カプコン、WIN「モンスターハンター フロンティア オンライン」ネットカフェイベント開催
「VS. クエスト」大会で個人参加者も健闘した東京会場


4月5日 開催

会場:アプレシオ 新宿ハイジア店

参加費・入場料:無料


 株式会社カプコンは4月5日、Windows用ハンティングアクション「モンスターハンター フロンティア オンライン (MHF)」のオフラインイベント「VS. クエスト チャンピオントーナメント in Spring 2009」を、アプレシオ 新宿ハイジア店にて開催した。

 このイベントは「MHF」初のオフラインイベントで、全国4都市の「MHF」公認ネットカフェで開催された。3月28日に福岡、3月29日に大阪、4月4日に神奈川で行なわれ、4月5日の東京会場で締めくくりとなった。いずれも入場は無料で、大会の参加は事前申し込みが必要となっていた。

 イベントでは、「VS. クエスト」を利用したユーザー参加型のゲーム大会と、「MHF」の今後についてのプレゼンが行なわれた。来場者には、「MHF シーズン5.0 オリジナルWebMoney」500円分と、先着100名に「便利アイテムセット【達人】」のイベントコードがプレゼントされた。また会場の入り口には物販コーナーも設置され、ゲーム内アイテムが割引価格で販売されていた。

 来場者数は、大会参加者が20チームで計80名、それに観戦のみの来場者が約30名。そのほか、ネットカフェの一般利用者も観戦していた。大会専用のサーバーを用意する都合上、十分な規模の会場が用意できなかったそうだが、それが逆にイベントのライブ感を演出していた。

 イベントの始めに、主催の株式会社テクノブラッドから挨拶が行なわれた。「こんなにも人が集まるとは正直思っておらず、本当に嬉しいです。オフラインイベントの醍醐味は、『MHF』を通して仲間になれることだと思っていますので、このイベントで是非仲間を増やしていってください」と述べた。


今回の会場の公認ネットカフェ「アプレシオ 新宿ハイジア店」。「シーズン5.0」の看板や動画などが多数設置されていた会場入り口の物販コーナー。「MHF ブースターパック」5パックが1,000円、「MHF マイトレプーギー服」が3着セットで1,000円と、通常よりも安く販売されていたテクノブラッドの石渡芳幸氏。多数の来場者があったことを喜んでいた



■ 4都市で初めて個人参加チームが予選トーナメントを通過

イベントの司会を務めたタレントの篠田有香さん。自身のブログでも「モンスターハンター」シリーズをプレイしていることを明かしている

 大会には4人1組のチームが合計20チーム出場し、「VS. クエスト」最強の座を争った。大会参加者は事前に公式サイトで登録をしており、チーム参加だけでなく個人参加でも申し込みできた。個人参加者は当日にチーム分けが発表されるため、ぶっつけ本番で大会に挑まねばならない。この差をどうやって埋めるのかも、この大会の面白いところだ。

 大会の司会進行と実況を務めたのは、タレントの篠田有香さん。自身でも「モンスターハンター」シリーズをプレイしているようで、実況は来場者以上に熱を帯びていた。

 予選トーナメントでは、狩猟演習クエスト「ギルドからの試練」のクリアタイムを競った。フィールドは雪山で、メインターゲットはドドブランゴ1頭の狩猟、サブターゲットがドスファンゴ1頭の狩猟と、ブルファンゴ5頭の討伐。各チームのクエストは昼か夜どちらかに決まっていて、昼と夜のクエストでそれぞれ上位2チームずつ、合計4チームが決勝トーナメントに進出した。

 予選クエストでは、20チーム中19チームのメンバー全員がハンマーを選択。クエスト開始と同時にドドブランゴへと向かう。まずドドブランゴに対してシビレ罠を仕掛け、罠にかかったら全員で1段階目の溜め攻撃を頭部に集中。この攻撃方法がとられているのは、攻撃モーション中に味方の攻撃を受けてもひるまないからだ。

 次にドドブランゴがスタンしたら、縦方向への3回攻撃で体力を奪う。各チーム流れるような連携プレイを見せ、弱った頃合いを見計らって捕獲を狙っていた。参加者の中には、ドドブランゴがシビレ罠にかかってすぐに爆弾を設置するプレーヤーもいたが、設置した瞬間に味方の攻撃があたってしまい、爆風に巻き込まれながら、「ちょっとちょっと!」と絶叫する場面もあった。

 最終的に決勝トーナメントに進出したチームは、「紅姫」、「ハシビロコウ愛好会」、「YF-19」、「即決四人衆」。「即決四人衆」は、個人参加者によって組まれたチームで、4大会で初めて予選トーナメントを通過した個人参加チームとなった。予選トーナメント中は、ただ「H」チームとだけ呼ばれていたが、決勝トーナメントに勝ち残ったことで急遽チーム名を決めていたようだ。

 「即決四人衆」は他の個人参加チームとは違い、リーダーとみられる男性が、手書きの作戦手帳を持参していた。当日出会ったばかりのメンバーと熱心な作戦会議をする姿も見られ、試合に対する情熱も人一倍強かったのが勝因だろう。


会場にはPC4台を1セットに、A~Dブースまで16台用意されていたクエスト中の映像は中央のスクリーンに2分割で表示され、切り替えながら4チームのクエストを観戦できた1度に3人同時に倒されるシーンも。狩猟演習クエストなので、キャンプエリアでお守りをもらえば1度だけ復活できる



■ 討伐か?相手チームの敗北狙いか?様々な戦法が飛び出した決勝トーナメント

眠っているエスピナスにタル爆弾を設置したり、落とし穴をしかけたりと、チームによって戦法が異なっていた

 決勝トーナメントのクエストは、「VS. クエスト」の「大闘技場の激闘」。メインターゲットはエスピナス1頭の討伐で、サブターゲットはヒプノックの討伐。相手チームよりも先にエスピナスを討伐するか、相手チームがクエストに失敗すれば勝利となる。決勝トーナメントは基本的に1本勝負で、決勝戦のみ2本先取したチームの勝利となる。

 武器は剛種武器の中から自由に選択可能で、防具は全員に同じものが貸与された。発動スキルは「高級耳栓」、「風圧【大】無効」、「自動マーキング」、「回避性能+1」、「状態異常攻撃強化」。購入できるアイテムの持ち込みは可能で、総合ショップ前ではアイテムを調合する光景もみられた。

 決勝トーナメント1回戦は、「紅姫」と「ハシビロコウ愛好会」の組み合わせ。「紅姫」は、剛種武器の双剣「ラファール=ダオラ」は強すぎるという理由から、大会では使わない方針だという。そのためだろうか、真っ向勝負というよりも「VS.タル爆弾」や「VSシビレ罠」を仕掛け、相手のクエスト失敗を狙った。

 結果的には「ハシビロコウ愛好会」が勝利したのだが、試合後のインタビューで「紅姫」が驚きの一言。「実はこの『VS.クエスト』は1度もやったことないんです」。それでは勝てる見込みもないだろうと、会場には笑いがこぼれた。

 2試合目は、「YF-19」と「即決四人衆」が対決。個人参加のチームらしく、一同「がんばりましょう」の掛け声と共に試合開始。両チームともに狩猟笛「真舞雷笛【不如帰】」に、双剣「ラファール=ダオラ」3名で、攻撃力を重視した構成でエスピナス討伐を目指した。

 「即決四人衆」は、序盤から落とし穴やシビレ罠でエスピナスの動きを封じ、一気にたたみかけていた。しかし、相手チームの妨害を受けてからは動きに乱れが生じ始めた。麻痺して動けなくなっている間にエスピナスの攻撃で毒をうけ、一旦距離をとって解毒。すぐさま戦線に復帰しようとするが、その途中でまた相手の妨害アイテムをうけてしまった。その間も「YF-19」は、双剣3人による頭部への攻撃が立て続けに成功し、難なくエスピナスの討伐に成功。決勝戦へと駒を進めた。

 続いて「紅姫」と「即決四人衆」による3位決定戦が行なわれた。ここでもやはり「紅姫」は「ラファール=ダオラ」の使用制限をとりいれており、妨害アイテムを使用して相手チームのクエスト失敗を狙う。対する「即決四人衆」も、先ほどの試合で妨害アイテムが有効だと思ったのか、狙いは「紅姫」と同じ。両チームともにエスピナスを攻撃しながらも、相手のマーカー周辺に罠を仕掛けにいった。

 どちらかというと、「紅姫」のほうがエスピナス討伐に力を注いでいるように見えたのだが、積極的に罠を仕掛けにいっていた「即決四人衆」のほうがなぜか罠にハマる始末。試合は「即決四人衆」のメンバー3人が倒されてしまい、クエスト失敗。「紅姫」が3位の座を勝ち取った。

 試合後のインタビューで、「即決四人衆」のメンバーは「これが個人参加の限界なのかと感じながらも、次回もやはり個人参加で優勝を狙いたいと思います」とコメント。次回開催はまだ未定だが、個人参加での可能性を示した。

 決勝戦は、「YF-19」と「ハシビロコウ愛好会」で優勝が争われた。1戦目の武器構成は、「YF-19」は前回と同じく狩猟笛「真舞雷笛【不如帰】」と双剣「ラファール=ダオラ」3名。「ハシビロコウ愛好会」は、ランス「幻雷槍【雷光】」、ライトボウガン「バール=ダオラ」、双剣「ラファール=ダオラ」2名。

 前回の試合同様に「YF-19」は安定した戦いを見せた。エスピナスを罠にかけて頭部を的確に攻撃。狩猟笛の旋律で攻撃力の上昇した「ラファール=ダオラ」は非常に強く、4回続けてエスピナスをひるませ続ける場面もあった。周囲にヒプノックが近づいた場合の対処も早いうえ、近づけないようにしながらエスピナスの討伐に成功し、まずは1勝目を挙げた。

 2戦目は、「ハシビロウ愛好会」のみ武器を変更した。構成は、ガンランス「真舞雷銃槍【朱雀】」、ガンランス「テオ=ブラスト」、双剣「ラファール=ダオラ」、ライトボウガン「バール=ダオラ」。

 「ハシビロウ愛好会」は、ガンランスの竜激砲や砲撃を中心にエスピナスにダメージを与えていった。試合中盤からは竜激砲のリロードまでの間に妨害アイテムを敷設する作戦に変えたようで、「YF-19」のクエスト失敗を狙った。しかし「YF-19」は妨害されながらも安定した強さを見せつけ、エスピナスを討伐。メンバー1人1人の動きが的確で、かなりやりこんでいる印象を受けた。これで「YF-19」が東京会場のチャンピオンとなった。


全てのチームがエスピナス狙い。落とし穴やシビレ罠を確実に成功させることも重要で、エスピナスの足元から離れた場所に設置してしまうと、代わりにヒプノックがハマる場面もあった



 イベントの最後にオンライン開発部運営室長 運営プロデューサーの杉浦一徳氏が登壇。「今回は大会を楽しむという意味でこのような会場を用意させていただきました。今後は試遊台なども用意させてもらい、ユーザー同士が触れ合える場として、オフラインイベントを続けていきたいと思います」と述べ、イベントを締めくくった。


オンライン開発部運営室長 運営プロデューサーの杉浦一徳氏。「MHF」初のオフラインイベントが成功しても満足せず、まだまだ高みを目指していきたいという杉浦氏は「シーズン5.0」以降の情報も公開。ただしこれは来場者への特典として、イベント会場限定での発表となった

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(2009年 4月 6日)

[Reported by 日高文典]