5pb.、DS「アイテムゲッター ~僕らの科学と魔法の関係~」記者発表会
声優の田中真弓さん、日高里菜さん、松来未祐さんが登場

4月22日 開催

 

プロデューサーの野村泰彦氏

 株式会社5pb.は、ニンテンドーDS用魔法科学アドベンチャーRPG「アイテムゲッター ~僕らの科学と魔法の関係~」の記者発表会を開催した。8月6日発売予定で、価格は通常版が5,040円、限定版が7,140円。CEROレーティングは未定(審査予定)。販売元は株式会社Genterprise。

 DS「アイテムゲッター」は、魔法世界に迷い込んだ現代の少年少女ピケ・エリス・リットの3名を元の世界に戻すアドベンチャーRPG。ストーリーを進める一方で、必要となる素材を集めアイテムの調合・錬金・精製などを行ないながら謎を解き明かしていく。大きな特長としては、登場アイテムが1,000個以上という点。ワイヤレス/Wi-Fiに対応しており、“チョーク”というアイテムを使用し作り上げた強力なオリジナルアイテム (ベルヌアイテム) を友人にあげることなども可能となっている。

 発表会は、プロデューサーの野村泰彦氏から製品の説明が行なわれた。遊び半分で、タイムマシンとは知らず「トライバルト号」に乗り込んでしまったピケ、エリス、リット。3人が見知らぬ世界に飛ばされてしまったところからゲームは始まる。「一般的なRPGだと、王様が出てきて『君は勇者だ、悪い魔法使いや魔王を倒してくれ』みたいなことを言われるが、現代に生きる少年少女たちが、それをきいて本当にそんなことができるんだろうか? 怖くてできないだろう? じゃぁ、彼らがファンタジー世界にいったとき、どういう活躍をするんだろう? というところで、等身大の彼らの活躍を描いています」と導入部を説明する。

 ただし、活躍といっても剣や魔法で敵をバッタバッタと倒していくわけではない。「そういった設定ですから、モンスターや魔物を殺したり、倒したりはしない。殺伐とした雰囲気がないのも本作の特徴。色々な事件を解決しながら、元の世界に帰るべく色々なアイテムを探すことで物語が動いていく」という。

【あらすじ】

 今日は、発掘されたオーパーツの数々が展示されている超古代文明博物館のオープンする日。でも、超古代文明博物館なんてまったく興味のない主人公のピケは、友だちのリット、エリス、ランディ、そして、妹のエミリアと共にお父さんの作業小屋へ行く。

 そこで見つけたナゾの乗り物、トライバルト号。乗り込んでみると突然トライバルト号は動きだし、裏山の斜面をゴロゴロと転がり……気がつくと、そこは知らない世界。状況もよく理解できないまま、ひょんなことから、騎士のギル・ストラーダスに捕まってしまい、お城の地下牢に閉じ込められてしまう。

 その地下牢で王様から、この世界がアフィリア王国という場所で、ピケたちが1,000年前に世界を滅ぼそうとした悪い魔法使い「ジャック・マグナコースト」の生まれ変わりではないかという疑いをかけられていることを聞かされる。その疑いを晴らすためには、お城にあるグライム・タブレットに名前を書き込み、聖なる心を持つものだと証明しなければならないらしい。

 アフィリアの文字なんて知らないピケたちは、必死で文字を覚え、無事にその疑いを晴らすことに成功する。しかし、それでも信じようとしない騎士ギル・ストラーダスに、この場で何か術を使ってみせろと言われてしまう。そこでピケは【ライター】を使ったとっておきの手品――じゃなくて魔法を見せる(といっても、ライターに火をつけただけなのだが…)。

 するとみんな驚き、今度は逆に、世界を救う英雄「フォース・ブリスタッド」の再来、聖なる魔法使いとして迎えられることになってしまう。そんなとき、アフィリア王国に謎の病気「カラソムニア」が蔓延しはじめる。聖なる魔法使いとして王様に解決を頼まれるが、ただの中学生にすぎないピケたちにはどうすることもできない。次々と倒れる人々と、その背後にただよう巨大な闇の気配。

 元の時代に戻ろうにも、トライバルト号は壊れている。帰りたいのは山々だけど、それ以上に「カラソムニア」もなんとかしてあげたい。思い悩む、名前だけの聖なる魔法使いたち。3人は、これからどうなってしまうのか!? 無事、元の時代に戻れるのだろうか……。



【タイトルロゴ】【パッケージ画像(仮)】

【ポスター】【トライバルト号】

【魔物】
ナナス:アフィリア全土に生息するナスの魔物。魔物の中でも比較的おとなしく、ペットになることもあるというサラマンダー:炎より生み出た精霊。体の温度は1,000度にも達し、火山などの場所に好んで生息しているカーバンクル:額に魔力を帯びた水晶を持つ魔物。普段は赤色の水晶だが、魔力が強くなると水晶の色に変化があらわれる

アフィリア文字

 本作には、特徴的なゲームシステムが用意されている。まず最初に説明されたのが「スペルジェスチャー」。これはタッチペンを使って「アフィリア文字」を入力するというもの。アリフィア文字は、ゲーム中の世界で使われている文字のこと。これを1文字描くと、魔物からアイテムをもらう「イクスト」などの魔法が発動する。また、オリジナルアイテムを作る調合錬金でも使われる。アフィリアに飛ばされる際、主人公のピケは携帯ゲーム機を持ったままという設定があり、プレーヤーと同じようにゲーム機を使いペン入力で魔法を繰り出すという。

 ゲーム中に登場するアイテムは、既報のとおり1,000個。コレクション要素を強く刺激するシステムで、オリジナルアイテムを作ることも可能。アイコンエディタが付属しており、好きな絵を描ける。作成時は内部パラメータによって価値が決められ、いいアイテムができたときはDS本体の通信機能を使い友だちにプレゼントできる。ユニークなのは、プレゼントするアイテムに“著作権”が設定できること。特定のひとりにだけあげたいのか、それとも誰でも使えるよう公開するのかなど、自由に決められるという。

 「本作の特徴といえば、豪華なキャスティングもあると思います。数あるビッグタイトルにも負けないと自負している」と力強くコメントする野村氏。総ボイス数は約6,000弱で、うち2,000ボイスを主役の田中真弓さんが担当しているという。


【スクリーンショット】
物語はアドベンチャーモードで進行。キャラクタの音声を聞き、演出を見ながらテキストを読み進めていく。

スペルジェスチャー「イクスト」で魔物からアイテムをゲット。「イクスト」は水、火、土、風といった4種類の属性がある。魔物にも属性が設定されており、反対のイクストを当てるとアイテムがもらえない

購入や作成などで入手できる総アイテム数は1,000個。アイテムクロークにいけば一覧が表示される

アイテム「チョーク」を使って作成したものは「ベルヌアイテム(著作権アイテム)」と呼ばれる。アイコンエディタ、紹介文の記述など、文字どおり世界でひとつだけのアイテムが作れる。ランキング機能にも対応している

登場キャラクタ

【ピケ・ボアジール】
CV:田中真弓
【エリス・グランフィリア】
CV:日高里菜
【リット・ホッティー】
CV:能登麻美子
本作の主人公。現代からアフィリア王国にトライバルト号で飛ばされた普通の中学生。ライターに火を付けたことで『聖なる魔法使い』に勘違いされる。あまり深く物事を考えないが、正義感は強い。しかし、本人に自覚はないが彼のアフィリア王国での行動は、徐々に『聖なる魔法使い』としての役割を果たすこととなる現代からトライバルト号でピケとともに飛ばされた。「聖なる魔法使い(勘違い)」のうちの1人。トラブルメーカーであり、ムードメーカー。基本的には迷惑な娘だが、時として思いがけないことをひらめいたりして、ピケやリットを助けることがある現代からトライバルト号でピケとともに飛ばされた。「聖なる魔法使い(勘違い)」のうちの1人。気弱で、おとなしい性格だが、コンピュータおたくの天才。魔法スペル(呪文)をプログラム化し、ゲーム機で魔法を発動できるようにした。リットの存在なくして、ピケの活躍はない
【ティム・クラスター】
CV:千葉繁
【ユルゲント4世】
CV:園江治
【ルーティア・カスバート】
CV:桃井はるこ
【シスレイ・F・ブートレック】
CV:松来未祐
魔法学院講師。ギルドに所属するマスタークラスの公式魔法使い。アフィリア王国では異端の学問“サイエンス学”の権威。ピケたちの良き理解者であり、協力者。トライバルト号はティム先生が作ったものらしいが……アフィリア王国、国王。穏和な性格で民に愛されている王様。民のことを第一に考えており、マグナコースト復活を憂いている。ピケたちが「聖なる魔法使い」だと信じて疑わない飛び級で進学した天才。天涯孤独でミニドラゴンのミニーちゃんといつも一緒にいるボーイッシュで姐御肌の割に料理が得意で、学院カフェの厨房を一手に引き受けている。成績はいまいちで、落ちこぼれ気味
【イザベル・W・フローレンス】
CV:田村ゆかり
【ディードリア・N・ブログナー】
CV:山本彩乃
【レム・ファリーナ】
CV:松元環季
【ルーク・ボナパルド】
CV:石田彰
家は貴族でお金持ち。いじわるわがままお嬢様。「聖なる魔法使い」と言われるピケたちに、なにかと突っ掛かってくる。ルークファンクラブ会長穏やかで真面目、面倒見の良さから学院寮の寮長をやっている。父親はトレジャーハンターで家にいないことが多く、母親共々苦労させられている黒魔女の子供という偏見で、学院の生徒からは冷たい目でみられている。しかし、ピケと出会い、そんな彼女の立場も徐々に変化していくクールでイケメン。女子に人気がある。笑わない。頭がよく、成績も優秀。「カラソムニア」にかかってしまった両親を治療する為の研究をしている
【アーサー・ミューラント】
CV:杉山紀彰
【フィリップ・コナー】
CV:宮田幸季
【ギル・ストラーダス】
CV:中田譲治
【ロイド・スタインブレイン】
CV:大塚周夫
気弱で優しい。親はメリディン教司祭。絵を描くのが好きで、よく1人で魔物を写生している。魔物と仲良くなりたいと思っているイザベルの腰巾着。強い者にはへつらい、弱い者には偉そうにするお調子者。やたらと人の良い兄がよく人にダマされるのをみて、ひねくれ者になったらしいアフィリア王国、聖騎士団長。ピケに「ヨロイのおっさん」と呼ばれているため、ピケたちのことはあまり好きではないアフィリア国勢を取り仕切る、アークスフィア会議議長というのは仮の姿で、実はジャック・マグナコースト復活を目論むα議会の参謀
【アンヘル・ドラゴ・ドラゴ】
CV:中尾隆聖
【ゴティバレス・D・サンダードット】
CV:金光宣明
【ハルパー・スカイサワー】
CV:植竹香菜
【ヨハネス・ハルトヴィック】
CV:櫻井孝宏
竜人。おバカ。人と獣人と魔物が共存する世界を作るというマグナコーストの話を信じて、α議会に参加ドワーフ。頑固ですぐガミガミ怒る。1日14時間は寝ないと体調を崩してしまうため、よく寝ている。アンヘルと同様の理由でα議会に参加鳥人。妖艶なお姉さん。おばさんと呼ばれるとキレる。羽根は付いているが飛ぶことはできない。ハルパーもアンヘルたちと同様にα議会に参加エルフ。キザでナルシストなイケメン。プライドが高く、本人は誰もが自分をカッコイイと思っていると勘違いしている。α議会メンバー
【エミリア】【ガルド】【シャルル】
【ジョルジュ】【マリアンヌ】【ミーヤ】
【ランディ】【ルイス】【ルシル】


■ 出演声優によるトークセッション

田中真弓さん
日高里菜さん
松来未祐さん

 今回の記者発表会では、本作に出演された声優の田中真弓さん、日高里菜さん、松来未祐さんによるトークセッションが行なわれた。ゲームに興味がある人はもちろん、お三方のファンにも当日の和気藹々とした雰囲気を感じ取っていただければ幸いだ。

──本作から感じた魅力、印象を教えていただけますか?

田中真弓さん(以下:田中・敬称略):私はゲームに関しては、やったことがない……そんな世代なので。ゲームに登場する魔法学校……うち、息子が今22歳なんですけども。高校生のときに、大学受験で一生懸命勉強しているときにマジで「おかん、俺、魔法学校だったら一生懸命勉強するんだけどな!」っていったんですよ。18歳でそういうことをいう息子なんですけど。子供にとって“魔法”というのが凄く魅力的……もちろん大人だってそうですけど、わりに今、意外なことに純粋な少年が凄く多いのかなと思って。その世界観っていうのは、凄くいいなって思いましたね。その魔法を手に入れていけるわけでしょ? こちら、ゲームをおやりになるので(と唐突に松来さんに話をふる)。

松来未祐さん(以下:松来・敬称略):はい、そうです。今回、自分で書いて、それを唱えることができたり。DSの機能を活かした……(セールストークっぽい発言に一同笑)。

田中:魔法が使えるようになっていくわけでしょ?

松来:そうなんですよ。

田中:勉強すると……そのね、普通の学校の嫌な勉強じゃなくて。だけど、私が演じたピケという少年は、あまり努力をしなくても、天才頭脳のリトという友だちを持ってるから、どんどんできちゃうんですよ! それもなんかね、魅力のひとつというか“人生の縮図”みたいな、ね! 自分で努力していく、もちろんそれは素晴らしいんだけども、いい友だちを持つってことも、物凄い人生の助けになる。エリスに助けられていったり。世界観としては、いいですよね。

日高:「アイテムゲッター」のタイトルどおり、アイテムが1,000個以上使えたり、作ったりとか、そういうのは今までにないですよね? きいたときにビックリしました。そういうことができるのか! と思って。

──自分のオリジナルアイテムも作れます。

田中:それを他所のまったく知らない人が、自分が作ったアイテムを持ってて。それって凄く“絆”というか、友だちの輪が広がるというか。そういう意味でも凄く魅力的な作品だな、と。うまくまとめたんじゃない、私たち!?(一同笑)

松来:私も……もう仰っていただいたのでアレなんですけど。(松来さんが演じた)シスレイの話的に、仲間同士の絆について考えさせられるお話だったので、魔法王国とか魔法学園とかファンタジーな世界ではあるんですけど、現実世界の友だちや親子の絆に通じるお話に盛り込まれていて、色々と遊べるゲームじゃないかな、と思いました。

──ご自分が演じたキャラクタについて、簡単な説明と、魅力的に思う点を教えてください。

田中:まったくもう、普通の中学生。でも「アフィリア」を救世主として救っていく……(自身では)そんなものじゃないと思っているんだけど、さっきいったように人に助けられて、ということももちろんあるんだけど、“凄い人”になれる気がするという意味では、とても魅力的な人間。誰でもその可能性があるというか、普通の中学生だからこそ、もしかしたら凄いものになるかもしれないと思えることが、とっても魅力的なキャラクターだなと思いました。

松来:シスレイという女の子をやらせていただいているんですけど、シスレイは魔法学校のカフェ、厨房で働いてみんなに料理をふるまっているという女の子。お母さんが寮の厨房で働いているクッキング親子なんです。同じことをやっているからか、色々な気持ちもシスレイのなかにあって、そこから起こるひと騒動があるんですけど、普段のシスレイは姉御肌でしっかりもので、みんなをひっぱるタイプなんですが、なにかひとつ問題が起きたとき“もろさ”というか、少女なりの弱さっていうのも出てきたりして。それを隠すために強くふるまっていた部分もあるのかな、っていうところで、凄く人間らしい女の子だという印象でした。

田中:そう、最初は嫌だなって思うんだけど、人間は結局みんな悪くないっていうか、ね。そういうところもいいですよね。ちょっと嫌だなと思うところがあっても、結局みんな何か問題を抱えていて。普通の人なんだよね。

日高:ひとりひとりにちゃんとスポットが当てられたストーリーがあって、凄く深いものがあると思いました。エリスは、とにかく明るくて元気、一生懸命。ドラマCDは、とにかく“努力家”ってところが伝わると思うんです。でもドジっ子で、まわりの友だちを困らせる子なんですけど、元気さ、明るさ、一生懸命さがまわりの皆を助けているというか、元気付けている。そういうエリスは凄いなぁって思うし、皆が慌てているなかでも……なんていうんでしょうかね? 自分を持っているというか、客観的に見ている。ふたりがビックリしているときに、ひとり落ち着いて……のんきなんですけど。意見を言えたりとか。なかなかいない子だなと思って。

──ゲームの収録はいかがでしたか?

田中:量が多くて。本当に凄い量だったんで「うわ、大変だ!」と思ったんですけど、話が面白いというか、わかりやすいんですね。こういう年齢の人でも、全然わからないことではない、っていうか。わりにスムーズで、5日間くらい用意されたけど3日間で済んだ、みたいな。凄くいいテンポで(裏を指して)このスタジオだったんですけどね。お茶がタダで(一同笑) もうマッサージ機はあるわ、スムーズで気持ちよく録らせていただきました。

松来:私、姉御肌っていう役をやらせていただいたことがあまりなくて、今回新鮮な気持ち、挑戦する気持ちでやらせていただいたんですけども、やっぱり最初は不安というか「大丈夫かな?」と思いながらスタジオに入ったんですが。まわりの方に「私そのものの、なかの姉御的な部分を出していただければ大丈夫」って仰っていただいて。あまり作るということは考えず、自分のなかのシスレイと照らし合わせてがんばりました。で、真弓さんが仰ったようにスムーズで……おかしも一杯。

田中:餌を! 餌を凄く与えられたよね!!(一同笑)。なんか凄く豊富な食べ物が……。

松来:食べ物が豊富で……なんか、それ食べてる時間のほうが長かったんじゃないかって(笑) 申し訳ない。楽しい収録でした!

日高:ピケよりはセリフ量は少ないんですけど、叫んだり転んだりするところがとにかく多かったので、喉を痛めないか不安だったんですけど、やってみたらやっぱりスムーズで。予定時間よりも早く終わって、喉も痛めることなく無事。あと、おかしもしっかり食べました! 休憩のときにくれるんですよね?(笑) 食べにいってるのかな?

田中:だって、置いてあるんですもの! 普通、アナブースにさ、こんなにあって……凄い量があって。ここで食べた「柚子胡椒」が美味しくて! セレクトもなかなか良かったですね、おせんべい。……って、なんの感想ですか!?(一同笑)

──本作は、現実世界の主人公たちが携帯ゲーム、携帯電話、パソコンを持って魔法の世界にスリップしてしまうというお話でした。みなさん、それぞれ魔法世界に持ち込むとしたら、何を持っていきますか?

田中:これは、よく「無人島に持っていくとしたら?」みたいな、そういう考えかたでいいんでしょうか?

──近いです、凄く。

田中:魔法の世界だと、魔法さえ覚えれば何でも出せてしまうような気がしちゃうんですけども。私、先日ライブをやったとき。「昭和歌謡」を歌うという会だったもんだから、あの……いわゆる「赤本」。それ1冊あったらね、ホンット! 楽しいですね。相当楽しかったんで、昭和歌謡の「赤本」を持っていきます。いかがでしょう?

松来:わぁ、ステキだと思います~。

田中:本当にそう思ってる!?(間髪いれず)

松来:お、思ってますよ!(笑) じゃぁ、私は……魔法の国なら色々なことが叶いそうなんですけど。こぶ茶の顆粒を持っていきたいです。好きなんですけど。料理とかで、こぶ茶の顆粒を入れるだけで何でも美味しくなるので……シスレイに怒られそうですけど(笑)。こぶ茶の顆粒を一杯持っていきます。

日高:やっぱり、エリスちゃんたちが持ってったように、携帯電話は絶対に持っていきたいんですけど。携帯はなきゃダメですね! 他に……くせっ毛なので、髪のアイロン? ヘアアイロンは必ず持ってかなきゃダメですね。

田中:どっちかひとつよ?

日高:えぇ~、迷うなぁ!! でも……だってぇ。

田中:だって(携帯電話は)相手が持ってなきゃ。ひとりでもし魔法学校に飛ばされたら? ひとりよ?

日高:ひとり……。髪の毛、くせっ毛でいたら嫌じゃないですか? 伸ばしたいじゃないですか。

田中:じゃぁ、そっち(ヘアアイロン)よ。

松来:ふたつ折の携帯だったら……(と、携帯をヘアアイロンみたいに使うようジェスチャーつきで提案)。

日高:あったかくなきゃ伸ばせないじゃないですかー!

田中:なにそれー!(一同爆笑)

松来:あ、そうか(笑)。

日高:じゃぁ、携帯でお願いします。

──本日、限定版につく特典のドラマCDの収録をやっていたんですが。ゲームの収録は通常ひとりひとりですが、ドラマCDは共演者同士……9人くらいですか、顔をあわせての収録です。そちらの感想は?

田中:楽しかったです。α議会のヨハネスと、中尾さんは何て人だっけ? アンヘル! ああいう人たちは、好き勝手にお芝居されるんですね(笑)。どっちかというと、私たちは「キャラを守らねば」みたいな。マジメにダメだしなんかも。私がちょっと江戸っ子になっちゃうとディレクターから「それはちょっと」。「俺たちは」が「俺たちゃぁ」ってなっちゃうと厳しくダメ出しが入るのに、あの人たちはもう完全に放し飼いでね(一同笑)。好き勝手に、自分の好きにやられて「いいわねぇ~」って思いながら。楽しそうでした。

松来:真弓さん、いってましたもんね。(日高さんと一緒にモノマネふうに)「いいわねぇ~」って。私もα議会の人たちばっかり印象に残って。

田中:濃いもんね、あの人たち!

松来:台本をいただいたら「シスレイだったらこうで、こういうふうにやろう」と準備していくんですけど、準備がまったく意味が……。あまりのことに意味がなくなって、もう本気で怒ったりとか、本気で突っ込んだり(笑)。凄く楽しくできました。

田中:でしょ? だから、そういうことなんだよね。ゲームって、相手のセリフをきかずに録らざるをえないじゃないですか。でも、本当は、違うのかもしれないんですよね。今日は、それをまざまざと感じましたね。自分が想像したのと違う物言いがくると「あ、そうきたか」と。ひとりひとりだと、もう想定してしまってセリフを置いているから。本当はちょっと、ね。難しいっていうところが。

日高:私も、α議会の方たちはとにかく凄くて「濃いなぁ」と思ったのもあるんですけど。あと、公式ホームページに色々なキャラの声(キャスト)がのってるじゃないですか。それをきいてたので……目の前でその声が! みたいな。感動しちゃったな、っていうのがあります。やっぱり、違うじゃないですか。ピケだったら、パソコンできいてるピケの声が、いま私の目の前で話してる! と思うと感動しちゃって。会話してることがうれしくなっちゃって。

田中:なるほどねぇ。おばちゃん30年もやってるからねぇ(一同笑)。

日高:楽しかったです! 雰囲気も明るくて、おしゃべりしたり。

田中:相変らずおかしも一杯あったしねぇ(笑)

日高:ありましたねぇ! 食べられなかったのが悔しいです。

松来:あ、もってきてるから……。

──あとで食べてください(笑)。ドラマCDは、時間軸は一緒なんですがゲームとは違ったストーリー展開になっています。それでは最後に、ゲームを楽しみにしているみなさんにコメントをお願いします。

日高:先ほど流れていたんですけど、主題歌「遥かなる時の旅人」を歌っています。ゲームは、先ほどいったようにアイテムが1,000個以上あったり、自分でアイテム作れるところが魅力だし、個性豊かなキャラクタがたくさんでてくるので、ストーリーも凄く面白いですし、楽しんでできると思います。よかったら遊んでください。(主題歌について)エリスちゃんにしては、ちょっと大人っぽいですね。

松来:本当に、色々な楽しみ方ができるゲームだと思います。アイテムを集めるもよし、ストーリーを追っていくもよし。やり方次第で色々な遊び方ができるゲームだと思うので、たくさん遊んでいただきたいなと思います。それで、さっきもお話したんですけど、限定版に入っているドラマCDが、シスレイがいるカフェから始まる事件の話になっていて。色々なキャラクタが出てきて、かなり笑えるドラマCDになっていますので、そちらのほうもぜひ楽しんでください。お願いします。

田中:最初にもいったんですけど、青少年にぜひ楽しんでもらいたいと思うので、ぜひ、お母さんもね。一緒にやっていただけたら、うれしいと思います。ぜひお楽しみください。

──どうもありがとうございました。

 トークセッションの最後に記者からの質疑応答があり「もしご自身でアイテムを作るなら、どんなものを作りますか?」という質問が投げかけられた。日高さんは「さっき話してた、携帯とヘアアイロンとくっつければ結構便利ですよね! 作ればいいんじゃないですか!?」。松来さんは「絶対に太らない食べ物か、食べたものをなかったことにしてくれるサプリメントを絶対に作ります!」。田中さんは「私は……惚れ薬よぉ~~~!!」と願望たっぷりのギャグを炸裂。お三方のノリノリのトークからも、本作に対する強い想いがヒシヒシと伝わってきた。ゲームが好きな人はもちろん、ふだんあまりゲームをしない人にも十人分にアピールする作品になりそうだ。


約30分弱と短い時間ではあったが、暖かい笑顔と笑いにつつまれた、とても和やかなトークセッションとなった


(C)2009 5pb.inc


(2009年 4月 28日)

[Reported by 豊臣和孝 ]