カプコン、「バサラ祭2010~春の陣~」開催

「戦国BASARA3」エンディングテーマ曲を初披露


5月2日 開催

会場:新宿文化センター

【戦国BASARA3】
7月29日 発売予定


 株式会社カプコンは2日、同社のPS3/Wii用スタイリッシュ英雄アクションゲーム「戦国BASARA3」のイベント「バサラ祭2010~春の陣~」を開催した。イベントは昼と夜の2部制で行なわれた。

 7月29日発売となるシリーズ第3作「戦国BASARA3」で主役となる徳川家康役の大川透さん、石田三成役の関智一さんを中心に、主要な声優陣が勢ぞろいし、トークコーナーやミニドラマなどを実施。また、「戦国BASARA」シリーズのプロデューサーを努める小林裕幸が登壇しエンディングテーマが披露されたほか、タイアップ企画の詳細や「戦国BASARA」5周年企画についての発表がなされた。なお、本稿では昼の部についてのレポートをお送りする。


物販の列は建物の外まで伸びていた。物販ではイベント内でも使用されたイベント限定湯のみや、イベント限定ポスターなどの限定グッズが購入できた会場内も大盛況。人をかきわけて進む状態だった場内はほぼ満席で、9割以上が女性客の様子
開幕時に行なわれた殺陣のパフォーマンス。家康・三成が登場し、アクロバティックな動きで刀をうち付け合う

■石川智晶さんが歌うエンディング曲「逆光」を初披露


カプコンで「戦国BASARA」シリーズを手がける小林裕幸プロデューサー

 出演キャラクターにスポットを当てた「スペシャルトークショウ」で登場した、カプコンの小林裕幸プロデューサーは「3としてパワーアップした。今回は固有技も3つ以上持っていて、コンボもつながったり、ブーストやバサラ技のほか、相手の陣を取ると自分の陣になるという新しいシステムもある」とシステム面についてコメント。「今回は各々の武将の話が複雑に絡み合う。キャラクター1人1人にストーリーがある。初心者にも操作しやすく、上級者向けにも深く作っている」と語った。

 イベントでは、石川智晶さんによる「戦国BASARA3」のエンディングテーマ「逆光」が、ストーリー上のオープニングムービーとともに初公開された。アップテンポながら笛の音やコーラスが美しい民族系の楽曲で、小林氏は「切ない曲。本当にバラードだとあまりにも寂しくなるので、アップテンポのバラードになった。実は石川さんにはアニメより先に『BASARA3』のお願いをしていて、アニメの挿入歌はその流れでお願いした形」と裏話を語った。

 「逆光」は、4月に開催された「戦国BASARA3」の完成披露試写会で、本イベントでの初披露が示唆されていた。なお、「逆光」と合わせて公開されたムービーでは、東軍・西軍の戦闘風景の中で伊達政宗や真田幸村が傷つき倒れるシーンが流れ、会場からは悲鳴やどよめきが上がった。これに対し小林氏は「これは実際に本編で流れる映像ですからね」と含みをもたせていた。


■「三成は教科書の小柄なおじさんをイメージしていました(笑)」(関智一さん)


「スペシャルトークショウ」の様子。左から順に司会の森田成一さん(前田慶次役)、小林裕幸氏、大川透さん(徳川家康役)、関智一さん(石田三成役)、立木文彦さん(大谷吉継役)、大原さやかさん(雑賀孫市役)、小山力也さん(黒田官兵衛役)、小清水亜美さん(鶴姫役)、石野竜三さん(長曾我部元親役)、森川智之さん(片倉小十郎役)

 「スペシャルトークショウ」では、各声優陣もキャラクターについての想いや作品への意気込みなどを語った。

 メインとなる徳川家康役の大川透さんは、第一声で「大きくなりました!」と話し、会場の笑いを誘った。「今までは少年・家康としてかわいがってもらったが、大きくなってしまって本当に受け入れてもらえるか、という不安があった。2年前のBASARA祭でかっこいい役をやらせて欲しいと言ったのが実現して嬉しい」(大川透さん)。なお、今まで子どもとして出てきた徳川家康も大川さんが演じている。

 もう1人の主役となる石田三成役の関智一さんは、BASARAシリーズでは初登場。司会の森田成一さん(前田慶次役)が初参加の感想を聞くと「いいよ!」と軽く答え、「石田三成は歴史の教科書で見た、ちょんまげの付いた小柄なおじさんをイメージしていたが、実際はこの髪型(笑)。とても楽しみです」と語った。

 雑賀孫市役の大原さやかさんは、「孫市」という役名から、オファー時に役柄を男の子だと勘違いしていたエピソードを披露し、そのイメージを「オラ、孫市だぞ! みたいな」と笑顔で演じた。また、小清水亜美さんは、鶴姫について「BASARAの雰囲気とは少し違ったキャラクターになるのかな、と。少女漫画のヒロインみたいな」とし、小林氏も「鶴姫が出るとスタッフも癒されるんですよね」とコメントしていた。

 長曾我部元親役の石野竜三さんと前田慶次役の森田成一さんは、2人とも“進みたいのに進めないもどかしさ”といった役どころの難しさを語り、特に石野さんは「だからスタジオで鼻血を出しました」と話し会場をわかせた。


中央が賀孫市役の大原さやかさん。小清水亜美さんとともに、浴衣での登場中央が小清水亜美さん。左の小山力也さんは、首にかけているストールをイベント中に客席へ投げ、そのままプレゼントするサプライズを実行

■ビデオコメントで伊達・真田登場「いきなり負けちゃうんです」


ミニドラマでは各キャラクターの出会いが演じられた。動画ではなく、CGの静止画に声をあてる方式。写真は前田慶次役の森田成一さん(左)と雑賀孫市役の大原さやかさん(右)。前田慶次の熱いアタックと雑賀孫市のクールなやりとりに会場が盛り上がった

 このほか、イベントで2回にわけて上演されたミニドラマでは、各キャラクターの3D画とともに、前田慶次と雑賀孫市との出会いや、鶴姫を西軍に誘う黒田官兵衛、石田三成と豊臣秀吉のぶつかり合いなど、ファンには嬉しい“裏話”的なシーンが演じられた。

 また、クイズコーナーでは、伊達政宗役の中井和哉さん、真田幸村役の保志総一朗さんがビデオコメントで出演。中井さんは自身の役どころを「今回はいきなり負けちゃうんです。試練ですね」と語った。武田軍の大将・武田信玄の代わりに大将を名乗る幸村は、「(信玄が寝込んでいるため)今は本当にダメダメちゃんなんです」とコメントした。

 イベントではオープニングムービーも上映。小林氏は「いつもお笑いの要素が入っていたが、今回は真面目でスタイリッシュ。オープニング曲も『戦国BASARA3』のために書き下ろしてもらった」と語った。上映後には、特別ゲストとしてオープニング曲を担当しているT.M.Revolutionさんがビデオコメントで出演するサプライズが明かされた。

 「戦国BASARA」のアニメなどでもabingdon boys school名義で主題歌などを手がけるT.M.Revolutionさんは、「戦国BASARA」シリーズについて「自分自身の活動において、BASARAとは切っても切れない」とし、「祭を大きく盛り上げ、その熱を作品にフィードバックしていきたい」と語った。なお、T.M.Revolution名義で「戦国BASARA」シリーズの楽曲を手がけるのは、1作目以来という。


クイズコーナーは、キャストを西軍・東軍に分けて出題クイズの正答数を競うもの。商品として名古屋コーチンなどが提示されたインターネットラジオ「大原&小清水の『戦国BASARA3』応援らじお。」出張版の公開録音も行なわれた。お悩み相談コーナーでは、片倉小十郎役の森川智之さんが「車の免許を取った」話を披露。「どんな車に乗ればいいか?」の答えは「軽トラ」となったクイズコーナーで正解者が獲得できた特製湯呑みは、来場者に抽選でプレゼント。湯呑みには、抽選のくじを引いた声優のサインが入る

■会場では「天下分け麺」パッケージやフィギュアの展示も


会場ロビーに展示していた「天下分け麺」パッケージと、プレゼントグッズの「バ皿(バサラ)」

 最新情報としては「ジャンプSQ.」で連載中の漫画「戦国BASARA3 ROAR OF DRAGON」の第1巻発売日が7月2日であることや、アニメ「戦国BASARA弐」の放映日が7月の毎週日曜日であることなどに加え、タイアップ情報の詳細が公開された。

 寿がきやとのタイアップ企画のカップラーメン「天下分け麺」では、石田三成・真田幸村が描かれた西軍パッケージと、徳川家康・伊達政宗が描かれた東軍パッケージの2種類のデザインが公表。発売日が7月26日、価格が229円、味は「砕き豚骨しょうゆ」味となる。オリジナルグッズとして掛け軸や皿が当たるプレゼントキャンペーンも合わせて実施する。

 フィギュアの老舗「海洋堂」とのオリジナルフィギュアも公開。従来発売していた「リボルテック」シリーズで、徳川家康と石田三成の対決が楽しめる。発売日と価格は8月15日、2400円。

 「戦国BASARA3」完成発表会で示唆されていた、5周年企画第1段は、山梨県にあるアミューズメントパーク「富士急ハイランド」とのコラボレーションを発表。来場者が武将の1人になって天守閣を目指す、ウォークスルー型のアトラクションが登場するという。ただし、公開は期間限定の予定となる。

 5周年企画第2弾では、2009年に実施した「戦国BASARAツアー」の続編として、「戦国BASARA 真田軍ツアー」を210年秋に予定。上田城や長谷寺、真田家歴史館などをめぐり、宿泊所となる「ホテル清風園」では真田六文銭を彩った食事と、小林氏の「戦国BASARA談義」が楽しめる予定。詳細は5月半ばにWeb上で発表するという。

 閉幕時には声優陣からの挨拶に加え、小林氏も「(バサラ祭は)『戦国BASARA3』をやるとき既に憧れていた舞台」とコメント。「ゲーム自体はもう完成していて、後は発売を待つだけ。本当に良いゲームになったと思う。もうちょっと待ってくれれば、おいしくいただける」と語った。


閉幕後はすぐに緞帳が上がり、「野郎ども! この鬼を信じて着いて来い!」(長曾我部元親)、「私の舟の皆さん、応援よろしくお願いします!」(鶴姫)など声優陣がキャラクターで一言コメントを残し、最後まで「戦国BASARA3」の世界が楽しめた「天下分け麺」のプレゼントキャンペーングッズ「バ皿(バサラ)」こちらもプレゼントキャンペーングッズ「バサラ掛け軸『天下分け麺乃図』」
実際に会場に展示していた「リボルテック No.094 戦国BASARA 徳川家康」「リボルテック No.095 戦国BASARA 石田三成」既に発売済の同シリーズも合わせて展示され、多数の来場客の撮影ポイントとなっていた
会場内には東軍と西軍にわかれた特大パネルも展示。また、プロモーションムービーも流れていた

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(2010年 5月 3日)

[Reported by 川村章]