東京ゲームショウ2010レポート

KONAMIブースイベントレポートその1
KOJIMA PRODUCTIONS SPECIAL STAGE
小島プロ関連タイトルの新情報が満載!


9月16日~19日 開催(16日、17日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


 東京ゲームショウビジネスデイ初日となる16日、KONAMIは「メタルギア ソリッド」(以下、「MGS」)シリーズなどを手がける、小島プロダクション関連タイトルの最新情報を公開するイベント、「KOJIMA PRODUCTIONS SPECIAL STAGE」を開催した。

 このイベントは、小島プロダクションの監督である小島秀夫氏が、発売中の最新タイトルである「メタルギア ソリッド ピースウォーカー」(以下、「MGS PW」)の全国大会および関連グッズの最新情報や、6月に行なわれたE3で話題となったニンテンドー3DS向け「メタルギア ソリッド」のタイトル発表、「METAL GEAR SOLID RISING」(以下、「MGS RISING」)および「Castlevania -Lords of Shadow-」(以下、「Castlevania -LoS-」)のデモプレイなど、小島プロダクション関連タイトルについて語るステージとなっており、初公開となる情報が目白押しの内容となっていた。

 本稿では、気になる新作タイトルの内容を中心に、本ステージの内容をダイジェストで紹介していこう。

■ 「MGS PW」ステージでは全国大会に関する情報のほか
  CDやフィギュアなどの関連グッズの最新情報も公開

司会進行を務めた菊地由美さん(写真左)と小島秀夫氏(写真右)

 ステージが始まって最初に登場したのは、「MGS PW」のストレンジラブ役など「MGS」シリーズではおなじみの菊地由美さんと小島プロダクション監督の小島秀夫氏。この2人がトークする形でステージは進行していった。

 最初に始まったのは、4月29日に発売された「MGS PW」のステージ。まずは今夏に全国7カ所で予選が行なわれた「MGS PW 全国大会 SUMMER CAMP」の紹介が行なわれた。小島氏は、「MGS PW」について「今までの「MGS」シリーズのファンは、大学生より上の年齢層が主体だったが、『MGS PW』では小学校高学年くらいから、お父さんお母さんくらいまで幅広い年齢のプレイヤーにプレイしてもらっている」と、ファン層の拡大を喜んでいる様子。

 各地で行なわれた激戦を勝ち抜いた代表チームの中から注目チームとして、小島氏は社会人で構成された名古屋大会代表の“チームガワキタ”、菊池さんは代表チームの中でもとびきり若いということで、大阪エリア代表の“テコンドゥー”を挙げていた。日本一のチームを決定する「MGS PW 全国大会 SUMMER CAMP」の決勝大会は、19日の14時30分より、KONAMIブースで行なわれる予定。気になる「MGS PW」のファンは、忘れずにKONAMIブースを訪れてほしい。

 続けて、「MGS PW」関連グッズの紹介がスタート。ここで紹介されたのは、ドラマ&キャラクターソングCD「MGS PW 平和と和平(カズヒラ)のブルース」。このCDでは「MGS PW」の世界観の中、主人公であるスネークと、相棒であるカズことカズヒラ・ミラーを中心としたドラマが展開されるとのこと。この50分以上にもなるドラマパートのほか、スネークとカズのキャラクターソングも収録。気になる曲名については、スネークが「昭和ブルース」、カズが「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」と往年の名曲2曲のカバーとなっている。


全国7カ所で行なわれた予選を勝ち抜いた猛者たちが、東京ゲームショウの最終日、KONAMIブースで日本一の座をかけて戦う!キャラクターソングが流れ出すと、会場を訪れたファンからは思わず笑いがこぼれていたのが印象的。気になる発売日は9月22日、価格は2,940円となっている今後発売される予定のフィギュアなども紹介。左上のスネーク野戦服Ver.は、スクウェア・エニックスの物販ブースで先行発売されている

■ ニンテンドー3DS向け「MGS」の正式タイトルが決定
 「MGS RISING」好きな角度で斬りまくるデモプレイが行なわれた

ニンテンドー3DS版「メタルギア ソリッド スネークイーター」は2011年発売予定

 続いて行なわれたのは、6月に開催されたE3で注目を集めた「MGS」シリーズの2タイトルについてのステージ。まずニンテンドー3DS向け「MGS」の正式タイトルが発表された。注目の正式タイトル名は、「メタルギア ソリッド スネークイーター」となっており、PS2版で発売された同名タイトルを思い出すファンも多いのではないだろうか。しかし、ニンテンドー3DS版について、小島氏は「法線マップといって、ハイポリゴンを作ってから焼き込む方式にしているので非常に綺麗。細部に渡ってくっきり・はっきり、ドゴーンと飛び出すグラフィックスになっています。ゲーム性的にも、携帯機ということで、『MGS PW』で培った要素を追加した内容になる」と、ストーリー的にはかつての名作が楽しめる内容ながら、グラフィックスやゲーム性の部分では、新たな内容になることをアピールしていた。ニンテンドー3DS版「メタルギア ソリッド スネークイーター」の気になる発売日は、2011年予定と発表されている。


「MGS RISING」のプロデューサーである松山氏(写真左)と小島氏は、主人公の雷電の持っているブレードについて、ステルス性を考慮してツヤ消しにしているといったこだわりも紹介していた

 続けて行なわれた「MGS RISING」のステージでは、プロデューサーである松山重信氏が登場し、小島氏とE3での反応などのトークを展開。「MGS RISING」の特長については「なんでも自分の好きなように斬れる!ほかのゲームでは最初から斬った断面に沿ってモーションを作っているけれど、ウチはちゃんと物理で断面計算をして、その後の処理もやっている」と紹介。続けて行なわれたデモプレイでは、E3のトレーラームービーさながらに、斬る角度を自由に選びながらスイカやボーリングのピンをカットする様子を披露していた。

 さらに、女性の服のみを斬ることができるなど、小島プロ作品ではお馴染み(?)の、ちょっとエッチな要素も用意しているとのことを披露。気になる発売時期については、残念ながら現在未定で、鋭意制作中とのことだ。


【タイトルロゴ】
【スクリーンショット】

■ 「Castlevania -LoS-」では体験ブースとは別ステージでデモプレイ
  「MGS」シリーズの豪華声優陣が集結した日本語版トレーラーも公開

デモプレイを担当した、小島プロダクション広報の大石次郎氏が登場
「悪魔城ドラキュラ」シリーズの歴史を年表とともに振り返っていた

 ステージの最後を締めくくるのは、東京ゲームショウのブースでも2ステージ分の体験版がプレイできる「Castlevania -LoS-」。ここで、小島プロダクション広報の大石氏が登場すると、まずは詳細な年表とともに、「Castlevania」シリーズの歴史について紹介が行なわれた。「Castlevania」の前身となる「悪魔城ドラキュラについて小島氏は「僕がこの業界に入った1986年。MSXの部署で『メタルギア』を作っているときに、隣の部署で『悪魔城ドラキュラ』を作っていた。当時としてはしっかりとした世界観が作られていた画期的な作品。『こういうソフトが作りたくてコナミに入ったのに、こういうソフトは作れないと思った』と、だいぶショックを受けました」を感慨深げに当時のエピソードを披露。

 続けて、小島氏が特別に編集したという「Castlevania -LoS-」の日本語版トレーラームービーが初めて上映された。このトレーラームービーでは、主人公のガブリエルが旅に出るようになったいきさつがわかるほか、主人公のガブリエル役の藤原啓治さんや、その妻であるマリー役の井上喜久子さんのほか、大塚明夫さんや銀河万丈さん、桑島法子さんなど、歴代「MGS」シリーズに出演している豪華声優陣が結集していることがわかる内容となっていた。

 次に、会場の体験版ではプレイできないステージを使ってのデモプレイが行なわれた。デモプレイを見ていてまず感じたのはそのグラフィックスの美麗さ。ガブリエルの衣装のリアルな質感はもちろん、独特の空気が感じられる背景となっており、小島氏は「開発はスペインのMercury Steamというスタジオに頼んでいます。海外の会社ではなかなかないんですけれど、アメリカのスタジオとはちょっと違って、ヨーロッパの会社なのでグラフィックスが非常に繊細で色使いなどは我々に通じるものがある。」と満足げにコメント。ゲーム性についても、壁際をぶらさがったりムチを使って振り子をしてのアクションや、ボス戦では巨大なボスの目をつぶしてから動きを封じるなど、戦略性のあるゲーム内容がわかる内容となっていた。


先へは進めないように見える崖でも、ぶら下がったりムチを使うことで先に進むことが可能となっているモンスターを倒した後に出る球をとることで、ジャンプ距離がアップするといった効果を持つ魔法が使えるように特定の条件を満たすことで、ボスの顔面へ攻撃できるようになる。ボスの両眼をつぶせば、動きを封じるアクションが可能になる

「Castlevania -LoS-」日本語音声プロデューサーの今泉氏

 デモプレイの後、ステージの最後に登場したのは「Castlevania -LoS-」の日本語音声プロデューサー、今泉健一郎氏。今泉氏は「Castlevania -LoS-」の発売日と価格、初回限定版の特典について紹介。気になる発売日は12月16日。価格は通常版が7、980円、初回限定版は9、980円。初回限定版には「Castlevania -LoS-」の世界観が楽しめるアートブックとサントラCDのほか、PS3版にはPS「悪魔城ドラキュラ 月下の夜想曲」、Xbox360版には「悪魔城ドラキュラ Harmony of Despair」のダウンロード権が付属する。「Castlevania」シリーズのファンで確実に手に入れたい人は、忘れずに予約しておこう。

【タイトルロゴ】
【スクリーンショット】

(C)2010 Konami Digital Entertainment
(C)2010 Konami Digital Entertainment. Mercury Steam Entertainment

(2010年 9月 17日)

[Reported by 菅原哲二]