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松永 純「チェインクロニクル3」総合ディレクター、ミニインタビュー
「すべてが集結するストーリーの大きなうねりを感じて欲しい」
2017年7月22日 23:41
Android/iOS用チェインシナリオRPG「チェインクロニクル3」のオフラインイベント「チェインクロニクル 4th Anniversary ユグド祭」が7月22日に東京ビッグサイトで開催された。発表会「チェンクロ夏の陣 2017」では大きな発表が相次ぎ、会場も大いに盛り上がった。
発表会を終えバックステージで、「チェインクロニクル3」総合ディレクターを務める松永 純氏にお話を伺う機会を得たのでここにお届けしたい。
「『帰還篇』の発表では期待していた以上の反応を頂けたのは嬉しかった」
――4周年をまもなく迎えると言うことですが、これまで4周年に向けていろいろなコンテンツの準備などをされてきたかと思うのですが、今回イベントで直接ユーザーさんを前にしていかがでしたか?
松永氏: ただただありがたいという感じです。こんな4年も続いている1人で遊ぶRPGのタイトルにたくさんの方が集まっていただいて、しかも今回いろいろなコーナーがあった中で、ユーザーさんがそれぞれ良いリアクションをくださったのは、本当にありがたいと思います。
――どういった場面で、感動がありましたか?
松永氏: 1番感動したのは、(発表会ラストの)主人公が帰還するというムービーを公開させていただいたときに、期待していた以上の反応を頂けたことでしょうか。昨年も「チェンクロ3」を発表したときにけっこう良い反応を頂いたのですが、ナンバリングタイトルを発表したときと同じかそれ以上の反応……本当に「ワァー」って歓声をあげていただけたので、それが嬉しかったですね。
――それはやはりユーザーの皆さんが待ってらしたと言うことでしょうか。
松永氏: そうですね。
「チェンクロ」4年目だからできること、やりたいこととは?
――「チェンクロ」が4年目になり、4年目だからこそできること、4年目だからこそしたいこととかありますか?
松永氏: それはまさに今回発表させていただいたゲーム側のアップデートのお話だったりしていて、いろいろな遊び方をしていただいているユーザーさんに、ちゃんとコンテンツをお届けしたいということは、2年目くらいからチームで話をしていたんです。「こういったユーザーさんには、こういったエンドコンテンツを提供してあげたいねとか。たとえば、キャラクター愛が深いユーザーさんに対しては、その愛がもっとゲーム的に感じられるような仕様を入れようとは、ずっと言ってたんですね。
でも、当時は「今で精一杯だった」というか、第2部をきちんと完結させたりですとか、『チェンクロ3』をちゃんと作らなければならないですとか、そういった所に全力を注がなければならない状況だったんですね。
いま、『チェンクロ3』がリリースされて半年が経ち、今年の年明け頃のタイミングでしょうか……やっと落ち着いたので、「改めてなにをする?」となったときに、以前からやろうと思っていた、いろいろな遊び方をしていただいているユーザーさんに対してものを作ろうということを、これからできるところが、1番大きいですね。
――ついに次の段階にはいり、これから5年、10年と遊んでもらえるコンテンツを作っていくと言うことですね。「チェンクロ」は4年前は1人用RPGと作られ、ストーリーを楽しむためのRPGとしてサービスを始められたんですよね?
松永氏: はい、そうです。
――サービスを続けるにあたってユーザーさんの反応を見て、タイムアタックなど人と競う部分を付け加えたりされたんですね。
松永氏: はい、そこは2年目くらいで、そうやって付け加えていかなければならないなと感じて、年々遊び方の幅などを広げていきました。
もちろん、何でもアリではないんですよ。やはり、今いるユーザーさんに「ここまでならイイよ」というラインがあり、「1人遊びのRPG」というもののなかにユーザーさんの求めている範疇がある気がします。
タイムアタックであれば競争の要素ではありますが、自分と向き合って競争する要素であれば、ゲーム内に取り込んでもイイよと感じているようであれば、ゲームシステムとして取り込んでも大丈夫だろうとか判断していきました。
たとえば今回、運営さんの方でも「夏衣装」のイベントをしますという発表がありました。「夏衣装」と言ってもぶっちゃけ水着なんですが、1年目の「チェンクロ」はものすごくカタくて、「水着など要りません! ウチは正統派ファンタジーなので、お色気はNGです!」という雰囲気でした。
でも、だんだんそういった部分もユーザーさんの中で変化しているように感じます。1年目に水着イベントなんかしていたら、大変なことになっていたと思います。浴衣のイベントやったときでさえ、「『チェンクロ』で浴衣ってどういうことだ!?」って正直あったんですよ。でも、だんだん「これくらいだったら良いかな」となっていきました。ユーザーさんがキャラクターに対して感じていただいている幅みたいなものに対して、ここまでならいいよとか、「チェンクロ」というコンテンツに対して感じてくれる遊び方の幅として「ここまでくらいなら一歩踏み出して(新規要素を盛り込んでも)もイイよ」といったことが積み重ねられてきて、はじめて「ここまでやっていいな」ということを制作しているということでしょうか。
まさに4年やってきたからこそ、こういうことができるという状況なのかなと思いますね。
いまだからできた「絆の大出撃」
――今回発表されました「絆の大出撃」ですが、個人的に面白いと思いましたし、ユーザーさんもすごく興味をお持ちなように感じました。やはり“キャラクター愛”は「チェインクロニクル」において重要かなと感じました。
松永氏: そうですね。どうしてもバトルシステムを中心にゲームをアップデートしていくと、プレイの腕前というか、キャラクターを最強に育てていくという方向性に向かざるをないところがありますね。
でも、気合いを入れて、別のものを作り上げることがいまようやくできる状況になったので、キャラクターに対する愛ですとか、たくさんキャラクターを得たことに対するうれしさをゲームに反映されるようにできるかなと思っています。
――最後の発表で、今後物語が大きく動いていくことが明らかになりました。今後の物語の展開を楽しむ上での注目点やポイントというのはありますか?
松永氏: ムービーの前半で三部の主人公たちの活躍もあって物語が1つの方向に向かっていくよという所を表現させてもらいました。三部の主人公たちのそれぞれの成長の物語が、1つの方向に向かっていく流れは、ここから先もどんどん描いていきますので、五章、六章と進んでいく部分はぜひ注目していただきたいです。
それと同時に「チェインクロニクル」の第二部までの舞台のその後を描くようなシナリオも提供させていただきますし、さらにその上で、今回発表させていただきました、主人公が帰ってくるシナリオもちゃんと用意させていただいた上で、(キャラクターが)大集結する流れを予定しています。
これまで、一端5つに分かれた物語が、ユグドの外だったりするところの物語などもふくめ、全部が大きな終結に進んでいくというところがイベントなど様々なコンテンツで表現されていくので、全部見ていただきたいです。ストーリー的な大きな高まりを感じながら、今回発表させていただいた「帰還篇」、そしてそこから集結した物語に進んでいっていただけると1番楽しんでもらえるかなとお思います。
――すべてが見逃せないと言うことですね。
松永氏: はい!
――では最後に今回いろいろな発表が行なわれましたが、ユーザーさんに向けて一言お願いします。
松永氏: いますごく意識しているのは、毎日「チェンクロ」をプレイしていても楽しい内容にしようと考えています。
ゲームスキルはそこまで身についてはいないけど、キャラクターが大好きだというユーザーさんも、今回発表させていただいたように「絆の大出撃」というコンテンツでキャラクターをたくさん育て愛を注いで欲しい。逆に、腕に覚えがあるから「チェンクロ」をプレイしているんだというユーザーさんは、「年代記の塔」とかいまも続いている「深淵の渦」などのそれぞれのエンドコンテンツで腕を振るって毎日楽しんで欲しいんですね。
そしてストーリーも、主人公たちのストーリーですとか、新しく追加する第二部のシナリオですとか、毎回変わっていくシナリオなども楽しんでいただいた上で、「ずっとプレイしていたら、このタイミングでこんな大きな盛り上がりが来て、やっぱり『チェンクロ』をプレイしていて楽しかったな!」と、先々振り返ったときに楽しい想い出が残るようにしたいなと思っています。
毎日楽しみながら大きなヤマも期待してもらい、それを楽しんでもらえて「チェンクロ」と末永くおつきあいいただけたらと思います。ご期待ください。
――ありがとうございました!
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