NHN Japan、WIN「Legend of LUNA」ユーザーカンファレンス開催
「LUNA Twinkle!」への改名と次期アップデート「クロニクルII」の情報を公開


6月20日 開催

会場:NHN Japan本社


 NHN Japan株式会社は6月20日、Windows用ハートフルファンタジーMMORPG「Legend of LUNA(レジェンド オブ ルナ)」のユーザーカンファレンスをNHN Japan本社にて開催した。

 本イベントは、運営陣が非公開の選考基準で選んだ70名のプレーヤーを招待したもので、最新情報の発表や、運営スタッフとの座談会などが行なわれた。当日は招待者のうち約40名が来場。中にははるばる愛知から足を運んだというプレーヤーもいた。




■ 「LUNA Twinkle!」にタイトルを変更し、好奇心に満ちた世界を表現

司会進行役を務めたプロデューサーの山本征幸氏

 イベントでは司会進行役としてゲームエンタープライズ事業本部 オンラインエンターテイメント事業部プロデューサーの山本征幸氏が登壇し、7月15日に「LUNA Twinkle!」にタイトルを変更することが発表された。

 山本氏は、「Twinkleには“きらめく”や“輝く”といった意味があり、好奇心に満ちている世界というイメージにマッチしていることから決定しました。またプレーヤーにも目を輝かせて遊んでほしいという願いもあり、運営チームとしても頑張っていくという意思表示の意味も込められています」とタイトル変更の理由を述べた。

 これには、今までの「Legend of LUNA」のハートフルや可愛いというイメージに加え、みんなの遊び場や、カジュアルさ、冒険というイメージを定着させたいという運営側の意識があり、ジャンルもこれまでの“ハートフルファンタジーMMORPG”から“ハート繋がるオンラインRPG”に変更し、プレーヤー同士に繋がりができるようなゲームにしていきたいという。 

 これに伴い、メインビジュアルも一新される。イラストレーターには引き続き竹浪秀行氏が起用されており、新たに“みんなで冒険に行こう!”というコンセプトのもとに描かれたという。


「LUNA Twinkle!」のロゴ竹浪秀行氏による新メインビジュアル



■ 新マップ「ネラ」や5次職などが実装される「クロニクルII」

左から順に尾崎潤一氏、山本征幸氏、阿部誠氏、山田保敏氏、渡辺真人氏

 タイトル変更と同時に、大規模アップデート「クロニクルII」が実装される。この発表では、引き続き山本氏が司会進行役を務め、NHN Japanのサービスセンターサービスリレーションズチームから、ディレクターの阿部誠氏、アシスタントディレクター(イベント企画・運営)の尾崎潤一氏、アシスタントディレクター(ゲームオペレーション)の渡辺真人氏、ローカライズとQA担当の山田保敏氏が、それぞれの担当部門を説明した。

 「クロニクルII」は、ストーリー性を全面に押し出したアップデート内容で、ブルーランドにおける混乱や危機といったフレーズに焦点があてられている。新マップ「ネラ」を舞台に、英邁王と称えられていた「タミカイル王」の失踪事件の究明や、その混乱に乗じて襲撃をかけている魔族との戦いが「クロニクルII」のメインストーリーとなる。

 「ネラ」内には複数のエリアがあり、まず拠点となるのが「ネラ城下町」。そして、空に浮かぶ船と海賊(空賊?)が登場する「ネラ港」や、「タミカイル」王が消息を絶った場所であり、カマキリのような巨大な虫が支配する「巨大な庭園」などが用意されている。


【ネラ城下町】
貿易拠点として発展しており、町には武器屋、道具屋、神殿、結婚式場などの施設がある。しかし、現在は王の失踪と魔族からの襲撃で危機的状況に陥っている
【ネラ港】
水資源が貴重なブルーランドにおいて、潤沢な水源を誇るネラ港。しかし水源を求める海賊の出現に悩まされている
【巨大な庭園】
「タミカイル王」が消息を絶った場所。多くの自然が残されており、王の消息が途絶えた時点から、魔族の気によって変質したモンスターが徘徊するようになった


 強力なモンスターが出現する「ネラ」の実装に合わせて、プレーヤーには5次職が実装される。4次職から派生した16種類の職業が追加されるほか、新たな武器として片手剣を2本装備できる「双剣」や、射撃武器の「銃」なども追加される。合わせて各職業ごとの新スキルも公開されたが、これらの詳細については今後正式発表が予定されている。

 ファイター系の5次職は6種類と他の職業に比べて多く、防御に特化した「ミラージュ」、強力なスキルと銃系武具を使用できる「ドラグーン」、魔法系アクティブスキルが習得できる「アヴェンジャー」、遠距離以外の武器の攻撃スキルが習得できる「スローター」、攻撃と防御のハイブリッド型で、能力補助スキルが習得できる「セイバーロード」、パーティーへの補助や強化スキルに特化した「シェバリエ」となっている。


【ファイター系の新スキル】
ソードスピン
フィアフルブロー


 ローグ系の5次職は既存の職業がより特化したものが多いという。銃系武器に関するパッシブスキルが習得できる「エンゲージ」、罠や爆発物などの攻撃アイテムに特化した「ヒューザー」、1撃の強力なスキルを習得できる「スタッバー」、対象の精神世界を反映させるという魔法とパーティー強化スキルが習得できる「ペイガナイザー」、スピードを犠牲にして強力な弓攻撃ができるスキルを使用する「アークレンジャー」の5種類となっている。


【ローグ系の新スキル】
プロキシミティファイア
アイスイリュージョン


 メイジ系の5次職は、全てのヒール系魔法と最高位の復活魔法が習得できる「カーディナル」、身体能力を高めるスキルを使用できる「クルセイダー」、全ての属性攻撃魔法が習得可能で、全能力を犠牲にして魔法攻撃力に費やすパッシブスキルを持つ「エーテリアン」、対象の能力を大幅に減少させる黒魔法が使用できる「キルドメイデン」、全ての強化魔法が習得可能な「オクターバー」の5種類。

 来場者の中で最も利用者が多く、注目を集めていたメイジ系は、より上位のスキルが使用できる傾向にあるという。職業名を決める際にも、強力なイメージを浮かべながら、黒魔法とダークな雰囲気から「キルドメイデン」、パーティーの力を増大させることから「オクターバー」と名づけられたそうだ。


【メイジ系の新スキル】
マナトランスター
デスチリニス


 さらにプレーヤーの旅のお供として、戦闘に加勢してくれる「ポコ」が実装される。「ポコ」は水玉をイメージしてデザインされた可愛らしい姿のキャラクターで、服を着せ替えて見た目を変更できるという。また成長して性格などが変化するという育成要素も取り入れられている。


【ポコ】
水玉をイメージしたキャラクターで、旅のお供として連れていける「ポコ」


8月19日に実装されるギルド同士の対人戦「ギルドトーナメント」

 今後の予定としては、8月19日にギルド同士の対人戦「ギルドトーナメント」が実装されることが発表された。これは週に1度開催されるもので、ある一定の基準を満たしたギルドが参加できるという。トーナメントに勝ち抜くと特別なアイテムが入手できるという。

 ゲーム外との連動としては、3つの企画が紹介された。1つ目はイラストレーターとのコラボレーション企画で、第1弾としてメインビジュアルを担当した竹浪秀行氏による武者とお姫様のようなアバターを発表。萌えと格好よさをイメージして描いたそうで、実装は夏頃が予定されている。さらに秋以降には第2弾として、セガのニンテンドーDS用RPG「セブンスドラゴン」のイラストを担当したモタ氏によるアバターも実装予定だという。

 2つ目は、イラスト共有サイト「PIXA(ピクサ)」やアキバ系・オタク系SNS「Filn(フィルン)」を運営するコンテンツイノベーション株式会社と協力し、同社のサイトを利用してアバターのイラストや、キャラクターの設定、クエストのストーリーなどを募集し、その中でユーザーから好評だったものをゲーム内に反映するものだという。

 3つ目は、声優やお笑い芸人などの専門学校である東放学園と東京アナウンス学院とのタイアップ企画で、学生に音声吹き替えやゲーム内でコントを行なってもらうというもの。今後はバラエティ要素を含んだゲーム連動イベントなどを企画していきたいという。


竹浪秀行氏の描いた武者とお姫様のようなアバター。実装は夏を予定SNSサイトと連動してアバターのイラストやクエストを募集するという声優やお笑い芸人を目指している専門学校の学生をゲームに起用するという企画
アップデートとは別に、ゲーム内のユーザーの動向などが発表された。キャラクターの見た目が可愛いためか、女性プレーヤーの比率は39.6%となかなか高い




■ トークイベントと開発チームとユーザーの対話形式の座談会

チェ・ジェヨン氏
ジョン・ジンムン氏

 続いてスペシャルゲストとして、「Legend of LUNA」の開発会社である韓国のEYA Interactiveから、LUNA studioプロジェクトマネージャーのチェ・ジェヨン氏とゲームデザインチームのジョン・ジンムン氏が招かれ、トークイベントが行なわれた。

 自己紹介の中で、日本と聞いて思い浮かぶものを尋ねられたチェ氏は、「スーパーファミコンですね。『タクティクスオウガ』は今でも所持しているほど大好きで、これがゲーム業界に入るきっかけになりました」と答えた。続いてジョン氏は「日本版のローカライズにも関わっていますが、日本語を勉強するきっかけがゲームでした。最近の日本のゲームでは『朧村正』で食べ物を食べるシーンが印象に残っています。モーションが細かくて、これは素晴らしいと感じました」と述べた。

 「Legend of LUNA」の開発についてチェ氏は、「ゲーム開発は、時間、リソース、ノウハウが重要で、1つでも欠けてしまうと作品がダメになってしまいます。『Legend of LUNA』の場合は、今までにないゲームを作ろうと思い、これら3つを重視しながら、明るくて可愛いほのぼのしたコミュニティを持ったMMORPGにしていきました」と開発の姿勢を語った。今後のアップデートでは「ハウジングシステム」と「乗り物」の実装も計画しているそうだが、詳細は正式決定した際に公表するという。

 イベントの最後には、ユーザーと開発チームによる座談会が催された。ここでは円卓に運営チームとユーザーが肩を並べて座り、気軽に対話できるという形式がとられた。「LUNA Twinkle!」の繋がるというイメージと、運営とユーザーが平等に接するという意識からこの方式がとられたようで、運営チームよりもユーザーの発言が多いほどに活発な意見のやりとりがなされた。

 具体的にはパーティシステムや、レベルバランスの要望などが多かったが、運営側から提案を出してユーザーの意識調査も行なわれていた。ひとしきり要望を出し尽くしたあとは、ユーザー同士の談笑なども始まり、運営を交えて大爆笑も起こっていた。予定時刻を過ぎても話は尽きず、非常にフレンドリーな関係が築かれていたと感じられた。

 終了後の開発チームの見解では、今回の座談会によって今までPC越しでは伝わらなかったニュアンスや、認識不足だった細かい要望の把握、そして何よりもユーザーの熱意が大きく感じられたという。4カ所で同時に座談会を開いたことも功を奏したようで、ユーザーが自由に話せる環境だったことに加え、情報量も格段に増え、客観的にみても大変実りのあるユーザーカンファレンスだと感じた。

 プロデューサーの山本氏は、この座談会こそがイベントのメインだと考えていたようで、ユーザーと直接顔を合わせて意見を交わす機会を設けたかったと語った。今回の座談会には運営チームの見据えるサービス像を鮮明にする目的もあり、今後サービスの質を高め、ユーザーに楽しんで遊んでもらえるゲームを作っていきたいそうだ。今後もユーザーカンファレンスは続けられる方針で、次回は11月中旬に予定されている。


座談会は約10人ごとに分かれて行なわれた。気軽に話せる雰囲気も影響して、各ユーザーは積極的に意見を述べていた
じゃんけんに勝利すると好きなアバターがもらえる「じゃんけんルナ」も開催された。5回実施されたが、選ばれたアバターは全て「巫女セット」だった来場者には参加特典としてアイテムやアバターがプレゼントされた。中でも来場者限定アクセサリ「トゥインクルバッジ」(力+1、知識+1、敏捷+1、精神+1、体力+1)が人気だった


(C)Published by NHN Japan Corporation.
(C)2006 EYA INTERACTIVE CO. LTD & LUNA STUDIO.ALL RIGHTS RESERVED

(2009年 6月 22日)

[Reported by 日高文典]