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「新・龍が如く」始動! “春日一番”のサクセスストーリーを描く
なんと、家庭用タイトルとオンラインゲームを同時開発中
2017年8月26日 23:02
セガゲームスは8月26日、龍が如くスタジオが現在制作中の新作を発表した。最も注目されるのは「龍が如く6」において一応完結した桐生一馬の物語を受け継ぐ、「新・龍が如く」とも言うべき新たなる物語の一端が発表となったことだろう。
新プロジェクトの名称は「龍が如く ONLINE」。実は「新・龍が如く」は家庭用タイトルとして制作が進められているのと同時に、新たなるプラットフォームとしてネットワークゲームも開発中だという。家庭用ゲームもネットワークゲームも世界観で同じストーリーで進行するが、途中でストーリーが枝分かれするという。
謎に満ちた新プロジェクトだが、会場ではその核となる“主人公”が明かされた。主人公の名は春日一番。名越稔洋シリーズ総監督によれば「名前を決めるのに何カ月悩んだかなぁ……」というほどの難産だったとか。主人公が背負う「龍が如く」という物語、そして桐生一馬の存在はあまりにも大きく、そしていまの神室町を背負うには強い存在感が必要ということでまずは「一番」という名が決まったのだという。
桐生一馬が組を持つほどの人望を備えているのに対して、春日一番は「ダメ人間(名越氏)」な存在だという。チャランポランな春日一番が神室町で成り上がっていく一風変わったサクセスストーリーが「新・龍が如く」の基本となる。
横山昌義プロデューサーは「『龍が如く』の1作目を作り始めたときは、主人公からではなく神室町など様々な要素唐物語りが生れていった。だが、今度はすでにある中からスタートするので、主人公から物語が生れる」とし、それ故により“春日一番”の生みの苦しみは相当なものだったようだ。
発表会では春日一番のバックボーンがわかる映像の一部が公開されたが、その生い立ちは衝撃的な内容となっていた。
【主人公:春日 一番(かすが・いちばん)】
元東城会系荒川組若衆。40歳。神室町生まれ神室町育ち。
自分を産んだ母親も知らなければ父親も知らない。場末のスナックのママや前科持ちのホームレスたちに育てられた過去を持つ。青年期に見ず知らずの自分を救ってくれた武闘派極道の荒川に男惚れし、周囲の反対をよそに荒川組の門を叩く。
数年後の2001年1月1日、同じ組の若頭の犯した罪を被り出頭。17年の懲役を送り、故郷である神室町へと戻ってくる。だがそこで彼を待っていたのは、激変した街と落ちぶれた過去の仲間たち。そして、信じがたい「裏切り」の事実だった……。
そして、新たなるシリーズを背負い象徴となる「春日一番」を演じる声優を決めることもまたかなり悩んだという。オーディションを重ねた中で、最後に3名にまで絞り込まれ、結果的には桐生一馬の親友役などを演じたことがある中谷一博さんに決定した。
オーディションには気合いを入れて挑んだ中谷さんだったが、はじめのシーンを演じた後かなり長い間、名越氏と横山氏の“ダンマリ”な時間があったという。中谷さんはもうダメだと思ったそうだが、名越氏と横山氏はこのとき「中谷さんでいく決心が付いた」という。名越氏は「一声聞いたとき、ピンときた。『これだ!』と思って決まった」という。そして名越氏から「次の10年は君だ」という言葉を掛けられた中谷さんは、うれしさのあまりガチ泣きしたとか。
最後に中谷さんは「『龍が如く』の1本目の時に『ゲームはもっと踏み込めないのか?』という言葉があったが、今回、精一杯、責任を持って作品にさらに踏み込んでいきたい。その作品が皆さんに届けられればと思う」と作品に掛ける意気込みを語った。
「龍が如く ONLINE」は、Android/iOS/PC用タイトルとして2018年のサービス開始を予定。ジャンルは「ドラマティック抗争RPG」。基本プレイ無料のアイテム課金制。なお、コンシューマ版に関して横山氏は「まだもう少しお時間をいただきたい」とコメント。一方名越氏は「(12月発売の)『龍が如く 極2』を遊び尽くしてもらった後くらいに出ると思う」とコメントしている。
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