「ゲームオンLIVE2010」ゲーム大会イベントレポート
「AVA」の日本最強クランが決定。「RED STONE」はDS版も発表
株式会社ゲームオンは10月24日、オフラインイベント「ゲームオンLIVE2010」を開催した。この記事では、その中で行なわれたトーナメントイベント「Alliance of Valiant Arms Autumn Festival(AVAAF) 決勝戦」と、「RED STONE 日本最強決定戦」の様子をレポートする。「RED STONE」では、DS版の発表や、今後のアップデートの紹介も行なわれた。
■ 最終ライン直前で明暗が分かれた「AVAAF 決勝戦」
会場では特大のモニターが3つ用意され、選手には個室が用意されていた |
実況、解説役で登壇したのは、BRZRK軍曹(左)と運営プロデューサーの井上洋一郎氏(右) |
試合を左右した戦車の「修理」。「AVA」ならではの「護衛」ミッションだ |
「AVAAF 決勝戦」は、FPS「Alliance of Valiant Arms(AVA)」のゲーム大会。イベント公式サイトによれば「目標を掲げて他クランと戦う事で実戦経験を増やし、国内の『AVA』のレベルをより一層向上させるために企画された秋のオンライン・オフライン公式大会」ということで、定期的に開催されているイベントだ。
試合形式はミッション「護衛」における5対5の1本勝負。使用するMAPは「STORM BLITZ」。試合は前半戦と後半戦に分かれており、戦車を目的地まで進行させる時間を競う。前半戦の攻撃側が最終ラインに達した時間(あるいは制限時間内で到達した地点)を、攻守交替した後半戦の攻撃側がより早く到達するか、防御側が防衛するかで勝負が決まるという仕組みだ。
この舞台に勝ち上がってきたクランは「Athena」と「DeToNator」。コイントスにより先攻が「Athena」となり、決勝戦が開始された。前半戦、序盤はRPGによって何度か戦車が停止されるも、直後に修理を済ませる「Athena」ペースの早い展開で試合が進行した。5分を残して戦車が最終コーナーを曲がり、そのまま最終ラインを突破するかと思われたが、ゴール直前で戦車の足が止まってしまった。実況を担当した「AVA」運営プロデューサーの井上洋一郎氏が「裏取りの動きが上手い」と評したように、「DeToNator」側がその場を制圧していた。戦車は釘付けとなり、「Athena」は最終ラインを超えられずに前半を終えた。これにより後半に攻め側にまわる「DeToNator」は、制限時間(15分)以内にこの地点を戦車が越えれば勝利できる有利な状況になった。
後半戦も終盤までは同じような展開だったが、「Athena」以上に「DeToNator」の戦車まわりのケアと修理が確実で、最後まで戦車が同じ位置に長く止まっていることがなかった。戦車は最終コーナーを曲がっても止まることなく直進し、最終防衛ラインを越えたところで、「DeToNator」の勝利が確定した。優勝した「DeToNator」には、今回「AVA」の公認アドバイザーに就任したKeNNy氏から賞金25万円とRazerのゲーミングマウス「Razer Imperator」が、準優勝の「Athena」には賞金10万円とRazerのゲーミングマウスパッド「Razer Goliathus omega」が授与された。
前半戦、5分経たずに中間を折り返すも、裏を取られて最後まで押し込めなかった「Athena」 | ||
後半戦、常に戦車のまわりから離れなかった「DeToNator」。最終コーナーを曲がってからは一息で決めた | ||
優勝の「DeToNator」 | 準優勝の「Athena」 | KeNNy氏もプレゼンターとして登場 |
■ 最後の逆転劇に会場がざわついた「RED STONE 日本最強決定戦」
「RED STONE」運営プロデューサーの吉田一馬氏 |
試合やり直しのルールは適応されることなくスピーディに試合が進んだ |
「RED STONE 日本最強決定戦」は、MMORPG「RED STONE」において今年で3年目を迎える大会。今回は4チームが進出し、準決勝戦から進められた。試合形式は4対4のチーム戦デスマッチで、20ポイント先取で勝利となる。開始から6分が経過した時点で同ポイントであれば再試合となるが、「RED STONE」運営プロデューサーの吉田一馬氏によると「これまで制限時間を越えてしまったことがない」と話すとおり、今回も短期決戦となった。
準決勝では「happysweets」と「ahai」、「yamaguchinouen」と「elshadda」が対決、決勝には「ahai」と「elshadda」が勝ち残った。2008年、2009年と「日本最強決定戦」を2連覇中だった「happysweets」は準決勝で敗れた。
決勝での対決となった「ahai」と「elshadda」は、準決勝から選手同士のコミュニケーションが活発であった「elshadda」が序盤からポイントをリードし、一時はポイントを18対14と大きく差をつけたが、そこから「ahai」の「可哀想な子猫」選手と「底辺歌い手」選手が一気に5ポイントを取って18対19と逆転した。直後に19対19と取りかえされるものの、最後は「底辺歌い手」選手が1ポイントを奪って「ahai」が逆転勝利を決めた。
優勝した「ahai」には【地上の権勢】+称号【RED STONE】、お好きな幸運チケット1種、お好きなインフィニティ武器Lv9、大会リング(称号【全異常抵抗DX】【不可視Lv2】)、副賞としてWebMoneyカード120,000POINTと、RazerのMMOゲーミングマウス「Razer Naga」が授与された。準優勝の「elshadda」には【鳳凰章】+称号【RED STONE】、お好きなインフィニティ武器Lv8、大会リング(称号【全異常抵抗DX】【不可視Lv2】)が、3位決定戦の結果3位になった「happysweets」には平民の夢+称号【RED STONE】、お好きなインフィニティ武器Lv7、大会リング(称号【全異常抵抗DX】【不可視Lv2】)が、4位の「yamaguchinouen」には大会リング(称号【全異常抵抗DX】【不可視Lv2】)が授与された。
準決勝第1試合より。「happysweets」の霊術師、「はっぴいぷりん」選手は獲得ポイント9、被獲得ポイント0と活躍したが、総合力で敗北した | |
決勝戦。全体的に押していた「elshadda」だったが、終盤に一気に倒されて、「ahai」に逆転された | |
優勝した「ahai」 | 準優勝の「elshadda」 |
■ 「RED STONE DS」を電撃発表! 「RED STONE」のアップデートの話題も
発表された新作「RED STONE DS」 |
今回の大会に合わせて、吉田氏からニンテンドーDS用「RED STONE DS」が発表された。DS版は映像のみの発表だったが、完全オリジナルストーリーで、DS版ならではの要素も満載だという。発売日や価格は今のところ未定。詳細は公式サイトで随時更新していく予定だそうだ。
「RED STONE DS」のデモ映像。ブースでは同じデモ映像をDSで見られた |
また「RED STONE」の開発元である韓国L&K Logic Koreaより、開発チーム企画担当のペ・ヨニ氏が来場し、今後のアップデートに関するインフォメーションがあった。アップデート情報で特に目立っていたのものは、新キャラクター「闘士」の登場と「GVGアリーナワールド」の登場だ。ステージでの発表に加え、追加で吉田氏とペ氏、さらにL&K Logic Korea開発理事のイ・ヨンチャン氏にインタビューができたので、その内容も合わせてお伝えする。
アップデートについて話す「RED STONE」運営プロデューサーの吉田一馬氏 | L&K Logic Korea 開発理事のイ・ヨンチャン氏 | L&K Logic Korea 開発チーム企画担当のペ・ヨニ氏 |
「霊術師」のジョブチェンジキャラクターとなる「闘士」は、「霊術師」がギルド戦やPvPに向いていたのに対し、一般の狩りでも活躍できる初心者向きのキャラクターになるようだ。名前からも想像できるように、基本的には近接戦を得意とするが、レベルが上がることで離れた場所からの牽制技を覚えるなど、上級者向けにもなっていくという。またスキルの組み合わせによる「コンボ」が特徴で、プレーヤーのオリジナルのコンボを考えられることも魅力の1つだそうだ。
「霊術師」の武器変更キャラクターの「闘士」。黒い影になって強烈なコンボを繰り出す映像が流れた |
【「闘士」紹介ムービー】 |
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全てのワールドのギルドが集まるGVGアリーナワールド |
転生システムとスウェブタワー、プレミアムダンジョンをアップデート |
新キャラクター「X」のコンセプト画像。女性好みの美少年キャラクターだという |
「GVGアリーナワールド」は、全てのワールドのギルドが集まり、最強のギルドを決める場所になるという。基本的には今までのギルドバトルのルールと同じだそうだが、これについてイ氏は「現時点ではみんなで集まって戦う場所、ということだけが決まっていて、今後はプレーヤーの望む形をできる限り適用していく予定なので、実装の際には今の仕様とはかなり変わると思う」と話した。また吉田氏は日本でのGVGアリーナの実装に関して、「日本のプレーヤーの皆様にも早い段階で見ていただいて、声を聞いていきたい」としている。もし韓国と日本のプレーヤーの望むものが違う場合でも「プレーヤーの声をなるべく反映させたいので、その場合は両方を同じ仕様に合わせる必要はないと思っている」と話した。
その他、転生の際のプレーヤーのデメリットを解消するため、Lv600以降に獲得した経験値が転生の際に引き継がれるようになる「転生システム」の変更、プレーヤーがメインクエストまで到達しにくかった「スウェブタワー」の改善と、経験値の獲得率の向上やソロプレイ、仲間との狩りそれぞれに特化した場所を作ることでより楽しめるようになるという「プレミアムダンジョン」のリニューアルについても明らかにされた。
そして、2011年アップデート予定の新キャラクター「X」が発表された。ステージでは「X」というのは仮名で、正式な名前は決まっていないこと、光の魔法を操り、本を武器に戦う男性キャラクターというコンセプトがあることがスライドショーで発表された。「X」は韓国で「変化の風」と呼ばれているひとつのテーマのもとに作られたキャラクター。「霊術師」、「闘士」とはまた違った戦闘スタイルを持つ変身キャラクターであり、彼独自のシナリオも用意されているということであった。
実は、韓国側では「X」の名前もコンセプトも決まっているのだという。そこをあえて伏せた意図として、吉田氏は「我々がプレーヤーの声を聞くというテーマの第1弾として『X』の名前を募集しようと考えています」と話した。そのような経緯のある「X」は、韓国では今年の12月に登場する予定で、吉田氏は「日本でも2011年の早いうちに登場させたい」と話した。
イ氏は今後の方針として、以後の大きなアップデートは「変化の風」のような1つのテーマに沿って開発を行なっていくことになるとした。そのほか日本サービスに向けては、「日本では戦闘の中でもコミュニケーションを重視する面と、シナリオを楽しむ面があるので、今後はそれを重視していきたい」と話した。それを受けて吉田氏は「今後はプレーヤーの声を早い段階で聞いて、それを早く反映させることで、プレーヤーが望む形のアップデートを行なっていきたい」と話した。ペ氏はプレーヤーに向けて、「プレーヤーと開発チームが足並みを揃えてプレーヤーが喜んでもらえるようなものを作っていきたい」と話した。
吉田氏によれば「今後は今までよりもテンポの早いアップデートを行なっていく予定」だという。DS版の発表など勢いの衰えない「RED STONE」に、今後も注目したい。
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「RED STONE」Copyright (C)2010 L&K Logic Korea Co., Ltd. All Rights Reserved.
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(2010年 10月 25日)