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「FFXIV: 紅蓮のリベレーター」、ジョブ別スキル解説【DPS編その2】

黒魔道士、召喚士、大幅に変更された吟遊詩人、機工士、遠隔DPSを一気に紹介!

5月23日 開催

会場:ドイツ・Yu Garden Hamburg

 スクウェア・エニックスは、プレイステーション 4/Windows/Mac用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV)」の最新拡張パック「紅蓮のリベレーター」のバトルなど新要素を体験できるメディアツアーを、ドイツ第2の大都市、ハンブルグで開催した。

 このレポートでは、プレスツアーで触ることができたジョブのうち、遠隔DPSとキャスターについて使い心地や新技能を紹介したい。黒魔道士と召喚士は、バフの管理が楽になり、DPSが出しやすくなっている。また、これまでの技能追加で煩雑になってしまっていた部分が整理され、より分かりやすくなっている。

 吟遊詩人と機工士はおそらく今回最も大きな変更が行われたジョブだろう。どちらも、基本性能から立ち回りまで、全く違うジョブへと生まれ変わっている。

 尚、本文中やスクリーンショットに使用しているスキルの詳細については、あくまでも開発中のバージョンであり、今後変更される可能性があることをご留意願いたい。

「エノキアン」の管理がしやすくなった「黒魔道士」

 黒魔道士は、中央に宝石がはめ込まれた丸いゲージで、3つの状態が管理できるようになっている。1つめは「ファイア」系魔法で付く「アストラルファイア」と「ブリザド」系で付く「アンブラルブリザード」の段階と、どちらが付いているかということだ。

 「エノキアン」を使うと左側にメーターが現われ、少しずつたまり始める。30秒間のタイマーの間ずっと切らすことなくアストラルファイアかアンブラルブリザードを付けていると、30秒後にゲージの下にあるひし形の部分がピンク色に輝き、「ポリグロット」というものが付与され、「ファウル」という威力650の無属性範囲魔法が使えるようになる。

 「エノキアン」は、ストラルファイアかアンブラルブリザードが付いている間は維持されるという仕様に代わっており、一瞬でもどちらも付いていない状態になると瞬時に消えてしまう。ファイア系とブリザド系、「フレア」や「トランス」などの技能をうまく組み合わせて、常にファウルのゲージが動いている状態にすることが、DPSを出すための基本になる。ただ、「エノキアン」のリキャストタイムが30秒に短縮されているので、消えた場合もその回の「ファウル」が撃てないというだけで、またすぐに使えるよう、使い慣れていない人にも配慮された作りになっている。

 ファイア系の魔法は、「ファイジャ」の基本の威力がやや抑えられた以外大きな変更はないが、ブリザド系は、「ブリザジャ」に「アンブラルハート」を3つ付与するという新たな効果が追加されている。アンブラルハートはゲージの左下に刺さる氷の針のようなアイコンで表示される。この効果が付いているときにファイア系の魔法を使用すると、アストラルファイアによる消費MPの増加を防ぐことができる。さらに、「アンブラルハート」をすべて消費して、「フレア」のMP消費を3分の2に抑えるという効果も持っている。

 新技能としては、25m以内にある黒魔紋の中に瞬時に戻れる「ラインズステップ」、「サンダラ」の上位魔法となる範囲攻撃「サンダジャ」、効果時間中に3回の魔法を詠唱なしに仕える「三連魔」などがある。「ファウル」はレベル70で覚えるので、黒魔道士のローテーションは「3.0」に引き続いて、レベルカンストがスタート地点となっている。

 その他の技能では、「堅実魔」と「迅速魔」、「アポカタスタシス」がロールアクションとなり、「レサージ」と「ウォール」は削除された。「サンダラ」は範囲魔法となり、「サンダー」、「サンダガ」とは別の魔法となった。

 黒魔道士は、これまでの動きに「ファウル」という新魔法が加わるだけで、立ち回りには大きな変更はない。「エノキアン」が使いやすくなったことや、ゲージによって状態が見やすくなったこと、「黒魔紋」を離れている時間が短くなりそうないい移動方法が追加されたことで、よりダメージを出しやすくなっているのではないだろうか。

ついにバハムートを召喚できるようになった「召喚士」

 召喚士は「エーテルフロー」を消費しつつ「バハムートエーテル」を貯めて、「トランス・バハムート」を使うというところまでの流れは同じで、さらにそれを繰り返すことで、バハムートを召喚する「サモン・バハムート」という1つ上の段階が用意された。

 まずは「エーテルフロー」を貯めて使う技だが、これまでは「バイオ」、「バイオラ」、「ミアズマ」という3つが揃っていることが重要だったが、これが「バイオ」系と「ミアズマ」系に整理された。「これまで微妙な立ち位置だった「ミアズラ」が削除され、「バイオラ」は「バイオ」と置き換わる上位技能になり、それぞれに「バイオガ」、「ミアズガ」という上位の新技能が追加された。

 これによって「ベイン」や「ミアズマバースト」の上限も、バイオ系とミアズマ系が1つずつという形に変更され、「トライディザスター」は、「バイオラ」と「ミアズマ」を付与しつつ、「ルイネーション」を付与するという技に変更された。ルイネーションが付くと、「ルイン」や「ルインラ」が、新技能の「ルインジャ」に自動的に置き換わって、より強力な状態で使えるようになる。

 バフアイコンで管理していたエーテルフローの蓄積量は、3つの宝石がはめ込まれたようなゲージで表示されるようになった。エーテルフローを使うと宝石が白く輝いて、残量を示す。「ベイン」、「エナジードレイン」、「ミアズマバースト」、「ペインフレア」などバハムートエーテルが貯まる技を使うと、白い宝石の上に青いバハムートの首が表示される。

 これまでのバハムートエーテルは、30秒間の制限時間があり、その間に3つ貯めて「トランス・バハムート」を発動させなければならなかったが、「4.0」からは、制限時間なく消費するまではスタックされ続けるので、貯めるのが下手だったという人にとって簡単になっている。

 「トランス・バハムート」を使うと、トランスゲージが表示され、効果時間の残量がゲージで表示されるので、ぎりぎりまで待ってから「デスフレア」を使うのも簡単になっている。

 また、「トランス・バハムート」を一度使うと「トランス深度」が1段階深くなる。2回使うと、2段階目になり、トランスゲージのバハムートの顔が青くなって、「サモン・バハムート」が使えるようになる。

 ペットが生きている状態で「サモン・バハムート」を使うと、エギが消えて、代わりに巨大なデミ・バハムートが現れる。トランスゲージが効果時間の残量表示に代わり、その間は召喚士が攻撃している相手に対して、デミ・バハムートが「ショックウェーブ」で攻撃する。また、「エンキドル・バハムート」を使うと、相手に範囲魔法攻撃「アク・モーン」を撃ってから消える。消えていたエギはバハムートと交代で戻ってくる。

 また、支援系の新技能としてエギから30m以内にいるパーティメンバーに、5%の与ダメージ、魔法回復量アップと、被ダメージ軽減を付与する「エーテルパクト」という技をレベル64で覚えることができる。

 ごちゃごちゃしていた部分が整理され、分かりやすく使いやすくなったという印象の召喚士。「サモン・バハムート」までのルートは文章で書くと複雑に見えるが、実際に遊んでみると制限時間を気にする必要がなく、とても遊びやすくなっているので、どんどんバハムートをこき使ってDPSを出そう。

キャスターのロールアクションには便利な支援技能が満載

 キャスターのロールアクションには「アポカタスタシス」のようなパーティ支援系の技能が移動してきている。「アドル」は一定時間対象のINTとMNDを15%減少させ、「マナシフト」は、自分のMP20%を対象のパーティメンバーに与える。

 黒魔道士から削除された「レサージ」は、ヘヴィを付与する攻撃魔法「ブレイク」となり、他に「FF」シリーズではおなじみのHPを吸収する魔法「ドレイン」が自己HP回復手段として追加された。どのくらい吸収できるかは、敵のHPに依存しているようだ。

 「堅実魔」、「迅速魔」はもともとアディショナルで使っていたままで、「ルーシッドドリーム」は、アディショナルで使っていた「女神の加護」と同じく敵視の上昇を抑えつつ、自身のMPを回復する技能となっている。敵視の上昇だけを抑える「ディヴァージョン」という別の技能もある。また、自分以外のパーティメンバーの継続ダメージを解除する「イレース」という「エスナ」のような技も入っている。

大きくジョブの方向性が変わった「吟遊詩人」

 吟遊詩人は、詩が支援技能から魔法攻撃にパーティ支援機能を組み合わせたものに変わったことで、今までの支援をする物理ジョブという立ち位置から、少しハイブリッド的なジョブへと変わっている。

 これまで、MPやTPを消費しながらパーティへの継続的な支援効果を発動していた詩だが、一部は機工士と共有するロールアクションに移された。具体的には「賢人のバラード」は「リフレッシュ」に、「軍神のパイオン」は「タクティシャン」、「スウィフトソング」は「プロトン」という名前になり、効果時間30秒で自分も含めたパーティメンバー全体を底上げする形に変更されている。また、「エンピリアルアロー」は発動条件だった「旅神のメヌエット」がなくなり、いつでも使える技となった。

 詩以外にも、「猛者の撃」の与ダメージ上昇が10%に低下、「リペリングショット」が後方移動するだけのスキルに変更され、「影縫い」、「ホークアイ」、「ブラントアロー」、「フレイミングアロー」、「ワイドボレー」、「静者の撃」が削除され、弓使いというイメージから、より吟遊詩人というジョブ名にあったイメージへと大きく変更が行なわれている。

 「ウインドバイト」と「ベノムバイト」を切らさないというところは依然と同じだが、ここにもいくつか変更点がある。1つは、それぞれの技能の強化版が入り、レベル64から「ウインドバイト」が「ストームバイト」に、「ベノムバイト」が「コースティックバイト」に代わるようになった。また、継続時間が30秒と長くなっており、「アイアンジョー」が「旅人のメヌエット」なしのインスタント技能になったので、継続させるのは非常に楽になった。そして、後述する3つの詩を使ったときに、この2が入っており、なおかつクリティカルヒットすると「詩心」というものが貯まるようになった。

 機能がロールアクションに移った3つの詩は、発動時に相手に魔法ダメージを与え、30秒間の効果中に20m以内のパーティメンバーのクリティカル率を上げるという技になった。さらに詩心が貯まることで、それぞれに違う追加効果が発動する。ただし、DoTのクリティカルが出るかどうかは運なので、何度も連射できることもあれば、なかなか発動しないこともある。

 「賢人のバラード」は、追加効果として詩心が発動するたびに、「ブラッドレッター」と「レイン・オブ・デス」のリキャストがリセットされる。詩の効果中にこれらの技能を使うと、通常通りリキャストタイム待ちになるが、詩心が発生すると残っていたリキャストタイムが一気に0になり再使用可能になる。

 「軍神のパイオン」は、詩心がつくと自身の与ダメージを4%上昇させ、オートアタックの攻撃間隔とリキャストタイムを4%縮小させる。詩心は最大4スタックするので、だんだん効果が強くなっていくが、こちらもすぐ貯まることもあれば、全然たまらないこともある。ただ、1つも貯まらないことはまずないので、そこそこ確実に使える強化バフとして機能しそうだ。

 「旅人のメヌエット」は、詩心を消費して「ピッチパーフェクト」という技を使えるという攻撃技になった。「ピッチパーフェクト」は貯まっている詩心の数で威力が増減し、インスタントでメヌエット発動中に詩心が貯まれば、何回でも撃つことができる。

 新技能は、「ストームバイト」と「コースティックバイト」をいれた5つ。「トルバドゥール」は、上記3つの詩の効果中に、詩に応じた追加効果を発生させる。追加効果は、「賢人のバラード」では最大HP上昇、「軍神のパイオン」では被物理ダメージ10%軽減、「旅人のメヌエット」では被魔法ダメージ10%軽減となっている。「地神のミンネ」は、パーティメンバー1人の回復魔法効果を20%上昇させるという「リフルジェントアロー」は、「ヘヴィショット」のproc時に「ストレートショット」とは別ルートのコンボ技として使える威力300の物理攻撃。

 「3.0」の時に続いて、戦い方が大きく変わり、また立ち回りを研究し直しになり吟遊詩人がメインジョブの人はなかなか大変だと思うが、矢の攻撃のエフェクトが派手になり、詩のエフェクトも全体的にゴージャスになっており、いかにも吟遊詩人らしい華やかな攻撃ができるジョブになっており、吟遊詩人らしさが足りないと思っていた人にとっては楽しい調整となっているのではないだろうか。

ヒートを上げ下げしつつアグレッシブに戦う「機工士」

 機工士も、これまでのスキルの内容が大きく変更されている。今回攻撃のカギを握っているのは「ガウスバレル」だ。以前の、装着すると詠唱が発生するという仕様はなくなり、今回から新たに装着している間は自身のダメージを5%上昇させ、効果中にウェポンスキルを使うと「ヒート」が上昇するようになった。

 ヒートは、熱の蓄積量を示す円形のヒートゲージに表示される。「ガウスバレル」を装着したあと、「スプリットショット」などのウェポンスキルを使うと増えていく。ヒートが100になると「オーバーヒート」状態になると10秒間、攻撃力が20%上昇した後、カウスバレルが解除され、その後10秒間は再使用ができなくなる。

 さらに、レベル64で「ショットマスタリー」を習得すると、ヒートが50以上になると「スプリットショット」が「ヒートスプリットショット」に、「スラッグショット」が「ヒートスラッグショット」に、「クリーンショット」が「ヒートクリーンショット」へと変化する。これらの攻撃は攻撃力が上昇する以上に、アクションが驚くほど派手になる。もとは立って撃つだけだった技がジャンプしたり、アクロバティックに回転しつつ撃つ豪快でド派手な技になる。

 これらの攻撃でもヒートが上がっていくため、何もしないでいるとすぐに100のオーバーヒート状態になり、しばらくは強化攻撃ができなくなる。そこで「リロード」に、新たにヒートが上がりにくくなるという効果が加わったり、「クイックリロード」が特殊弾を装填しつつ、ヒートを10下げる効果の技に変更されたりしている。ほかにも「クールダウン」というヒートを25減少させる技もある。この技は、ヒートが49以下と50以上で攻撃力が変わる。要するに、ヒートは常に50以上、99以下の状態にしておけば、長く強化技での攻撃を続けることができ、一気に高い火力が必要になったら即座に100にするような戦い方が求められるということだろう。

 色々な意味で衝撃的な火炎放射技「フレイムスロアー」は、10秒間の効果時間中、ヒートを10ずつ上昇させ続ける効果がある。また、一気にヒートを上げたい時には、即座に50にする「バレルヒーター」という技もある。この技は非戦闘時には発動しないので、戦闘スタート前に50にすることはできない。

 既存の技能では、「ガウスラウンド」と「リコシェット」からガウスバレル装着という条件がなくなり、「リロード」の装填数は5発から3発に減っている。「レッググレイズ」、「フットグレイズ」、「ヘッドグレイズ」はすべてロールアクションに移動した。ロールアクションに詩人の詩が入るので、効果のかぶる「プロモーション」もなくなった。タレットの技能切り替えが気に入っていた人にとっては残念だろうが、個人的には「プロモーション」前にわざわざビショップに置き換える手間が減った分、MP回復などは使いやすくなったと思う。

また、今回は単発で敵に継続ダメージを与える技はほとんどのジョブから削除されているが、機工士の「スラッグショット」もやはりなくなっている。また、魔法与ダメージを下げる「マインドブレイク」も削除された。「ブランク」は攻撃力がなくなり、相手を移動させるだけになっている。

 タレットは攻撃にだけ利用するようになり、強力な自爆技が追加された。レベル68で覚える「オーバードライブ・ルーク」を使うと、単体の物理攻撃「オーバーロード・ルーク」か、タレットの周囲への範囲攻撃「オーバーロード・ビショップ」が発動し、タレットは消滅してしまう。

 機工士は攻撃ごとの単体の攻撃力だけを見ると、基本性能がやや下げられており、いかに強化をコントロールするかが重要になっている。

 全体にやや地味だった攻撃は、人が変わったかのようにアグレッシブになっており、使ってみたときの爽快感はかなり上がっていると思う。ヒートの上げ下げの調整は厳密にやろうとすると難しそうにも思えたが、慣れと、コンボルートがある程度固まってくれば、きっと気にせず使いまくれるようになるのだろう。

レンジのロールアクションには、詩と状態異常系の技が集まる

 遠隔DPSのロールアクションには、今までに説明したように吟遊詩人の詩(うた)と、機工士の特殊な追加効果を持つ攻撃が入っている。詩は、「リフレッシュ」、「プロトン」、「タクティシャン」。対象をヘヴィ状態にする「レッググレイズ」、バインドを付ける「フットグレイズ」、沈黙を付ける「ヘッドグレイズ」に、新たにスタン技の「アームグレイズ」も加わった。

 また、これまでもアディショナルスキルとして入れていたであろう「内丹」と「気合」は、そのままロールアクションに追加された。さらに自分以外のパーティメンバー1人に、被物理ダメージ20%軽減のバフを付ける「パリセード」という防御バフもある。

 有用な技ばかりで、どれを入れるかはパーティごとにしっかり相談したほうがよさそうだ。これまでは1ジョブ1つで住んでいたスキルセットを複数用意するようなバリエーションも生まれるかもしれない。