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PS VR「Farpoint」&「Starblood Arena」プレイレポート
“銃を手に未知の惑星にいる自分”を楽しめる「Farpoint」、全方位対戦シューティングの「Starblood Arena」を体験!
2017年5月16日 17:40
- 【Farpoint】
- 6月22日 発売予定
- 価格:
- ディスク版:5,900円
- ダウンロード版:5,900円
- PS VRシューティングコントローラー同梱版:8,900円
- 【Starblood Arena】
- 6月29日 発売予定
- 価格
- パッケージ版 4,900円
- ダウンロード版:5,900円
6月に発売されるPlayStation VR専用タイトルから、「Farpoint」と「Starblood Arena」を体験プレイすることができた。
6月22日に発売予定の「Farpoint」はPS VRならではの“遠い惑星にいるかのような体験”が楽しめる体感型FPS。対応コントローラー「PlayStation VR シューティングコントローラー」でプレイすることで、より高い没入感を味わえる。
6月29日に発売予定の「Starblood Arena」はオンライン専用の対戦シューティングバトルタイトル。360°全方位に広がる対戦アリーナのなかプレーヤーは機体を操って、全方位のシューティングバトルに挑む。オンラインマルチプレイでのチームデスマッチやサバイバルモードのほか、シングルプレイキャンペーンモードとフリーバトルが楽しめる。
この2作品のプレイ感や魅力をお伝えしていこう。
「Farpoint」
「どこまでも広がる仮想世界に、まるで自分がいるような体験。」VRのひとつの夢、到達点とも言えるものの“最初の一歩”を味わえるのが「Farpoint」だ。
最初に広がっていた光景は、広大な宇宙と、そこに浮かぶ巨大な建造物だ。浮かんでいたのは、宇宙ステーション「ピルグリム」。宇宙で発見された「無限のエネルギー」を研究するために造られたものであり、プレーヤーこと自分は、「ピルグリム」の連絡船ワンダラー号のパイロットだ。
ワンダラー号の操縦席から、船外で何かの作業をしている研究者エヴァとグラントの2人と通信を交わしている。だが、突如として宇宙空間に発生したワームホールに2人は、そしてもプレーヤーも吸い込まれてしまう。
もちろんこの導入のシーンから360度全ての視界が楽しめる。ワンダラー号内の細かなディティールを楽しむもよし、外の広大な宇宙、星々の美しさを楽しむもよし。通信モニターに映るエヴァとグラントをちゃんと見てフェイシャル(顔の動き)や会話を楽しむもよし。
ワームホールに飲まれ、脱出ポッドで降り立ったのは未知の惑星だった。その惑星でエヴァとグラントの2人を探しだし、惑星からの脱出を目指すというのが本作のストーリーとなる。
脱出ポッドから出るといよいよ未知の惑星を探索していくことになるのだが、本作を初めてプレイしたときには、まず“遠くまで広がっている未知の惑星に自分がいる”という感覚に、大きな興奮や感動のようなものが湧いてきた。
赤茶けた大地に大きな岩山が連なっていて、そこを砂塵混じりの風が吹き抜けていく。空を見上げれば、地球では見られないような他の星が大きく迫っている。そんな未知の惑星ならではの光景が、遠くまで高く広く目の前に広がっている。もちろん全ての光景は3D立体視で見えていて、奥行きや距離感のある、従来のディスプレイでみるものよりも存在感のあるものだ。
ただ、本作は惑星を自由にどこまでも歩けるというわけではなく、道なりに基本的には前方向へと進んでいくスタイルだ。横道にそれようとしても、高い岩壁であったり逆に断崖絶壁であったりで塞がれてはいる。ある程度の歩ける範囲のなかで、どう歩いて行ってもぐらいの、いわゆる従来のFPSタイトルでのキャンペーンモードにあるような歩き回れるエリア範囲に近いものになっている。
それでもVRで感じ取る惑星の広さや実在感は強烈。行く事こそはできないものの、巨大な絶壁の先にも果てなく大地が広がっていたり、砂塵の向こう遥か遠くに巨大な岩山がうっすら見えたりと、広さを感じさせるような上手い見せ方によって、果てなく広がる惑星に自分がいるという感覚を高めている。
「Farpoint」の醍醐味は、なんといっても対応コントローラー「PlayStation VR シューティングコントローラー」を使ってのプレイだ。
「PlayStation VR シューティングコントローラー」には、前と後ろにアナログスティックが1本ずつ搭載されているほか、各種ボタンやトリガーも備えている。「Farpoint」では前のアナログスティックで移動し、後ろのアナログスティックは体の向きの操作(方向転換する角度は設定可能)になっている。
また、PlayStation Cameraが自分が手に持っているシューティングコントローラーを認識し、ゲーム中の銃と向きや位置がリンクするようになっている。これが非常に重要なところで、自分の手で持っているものがゲームと繋がっていること、同期して動くことがVRの世界に自分がいることに実在感を加えてくれている。
同時に、ゲーム中の銃のディテールが細かく、しっかり作り込まれているのもポイントだ。なにしろ従来のFPSとは違って、手に持っている銃をじっくりと見たり、縦に持ってみたり、それこそ逆さに持って自分の方に向けてみることなどもできる。それだけ、じっくりと銃の動きを見ることができる。
例えば、銃口に顔を近づけてどんな風に弾が出ているのかを見ようとして、いざ撃ってみたら思っていたよりも迫力があってビックリしてみたり、リロード中のエフェクトがどんなものかアップでじっくり見てみたり。そうしたことも可能なだけに、銃そのもののアクションもしっかり作られているのが面白い。最初は自分の手で持っているシューティングコントローラーをいろんな持ち方や構え方をしつつ、ゲーム中の銃そのものの動きをいろいろ見ているだけでも楽しいぐらいだ。
なお、武器はこの日にプレイしたものだと、標準的な連射性能のある「アサルトライフル」、近距離に威力が高い「ショットガン」、エネルギー弾を撃つ「プラズマライフル」の3種類のどれか1つと、「狙撃用ライフル」の2つを所持していく。
この日は「プラズマライフル」を使ってみたのだが、リロード時に銃の中心部がキュイインと回転して光を放っているのが、いかにも“エネルギーを充填してます!”という感じがして、メカ好きな心をくすぐってくる。
また、それぞれの銃の「照準」も見所だ。プラズマライフルの場合だと銃を下ろしているときには照準がしまわれているのだが、前に構えると銃のカバーが開いて照準が出てくるという、とてもメカニカルな動きをしてくれる。照準を覗き込むときだってもちろん、自分が手に持っているシューティングコントローラーを顔に近づけ、しっかりと構えて覗き込む動きをすることになる。
そうして覗きこんだ照準に表示されるレティクルは、遠くの点、ちょっと近めのところに六角形、一番手前に丸いものと、奥行きのついた三段構えな3Dサイトになっている。VRのなかで見るとこの立体感もとてもいい感じで、デザインから感じる近未来感だけでなく、自分の手にそれがあるかのような仮想の実在感も楽しめる。
そんな惑星と手に持つ銃の感覚を楽しみつつ進んでいくと、研究者エヴァとグラントの2人が残した音声やホログラム映像のデータを発見することがある。ホログラム映像はもちろん自分が移動してあらゆる角度から見られるものになっており、いろんな角度から2人のやりとりや標準を楽しめる。これもまたVRならではだ。
もちろんこの未知の惑星には、危険な生命体も存在する。素早く動きまわりこちらの顔めがけて飛んでくる蜘蛛の群れのように原始的な生き物もいるのだが、ある程度先へと進むと、周辺を警備しているらしきドローンであったり、人類とはまったく異なる人型の異星人など、この星にはなんらかの独自の文明を感じさせるものも待ち受けている。
敵やその場の地形によって戦い方も変わってくるのだが、例えば、銃を撃ってくる異星人との戦いになると、物陰に隠れて銃撃をしのぎ、そこから自分の頭を伸ばして物陰から顔と手だけを出して撃ったりと、いわゆるカバーアクションからのリーンやブラインド撃ちにしても、VRならではな自分の動き次第になってくる。このあたりの面白さは従来のFPSとは異なるアナログ感というか、独特なものがある。好みもあるとは思うが、一歩進んだゲーム体験とも言えるところだ。
“未知の惑星に自分がいる”という体験と、「PlayStation VR シューティングコントローラー」によって実現している自分の手に銃があると感じられる面白さ、銃そのものの作りの細かさの面白さ、そして、それを手に危険な惑星を探索していくという高揚感と、「Farpoint」はこれまでのFPSでは味わえない、まさに「VR FPS」という新ジャンルなゲームだ。
冒頭にも書いた「どこまでも広がる仮想世界に、まるで自分がいるような体験。」が、これからさらに進化していって、まさに夢見ているようなものがいつか実現するかもしれない。その“第一歩”という感覚を味わえるものになっている。PS VRを所有しているなら、ぜひ「PlayStation VR シューティングコントローラー」とともに体験して欲しい作品となっている。
「Starblood Arena」
「Starblood Arena」は、無重力空間でのアリーナ内をまさに全方位に動きまわりつつ対戦する、シューティング対戦バトルゲームだ。
画面は主観視点で、PS VRをつけた顔の向きで照準を操作しつつ、アナログスティックでの向きの操作、移動、L/Rボタンでの上昇/下降や機体の回転など、いわゆるFPSジャンルよりは、飛行機などの乗り物を操作する感覚に近いものとなっている。
プレーヤーは人気番組「Starblood Arena」に出場する9名のスター選手から操作キャラを選択するのだが、9人のスター選手が乗る機体にはそれぞれに異なった武装や特性がある。それぞれの個性を活かした戦いを模索するのがプレイのポイント。
シングルプレイキャンペーンモードとフリーバトルに加えて、チームデスマッチやサバイバルモードなどのオンラインマルチプレイが楽しめる。なんといっても醍醐味は最大4 vs 4でプレーヤーが入り乱れるオンライン対戦だ。
プレイの感覚的には一般的なFPS/TPSよりも、飛行機同士でドッグファイトをするようなジャンルに近い。だがスピードは控えめであったり、機体の制御にも小回りがきくところもあるので、より独特。夢中で敵を追ったり、逆に狙われて逃げたりとしていくうちに上下左右の感覚も消えていって、まさに無重力空間での不思議な浮遊感のなかで戦う独特なプレイ感のゲームになっていく。
SF的な世界観の強いものではあるが、人気番組「Starblood Arena」に出場するスターというバックグラウンドをはじめ、対戦中のエフェクトなどもかなりポップなものになっていて取っつきやすいのも魅力。
独特な世界観のなか、操作するだけでも楽しい機体制御があり、それを駆使して夢中で戦ううちに、他では味わえない独特な浮遊感にプレーヤー自身が包まれていく。VRならではの新感覚のゲーム体験ができる1本だ。
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