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【静岡ホビーショー】アオシマブースのミニPC「PasocomMini MZ-80C」レポート

ハル研究所×アオシマ×スマイルブームのコラボで、現代に蘇る1/4「マイコン」

5月11日~14日開催(11日、12日は業者日)

会場:ツインメッセ静岡

「PasocomMini MZ-80C」。サンプルながらカセット交換のギミックなどもある

 ツインメッセ静岡にて開催中の「静岡ホビーショー」のアオシマブースに、11日に発表されたばかりのハル研究所の「PasocomMini(パソコンミニ)」シリーズ第1弾「MZ-80C」が出展されている。

 その当時「マイコン」と呼ばれていた1970~1980年代に発売されたレトロなパソコンを1/4スケールで立体化し、さらに内蔵の「ラズベリーパイ A+」に「MZ-80」シリーズのハードウェアエミュレーション機能を組み込み、当時のプログラムそのままを実現できるほか、ニンテンドー3DSの「プチコン3号」などでも採用されているスマイルブームの「SmileBASIC」をプログラム環境として搭載していて、HD/フルカラーの表示ができるプログラミングも楽しめるという、1つでいくつもの楽しさを持ったアイテムだ。静岡ホビーショーのアオシマブースには、この「PasocomMini」の実機とサンプルが出展され、多くの注目を集めていた。

サイドのホールや後方のスリットなども再現。モールドではなく、実物同様の穴となるそうだ
キーボードはダミーだが、製品もこのぐらいのクオリティの印刷で再現を目指すとのこと

 製品はプラモデルのような組み立てが必要なものではなく、完成品での発売となる。今回出展されたものはデコレーションマスター的なサンプルとなるが、造形はもちろんのことロゴやキーボードの文字なども製品版に反映されるとのこと。残念ながらキーボードやディスプレイはダミーの仕様だが、データレコーダーへのカセットテープの出し入れや、ディスプレイ画面やフィルターの取り外しなど、ミニチュアとしても楽しめるようになっている。パッケージの形状は未定とのことだが、この形ならなんとなく予想もできそうだ。

 会場にはラズベリーパイ A+を内蔵したサンプルも用意され、実機によるデモンストレーションも行なわれていた。動画と勘違いする人も多かったようだが、実機と同等のHDプログラムとエミュレーションが動いている。

ディスプレイはフィルターとともに取り外し可能。内部の画面を入れ替えて楽しむ手もあるかも
ラズパイA+を内蔵した実演機。キーボードはUSB、ディスプレイはHDMIで接続。電源はマイクロUSB給電だ
付属の治具を使ってこんな形でディスプレイすることもできるそうだ。中にはラズパイが見える
配布されているチラシの裏には、すがやみつる先生による漫画が。こんにちはマイコン!
【「PasocomMini MZ-80C」実機によるデモンストレーション】

 気になる今後のラインナップだが、展示されていた「PC-8001」と「FM-7」はあくまで参考展示とのことで、このあとシリーズ化するかどうかはまだ未定とのこと。ミニチュアながら本格的なPCを搭載した特殊な製品ということもあって、販売もかなり手探りの状態で、この「MZ-80C」の売れ行きが次のステップへとつながることとなりそうだ。

参考出展された「PC-8001」と「FM-7」。こちらも完成度はかなり高い。ぜひ実現してほしいが……!?
両機種とも背部のディテールもしっかり作られている。ミニチュアとしての完成度も高い

 展示会初日と本日11日は業者日で、来場している問屋関係者がこれらのPCを見てきた世代ということもあってか、「MZ-80C」という機種をを知っていても知らなくても、立ち止まって見ていく人が多かった。13日以降の一般公開日に来る人はぜひ、実機デモも含めてチェックしてみよう。

現地で対応してくれたハル研究所の開発ディレクター郡司照幸氏(写真左)と同社代表取締役社長の三津原敏氏