとして、小さな子供でも説明不要に楽しめるのではと思えた。
本作では、ボイスによるコントロールもできる。メニュー操作時に「キャラクターセレクトに戻る」と言えばそのメニューが選択されたり、キャラクターセレクトで例えばソニックを選ぶなら「ソニック」と言ったあとに「OK」と言えばソニックに決定されるなどだ。コースセレクトでもキャラクター同様、コース名を言うとセレクトされる。全てを確認したわけではないが、基本的な操作はほとんど声だけでも行なえるという印象だ。これも実際に声で動いているのを目の当たりにするとインパクトがある。
2人で一緒に協力してプレイする「タッグレース」の模様。通常は画面が2分割だが、手をつないでドッキングすると1画面で一緒に進んでいくようになる |
トロッコに乗って進むシーンでは、手を前に出し、トロッコのレバーを左右に倒す動きをして操作する |
2人で一緒にプレイする「タッグレース」もプレイしてみた。2人横並びで立ち、画面も左右で2分割になる。もちろんただ2人でレースをするだけではなく、独自のユニークな要素が満載だ。
2人プレイ時最大の特徴は「ドッキング」。2人が接近している時に、プレーヤー同士が向かい合って手をつなぐとキャラクター同士も手をつなぎ、なんと画面の2分割も繋がって1人プレイ時のようにひとつになるのだ!
このドッキングした状態では、各種のアクションを2人でタイミングをあわせて行なうのがポイントになる。カーブを曲がる時は、1人が前へ、もう1人が後ろに反らすようにして、前へ押しているような姿勢を取る。ジャンプももちろん、2人同時にタイミングを合わせれば高いジャンプになる。「ジャンプいきますよ! せーの!」といった感じに、かけ声をあわせて2人一緒にジャンプするのがコツだ。キックダッシュも同様に、2人一緒に蹴る動きをする。
このプレイ感はもう想像してもらえればわかると思うが、盛り上がること間違いなしだ。異性同士でプレイすればより楽しいのも言うまでもないだろう。手を繋ぎ、息を合わせての協力プレイは、2人の距離がぐっと縮まることだろう。「うまく考えたなぁ~」と感心するほかない本作ならではの魅力だ。レース中には互いが揃うのを待つポイントが何カ所かあるので、そこで自然とドッキングを行なっていくことになる。
「タッグレース」では、「ロッキーリッジ」という西部時代の街に作られたコースをプレイしたのだが、ここでの独特なギミックに「トロッコ」に乗って進むという場面があった。レース中トロッコに乗り込んだ時には、手を前に出し、その手を左右に倒してコーナー操作を行なう。“トロッコの前にあるレバー”を持つ動きだ。このように各コースにアトラクションのようなユニークな仕掛けがあるので、それをワイワイと楽しんでいると、自然とテンションも高まっていく。
協力プレイではこのほかにも、2~4人1組のチームを作り、コースを1週したところでプレーヤーが交代する「リレーレース」というモードもある。また対戦モードでは、2人対2人と、4人のプレーヤーが2チームに分かれての対戦も可能だ。遊び方もいろいろと用意されている。
【「タッグレース」で斬新な2人協力プレイが楽しめる!】 | ||
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「タッグレース」最大の特徴は、2人が向かい合って手を繋ぐことで画面がひとつになる“ドッキング”。ドッキング中のキックダッシュやジャンプは、2人でタイミングをあわせて体を動かす。まさに協力プレイだ |
アトラクションのようなコースギミックの楽しさ、レースのスピード感、自分の体を動かしている運動の感覚もありで、テンションが自然と高まる要素がてんこ盛りな本作だ。そのプレイ感は、アーケードレベル、アトラクションレベルの体感プレイを家庭で楽しめるものになっていた。こうしたアトラクションな感覚、体感プレイの数々は、ある意味でアーケードのセガらしさも良く出ているように思えた。
遊び方においてもバラエティ豊かで、マルチプレイでパーティーライクにワイワイと楽しむもよし、協力プレイで手を繋いで楽しむもよし、1人でレースゲームとしてストイックにコースを攻めるもよし、オンラインマルチプレイにも対応しているので、オンラインで楽しむも良しだ。気軽に楽しめるテイストと、しっかりプレイできる作りのバランスもうまくできていると感じる。「Kinect」購入時に押さえておきたいタイトルだ。
■ プロデューサーの森本兼次郎氏にショートインタビュー!直感的な操作にこだわった「ソニック フリーライダーズ」
プレイを交えつつ、いくつか気になるポイントを森本氏に伺ってみたので、そちらもショートインタビューとしてご覧頂こう。「Kinect for Xbox 360」ロンチタイトルである「ソニック フリーライダーズ」の開発と、本作の魅力についてお答え頂いた。
今回のプレイレポートでお手本プレイやゲーム内容の紹介をして頂いた、プロデューサーの森本氏 |
「ソニック フリーライダーズ」にたっぷり詰め込まれた遊びの要素と、直感的な操作にこだわった体感プレイの魅力を語ってくれた |
―― 「ソニック フリーライダーズ」のゲームモードは他にどのような内容があるのでしょう?
森本氏:今日はフリーレースやタッグレースを見てもらいましたけど、1人で遊ぶ時にはストーリーに沿ってプレイしていく「ワールドグランプリ」がありますね。乗り物であるエクストリームギアや、特殊なカスタム用パーツもあって、レース中にリングを獲得できますが、あれで買い物をして増やしていけます。1人でも遊び込める要素もたくさんありますので。
Xbox Liveでのオンライン対戦プレイも楽しめます。普通のレースでの対戦以外に、変わったルールとして「コレクトリング」というみんなでリング集め競争するものや、アイテムを使ってお互いにダメージを与える「ダメージサバイバル」というルールなどもあって、3つのゲームが最大8人で楽しめるようになっています。プレイ中はボイスチャットももちろん使えます。
―― ボイスチャットはヘッドセットではなく「Kinect」のマイクで行なえるのですか?
森本氏:そうです。本当に手ぶらでオンラインに入っていって、そのまま会話コミュニケーションも楽しめるという感じですね。
―― 「ソニック フリーライダーズ」の製作でコンセプト等の重視された点はどんなところでしょう? 開発については、やはり従来のタイトルとは開発の進め方等に異なる部分や苦労が多かったのでしょうか?
森本氏:特殊な苦労というのは実はそうでもなかったような。もちろんゲームを作る上での苦労というのは当然あったんですけども。他の過去タイトルがまだない中だったので、おそらくこういうジェスチャーを使うというのが「Kinect」の使い方の基本だろうなと考えて進めていきましたね。
コンセプトは、やはり今回は「Kinect」で全ての操作を行なうということで、“直感性”というキーワードを重視しました。まず、「何をすればいいのか」をユーザーの方が直感的にわかるように作る、というのを考えました。採用するジェスチャーも普遍的な動きを、誰でもできるジェスチャーを、というように試行錯誤しました。例えばオーバースローひとつにしても、「投げろ」と言われたらどんな投げ方をするのかな、というのを1つ1つサンプルを取ってみたりしましたね。
―― ジェスチャー等の動きは、開発の方が実際にひとつひとつの動きをして確認しつつ作り込んでいったのでしょうか?
森本氏:そうなんですよ。最初は企画書として「こういう動きをさせたい」ということをまとめてからでしたが、実際にできるかどうかがわからなかったので(笑)。「まずは色々と試してみようよ」という感じで。
同時に2人で遊べるのはわかっていたので、「その2人が接触できるようなものをどうやって作ろうかな」と考えてみたり。実際はドッキングの時とかも近づけるだけで手をくっつけない作りもできるんですが、あえて「手を繋げたほうがいい」と思える作りにしたほうが面白いなと。女性と男性だったり、身長差のあるペアですとか、いろいろとサンプルを集めました。
ワイワイと遊ぶゲームとして、「あまりレースの真剣な感じを強めないほうが良いのかな」と考えたりもしましたね。あとは、音声認識機能も最後の方で実験的に取り入れたんですが、最終的にうまく形になりました。ほかにも、レース中も実はプレーヤーがエアトリックしている瞬間とか写真に撮っていて、背景に看板として登場したりする機能もあるんですよ。そういうおまけも色々と盛り込みました。
―― 開発期間はどれぐらいになったのですか?
森本氏:約1年ですね。
―― それでは最後に、ゲームファンの方へ向けて一言お願いできますでしょうか。
森本氏:はい。なんとかがんばって、「Kinect」と同時発売にできました。「Kinect」と一緒にぜひ買っていただきたいなと思います。実際にプレイしてもらえると実感できると思うのですが、普通のコントローラーではまず味わえない「Kinect」ならではの面白さがあります。
シングルで遊ぶ時には、ひとつひとつスキルが身について実際に上達していく面白さがありますし、マルチプレイではコミュニケーションが楽しいですし、リアルに対戦しているような臨場感も味わえます。これらは普通のコントローラーでは絶対味わえないと思いますので、ぜひお試し下さい。
―― ありがとうございました。
(C)SEGA
□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「ソニック フリーライダーズ」のホームページ
http://sonic.sega.jp/SonicFreeRiders/
【2010年11月8日】セガ、Xbox 360「ソニック フリーライダーズ」
ゲーム体験会とゲーム大会を東京ジョイポリスで開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20101108_405523.html
【2010年10月22日】セガ、Xbox 360「ソニック フリーライダーズ」
Kinectを使ってプレイする様子を収めた映像を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20101022_401921.html
【2010年9月8日】セガ、Xbox 360「ソニック フリーライダーズ」
Kinect for Xbox 360専用ソフト、11月20日に発売決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20100908_392479.html
【2010年7月16日】セガ、Xbox 360「ソニック フリーライダーズ」
今度のソニックはKinect for Xbox 360対応
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20100716_380990.html
【2010年6月15日】セガ、Xbox 360「ソニック フリーライダーズ」
「Kinect for Xbox 360」対応ソフト第1弾として発売決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20100615_374478.html
(2010年 11月 19日)