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Microsoft、Windows 10 Creators Updateを配信開始

リアルタイム配信などゲーム関連のアップデートも

4月11日 発表

 4月11日から、Windows 10のメジャーアップデートである「Windows 10 Creators Update」の配信が始まった。これを受けて、日本マイクロソフトは同日、プレス向けのセミナーを開催し今回のアップデート内容について解説した。

 Creators Updateは、昨年8月に配信された「Anniversary Update」から8か月ぶりに実施された大型アップデート。今回のCreators Updateではペイントが3Dに対応したり、ブルーライトカットができるようになるなど、基本的な機能が向上しているが、ゲーム関連の機能も強化されているので、ここではこのゲーミング分野についてのアップデート内容を紹介していきたい。

 セミナーに登壇したのは、日本マイクロソフトのXboxゲーミング戦略本部 プロダクトマネージャーである森 洋孝氏。Windows 10は「今までで1番ゲームが楽しいWindowsへ」と題されており、ゲームプレイでよりリッチな体験ができる様々な機能が搭載されているOSだ。PCのリソースを効率的に使って圧倒的なグラフィックを提供する「DirectX 12」、ゲームのキャプチャが簡単に撮れる「ゲームDVR」、ゲームの統合アプリのように使える「Xboxアプリ」、Xbox Oneでプレイする人やWindowsでプレイする人に垣根のないゲームプレイを可能にする「Xbox Play Anywhere」といった機能が使えるようになっている。

 今回のCreators Updateでは新たに「ゲームモード」と「BEAM」という機能が加わっている。アップデートを実施すると「設定」アプリの画面に「ゲーム」という項目が追加され、ゲーム関連の設定はこちらで行うことになる。これまでにあった「ゲーム バー」や「ゲーム DVR」に加えて、「ブロードキャスト」と「ゲーム モード」という2つの項目が追加される。

 ゲーム モードの設定は簡単で、オンとオフの2種類しかない。ここではCPUやGPUといったPCのリソースを、ゲームのために優先的に割り振ることができる。これによって、普通に使う時よりも快適にゲームがプレイできるようになる、というわけだ。実際にゲームアプリでゲームモードを使うためには、ゲームアプリの画面上で「Windowsキー+G」を押してゲーム バーを開いて、設定の1番上にある「このゲームでゲーム モードを使用する」にチェックを入れればよい。

 このゲーム モード使用すると、ピーク時のパフォーマンスを引き上げ、フレームレートを上げるとともに、通常プレイ時の平均的なフレームレートも調整する。これについては、Windowsストアで配信されているゲームだけでなく、デスクトップアプリでも有効に作用する。

日本マイクロソフト Xboxゲーミング戦略本部 プロダクトマネージャーの森 洋孝氏
Creators Updateを行なうと、「設定」アプリに「ゲーム」として、ゲーミング関連の設定がひとまとまりになって表示される
ゲーム画面上で「Windowsキー+G」を押すとゲーム バーが起動する
「設定」から「このゲームでゲーム モードを使用する」にチェックを入れる

 次に「BEAM」だが、これは新しい“配信”のサービスとなる。特徴としては2つあり、1つは遅延が非常に少ないこと。日本マイクロソフトの説明によると「遅延1秒未満の高画質配信」なのだという。もう1つは“インタラクティブな配信ができる”こと。特にソフトをインストールしなくても、Windows 10の標準機能として、配信サービスが使えるようになっている。

 先ほどと同じく「Windowsキー+G」を押してゲーム モードを起動し、右から2つ目にある「配信」のアイコンをクリック。すると配信をするためのウィンドウが表示されるが、ほとんど設定をいじる必要はない。カメラとマイクのオン/オフを決めればいいだけになっている。配信用の画面には、ゲーム画面とともに、自撮り用のカメラがある場合は右下に自分の姿が映し出される。ここで1番下にある「配信を開始」をクリックすれば配信が始まる。

 デモではどのような環境設定になっているのかわからなかったが、配信しているブラウザのページはほとんど遅延がなく、チャットで反応を返してもすぐに表示されるようなイメージだった。「遅延がないのがほかのサービスと違う大きなポイント。インタラクティブなことができるというのも、遅延がないと言うことがベースになっているから」(森氏)。

 またこのほか特徴的な機能として挙げられるのは「インタラクティブボタン」。これを表示させて、例えば配信元のプレーヤーが自動車ゲームをプレイしているとすると、配信先のユーザーがハンドルをコントロールしたり、加速やブレーキといった操作ができるほか、カメラの切り替えなども行なうことが可能となる。「配信している人のアイディア1つで、今までにないようなコミュニケーションを取れる配信サービスが可能」(森氏)。なおCreators UpdateからXbox OneでもBEAMが使えるようになっており、Xboxボタンから機能を呼び出して利用できる。

ゲーム モードの右から2つ目の「配信」をクリックする
配信設定の画面が起動する。1番下の「配信を開始」でスタートできる
配信画面はほぼ遅延がなく表示されている
配信されている画面から、配信元のプレーヤーが動かしているソフトをコントロールすることもできる

 なおXbox Play Anywhereに対応するソフトはこれからもどんどんと発売されるとのことで、最新のソフトとしては5月25日に発売される「Gears of War 4」が対応することとなっている。

Xbox Play Anywhereに対応しているゲーム
5月発売の「Gears of War 4」も対応

Windows 10の機能も大幅に向上

 Creators Updateではゲーム関連のアップデートのほか、基本機能の向上を目指したものと、3Dを楽しむためのアップデートが実施されている。

 基本機能の向上としてはまず挙げられるのは、Edgeが電子書籍のフォーマットである「ePub」に対応したこと。これによってEdge上でePub形式の電子書籍を開いて読んだり、文字の大きさを調整するといったことが可能となっている。またこのほかEdge関連では、タブの管理機能を強化。開いていたタブの状態を保存しておいてあとでもう1度開き直すことができるようになった。

EdgeがePubに対応
表示中のタブを保存して閉じ、また開き直すことができるようになった

 また、IMEの機能についても改善されている。予測入力機能が強化されたほか、変換性能の向上、IME入力モード切替の通知なども行ってくれるようになった。Cortanaについても、インストール時の音声アシストが採用され、視覚障害者でもソフトがインストールできるよう、Cortanaが読み上げた内容に「はい」、「いいえ」などの音声で操作することができるようになっている。

 このほか特徴的なものとしては、「Windows Defenderセキュリティセンター」が挙げられる。これまでも提供されてきたWindows Defenderだが、項目をひとまとまりにして参照することが可能となった。

 あとうれしい機能として挙げられるのは、ブルーライトカットに対応したことだろう。「夜間モード設定」という機能が加わり、夜にPCを操作する際には暖色系に切り替えてくれる。夜間モードについては時間も自由に設定することができる。

 3D関連については、これまであった「ペイント」が3Dに対応。3Dでモデリングしたものにペン入力などを使うことで、くるくる回して色を付け加えたり、写真を貼り付けるなどの加工を簡単にすることができるようになっている。

Windows Defenderセキュリティセンター
ブルーライトをカットする「夜間モード設定」
ペイントが3Dに対応
簡単に手をくわえることができる
用意されているステッカーを貼ったり、写真を切り抜いて貼り付けることも可能だ

 なおCreators Updateは、Windows Updateにより順次自動的に配信されるが、その前にどうしてもインストールしたいという人は、日本マイクロソフトの「Windows 10のダウンロード」というサイトにある「今すぐアップデート」から、アップデート実行ファイルをダウンロードし、これを実行することによってアップデートが可能だ。いち早く試したいという場合は、こちらを使うのがよいだろう。