スクエニ、PSP「タクティクスオウガ 運命の輪」
ゲーム展開を大きく左右する「タロットカード」


11月11日 発売予定

価格:5,980円(UMD版)
   4,980円(DL版)

CEROレーティング:B(12歳以上対象)


 株式会社スクウェア・エニックスは、11月11日発売予定のPSP用シミュレーションRPG「タクティクスオウガ 運命の輪」の新情報を公開した。

 今回公開されたのは、新システム「運命の輪」をはじめ、プレーヤーの選択次第で物語の展開が変化する「マルチストーリー」システムやゲームに関するさまざまな情報を確認できる「ウォーレンレポート」の情報。さらに、旧ヴァレリア王国の国王「ドルガルア・オヴェリス・ヴァレリア」など5人の登場キャラクターのプロフィールも明らかになった。

■ 新システム「運命の輪」

 「運命の輪」は、本作の副題ともなったタロットカードの1枚「運命の輪」の名を冠した新システム。「運命の輪」とは、“自由意思と運命の対立、周期性と循環・永続”を象徴するカードである。

 本作では、物語とタクティカルバトルの両方において、プレーヤーの“自由意思”による選択とその“結果(運命)”を考える新システムが導入されている。

 新システム「運命の輪」には、21番目のタロットカード「The World」の名を冠するシステム「運命の輪 W.O.R.L.D.」と、7番目のタロットカード「The Chariot」にちなんだシステム「運命の輪 C.H.A.R.I.O.T.」の2つの機能がある。ここからは、その2つの機能の概要を紹介していく。


● 「運命の輪 W.O.R.L.D.」

 「運命の輪 W.O.R.L.D.」は、運命の輪をまわして歴史の特定の場面へと時を戻すシステム。ゲーム中で一定の条件を満たすと使用可能となり、自軍のアイテムや所持金、ユニットのパラメーターなど、一部のデータを継承したまま時を遡ることができる。

 そのため、強化した自軍を率いて別ルートの攻略が可能。通り過ぎてきた「時」に再び挑戦することで、過去に助けられなかったユニットたちを救うことができるかもしれない。

迫られる運命の選択。選んだ選択肢によって、その後の運命が大きく変化するシナリオの要所には、「アンカーポイント」が存在する。「運命の輪 W.O.R.L.D.」を使用しこのポイントに飛べば、「過ぎ去った時」に再び挑戦できる

● 「運命の輪 C.H.A.R.I.O.T.」

 「運命の輪 C.H.A.R.I.O.T.」システムでは、本作のようなシミュレーションRPGでありがちな、1つの選択ミスにより自軍に大きな被害を出したり、また結果的に仲間が倒れてしまった場合などに、ターンを遡り思い浮かぶ戦術をいくつも試すことができる。

 バトル中、メニューから「C.H.A.R.I.O.T.」を選択。すると、全ユニットのとった行動が樹形図のように表示される。その中から、行動に悩んだ場面に戻り、その時に選んだ選択とは異なる行動を実行できる。

 なお、「運命の輪 C.H.A.R.I.O.T.」システムを使用せずにクリアしたバトルの回数は、後述する「ウォーレンレポート」に記録される。本作では、「C.H.A.R.I.O.T.」を使用するか否かもすべてプレーヤーの意思に委ねられている。

「C.H.A.R.I.O.T.」を実行すれば、もしあの時間違った選択をしていなければ……と思った場面に戻ることができる「C.H.A.R.I.O.T.」で運命の輪を回し、ユニットが戦闘不能になる前のターンに時を遡る。次は、戦闘不能になったユニットを攻撃を受けない位置に移動させるなど、よりよいと思われる選択を試すことができる1度とった行動は、別の行動を選択しても記憶されている。「やはり以前の行動のほうが、バトルを有利に展開できそうだ」と感じたらすぐに戻ることができる

■ タロットカードとキャラクターメイキング

 タロットカードは、このほかにも、いくつかの要素に対して影響を及ぼす。その1つがキャラクターメイキング。本作では、オリジナル版での神々への信仰を選択する形式からタロットカードにちなんだものへと生まれ変わった。

 キャラクターメイキングでは、主人公の名前や誕生日を尋ねられる以外に、タロットカードとともに、いくつかの質問が投げかけられる。その答えが、主人公の初期能力値などに影響を及ぼす。

キャラクターメイキングでは、主人公の誕生日の入力も求められる22枚の大アルカナのうち、ランダムで5枚のタロットカードが現われ、質問を投げかけてくる。いずれの問いも答えに悩むものばかりバトルで敵を倒すと、敵ユニットがタロットカードを落とすこともある。タロットカードを取得すると、カードによってさまざまな効果が得られる

■ マルチストーリー

 本作の物語は、主人公デニムの選択した行動によって、さまざまに分岐し多様な展開を見せる。同じキャラクターであっても、プレーヤー次第で主人公を取り巻くキャラクターたちにも大きな変化が起こる。プレーヤーの選択によっては、敵、味方の立場が逆になるキャラクターもいれば、登場しなかったキャラクターに出会えることもある。

新たなキャラクターの追加によって厚みを増した物語や世界観はもちろん、お馴染みのキャラクターたちが織り成す会話にも注目して欲しい

■ ウォーレンレポート

 「ウォーレンレポート」は、ゲームにかかわるさまざまな情報の確認に加え、登場人物たちが織り成す群像劇をフォローするシステム。部隊の戦闘回数や戦死者の数といった情報のほか、「時事」、「ニュース」、「人物」などのテーマごとにいくつかの項目に関する情報を閲覧できる。

プレイ開始からのゲーム世界での日数をはじめ、自軍の勝利数や負傷者数などを閲覧可能ストーリーに登場した人物の詳細な情報を確認できる
「時事」では、ストーリーの流れが項目ごとに記載される時事に記載されたイベントシーンの中には、○ボタンで再生できるものもある。中には、時事でしか見ることのできないイベントシーンも!?

【登場キャラクター】

■ ドルガルア・オヴェリス・ヴァレリア
  民族:バクラム人
  年齢:享年65歳

 旧ヴァレリア王国の国王。ヴァレリア島が覇権争いに揺れる中、その卓抜な頭脳と深い人望によって全島をまとめた。国王となった後は、「民族融和政策」を打ち出し人民から名君と称えられた。

 しかし、ドルガルアの死後、後継者不在によりヴァレリアは再び内乱に突入してしまう。偉大な功績を称え「覇王ドルガルア」と呼ばれている。

■ ランスロット・タルタロス
  民族:ローディス人
  年齢:38歳(地竜の月22日生まれ)

「不満をこぼしたいからこそ、弱者の立場に身を置く。
彼らは望んで“弱者”になるのだよ」

 ヴァレリア島の北方に位置する大国「ローディス教国」が、バクラムの指導者ブランタとの密約に応じてヴァレリアに送り込んだ「暗黒騎士団ロスローリアン」の総長を務める男。

 同騎士団は、同国の国主・サルディアン教皇直属の騎士団であることから、ランスロットは教皇の片腕的存在と推測される。


■ ブランタ・モウン
  民族:バクラム人
  年齢:49歳(闇竜の月11日生まれ)

「この世に“公平”なんて言葉はない。
人は生まれつき“不公平”なのだ」

 バクラム・ヴァレリア国の摂政。ヴァレリア王国のドルガルア王の亡き後、司教の立場から一気に摂政に成り上がり、その実権を握り野望に燃えている。

 ドルガルアの絶対的な信頼を得ていながら、何故、王家をないがしろにするような行為に及んだか、その真意は不明である。


■ ジュダ・ロンウェー
  民族:ウォルスタ人
  年齢:52歳(闇竜の月14日生まれ)

「何を心配しておるのだ?
大丈夫だ、ヴァレリアの神々が我らに味方している」

 内戦突入後、全人口の1割に満たない少数派民族であるウォルスタ人の指導者として、ガルガスタンに抵抗してきた。

 果敢にも半年間に渡って戦闘を続けたが敗北。現在は虜囚の身。


■ レーウンダ・バルバトス
  民族:ガルガスタン人
  年齢:43歳(白竜の月3日生まれ)

「卑しきウォルスタ人ごときに
この私が屈するとでも思うのか!」

 ガルガスタン王国の指導者であり、王国を支配する冷酷な男。ヴァレリア島の南半分を手にするため「民族浄化」を掲げてウォルスタ人の排斥を画策する。

 その強引な政策は、同民族からも反発を受けたが、それすらも軍事力によって粛清を行なっている。



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※画面は開発中のものです。

(2010年9月3日)

[Reported by 中野信二 ]