東京ゲームショウ2009レポート

KONAMIブースイベントレポートその2
「メタルギア」、「ときメモ」シリーズなどの定番シリーズ最新作をプレイアブル出展!


9月24日~27日 開催(24日、25日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


 今年のコナミデジタルエンタテインメントブースでは、全6タイトルをすべてプレイアブルで出展。そのいずれもが過去に発売されたタイトルの続編となっており、「今回は鉄板、またはこれから定番化したいシリーズだけを集める手堅い戦略でまとめてきたな」というのが筆者の率直な印象である。

 また今回のショウでは、一般公開日の2日間に開催されるブース内イベントの様子を、生中継で国内外の携帯電話向けに動画配信する。会場内では「エリア限定ワンセグ」の活用実験として、会場外(全世界)ではストリーミング配信によりイベントの様子を見ることができる(配信時間は、両日とも10:00~17:00の予定)。配信サイトのアドレスはこちら(視聴方法の記載もあり)。

 それでは以下、各出展タイトルの紹介およびプレイアブルレポートをお伝えしよう。


■ PS3/Xbox 360/PSP/Wii/PS2 「ワールドサッカー ウイニングイレブン2010」

発売日:11月5日発売予定

価格:7,980円


 全世界累計販売本数が5,550万本を超える、定番サッカーゲーム「ウイイレ」シリーズの最新作。今回はなんと4種類のプラットフォームで一斉に発売するという、まさにマルチプラットフォーム戦略での登場となる。本作品のイメージキャラクターは、アルゼンチン代表のリオネル・メッシ(FCバルセロナ所属)と、スペイン代表のフェルナンド・トーレス(リバプール所属)の2名が起用された。

 会場に出展されていたバージョンでは、ブラジルとイタリアの代表チームと、クラブチームのFCバルセロナとリバプールの計4チームで、最新シーズンの選手およびフォーメーションなどのチームデータがしっかりと反映されていた。

 今回の目玉となるのは、「スライダー」と「プレイスタイルカード」という2つの新戦術システム。「スライダー」は、ポジションチェンジやパスのサポート距離などの全8項目を、パラメータを上下させることによって、チーム全体がそれぞれの項目について積極または消極的に動くかどうかを決定する。一方「プレイスタイルカード」は、「攻撃重視」、「スルーパス」、「ダイレクトプレイ」など21種類があり、どの種類のカードを持っているかは選手によってそれぞれ異なる。つまり、これらのカードの有無が選手個々の動きやプレイスタイルが決めることになる(※各カードの効果は、設定画面で1枚ごとにON/OFFの切り替えが可能)。

 筆者がプレイした限りでは、まずドリブル時の選手の動きがより細かくコントロールできるようになったなというのが第1印象。ドリブル中の選手は、ボールを持っていないときに比べ小回りが利かなくなるのが普通だが、今回はボールを持っていないときとほとんど同じように動かせるというように思われた。また攻撃時は、サイドに開いて待っているウイングやフォワードにパスを預けたら、外からえぐってセンタリングを狙うよりも、そのままドリブルで中央にカットインしてシュートを狙ったほうが、より決定機が作りやすくなっているようだ。

 発売日はプレイステーション 3とXbox 360版が11月5日で、それ以外は今冬の発売予定。なお、今回のショウ会場でプレイアブル出展しているのはPS3とXbox 360版の2種類で、PS3版はソニー・コンピュータエンタテインメントブースに設置された「ウイイレ」との通信対戦モードで遊べるように設定されている(PSPとWii版はパッケージの展示のみ)。

【「ワールドサッカー ウイニングイレブン2010」】
新システムの「スライダー」と「プレイスタイルカード」の採用により、プレーヤーごとによりきめ細かいチーム戦術・戦略の組み立てが可能となったのが「ウイイレ2010」最大の特徴だ


■ PSP「メタルギア ソリッド ピースウォーカー」

発売日:2010年発売予定

価格:未定


 昨年にPS3用ソフトとして発売された「メタルギア ソリッド4」以来となる、KONAMIの看板ステルスアクションシリーズ最新作で、今回はPSPでの登場。アドホック通信機能を利用して、最大4人までが同時に参加できる協力プレイができるのが本作品の一番のウリとなっている。

 今回のゲームの舞台は、西暦1974年のコスタリカ共和国。軍隊を解除する憲法を採択したはずの同国に、謎の戦闘部隊がいるとの情報が舞い込んだことから、主人公ネイキッド・スネークがミッションを受けて現地に赴くという設定だ。

 敵はこちらの存在を発見しない限り、一切攻撃してこない基本システムは従来どおり。戦闘時は各種銃やグレネードの使用が中心となるが、今回は「メタルギア ソリッド3」でも登場したCQC(近接戦闘術)も使える。敵に近づき、Rボタンで敵の首や腕を捕まえて動きを止めてから、アナログパッドを任意の方向に入力すると、相手を地面に向かって投げつけることでダメージを与えることができる。

 協力プレイ時には、1人プレイでは不可能なさまざまなアクションができる協力プレイ「CO-OPS(コ・オプス)」と呼ばれるシステムが使えるようになる。たとえば、所持している武器を他のプレーヤーと貸し借りができたり、瀕死状態で動けなくなった味方に心臓マッサージを施すと、再び健康状態に復帰させることができたりする。また、2人のプレーヤーのキャラクター同士を接近させると「コープイン」状態となり、ライフを2人で共有したり、一方のプレーヤーが移動するともう片方のプレーヤーが何もしなくてもパートナーに自動的についていくようになったりもする。

 ちなみに、「コープイン」時は敵から身を隠すための定番アイテム、「ダンボール」にも2人同時に入ることが可能で、このシステムはなんと「ラブダンボール」と呼ぶとのことだ(笑)。

 会場では、1人プレイ用、2人プレイ用、4人プレイ用の3つのゾーンが用意されていた。1人プレイ時は拠点制圧がゲームのミッションで、2人プレイは拠点制圧または山岳地点突入の2種類があり、4人プレイ時は戦車との対決シーンが遊べるようになっていた。筆者は1人用と4人用を試してみたが、時代設定がやや古くてなおかつCQCが使えることもあって、操作感覚も視覚的にも「メタルギア ソリッド3」にかなり近いという印象を受けた。また、4人プレイ時は敵兵および戦車がかなり強く、最終的に戦車は倒せず全滅してしまったが、仲間を心臓マッサージで助けたり、誰かが囮になっているスキに背後からCQCで投げ飛ばすなどといった、チームワークを駆使した戦略を立てながら戦うのが楽しかった。

 なお、ブースでは本作品の体験版が無料でダウンロードできるサービスも行なっているので、これから会場に足を運ばれる方は、マイPSPの持参をくれぐれも忘れないようにしていただきたい。

「メタルギア」のコーナーでは、2人または4人協力プレイも体験できるようにするためPSPを大量に設置。体験版ソフトは、写真後方にあるコンテナ内に入ってダウンロードを行なうようになっていた。コンテナ上部には、DL数を示すカウンターも設置されていたこれはブース内の片隅にて発見した「ラブダンボール」のセット。男(スネーク)同士2人で隠れるための箱なのに、なぜハートマークがあるのだろうか?
【「メタルギア ソリッド ピースウォーカー」】
協力プレイ時に使える新システム、「コ・オプス」システムがを利用することで、心臓マッサージをしたり、パートナーの背中を足場代わりにして高いところへ登ったりすることもできてしまうのだ


■ PSP/Wii/PS2「サイレントヒル シャッタードメモリーズ」

発売日:未定

価格:未定


 アメリカを舞台にしたホラーアドベンチャーゲームとして、1999年にPS用ソフトとして発売された、「サイレントヒル」シリーズの最新作。ストーリー設定は第1作目のものをリメイクした内容になっており、「行方不明になってしまった娘のシェリルを、主人公である父親のハリー・メイソンが探し出す」というもの。物語のコアとなる部分はそのままにしつつ、ゲームを進めていくうちに起こる出来事を、以前とはまったく異なる視点で描いているのが本作品の特徴だ。

 今回のプレイアブル出展は、WiiとPSP版の2種類。ゲーム内容は同じだが操作方法が若干異なり、たとえば敵のゾンビに捕まったときは、Wii版ではリモコンを振ることで、またPSP版は画面内に表示されるボタンを押すことで、敵を振りほどくことができるようになっている。

 ゲーム開始直後は、懐中電灯のわずかな明かりを頼りに、廃屋の中をゾンビの追撃から逃れるという舞台設定になっていた。周辺をしばらく探索していると、背後から聞こえてくる足音がだんだん大きくなってきたなと思った瞬間、突然ゾンビが襲い掛かってくる場面が連続して発生した。ゲーム中はLボタンを押すと(PSPの場合)、ハリーが背後を振り返って後方の様子が見えるようになるが、この背後を振り返る動作をするたびに、「もし近くに敵がいたらどうしよう?」というスリル感を大いにかき立ててくれるので、ホラーゲーム好きならかなりの快感が味わえることだろう。

【「サイレントヒル シャッタードメモリーズ」】
薄暗い背景もさることながら、背後から不気味な足音が聞こえてきたときに、後方の状況を確認するために振り返るときのスリル感が非常に高いのが印象的だ


■ Xbox 360「ナインティナイン ナイツII」

発売日:未定

価格:未定


 ファンタジックな世界を舞台に、主人公の騎士が剣技や必殺技などを駆使して、大軍勢で押し寄せる敵たちを豪快になぎ倒していく爽快感の高さが特徴の3Dアクションゲーム第2弾。今回のプレイアブル出展版では、ガッチリした体格のグレンという騎士が主人公となっており、主にザコ敵軍団と戦う「フィールドモード」と、「ボスバトル」および「巨神ボスバトル」の3種類のモードが選べるようになっていた。

 「フィールドモード」では、ゲーム開始早々から自分の周囲を360度敵の軍勢にグルリと囲まれた状態からスタートするので初めはビックリしてしまうが、剣をややアバウトに振り回しているだけでも、ほとんどの敵を一瞬にしてバッサバッサと一掃できるので爽快感がとにかく高い。筆者は前作をまったく遊んだことがなかったが、それでも敵の軍団を約1,000ヒット連続で切ることができることができた。これなら、初心者でも比較的簡単に大軍を切りまくる楽しさを味わうことができるだろう。

 一方「ボスモード」では、接近戦の最中は画面内にはとても納まり切れないほどに体の大きい、タコのような形をした巨大なボスが登場した。その規格外のサイズを見るだけでも、このゲームを会場で遊ぶ価値は十分にあるだろう。

【「ナインティナイン ナイツII」】
群がる敵を大剣でバッサバッサと切り倒す爽快感の高さが一番のウリ。巨大なボスキャラは、なんと全長が1キロメートルにもおよぶものも存在するとのことだ


■ PS3/Xbox 360「DARKSIDERS ~審判の時~」

発売日:未定

価格:未定


これが「弁慶」の姿にダブッて見えた主人公のWAR(ウォー)。現物もかなりデカイです

 アメリカンコミック作家のジョー・マデュレイラ氏がストーリーおよび原作を手掛けたアクションアドベンチャーゲーム。終末戦争によって興廃した世界を舞台に、プレーヤーは聖書に登場する四騎士の一人であるWAR(ウォー)となり、愛馬のRUIN(ルイン)とともに邪悪な陰謀に立ち向かっていくというストーリーだ。

 WARは非常に大柄でガッチリした体格で、いかにも重そうな太刀を豪快に振り回す風貌と勇ましさをひと目見た筆者は、アメコミ作家がデザインしたにもかかわらず、プレイしているうちに何だか武蔵坊弁慶の姿が何だかダブッて見えた。今回の出展バージョンでは、筆者がプレイした限りでは愛馬のRUINこそ出てこなかったが、太刀を振り回してゾンビなどの不気味な敵をなぎ倒していく爽快感は十分に得られた。ただ筆者の感触では、前述の「ナインティナインナイツII」に比べると敵の反撃する頻度が高いため、ことアクションシーンに関してはこちらのほうが難易度が高そうだ。

 またマップ内を移動する際は、どこかに隠された上の階までよじ登れる壁を探し出したり、高いところにあるパイプなどにジャンプでつかまって先へ進むなどというように、謎解きあるいはアドベンチャー的な要素も含まれていた。

 なおこの作品は、KONAMIがアメリカのTHQ社と、同社製ソフトの日本での販売パートナーとして提携したことにより発売が実現したもので、この提携による国内販売第1号となる記念すべきタイトルでもある。

【「DARKSIDERS ~審判の時~」】
ゾンビやキメラ動物と思しき巨大な敵が次から次へと出現。登れる壁やパイプなどを探し出すなど、ちょっとした謎解きのシーンも登場する


■ PSP「ときめきメモリアル4」

発売日:12月3日発売予定

価格:5,250円


ときめきメモリアル15周年ロゴ

 シリーズ第1作目がPCエンジン用ソフトとして発売以来、今年で15周年を迎える恋愛シミュレーションの金字塔、「ときメモ」こと「ときめきメモリアル」シリーズの最新作が久しぶりに登場する。

 プレーヤーの分身である主人公は、初代「ときメモ」と同じく私立きらめき高校に通う生徒という設定。ソフトの発売と同様、第1作目からちょうど15年後のきらめき市を舞台に、高校入学から卒業までの学校生活を送ることとなる。基本的なゲームの進め方も、過去のシリーズとほぼ同じで、1日ごとに「文系」、「理系」、「身支度」、「買い物」など10種類のコマンドを選択し、その結果に応じて主人公の各種能力がアップまたはダウンするようになっている。

 今回新たに導入されたシステムとして特筆すべきは、「特技システム」の存在。これは各種コマンドを実行すると少しずつ増えていく「経験ポイント」を一定以上集めるとさまざまな「特技」を覚えることができるというもので、体調を悪化しにくくする「基礎体力」や、「頑強」、「抗ウィルス」など全部で100種類以上も用意されている。今回の限られたプレイ時間では、これらの「特技」のはっきりとした効果は確認できなかったが、他の登場人物のセリフから推理すると、「特技」の覚えた種類や使い方などによって、その後のストーリー展開にもいろいろと影響を与えるようだ。

 各キャラクタのセリフは、(主人公をのぞき)もちろんフルボイスで再現。さらには「モーションポートレート」という描画法の採用により、より各キャラクタの表情が滑らかに変化したり、またイヤホンなどを使用するとサウンドがより立体的に聞こえるシステムも搭載しているとのこと。

 さらには15周年を記念した音楽CDや出版、グッズなどの新商品発売も予定しているとのことなので、ファンのみなさんは続報にもぜひ注目していただきたい。

【「ときめきメモリアル4」】
今回は15年後の「きらめき高校」が舞台。新たに携帯電話でデートスポットの情報を集めたり、女の子をデートに誘うこともできる今どき(?)のシステムも搭載されている


「ワールドサッカー ウイニングイレブン2010」:(C)1996 JFA
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「ときめきメモリアル4」:(C)2009 Konami Digital Entertainment

(2009年 9月 26日)

[Reported by 鴫原盛之]