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【特別企画】これが俺のドリルだ! 「シモンのコアドリル」試作品レポート

アニメの興奮が蘇る、「グレンラガン」が“結晶化”したようなアイテム

11月発売予定

価格:8,100円(税込)

 バンダイコレクターズ事業部が11月に発売予定の「PROPLICA 天元突破グレンラガン シモンのコアドリル(以下、「シモンのコアドリル」)」。アニメ「天元突破グレンラガン」でのキーアイテムである“コアドリル”を再現した、いわゆる“なりきりアイテム”である。

 主人公シモンが手にした大きさを再現、“胎動”を感じさせる緑の光を放ち、音を発するギミック、さらに劇中のBGMを2曲、そして音声を26種類収録しているというファン注目のアイテムである。コアドリルを手に、様々な台詞を聞くだけで、アニメ全話の思い出が蘇るアイテムなのだ。

 今回、この「シモンのコアドリル」の試作品を触ることができたのでレポートしたい。劇中のシモンの気分になって思わず天に掲げたくなってしまうアイテムだ。なお、レポートに関してはアニメ「天元突破グレンラガン」のネタバレを多く含むので、注意していただきたい。すでに作品を楽しんだファンはもちろん、アニメ未見の人も、ぜひこれからの物語展開に思いを馳せながら、レポートを読んで頂きたい。アニメを見ることで、今回の「シモンのコアドリル」の魅力はさらに大きく膨らむだろう。

【PROPLICA 天元突破グレンラガン 「これがシモンのコアドリルだ!!!!!」】

手にすることで「グレンラガン」の世界に浸りきれるコアドリル!

 コアドリルは、「天元突破グレンラガン」の中心となるアイテムだ。地下でシモンがこれを掘り出したときから物語は始まった。コアドリルは顔型ロボット“ガンメン”の1台である「ラガン」の起動キーであり、シモンはこのコアドリルを通じて自身の“螺旋力”を無限に高めていき、最終的には仲間と共に、宇宙で“存在”そのものを消し去ろうという強大な敵との戦いを繰り広げることとなる。

「シモンのコアドリル」は、アニメのシモンが持ったシーンからサイズを算出し大きさを設定している。手に持つことでシモンの気分に浸れる。
光と音を放つコアドリル。暗闇の中で見ると一層気分が盛り上がる
首にかけることももちろん可能

 コアドリルは本作のテーマである「ドリル」の形をしている。ドリルは「例え少しずつでも前に進もうとする力」であり、「少しでも先が入れば、どんな強大なものを貫く意思そのもの」であり、「目の前をふさぐもの全てを突き破る強い想い」である。回転する力は螺旋を描くDNAの象徴であり、生きものが、そして人間が持つ“進化の力”の象徴でもある。

 人間はどれだけ押さえつけられようと、たとえ消し去ろうとされようと、それに抗い、前に進み、進化する。生きものが生きようとする意思そのもの、それこそがドリルであり、それこそがグレンラガンなのである。

 コアドリルは不思議なアイテムだ。手に持つと緑の光をぼんやりと放ち、そしてラガンのパネルにコアドリルを突き刺すとシモンの螺旋力に応じてゲージが光り輝いていく。ラガンはラガン自身をドリルに変形させ、ガンメンのグレンだけでなく、様々なメカにそのドリルを突き刺し自身の力に加えていく。

 しかもコアドリルはメカの起動キーだけでなく、ものすごい堅さを持っており、11話では敵に閉じ込められたシモンが壁に穴をコツコツと穿ったことで大グレン団の窮地を救うきっかけとなったり、中盤の山場であるロージェノムとの決戦では、シモンの最後の武器としてロージェノムの胸に突き刺し、螺旋力そのもので逆転に成功する。

 その後もシモンの螺旋力を発現させるキーとして“宇宙の意思”ともいえる強大な敵に立ち向かっていく。コアドリルは物語そのものの“結晶”といえるアイテムである。そのコアドリルを、自分の手に握りしめることができるのがPROPLICA「シモンのコアドリル」である!

 「シモンのコアドリル」の大きさは約10cm。手のひらに収まるサイズだ。手に持つと適度な重みがある。持ち手部分にダイキャストが使われており、この金属部分が重さの感触を生んでいる。持ち手部分は劇中のシモン同様人差し指と親指で掴む。ラガンのパネルに“スピン オン”を想像して突き刺すマネをしてみたり、天に掲げたくなってしまう。この時に親指と人差し指から伝わるひんやりとした金属の感触が心地良いのだ。ちなみにドリルについている“ひも”は細かく編み込まれており、金具でつけ外しができるので、劇中より豪華な雰囲気だ。

 「シモンのコアドリル」の目玉となっているのが発光と音声ギミック。これらの作動はドリル部分を持ち回すことでスイッチが入る。ドリルを右に回すとBGMが、左に回すとセリフが楽しめるようになっている。持ち手部分を手で押さえ、ドリルをひねる感じだ。

 BGMに関しては3パターン用意されており、1パターン目がドリルの内部が光り、「ボワン……ボワン……」と音が鳴る、アニメでもおなじみの表現。2パターン目が主題歌である「空色デイズ」が約80秒、そして11話「シモン、手をどけて」のクライマックスで、シモンが迷いを振り切った屈指の名場面に流れた挿入歌「happily ever after」が約70秒収録されている。

 そして音声は合計で4分以上、26種類も収録されているのが驚きだ。収録セリフはこちらのサイトで確認できる。カミナの「行けシモン!お前のドリルで天を突け!」から始まり、シモンの「ラガンインパクト~!」で一巡する26のセリフは、アニメ「天元突破グレンラガン」の全27話の物語がユーザーの中で駆け巡ること請け合いである。音声、BGMはランダムではなく、順番に流れる。購入したユーザーはまず順番にセリフを聞く事で作品の世界に浸りきる事になるだろう。

【キービジュアル】
作品の熱さが伝わってくるキービジュアル

【シモンのコアドリル】
持ち手部分にダイキャストが使われており、金属の感触が指に伝わる
暗闇で光るドリル。自分の中の螺旋力にドリルが反応したような気持ちになれる

手の中で響くサウンド、大グレン団の熱い叫びが詰まったドリル

 実際に手に持ってみて音声を鳴らすと「天元突破グレンラガン」の世界が、思い出が蘇ってくる。最初にシモンがドリルを見つけたシーン。ラガンが起動しなくなってしまったシーン、シモンがコツコツと壁を削っていくシーン、ロージェノムとの死闘……。もういちどアニメを全話見たくなってしまう。

螺旋力をイメージした台座にコアドリルをセット
台座は組み替えることでラガンのパネル風にも
台座の柱の基部には大グレン団のマークが確認できる

 今回わざと部屋を閉めきり、暗闇の中でドリルを光らしてみたのだが、これがまた良いのだ。ただ光らせるだけでなく、手の中で光らせると一層気分が盛り上がる。内気な少年シモンがカミナのアニキに引っ張られ、勇気を振り絞り、螺旋力を生み出していく……この共感を生むシチュエーションがドリルを握っている自分と重なるのが楽しい。シモンの気分に浸ってドリルを手のひらに載せ、そして持ち手を握りしめドリルを掲げたくなる。「なりきりアイテム」の楽しさはここにある。

 「シモンのコアドリル」はあえてスイッチなどを加えず、シンプルに、原作に忠実になっているところも良い。原作そのままのデザインが、より高く作品との一体感を生んでくれる。

 そして音声だ。カミナのセリフ、カミナの想いを受け継ぐシモンのセリフ、ライバルから共に戦う者となったヴィラルのセリフ、キタンの叫び、ヨーコの、そしてニアの叫び……彼らの冒険が、戦いが、そして勝利がまざまざと蘇ってくる。音声を聞くことでこのコアドリルの中に「天元突破グレンラガン」の物語が詰まっているような感じになるのだ。音声の出力部分はドリルの基部、持ち手の所にあるのだが、この部分を手で包むことで手の中で音声が反響し、雰囲気が一層高まるところもニヤリとさせられる。

 さらに本商品にはコアドリルをディスプレイできる「台座」が付属している。螺旋力を思わせるエメラルドグリーンのクリア素材で、支柱に大グレン団のマークがついているのが楽しい。さらにこの台座は組み替えることでラガンのパネル風にもでき、中央の穴にコアドリルを「スピン オン」できるのだ。なりきりアイテムとしての楽しさを膨らましてくれるアイテムである。

 今回触ることができたのは試作品であり、実際の製品ではさらに精度が上がったものとなる。「PROPLICA 天元突破グレンラガン シモンのコアドリル」は、「天元突破グレンラガン」が好きであればあるほど、その楽しさを存分に堪能できる商品である。本商品で遊ぶことでアニメを見たくなること請け合いだ。

 「天元突破グレンラガン」は、10周年を迎え東京MXなどで再放送が行なわれ盛り上がっている。本商品もそういった流れから生まれた商品だ。まずはこういった濃い商品がきちんと発売される状況をグレンラガンファンの1人として喜びたい。そしてもういちど言うが、「PROPLICA 天元突破グレンラガン シモンのコアドリル」はグレンラガンの要素が“結晶化”したようなアイテムである。ファンはぜひ注目して欲しい。