バンダイナムコ、「ソウルキャリバー Broken Destiny」
2つのモードと8人のキャラクターを紹介


2009年夏 発売予定

価格:未定


 株式会社バンダイナムコゲームスは、2009年夏に発売を予定しているPSP用武器格闘アクション「ソウルキャリバー Broken Destiny(ブロークンデスティニー)」の最新情報を公開した。第2報となる今回は、2つのモードと新たに参戦が決定した8人の戦士の情報をお届けする。また、謎の多い新キャラクター「ダンピエール」のストーリーも公開となったので、こちらの情報も併せて紹介していく。

 今回の情報で明らかとなったのは、「ソウルキャリバー」の遊び方や、上手くなるためのコツを学びながらテクニックを磨いていくことができる「THE GAUNTLET」と、家庭用シリーズで好評を博している「クリエイション」の2モード。

■ 「THE GAUNTLET」

 本作の設定は前作と同じ時間軸となっているが、「THE GAUNTLET」では、それより少し進んだ未来の物語をコミカルに描いている。プレーヤーはヴォルフクローネ王国の国王を救うため、王女ヒルダ、カサンドラ、ダンピエールと共に旅に出ることになる。そして旅先で出会った相手と、「敵を倒せ」、「敵の攻撃を防げ」などといった「ミッション」形式でバトルを繰り広げていくことになる。ミッションをクリアすると、物語が進展する形となっているようだ。

 ミッションは複数の課題で形成されているが、ひとつひとつの課題はわずかな時間(数秒)でクリアすることができるという。少しずつ遊んでいけば、気がつかないうちに「ソウルキャリバー」の遊び方をマスターすることも可能だという。腕に自信のあるベテランプレーヤーは、とことんひとつのミッションをやり込むことで、それに応えるようにより高度な課題にチャレンジすることができ、さらなるスキルアップが望める。

【「THE GAUNTLET」】
収録されているミッションは、「ソウルキャリバー」の基礎的な動作である「8WAY-RUN」を使いこなすなど、多彩な種類が用意されているようだ。基礎を学ぶと同時にヒルダ、カサンドラ、ダンピエールのやり取りをも楽しむことができる、コミカルなストーリーとなっている

■ 進化した「クリエイション」

 シリーズで好評の「クリエイション」は本作でも健在。パーツのバリエーションが増えているのはもちろん、本作だけの新機能も搭載されており、より自分好みのキャラクターを作成することができるようになった。

【「CREATION」】


【登場キャラクター】

■ マキシ(真喜志)

キャッチコピー:星なき夜の波の華
年齢:28歳
出身:琉球王国/首里
身長:174cm
体重:57kg
生年月日:5月1日
血液型:O型
使用武器:ヌンチャク
武器名:蘇竜集(ソリュージュ)
流派:七閃架裏破手
家族構成:両親は死去
      家族同然の子分達がいたがアスタロスの手にかかり全員死亡



■ シャンファ(柴 香華:チャイ・シャンファ)

キャッチコピー:流水の剣舞
年齢:20歳
出身:明帝国/北京
身長:152cm
体重:46kg
生年月日:4月2日
血液型:B型
使用武器:中華剣
武器名:無名
流派:母より伝授された剣法
家族構成:母は病死
      父は死んだと母から聞かされていた



■ セルバンテス(セルバンテス・デ・レオン)

キャッチコピー:冥海の略奪王
年齢:48歳で止まっている
出身:スペイン王国/バレンシア
身長:177cm
体重:80kg
生年月日:1月1日
血液型:なし
使用武器:ロングソード、短銃剣
武器名:アーケロン、ニルヴァーナ
流派:ソウルエッジの記憶
家族構成:父は戦争で死去
      母もすでに他界
      彼がソウルエッジを握った際に部下達を全員殺害したが覚えていない



■ 雪華

キャッチコピー:殺意の花吹雪
年齢:24歳
出身:不明(日本育ち)
身長:167cm
体重:52kg
生年月日:不明
血液型:A型
使用武器:番傘に仕込んだ居合刀
武器名:雨月 影打(ウゲツ カゲウチ)
流派:神伝対馬流抜刀術
家族構成:身寄りなし
      師でもあった育ての親も死亡



■ ラファエル(ラファエル・ソレル)

キャッチコピー:狂気の小夜曲
年齢:32歳
出身:フランス王国/ルーアン
身長:178cm
体重:72kg
生年月日:11月27日
血液型:A型
使用武器:ソードレイピア
武器名:フランベット
流派:ソレル・ラピエレ
家族構成:養女・エイミ



■ リザードマン(アイオーン・カルコス)

キャッチコピー:濁り眼の狂鱗
年齢:36歳(この姿になって7年になる)
出身:オスマン・トルコ帝国/スパルタ
身長:180cm
体重:86kg
生年月日:6月23日
血液型:なし
使用武器:ハンドアックス、スモールシールド
武器名:グラッジアックス、アイアシールド
流派:捷アレス流
家族構成:故郷に帰れば家族もいるはずだが……



■ ソン・ミナ(成 美那)

キャッチコピー:跳馬繚乱
年齢:23歳
出身:朝鮮/智異山
身長:162cm
体重:48kg
生年月日:11月3日
血液型:A型
使用武器:斬馬刀
武器名:紅雷(コウライ)
流派:成家式大刀術+棍法アレンジ
家族構成:父・成 漢明(ソン・ハンミョン)
      母と弟は死去



■ ユンスン(洪 潤星:ホン・ユンスン)

キャッチコピー:閃脚の烈士
年齢:18歳
出身:朝鮮/智異山
身長:176cm
体重:72kg
生年月日:4月16日
血液型:O型
使用武器:中華刀
武器名:白露(ビャクロ)
流派:成家式大刀術(多分に我流混じり)
家族構成:父は病死
      母は行方不明
      恩師・成 漢明(ソン・ハンミョン)





【ダンピエールのストーリー】

『我々の肉体が衣服に包まれているように、われわれの精神は虚偽に包まれている。』
……ショーペンハウエル「幸福のためのアフォリスメン」

ダンピエールのキャッチコピー:
嘘吹き素敵王

 それは忘れもしない7年前。美しい光の帯が夜空をはしったあの夜のことだった。無責任な女の一言。それも粋だと安易にカードを繰った自称・世界一のギャンブラー。テーブルの上に広げられた数枚のカードは、 たった今、彼が破産したことを告げていた。無慈悲に、無感動に。

 ――あの女も、我が輩の懐に金貨が残ってないと知ったとたんに手のひらを返しおって。まったく酒場の女どもは 節操がなくていかんのである――
(『愛のダンピエール日記』より抜粋)

 後悔などで時間を浪費するのは愚かの極みだ。前だけを見ていればいい。失敗など、片っ端から忘れてしまえば、常にうまく世を渡っていける。彼はすぐに立ちあがり、再び財をかき集めはじめた。何物をも見落とさない観察眼、あらゆる知識を詰め込み、はかりごとをめぐらす自慢の頭脳、そして巧みな話術。あとは持ち前の度胸があれば 何も怖いものはない。あらゆる街のサロンで、数多の視線と話題を一身に受ける男、ロード・ダンピエール。彼に演じられない役はなかった。……しかし、1つだけ捨てられなかったものがあった。それは恋。人生に華やかさを求めるダンピエールにとって、色恋沙汰は必要不可欠なスパイスだったのだ。

 名声には嫉妬がついてくるものだ。徐々に彼の敵は増えていき、ダンピエールは詐欺師だと見破る者も増えてきた。以前のように羽振りの良い暮らしができなくなったダンピエールは、裏の仕事にも手を染めるようになる。野良犬と悪党どもの時間――明かりの消えた街を跋扈し、盗みから人さらいまで何でも請け負った。夜の仕事が 醸し出す妖しい魅力……。再び社交界が彼の虜となるのに、そう時間はかからなかった。ヨーロッパ全土を股にかけ、彼は数多くの女性と愛の言葉を交わし、金持ちたちはみずから進んで彼の前に金品を積み重ねた。

 やがて彼は、小国ヴォルフクローネに目を付ける。噂に聞けば、国を治める王は病に倒れ、まだ若い王女がその代役に立っているという。その心理的負担は大きいに違いない。ましてや夜な夜な襲い来る敵に悩まされているとなれば、そこから金品をかすめ取るのは楽に思われた。あっというまに百を超える金儲けの方法が頭に浮かぶ。弱き者から奪うのは 成功の方程式である。彼は部下を従え、一路ヴォルフクローネへと向かった。

 ――そこで我が輩は出会ったのである。これまで出会った誰よりも気高くて美しく、それでいてどこか可憐な 王女ヒルデガルドと。完璧だ。完璧すぎる。ヴォルフクローネ最大の至宝は金塊や宝石などではない。この女性こそが――
(鞄の奥に残された手紙の下書きより)

 王女ヒルダの敵は、あの悪名高き蒼騎士ナイトメアだという。ダンピエールもその噂は知っていた。部下たちの心配をよそに、彼は独自に情報を収集しはじめた。愛しのヒルダの心を見事つかむためには……あるいは戦乱に乗じて金品をかっさらう にせよ……まずはこの国のことをよく知らなければならない。

 彼は知っていた。噂というものは、人々の間で流れていくうちに膨れあがっていくものだと。ナイトメア事件は不安と恐れで演出されている。絶望的で悲惨なエピソードの多さに比べ、生き残った目撃者は少ないのだ。それに、数年前この近隣を荒らしてまわったというナイトメアは、異形の大剣をたずさえたという。だが今王国を襲っているのは、確かに狂戦士と呼ぶにふさわしい連中ではあるものの、件の大剣の使い手と思わしき目撃例がなかったのだ。それに、敵が本当に噂にきく ナイトメアならば、こんな小国はとっくに消えているに違いない。装備に細工を施して異形の戦士を装うことは可能だろう。 目の利かない夜にしか襲撃してこないのも怪しい。まったく実にナイトメアの噂をうまく利用している。大規模な盗賊団、それとも隣国の陰謀か……。いずれにせよ人間が相手ならば何も恐れることはなかった。欲があるかぎり、付け入る隙は あるのだ。

 ――敵が根城にしているという廃城は、盗賊たちの巣だったらしいではないか。ならば、そこには手つかずの 財宝が眠っていてもおかしくはないのであーる。見事敵を退けた暁には、麗しのヒルダ嬢の心も我が輩のものよ。王女と愛を重ねつつ、王国の財をちょぃとばかり頂くのも悪くはない。一石二鳥、いや三鳥とはまさにこのこと!――
(『計画書』の端に書かれたメモ)

 やがて出陣の時がきた。ダンピエールも独自に練った計画通りに動き出す。部下たちをヴォルフクローネでの工作のために 残して彼は、単身誰よりも早く魔都に忍び込み……いつもやるように死体から指輪を抜き、首尾よく発見した宝物庫をあさる。指輪は意中の人へのいい贈り物になるだろう。彼は戦果にほくほくしながら歩を運び……そして見た。怪異とも言える蒼き鎧の影。その手に握られた異形の大剣……!

 勇敢なヴォルフクローネの騎士たちが数人まとめて撫で斬りにされる。半ば引きちぎられるようにして鋼鉄の鎧が散らばり、倒れた騎士の身体から蒼白い燐光を吸い上げるナイトメアの姿。ダンピエールは、ソレが手に負えない類のモノであることを 瞬時に理解した。彼は間違っていたのだ。ヒゲの震えが止まらない。思わず、とうの昔に信じることをやめた神に祈った。

 アレは人間ではない。人ならば、いかようにでも操ってみせる自信がある。だが、アレは無理だ!

 ――命こそ最大のお宝よ。金も地位も名声も銘酒も珍味もとろける恋も、すべては生きていればこそ。うむ。我が輩、ここしばらくヒルダ嬢にのぼせてどうかしておったようだな!――
(『ダンピエール金言録』より)

 彼は走った。これまで生きてきた中で、1番速く駆けていた。危険の真っ只中にみずから飛び込んでしまったロード・ダンピエール。彼は無事脱出することができるか!?





【ステージ紹介】
テスモポリス庭園宮テスモポリス庭園宮武神の間
魔都オストラインスブルク地下巨大迷宮・刻留める回廊エジプトの神殿・砂塵(さじん)


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(2009年 6月 12日)

[Reported by 志賀康紀]