日本一ソフトウェア、PS3「魔界戦記ディスガイア4」発表

ネットワークを利用した新システムなど新しい楽しみが満載


9月17日 発表

【魔界戦記ディスガイア4】
2011年2月24日 発売予定

価格:7,140円(通常版)
   9,975円(初回限定版)



「魔界戦記ディスガイア4」のロゴ
左から発表会に出席した長谷川明子さん、下田麻美さん、三森すずこさん、新川宗平氏、喜多村英梨さん、間島淳司さん

 株式会社日本一ソフトウェアは、PS3用史上最凶のシミュレーションRPG「魔界戦記ディスガイア4」を2011年2月24日に発売すると発表した。価格は通常版が7,140円、初回限定版が9,975円。

 9月17日に東京ゲームショウが開催されている幕張付近のホテルで発表会が行なわれた。冒頭、プリニーが登場し愛嬌を振りまいていたところで、プロデューサーであり同社の社長を務める新川宗平氏が招き入れられたが、入ってきたスタッフにプリニーの着ぐるみが取り払われ中から登場したのは新川社長その人だった。新川氏は「『ディスガイア』は、我が社の命運を左右する作品。決意を示すためにも着ぐるみに入った」と真剣な表情でコメントし、プリニーの着ぐるみのブーツを履いたままゲームの説明に入った。

 公開されたあらすじは、「原初より人は『闇』を恐れてきた。吸血鬼、狼男、ゾンビ、幽霊etc。国によって形は違えど、『闇』に対する強い恐怖は、人の心を縛り、その行ないを律する力を持ってきた。まさに必要悪だった。しかし、文明が発達した現代では、戦争、殺人、詐欺、ミスによる大惨事が横行し、人は『闇』以上に、人の行ないを恐れつつある。これは魔界の底辺である刑務所“地獄”から始まる、いくつもの世界をまたにかけた世直しの物語である」。

 セールスポイントは3つ。1つ目はキャラクターデザインの原田たけひと氏のイラストをそのまま動かしているという点。これまでのドット絵から変更され、今回はなめらかなアニメーションで描かれている。新川氏によれば「ムリを承知で(挑戦した)」のだという。しかし、完全に切り替えたわけではなく、ドット絵が好きな人に向けての処置として、お好みでドット絵に切り替えることも可能なのだという。

 2つめのセールスポイントは、「ディスガイア」シリーズと言えばやりこみ要素が潤沢に用意され長く遊べるゲームであることでも有名。新川氏は「ネットでやりこみ自慢をする人が多い」とし、今回はネットワークを使った“やりこみを自慢できるような”要素をシステムとして準備したという。それはネットに繋がった状態だと、他のプレーヤーが攻め込んでくるのだという(逆に他のユーザーに殴り込みをかけることもできる)。

 例えばゲームの初期段階の弱い頃に、最強にまで育て上げたプレーヤーが攻めてきたらひとたまりもないだろう。こういった点については「レベル設定など設定できるよう考えている」と新川氏は応える一方で、「攻め込んでくるだけではなく、助けに来てくれることもあると思う。つまりチャットではないコミュニケーション要素を用意したかった」としている。

 そして、最後の要素について。3作目では学園物をモチーフにしていたが、4作目では地獄と政治という味付けになっているという。内閣を組閣したり政権の運営を行なったり、最近話題となっている政治の世界を楽しめるという。会場で流されたムービーでは、このほかにも気になるシステムが矢継ぎ早に画面を切り替え流されていったが、今後順次詳しく発表されていくのだという。仮のパッケージ写真も公開されたが、やはりヒント満載で新川氏によれば「想像して楽しんで欲しい」と詳細については伏せた。


プロモーションムービー
【キャラクター】
ヴァルバトーゼ(CV:鈴木達央)。血を吸わない吸血鬼が、世界を恐怖に染め上げるフェンリッヒ(CV:羽多野渉)。ヴァルバトーゼに付き従う狼青年風祭フーカ(CV:三森すずこ)。狼プリニー帽子がトレードマークプリニー(CV:間島淳司)。地獄の名産(?)下っ端悪魔

 日本一ソフトウェアのタイトルと言えば毎回豪華な初回限定版が用意されるが、今回の初回限定版の同梱物は、1つめがねんどろいどぷち「風祭フーカ」、2つめが設定資料集、3つめが恒例のオリジナルサウンドトラックCDとなっている。もちろんパッケージは原田たけひと氏の描き下ろしのグラフィックスとなっている。さらに予約特典は「堕天使フロン プロダクトコード付き特製カード」。また、初回生産分特典は「ヴァイスシュヴァルツ特製PRカード2枚組」を予定している。

 このほかにもいくつかのコラボレーション企画が発表された。ロッテの「ビックリマン」とのコラボとして、“スーパーゼウス”、“ヘッドロココ”、“七神帝”が、島本和彦氏の「アニメ店長」から兄沢命斗、「ロッテのおもちゃ!(電撃マ王)」からアスタロッテ・ユグヴァールとのコラボレーションが決定している。

初回限定版についてくる、ねんどろいどぷち「風祭フーカ」、設定資料集、オリジナルサウンドトラックCD(左から)
予約特典の「堕天使フロン プロダクトコード付き特製カード」初回生産分特典は「ヴァイスシュヴァルツ特製PRカード2枚組」

 ゲームの発表が行なわれたあとは、プリニー役の間島淳司さん、オープニング曲の「ラストエンゲージ」を歌う下田麻美さんと長谷川明子さん、風祭フーカ役でありエンディング曲を歌う三森すずこさん、同社の「BLUE ROSES ~妖精と青い瞳の戦士たち~」においてヒロインのアリシアを演じた喜多村英梨さんによるWEBラジオの公開収録が行なわれた。このラジオは生放送で流されたほか、日本一ソフトウェアのWEBでも公開される予定となっている。また、響 -HiBiKi Radio Station-において10月初旬より「魔界戦記ディスガイア4 × 日本一RADIO」の放送が決定している。

 WEBラジオの生放送が終わったあとは下田麻美さんと長谷川明子さんによるオープニング曲「ラストエンゲージ」が披露された。長谷川さんは「かっこよくて切なく、芯が通っている。早く皆さんにお届けしたい」とアピール。

 発表会に行なわれた質疑応答には新川氏に加え音楽を担当した佐藤天平氏も登壇。佐藤氏は「新しいものを出していきたいと言うことで、貴族的、高貴なサウンドを狙いオーケストラをイメージした楽器を使ったり、アレンジを心がけた。ダイナミックで何でもありの熱い要素を盛り込んだ。そしてより派手でかっこよく歌ってもらうために下田さんと長谷川さんの2人にお願いした。2人には一生懸命取り組んでもらい、お忙しい方達の場合、なかなか時間を取ってもらえないこともあるが、しっかり打ち合わせとリハーサルを行ない最高の状態で録音することができた」と満足行く仕上がりとなったことを明かした。

 また、エンディングについても「今回も感動できる美しいエンディング曲を作りましょうと話した。コーラスの綺麗な曲を作らせてもらった。三森さんにもレコーディングにたっぷり時間を使い美しくしっとりとしたハートウォーミングな曲に仕上がった。三森さんは可愛らしいが、エンディング曲では一転してしっとりしたキャラを感じられる」とアピールした。

 新川氏は「発表会から本気度を感じ取ってもらえましたでしょうか? 期待を上回るものを作るので、応援よろしくお願いいたします」と語り、締めくくった。


(C)2011 Nippon Ichi Software, Inc.

(2010年 9月 17日)

[Reported by 船津稔]