セガ、PSP「J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!6 Pride of J」
ゲーム&キャラクタ発表会を秋葉原UDXシアターで開催


8月26日 開催

会場:秋葉原UDX UDXシアター


プロデューサーの山田理一郎氏

  株式会社セガは、11月12日に6,090円で発売予定のPSP用スポーツ育成シミュレーション「J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!6 Pride of J(以後:サカつく6)」のゲーム&キャラクタ発表会を秋葉原UDX内「UDXシアター」にて開催した。会場には、元プロサッカー選手の中西哲生さん、ゲーム中にキャラクタとして登場するセント・フォース所属の人気女性タレント6人がゲストとして登場した。

  発表会の冒頭、本作のプロデューサーを務めた山田理一郎氏は「『サカつく』シリーズは、Jリーグの発足とほぼ時期を同じくしてスタートした。一番最初の『サカつく』が発売されたのが、13年前。最新作『サカつく6』は、進化するJリーグにあわせ、『サカつく』もより進化して“より大きな夢をユーザーに与えられるようなゲームにしていこう”という開発コンセプトで進めています」とコメント。“夢を与える”というコンセプト具現化の第1弾として、本作を予約した人に特典として「ジーコ選手が獲得できるプロダクトコード付き限定カード」がプレゼントされる。

  「ジーコ選手が獲得できるプロダクトコード付き限定カード」は、PlayStation Storeにアクセスし、カードに記載されたプロダクトコードをPlayStation Storeの画面右上にある「コード番号の入力」から入力。所属クラブやブラジル代表で活躍した“全盛期のジーコ選手”の選手データがダウンロードできる。プロダクトコードは1コードにつき1回限り有効で、ダウンロード後はゲーム内の「ダウンロード選手枠」に入り、何度でもクラブに加入させることが可能。プロダクトコードの有効期限は、2010年2月11日まで。限定カードは数量に限りがあるため、なくなり次第キャンペーン終了となる。


「ユーザーにより大きな夢を与えられるようなゲームにしよう」をコンセプトに作られた本作。その具現化として、予約特典は全盛期のジーコ選手が使えるようになるプロダクトコードつき限定カードを用意。サッカーファンなら絶対に見逃せない特典だ


スポーツジャーナリストの中西哲生さん

  ひとり目のゲストは、名古屋グランパスや川崎フロンターレで活躍した元プロサッカー選手で、現在は日本サッカー協会特認理事を務めるスポーツジャーナリストの中西哲生さん。実は中西さん、「サカつく6」に選手として登場することが既に決定済み。山田プロデューサーによれば、今回はJリーグ36クラブが使えるということで、ゲームに出したい各クラブのOB選手をサポーターに投票してもらったところ、川崎フロンターレでは中西さんが熱烈な支持を集めたという。「引退してもう9年なんで……。最近ボクよく言われるんですけど。『昔、なにしてたんですか?』って。サッカー選手だっていうふうに捉えられてCGになってるんで、うれしい(笑)」という中西さん。

  「ボク、現役時代そのままのパラメータだと微妙なんですけど。グランパスのとき(試合の)途中から出ることが多かったんで、ちょっと上げておいて……」と申し訳なさそうに言う中西さんに、山田プロデューサーは「スーパーサブとかキャプテンシー、特殊なスキルを持たせて使える選手にしておこうと思います」と、実に心強いお言葉。「それゲームのなかで役に立つんですか!?」といぶかしがる中西さんだったが、モチベーションを落した選手を力づけたり、バッドステータスを解消するスキルらしく、それをきいて一安心といった表情。

 発足時は10チームしかなかったJリーグだが、現在は全国で36チームが存在する。司会者から「この現状は、Jリーグが目指す未来の構想に近づいているのか?」と質問された中西さんは「昨日もボクJFAハウスにいって会議で色々なお話をしてきたんですが、やはり“Jリーグ100年構想”に基づいて、地域に根ざしたスポーツクラブを作ろうとしてますし、それによってスポーツ文化全体の向上を目指しているんで、そういった意味では非常にいい傾向にあると思います」と回答。

 「サカつく6」を作るにあたり、Jリーグ100年構想は意識したか? と質問された山田プロデューサーは「もちろんそうですね。一番最初の『サカつく』ができたときは、14チームあったときだと思うんです。そのときっていうのは、自分の地元にサッカークラブがあるのは全部で14(都道府)県しかほぼなかった。そうすると、自分の地元にサッカークラブを作って育てようというゲームになる。今は、36クラブだと、自分の県にサッカークラブがない人のほうが少ない。そうすると、自分の地元のクラブでプレイしたい人が増えているんじゃないかということで、今回はJリーグのチーム、オリジナルのチームどちらでもできる。そこからアジアを越えて世界に」と回答。

 「当時はJリーグのクラブが……たとえば愛媛FCが世界にいけたかといえば、いけなかった。今はもう、J1にあがって上位に入り、ACLに出場して優勝すれば、世界クラブ選手権で世界のトップ・オブ・トップとやれるわけですから。世界一になれる可能性があるわけです。その道筋ができたってことが、ゲームにとっても大きいですよね」という中西さんに対し、山田プロデューサーは「逆にいうと、ゲームが現実に追いつかれた。なので、今回はもっとさらに、もっと凄い夢を見させられるんじゃないか」と、ゲーム内での世界クラブ選手権のあとに“隠し要素”があることを明らかにした。会場では明らかにされなかったが、発売されたあかつきには、筆者もぜひ自分の目で確かめてみたいと思う。

 “「サカつく6」はJリーグの発展に役立つか?”と聞かれた中西さんは「ボク自身もTVでサッカーの解説をしたり、色々なメディアでサッカーのことをわかりやすく伝えることによって、観ている方々のレベルが上がるんですよね。レベルが上がるとどうなるかというと、我々選手、現場の監督、スタッフたちも『もっと凄いものを見せなきゃいけない!』っていう気持ちになる。ゲームの与える効果って非常に大きくて、オーナー目線でサポーターの方々がチームを作り上げて、もし素晴らしいチームができてくれば『コレ現実のサッカーに応用できるんじゃないか?』っていう気持ちになるんですよ。ゲームがサッカーを育てることも当然あると思いますし、サッカーがゲームを進化させることも当然あると思う。日本のゲームって相当レベルが高いわけですから、実在のサッカーに与える影響は、本当に大きいと思いますよ!」とコメント。それを聞いた山田プロデューサーは「うれしい限りですね」と感慨深げな表情を見せた。

 ここで、ゲーム内にクラブアドバイザーとして登場する元日本代表監督「イビチャ・オシム」さんのビデオレターが上映された。コメント内容は以下の3枚の写真がすべてだったが、見終わるなり中西さんは「難しい!」と叫びつつも「日本にいる頃に何回も話したことがあるんですけど、仰ってることに“意味のないことは、なにもない”んですよ。必ず謎掛けのように、皆に考えさせようとする。考えることによって、進化していくってことで。ボクが思うに、オシムさんがいった言葉で一番日本に影響を与えたのは『日本を日本化する』。これをはじめの会見で言ったんですよね。つまり、“日本オリジナルのフットボールを目指さない限り、日本のワールドカップ優勝はないよ”という言葉であって。『サカつく』を通じて、日本オリジナルのサッカーを、ユーザーのみなさん見つけてください。いいサッカーをすることが大事だ、っていうふうにたぶん仰りたいんだと、ボクは思います」と解説してくれた。


【イビチャ・オシムさんのビデオレター】
山田プロデューサーいわく、オシムさんのコメントは「“日本サッカーを動かせ!”というのが今回のコンセプトと説明しましたが、冒頭のコメントから、9割くらい説教で終わってしまったという(笑)。VTR的には短くなってるんですけど、それでもオシムさんは『日本サッカーに貢献できるなら、いいじゃないか』ということでご登場いただいた」という。スポーツ誌などに掲載されるオシムさんのインタビュー記事を追っている人は、思わずニンマリしてしまいそうなエピソードだ


 続いて登場したゲストは、タレント事務所「セント・フォース」に所属する皆藤愛子さん、八田亜矢子さん、山岸舞彩さん、大澤亜季子さん、鷲尾春果さん、伊藤友里さん。6人は「サカつく6」のゲーム内にキャラクタとして登場。役柄は、皆藤さんが味方チームのメイン秘書、八田さんがライバルチームのオーナー、山岸さんがテレビリポーター、大澤さんがスポンサーの娘役、大澤さんと鷲尾さんがサポーター、伊藤さんがヨーロッパサッカーマニアとなっている。


ゲーム中にライバルクラブの監督で登場するラモス瑠偉さん

 ここで、ライバルクラブのオーナー役を演じる八田さんに“とある方”からビデオメッセージが到着しているという。“とある方”は、かつてJリーグに貢献した人で、ゲーム中では八田さんのクラブに監督として就任。サポーターに挑戦状を叩きつけるという。直後、スクリーンに大写しになったのは……なんとラモス瑠偉さん。ブラジル出身の元日本サッカー選手で、引退後は指導者として活躍。現在は日本テレビフットボールクラブのスーパーバイザーとビーチサッカー日本代表監督を務める。

 満面の笑顔で「ラモで~す♪」と軽快な口調でスクリーンに登場したラモスさん……だったが、優しかったのはここまで! 「私のクラブ、どの人の挑戦も受けます。私のチーム、なかなか強いで~! アナタ、キミ、オマエ! オマエら! 自信あるんだったら、強いチーム作ってこい! 負けてたまるか。挑戦してこい。楽しみに待ってるぞ。逃げるな? 逃げるな? かかってこい! ラモちゃんのチームは強いで! 八田会長、一緒にやりましょうよ! 楽しみです。強いクラブ作りましょう!」と、現役時代さながらの熱気ほとばしる煽りコメントを披露。ゲーム中のラモスさんは、はたしてどのような采配を振るうのか。山田プロデューサーによれば、勝っても負けても選手を熱く叱咤激励するといい、今からとても楽しみだ。

 なお、発表会が行なわれた本日(8月26日)より、サカつく公式サイトでは「サカつく秘書ガジェット」が無料配布される。これは、前述の6人の女性タレンが、パソコンのスケジューラやブログパーツになるというもの。ファンはもちろん、ゲームをプレイする前にテンションを高めておきたい人は、ぜひ1度お試しいただきたい。


【皆藤 愛子(かいとう・あいこ)】
ゲーム内設定:クラブ代表のアシスタントとしてクラブ運営に参加するゲームスタート時の秘書。明るく前向きな性格で周囲からも好かれており、選手を励ますのが得意。ただ、サッカーやJリーグに関しての知識は乏しく、その点を本人も気にしているようだが……


【八田 亜矢子(はった・あやこ)】
ゲーム内設定:業界の注目を集める敏腕経営者でライバルクラブのオーナー。プレーヤークラブに対して何かと突っかかってくるが、それも日本サッカー界を盛り上げることに対して正面から取り組む真摯な姿勢の表れ。やや高飛車で上から目線だが、意外と有用なアドバイスを送ってくれることもある


【山岸 舞彩(やまぎし・まい)】
ゲーム内設定:地元ローカルTV局で応援番組を担当するリポーター。取材を進めるうちにクラブに愛着を抱くようになり、専用のイベントをこなすことで秘書の候補となる。秘書になった後は、リポーター時代に培った観察眼で、選手のトラブルを解決することにひと役買うことも


【大澤 亜季子(おおさわ・あきこ)】
ゲーム内設定:地元スポンサー企業の社長令嬢。なにかとクラブに出資する父を見て、クラブの経営に興味を抱く。専用のイベントをこなすことで秘書の候補となる。秘書となってからは、クラブの資金繰りが厳しいときに、親のコネを活かして財務面のサポートをしてくれることもあるらしい


【鷲尾 春果(わしお・はるか)】
ゲーム内設定:地元の大学に通う女子大生。プレーヤークラブの熱心なサポーターで、ボランティアなどにも参加している。専用のイベントをこなすことで秘書の候補となる。秘書としての特徴は、サポーター出身らしく、クラブのプロモーション活動に強いところ


【伊藤 友里(いとう・ゆり)】
ゲーム内設定:OLでイケメン海外サッカー選手のファン。当初はJリーグに興味はなかったが、徐々にその魅力に引き込まれていく。専用のイベントをこなすことで秘書の候補となる。秘書としての強みは、OL時代の趣味を活かして、海外選手の情報に詳しいところのようだ

【イビチャ・オシム】【ラモス瑠偉】【ガジェット画像】

【スクリーンショット】


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(2009年 8月 26日)

[Reported by 豊臣和孝]