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SCEJ、「PSPgo」を国内で初披露
PSPを持っていても欲しくなる!? 機能の詳細をレポート


11月1日 発売予定

価格:26,800円


PSPgo(下)とPSP-3000(上)

 11月1日の発売を予定しているPSP「プレイステーション・ポータブル」go(以下『PSPgo』)は、過日「Electronic Entertainment Expo 2009」において発表されたプレイステーション ポータブルプラットフォームの新しいラインナップとして、注目を浴びている。その「PSPgo」が国内で初めてメディア向けに公開された。

 「PSPgo」(PSP-N1000)は、現行のPSPからUMDドライブが取り外され、16GBのフラッシュメモリを搭載。2004年に発売された「PSP-1000」との比較では、体積比で約50%小さく、重量比で約40%軽くなっている。ハードウェアスペック的には、PSP-3000と同じものになっているが、新たにスライド式の本体を採用、ボタン類の数は同じで配置が異なっている、液晶のサイズが4.3インチから3.8インチに小さくなったほか(解像度は480×272ピクセル、1,677万色と同じ)、Bluetooth 2.0を搭載、メモリースティック デュオからメモリースティック マイクロ(M2)に対応、本体電源入力/外部電源供給/USB/ビデオアウト/音声入出力を1つにまとめたマルチユース端子を搭載(ヘッドフォン端子のみが独立した)、電池は本体に内蔵などの変更が行なわれている。カラーは「ピアノ・ブラック」と「パール・ホワイト」の2色がラインナップされる。

 ソフトウェア関連の機能としては、XMB(クロスメディアバー)からゲーム、映像、音楽、写真など様々なコンテンツにアクセスできる機能はそのままに、閉じたときに時計の表示が可能となっているほか、ゲームプレイ中に一時的に中断した状態でも、XMB上で各種操作が行なえる独自機能「ゲームスリープ機能」を搭載している。また、Bluetooth 2.0に対応した結果、「PSPgoとプレイステーション 3」のコントローラ(DUALSHOCK3/SIXAXIS)を接続し、コントローラーの使用が可能となっている。

 PlayStation Storeの各種コンテンツは、PSPからの直接アクセスまたはPS3経由でのダウンロードに加え、PCのPlayStation Store経由でダウンロードおよびPSPgo同梱のCD-ROM経由で入手できる、コンテンツ管理ソフトウェア「Media Go」をPCにインストールし、PC経由でもダウンロードできるようになるほか、PSP対応のファイルをPCを利用して簡単に管理することができるという。PS3とPSPgo、PCとPSPgoの接続にはUSBケーブルが必要となる。

【「PSPgo」スペック】
商品名称 PSP「プレイステーション・ポータブル」go
外形寸法 約128×16.5×69mm(幅×高さ×奥行き)(最大突起部除く)
質量 約158g
CPU PSP CPU(動作周波数:1〜333MHz/メイン・メモリ:64MB)
ディスプレイ 3.8インチ 16:9ワイドスクリーンTFT液晶
480×272ピクセル 1,677万色
サウンド ステレオスピーカー内蔵
主なI/O ワイヤレスLAN (IEEE 802.11b準拠)(Wi-Fi)
Bluetooth 2.0(EDR)
Hi Speed USB(USB2.0準拠)
メモリースティック マイクロ(M2)
アナログ ビデオアウト     
マイク
主な端子 マルチユース端子
(本体電源入力/外部電源供給/USB/ビデオアウト/音声入出力兼用)
ヘッドホン/マイク端子
メモリースティック マイクロ(M2)スロット
キー・スイッチ類 方向キー(上下左右)、アナログパッド×1
△、○、×、□ボタン、L、Rボタン×1
START、SELECT、PSボタン×1
POWER/HOLDスイッチ×1
ワイヤレスLAN(ON/OFF)スイッチ×1
ディスプレイ、サウンド、音量+/−ボタン×1
電源 リチウムイオンバッテリー(本体内蔵)
外部ACアダプター
USB充電
本体メモリー 16GB(フラッシュメモリ)
対応プロファイル PSP Game
アクセスコントロール リージョンコード、視聴年齢制限(パレンタルロック)
ワイヤレス通信機能 ワイヤレスLAN(IEEE 802.11b準拠)(Wi-Fi)
(インフラストラクチャーモード/アドホックモード〔最大16台同時接続〕)
Bluetooth 2.0(EDR)
本体同梱物 ACアダプター
USBケーブル
CD-ROM(Media Go収録)


■ 開発者との質疑応答でわかったこと

SCEJ商品企画部部長の松井氏(左)、商品企画部の柳瀬氏(右)

 SCEから、商品の企画に関わる商品企画部部長の松井直哉氏、PSPgoの商品企画担当の柳瀬和大氏が出席し、プレスとの質疑応答が行なわれた。この話の中でいくつかわかったことを列挙していこう。

・ PSPgoの開発はいつからスタートしたのか?

 UMDドライブを使用しない商品の構想はPSPのリリース時から存在していたが、PSPgoの開発は2年ほど前から行なっている。

・ UMDを取り外したことで、従来のソフトウェアの対応はどうなるか? UMDソフトをPSPgoで遊ぶことはできないのか?

 「PSPgo」はネットワークに特化した、ネットワークを扱い慣れているユーザーに対して訴求していきたい。PSP-3000と並売していく。弊社制作のPSPソフトについては、すでにUMD版とダウンロード版の両方を販売しているので、ユーザーの方々の嗜好性に応じて利用して頂きたいと考えている。従来のUMDソフトをどうするか、といった問題は、今後前向きに検討していきたいと考えている。

・ 液晶画面が小さくなっているが、スペックに変化は? サウンド面は変更があるか?

 液晶画面は4.3インチから3.8インチに小さくなっているが、映像はPSP-3000と同等であり、サウンドもPSP-3000と同じクオリティとなる。

・ PS3コントローラを接続した場合、ボタン数が異なるが?

 PSPgo側に用意されているボタンに対応するので、DUALSHOCK3/SIXAXISともに接続時はL2/R2/L3/R3などのボタン、右アナログスティックは動作しない。

・ マルチユース端子に集約されたことで、従来の周辺機器が使えない問題はどう解決する?

 今後前向きに検討していきたい。

・ システムソフトウェアの提供は、PSPgo専用のものが用意されるのか?

 従来のPSP-1000/2000/3000同様、システムソフトウェアは共通のものが適用される。ただ、PSP-2000より追加された「ワンセグ機能」のように、製品により対応、非対応がある。

・ 「ゲームスリープ機能」について

 PSPgoではゲームプレイ中にゲームを一時中断し、XMB(クロスメディアバー)に戻り、他の機能を使うことができる。例えばゲームのプレイを一時中断し、ブラウザを呼び出してゲームの公式サイトを見たりする、などがいい例だ。中断したソフトは後で「ゲーム再開」を選ぶことでプレイできる。従来のスリープ機能と異なり、「ゲームスリープ」を行ない、電源をOFFにすれば電池を消費しない。この機能は本体にフラッシュメモリが搭載されていないPSP-1000/2000/3000では実現できない。

・ 本体を閉じているときにキー入力はどうなっているのか?

 HOLDスイッチをHOLD位置にしない限り、LおよびRボタンは操作可能。L、Rボタンを同時押しすることで時計機能を呼び出すことができる。



■ 実際に触ってわかったこと

「パール・ホワイト」のPSPgoを閉じたところと開いたところ

 会場には「ピアノ・ブラック」と「パール・ホワイト」の2色のPSPgoが用意されていたので実際に触ってみた。ハードウェアとしては量産品とほぼ変わらないものになっているとのことで、実際にスライドさせてみたり、持ってみたり、ボタンを触ってみてわかったことを列挙していこう。

・ コンパクトだが剛性感は確保

 まず気になったのは液晶の大きさを含め、本体の大きさ。画面左右の張り出しがなくなり、液晶自体が少し小型化したこともあり、「全体的にかなり小さくなった」という印象は、実機を見ても変わらなかった。表示能力は変更なしと説明を受けたディスプレイパネルだが、ちょっとだけ密度が上がったようにも見えた。そしてスライド式になった本体は、やはりスライドさせてみると薄さを感じさせる。実際にスライドして操作ボタンを露出した状態で握ってみると、その薄さがより実感できる。スライドさせるのは軽い力でスッと液晶側を押せばスっと移動する。スライド式の携帯電話を思い出す感覚だ。

 各種ボタン類も操作性を確保しながら小型化してある。特に気になっていたのは、「アナログパッド」。位置や大きさもPSP-3000とは異なっており、実際の操作感に着目してみたが、従来、方向キーを中心として本体を持った場合、アナログパッドは親指を曲げて指を載せる形になり、特に下3方向への入力時はちょっと窮屈な思いをしたものだが、PSPgoでは逆に親指を多少伸ばすようにしてセンターポジションに置くことになる。この配置のせいか、上下左右への入力は、PSP-3000よりむしろ楽に思えた。スライドパッドの指に当たるパーツはPSP-3000よりも小さいが、華奢な感じはしない。

 L/RボタンはPSPgoでもっとも大きさが変わったボタンの1つだろう。スライドすると、液晶側の後ろに隠れるように配置されるので、こちらも操作感が気になるところだ。実際薄さで言えば半分とまではいわないが、細くなっている。また、従来のPSPでは本体から飛び出しているような形状になっており、上から「押す」といった操作感だったが、PSPgoでは、上から押しても、横から押し込んでも反応するように内部が変更されているということで、反応は悪くない。

 これだけ薄くしながら、操作しているとそれなりにかっちりと剛性感も確保してあることが伺える。ひねるような動きをするとさすがに怖いが、ボタンを押している限りで本体がたわむような感触はあまりなかった。ボタン類もクリック感はないが、押している感覚があり、あまりふにゃふにゃした感じはしないのは好印象だ。

PSP-3000と比較すると本体のコンパクトさがよくわかる。小さくなったと感じられる

・ 工夫されたACアダプタにはUSB端子が

 PSPgoの電源は、本体に内蔵したバッテリーをマルチユース端子を経由してACアダプタから給電して充電するか、USB端子による充電が可能だ。今回公開されていたACアダプタ(PSP-N100)は、従来のACアダプタとは異なる形状となっていた。

 まず、ACアダプタ本体から両サイドに2つのコネクタが用意されている形になっている。1つは、ACアダプタとPSPgoを接続するケーブルがつなげられる。このケーブルは片方がマルチユース端子の形状に、片方はUSB端子(USB A端子)になっている。従来のPSPでは電源端子は独自のものになっていたが、ACアダプタからケーブルが直接出ていた。このUSB端子を使って、PCやPS3などと接続して、データの送受信が可能なほか、充電も可能になっている。

 もう一方は、2つのプラグが設置されている、従来のACケーブルと同じ形状の端子が用意されており、そこに接続できるプラグユニットがセットされている。ACケーブルとプラグの両方が使えるようになっているわけだ。

細長い、という印象のPSPgoのACアダプタ。PSPgoとPS3やPCを接続できるUSB端子-マルチユース端子のケーブルが付属する

・ 「ゲームスリープ機能」を試してみる

 さて、本体ソフトウェアを見ていこう。会場に並べられていたPSPgoのシステムソフトウェアバージョンは生産時にはさらにバージョンアップが予想されるので、あくまで現時点での情報ということで含みおきいただきたい。「設定」の中には「ディスプレイパネルを閉じたときの動作」という項目が増えていた。「標準」と「スリープモード」の2つが選べる。ゲームプレイ中に本体を閉じたらすぐにスリープできるのは便利な機能だ。また、「Bluetooth接続」の項目も設定の中に見える。また、現状ではどう接続できるのかわからないが、「ワンセグ」の項目もあった。

 PSPgoの1つの目玉である「ゲームスリープ機能」を試してみる。ちなみに会場にあったPSPgoの本体メモリの空き容量は「ロコロコ2」の体験版がインストールされていたが、14GBとなっていた。どうやら、フラッシュメモリの中に、あらかじめ「ゲームスリープ機能」用のメモリを確保しているようで、空き容量ギリギリまでデータを入れても、「ゲームスリープ機能」は動作するようだ。ゲームプレイ中にHOMEボタンを押すと、「ゲームを一時中断する」、「ゲームを終了する」の2つの選択が可能。「ゲームを一時中断する」を選択すると、プログレスバーが出現。体感で2〜3秒ほどでプログレスバーが伸び、その後XMBのホームメニューに戻った。そこに「ゲームを再開する」というメニューが出現。さらにアイコンは中断した際のゲーム画像が映っていた。このメニューアイコンをリアルタイムに生成しているのだろう。これを選択し、○ボタンを押すとすぐにゲームが再開される。ゲームの再開はPSP-3000のスリープと体感的な差はあまり感じられなかった。


ゲームをプレイ中にHOMEボタンを押すと、写真左のようにメニューが出現し、「ゲームスリープ機能」が利用できる。その後、XMBのホームメニューの「ゲーム」から「ゲームを再開する」を選択すれば、中断前の状態からプレイできる
PSPgoならではの本体メニュー2つ。「Bluetooth」(左)と「ディスプレイを閉じたときの動作」(右)


■ たくさんのソフトウェアを持ち歩ける気軽さが、UMD非搭載のデメリットを上回るかはユーザー次第?

 弊誌でも何度か記事中で語られているが、「PSPgo」はあくまでPSP-3000と併売される、PSPシリーズの新たな方向性を示す1機種としてラインナップに「加わる」。つまり、UMDで供給されるソフトをプレイするためにPSPを使うなら、従来どおりのPSP-3000を使えば何も問題はなく、たまにPlayStation Storeを使ってソフトを数本ダウンロードしてプレイする、という点においては、「PSPgo」を選択する理由はあまりない。

 逆に、現状、SCEJがリリースしているソフトウェアでダウンロード版を利用している、プレイステーションアーカイブスのソフトをそれなりに購入している、PSPで映像や音楽を楽しむ比率が高い、これからそうなりそう、といったニーズにはPSPgoのほうが似合う。UMDという物理的な違いがなければソフトはどちらでも同じように動作するし、これからPSPの世界に足を踏み入れようと思う人には、この形状や使い勝手は魅力に映る。もちろん、従来のPSPシリーズを使っている人にも、家ではPSP-3000、外ではPSPgoを使い分けたいという考えの人もいるだろう。実際に触れてみると欲しくなる、そんな魅力がこめられたハードだと記者には感じられた。


(C)2008 Sony Computer Entertainment Inc.

(2009年 6月 26日)

[Reported by 佐伯憲司]



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