東京ゲームショウ2009レポート

NTTドコモブースレポート その3
「TETRIS LEAGUE」のグレードアップ版などオリジナル作品も多数


9月24日~27日 開催(24日、25日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


 NTTドコモブースレポートその1その2に引き続き、各社が出展したコーナーごとに、株式会社ジー・モード、株式会社セガ、株式会社カプコン、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント、元気モバイル株式会社のタイトルについてお伝えしていく。




■ ジー・モードはグレードアップした「TETRIS」や和風RPG「カムラ」を出展

 モバイルゲームを中心に展開するジー・モードは、オンライン対戦型パズルゲーム「TETRIS LEAGUE(テトリスリーグ)」の最新バージョンと、新作の和風RPG「カムラ -神々と契りし者-」、そして快眠を促進してくれるアプリケーション「毎日ぐっすり 快眠生活」の3タイトルを出展した。




・「TETRIS LEAGUE」

 「TETRIS LEAGUE」はパズルゲーム「テトリス」にリアルタイム通信対戦を搭載したもの。単にブロックを消す速度を競うだけでなく、様々なアイテムを利用した攻防が楽しめるほか、他のプレーヤーのリプレイデータと勝負できる特殊な対戦モードや、全国ランキング機能も搭載している。

 現在はiモード、EZweb、Yahoo!ケータイの3キャリア向けに配信中で、ジー・モードコーナーでは11月30日にアップデート予定のバージョンが出展されていた。アップデートでは「ブラックブロック」のシステムが追加される。これはプレイ中に時折混じっている「ブラックブロック」を消すと、特殊効果が発動するというもので、効果は全てのブロックを消す「オールクリア」や、10回連続I型のテトリミノが出現する「10連続Iテトリミノ」など10種類が用意されている。

 対戦開始前に、伏せられた状態の3枚のカードから1枚を選ぶと、「ブラックブロック」を消去した際の効果が決定される。筆者がプレイした際には「10連続Iテトリミノ」が選ばれ、対戦中に「ブラックブロック」を消去すると、連続でI型のテトリミノが落ちてきてテトリス(4列消し)を狙いやすくなった。自分に有利な効果か、相手へのお邪魔効果なのかはカードを選択しなければわからないが、攻防の幅が広がり、初心者でも運がよければ勝てる可能性が出てくる。

 他にも、友達対戦のマッチング方式に新たな仕様が加わっている。事前に対戦者同士で4桁の数字を合言葉として決めておけば、あとはマッチング時にその数字を入力するだけで、自動的に数字が合致したプレーヤー同士で対戦できるようになる。

 モバイルゲームサイト「対戦ぐるじゃむ」で配信されており、アップデートは11月30日に実施予定。利用料金は月額315円。対応機種はiモードがFOMA 903iシリーズ以降、EZwebはEZアプリ(BREW)対応端末、Yahoo!ケータイはSoftBank 3GC。


【スクリーンショット】
「ブラックブロック」の追加により、アイテムモードにおける攻防の幅がさらに広がる


(C)Tetris (R) & (c) 1985-2009 Tetris Holding,LLC.
Tetris logo,Tetris theme song and Tetriminos are trademarks of Tetris Holding,LLC.
Licensed to The Tetris Company. Game Design by Alexey Pajitnov. Logo Design by Roger Dean. All Rights Reserved.
Sub-licensed to Electronic Arts Inc.and G-mode,Inc.



・「カムラ -神々と契りし者-」

 「アマテラス」、「ツクヨミ」といった神々や、3種の神器などが登場する和の世界観を持ったRPG。八百万の神々が存在する中で、唯一絶対の神を作り上げようと企て、行動を始めた兄を止めるべく、その弟である「ノリヒコ」が旅を始める。

 出展中のバージョンでは、主人公である「ノリヒコ」と「サクヤ」、「ヨシマロ」、「ウズメ」の4人のキャラクターが火山を歩き回って出口を探し、ボスモンスターまでたどり着くところまで体験できた。戦闘はコマンド選択式で、キャラクターの素早さによって攻撃の手番が増えるという特徴がある。画面右上にはリアルタイムにキャラクターごとの手番が表示されるゲージがあり、敵キャラクターとの攻撃順番の兼ね合いも考えて戦略を練っていく。

 キャラクターごとに強力な攻撃や回復、補助といった「固有技」が使える他、神々を憑依させることでさらに強力な攻撃ができる「神降ろし」も用意されている。神降ろしを使用すると龍のような姿をした神が降臨し、複数の敵を一掃でき、爽快で迫力ある戦闘を楽しめた。

 操作方法は、フィールドの移動は方向キーを使用。戦闘中は方向キーの上に道具、右に技、下に秘技、左に防御、センターキーに攻撃という設定で、モバイルゲーム向けの操作方法を採用している。同社のゲームではおなじみのデザインだ。

 総プレイ時間は20時間以上を想定して作られており、製品版ではストーリーを入念に練っているそうだ。その上で、同じダンジョンでも入る度に構成が変化する「自動生成ダンジョン」システムや、ゲーム中の武具やモンスター、神々などを図鑑に記し、項目をふやしていくことで、おまけシナリオが遊べるようになるなど、やりこみ要素も充実している。

 モバイルゲームポータルサイト「R.P.G-mode」にて10月下旬配信予定。利用料金は月額315円。対応機種はFOMA 903iシリーズ以降。


【スクリーンショット】
オリジナルの和風RPG。日本神話を中心としたストーリーが展開する


(C)G-mode



【毎日ぐっすり 快眠生活】
快眠セラピストの三橋美穂氏が監修した快眠促進目的のアプリケーション。質問に答えたり、ミニゲームを遊ぶことで、「隠れ不眠度」をチェックしたり、隠れ不眠改善用の快眠体操も用意されている。「テトリス&Getプチアプリ」より9月28日配信予定。利用料金は月額315円。対応機種はFOMA 903iシリーズ以降


(C)G-mode
(C)NTT DOCOMO
監修/三橋美穂



■ 生誕15周年の「ぷよぷよ」や「パワースマッシュMobile」などを出展したセガ

 「ぷよぷよ」生誕15周年を迎えたセガは、新作アプリとして「ぷよぷよ!」を出展。さらにiモード版は初登場となる「パワースマッシュMobile」もプレイアブルで出展した。




・「ぷよぷよ!」

 これまでにもモバイルゲームとして数々の「ぷよぷよ」シリーズが配信されているが、今回の「ぷよぷよ!」は、Wii、PSP、プレイステーション 2、ニンテンドーDSのマルチプラットフォームで展開されているもののモバイルバージョン。

 体験版ではオーソドックスなルールの「ぷよぷよ」と、すでに詰みあがっているぷよぷよを消していく「はっくつ」の2種類が用意されていた。

 「はっくつ」は、ぷよぷよの中に埋もれている☆を消すことで、反撃できないほどの大量のおじゃまぷよが送られるというもの。上のぷよぷよから順番に消していくため、余分なぷよを出さないように効率的に消していくテクニックが必要となる。☆を消してしまえば勝利は確実となるため、短時間で遊びたいモバイルゲーム向けのモードになっている。

 製品版は最初「ぷよぷよ」と「はっくつ」の2種類のゲームモードを搭載した状態で配信され、その後「ぷよぷよ通」、「ぷよぷよフィーバー」、「なぞぷよ」などが順次追加され、合計で12種類のモードを搭載する予定だという。

 モバイルゲームサイト「★ぷよぷよ!セガ」にてiモード版が近日配信予定で、利用料金は月額315円。EZweb、Yahoo!ケータイでも順次配信される予定。


【スクリーンショット】
他のプラットフォームと変わらないクオリティで、プレイ中の演出も派手で滑らかに動いていた


(C)SEGA



【パワースマッシュMobile】
Yahoo!ケータイで配信中の「パワースマッシュMobile」がiモードにも登場する。Yahoo!ケータイ版からレスポンスの向上を図っているという。「ぷよぷよ!セガ」にて9月配信予定。利用料金は月額315円


(C)SEGA



■ モバイル版「フルハウスキス」を出展したカプコン

 カプコンは女性から根強い人気を誇る「フルハウスキス」の移植作を出展。比較的男性が多いNTTドコモブースの中で、女性の来場者が多いのが際立っていた。




・「フルハウスキス」

 「フルハウスキス」は、同名のPS2用恋愛家政婦アドベンチャーゲームの移植作。主人公の女子高生「鈴原むぎ」は、行方不明の姉「鈴原苗」を探すため、祥慶学園にもぐりこんで手がかりを探そうとするが、番犬に邪魔をされてしまう。そして校門で御堂一哉と出会ったことをきっかけに、昼は臨時教師、夜は家政婦として奔走する。

 基本システムはテキストを読み進めていくアドベンチャーゲームだが、会話の際には選択肢とともに喜怒哀楽などの感情も選んで伝えられる。これにより、「そんな、ひどい……」という一言でも、笑いながらなのか、怒りながらなのかという、ニュアンスの違いを表現できる。会話の最中には、漫画の1ページのような画像がカットインしたり、相手の機嫌によって背景が変化したりと、コミックを読むような感覚で遊べる。

 操作方法は、方向キーで選択し、センターキーで決定するだけなので、片手で操作できるようになった。内容はPS2版を忠実に再現しており、特に新要素はないが、時間や場所を選ばずに遊べるのようになったことが何よりの魅力だ。

 今冬配信予定で、配信サイト、利用料金、対応機種は未定。


【スクリーンショット】
コミック風の演出で、選択肢によって相手の機嫌が大きく変化するのが見ていて面白い


(C)佑羽栞/白泉社/CAPCOM CO., LTD.



■ 「勇なま。」を出展したソニー・コンピュータエンタテインメント

 ソニー・コンピュータテインメントは、iモード向けでは新作となる「勇者のくせになまいきだ。そして携帯へ…」をプレイアブルで出展した。




・「勇者のくせになまいきだ。そして携帯へ…」

 「勇者のくせになまいきだ。そして携帯へ…」は、PSP用シミュレーション「勇者のくせになまいきだ。」の移植作。プレーヤーは魔王となってダンジョンを掘り、生み出したモンスターを配置し、ダンジョンに侵入してくる勇者たちを排除する。

 基本的に、つるはしを使ってダンジョンを掘るだけのシンプルな内容で、掘る場所とタイミングによって生まれるモンスターが変化し、勇者を排除できるかどうかが決まる。ルールさえ覚えれば小難しい操作は必要ないので、幅広い層の人が楽しめるゲームシステムとなっている。

 操作は方向キーで移動、センターキーで掘るだけで、片手で操作したいモバイルゲームと相性がいい。出展されていた体験版では、メニューで操作方法が記載された「そうさせつめい」や、出現モンスターを確認できる「魔王軍いちらん」などが見られた。製品版では、モバイル版独自のステージが追加されるほか、トレーニングモードの難易度が下げられているという。

 iモードサイト「iSCEJ」にて、9月30日まで東京ゲームショウ展示バージョンが、10月1日から11月4日まで体験機能付きのバージョンがダウンロード可能となっている。製品版は10月1日より配信予定。利用料金は月額315円。対応機種は、FOMA 905i/705iシリーズ以降。


【スクリーンショット】
モバイルゲームには相性のいい操作性。ゲームも1ステージずつに分かれているので気軽に遊べる


(C)Sony Computer Entertainment Inc.



■ 直感ゲームの新作を出展した元気モバイル

 モーションセンサーやモーショントラッキングを利用し、携帯端末自体を振ったり傾けたりすることで楽しめる直感ゲームを多数配信している元気モバイルは、新作の直感ゲーム「タッチDE対戦ボウリング」を出展した。




・「タッチDE対戦ボウリング」

携帯端末をボウリングの球を持っているつもりで動かす

 携帯端末をボウリングの球に見立てたゲーム。携帯電話を握り、センターキーを押した状態でボウリングの球を投げるように腕を振ると、画面上のボールが転がっていく。体験版は、2フレームを投球してスコアを競う対戦型のバージョンで、iアプリタッチを利用したBluetooth対戦となっていた。

 ボウリング場でもないところで投球フォームをするのは恥ずかしいところもあるが、それさえ慣れてしまえば、次は思い通りの方向に投球したくなる。携帯端末を傾けないように正しいフォームで投げたり、投球フォームを早くしてスピードを上げてみたりと、練習という名のやりこみ要素があった。

 何よりも世代を問わずプレイできるのが魅力で、全くゲームを遊んだことがない人でも遊べる手軽さがある。公園などの広い場所に出かけ、野外でボウリングしてみるのも面白そうだ。

 「元気SゲームランチDX」より今秋配信予定。利用料金は1ダウンロード315円。対応機種は、iアプリタッチ対応端末。


【スクリーンショット】
ボウリング場に足を運ぶことなく、どこでもボウリングができる


(C)Genki Mobile


(2009年 9月 27日)

[Reported by 日高文典]