ニュース
【ワンフェス2017夏】バンプレストとセガ、フィギュアメーカーを“超える”気合いでハイクオリティの新製品を投入
2017年7月31日 11:11
昨今のプライズフィギュアの出来には目を見張るものがある。フィギュアメーカーのクオリティに勝るとも劣らないレベルの造形を実現しているだけでなく、プライズ賞品でしか立体化していないようなユニークなモチーフなど独特の魅力を発揮している。
以前のプライズフィギュアはモールドが緩かったり、金型の合わせ目部分のラインがはっきりしていたり、大量生産品ならではの部分があった。しかし昨今ではそのクオリティの高さは感心させられるし、魅力も増している。
ワンフェスではバンプレストとセガがブースを出展、各社の最新商品を見ることができた。広報担当者にも最近の戦略なども話を聞くことができた。
一味違うモチーフとクオリティ。バンプレストの「EXQフィギュア」
バンプレストは大きな人気になっていたのが「EXQフィギュア」というブランド。“特別【Extra】で画期的【Quantum】な最高峰フィギュアシリーズ”という意味のブランドでこれまでのプライズ賞品の常識を打ち破るクオリティの高さを目指すブランドだという。
「EXQフィギュア」は、造形の繊細さや、塗装の細かさなどが、どちらかと言えばのっぺりしていた従来のプライズとは大きく異なっている。また、モチーフも面白い。「ラブライブ!サンシャイン」のキャラクターの私服姿や、「艦これ」の大和がバイオリンを弾いている姿など、他のフィギュア商品ではあまり見られない姿となっている。
バンプレストはフィギュアの原型師にフューチャーした企画など以前から“作り手”のイメージを出すなど様々な施策で他社製品との差別化を行なっている。「EXQフィギュア」は「1番くじ」の景品向けブランドであり、ユーザーの期待を膨らませる上でもクオリティに注力しているという。
バンプレストとしての強みはやはりバンダイグループならではのキャラクターグッズ展開。「ワンピース」では作者の尾田栄一郎氏の描き下ろしイラストをフィギュア化できるなど、他社ではできない商品を実現できるところも大きな強みとのことだ。
衣装や塗装の表現もハイクオリティ。セガの「リミテッドプライムフィギュア」
セガはワンフェスの“定番人気コーナー”となっている。会場には「UFOキャッチャー」が設置されているのだが、これは実は会場限定販売のフィギュアを“購入”したユーザーがプレイし、プライズ品が受け取れるまでプレイできる“サービス”なのである。手渡しではなく、あくまでUFOキャッチャーを使う、というところが面白く、いまやセガブースでは欠かせない要素になっている。
セガも実は「リミテッドプライムフィギュア」という新ブランドを立ち上げ、特別なフィギュアとして9月より展開していく予定だ。第1弾となる「艦これ」の「鹿島改・一二00」の服や髪型の細部の表現、「ソードアート・オンライン」のアスナの“動き”を感じさせる服の造形、ポーズなどで「新しいことをしよう」という雰囲気が伝わってくる。
従来の「スーパープライムフィギュア」と比べるとグラデーション塗装などでも違いがわかる。もちろん「スーパープライムフィギュア」も魅力的だ。サイズが20cmと比較的大きいところも満足感が高い。その他のフィギュアも抑えるべき所は抑えていて、塗装はシンプルだが造形、デザイン共にコレクションしたくなる。
セガの強みは「エヴァンゲリオン」、「ラブライブ」、「初音ミク」などのキャラクターを定期的に、様々な方向性で商品が出せるところだという。全体的にフィギュアのクオリティが上がっている中で、どちらのプライズメーカーも「ハイクオリティフィギュア」へ大きく踏み出しているところが面白い。今後の動きも注目したいところだ。