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【スマホアプリ今日の1本】「アフター・ジ・エンド:忘れられた運命」
想像力を掻き立てる世界観も魅力の3Dアクションパズル
2017年3月16日 11:48
「アフター・ジ・エンド:忘れられた運命」の3大ポイント
・独特の世界観で描かれる親子の物語
・手軽さと程よい難しさが共存するアクションパズル
・カメラワークは多少の慣れが必要
ゲームファンには「テイルズウィーバー」や「メイプルストーリー」、そして「マビノギ」などのPC向けオンラインゲームで有名なネクソンが3月2日に配信した、Android/iOS「アフター・ジ・エンド:忘れられた運命」。
本作は、3Dグラフィックスで描かれる神秘的な古代遺跡の中を探索し、数々のギミックを解き明かしていく3Dパズルアクションゲーム。iOS版は480円(税込)、Android版は450円(税込)という買い切り型のアプリで、自らの頭脳を駆使して道を切り開くパズルの数々を存分に楽しめる作品である。
ちなみに本作を開発したのは「攻殻機動隊S.A.C. ONLINE」でも知られる韓国のデベロッパー「Neople」だ。PCでも多彩なアクション要素を盛り込んだ作品でファンを熱狂させてきたメーカーだけあって、本作も要所要所にアクションが盛り込まれている。
本作で描かれるのは、悪霊退治という部族の宿命に従い、はるかな旅路に出た父と、父の影を追う息子。時を隔て大人になった息子は、かつて父が歩んだ旅をたどることになる。プレーヤーはこの息子を操作し、かつて父が直面した数々の謎に挑んでいく。
こう書くとしっかりとしたストーリーがあるように思えるが、実際はその逆。ゲーム中にセリフらしいセリフは一切なく、キャラクターの仕草も少ないため感情を読み取ることは難しい。またキャラクターの造形がシンプルなこともあって、表情もあまり変わらない。プレーヤーは、与えられる少ない情報の中から物語を読み取る必要があるのだ。プレイステーション 3やプレイステーション 4でリリースされた「風ノ旅ビト」のように、見る者の想像力を掻き立てる表現は本作の大きな特徴といえるだろう。
主人公を操作し、数々のギミックを解き明かしながらゴールを目指す本作では、操作は画面の左半分ではスワイプ操作によるキャラクターの移動、右半分ではスワイプ操作によるカメラ位置の変更、タップでギミックの操作ができる。移動スピードはゆったりとしたものだが、スコアアタックを意識しない限りはストレスを感じる遅さではない。
ただカメラ位置の変更については操作になかなかクセがあり、思った位置にピタリと止めるのを難しく感じる。3Dアクションの特性上、カメラ位置は頻繁に動かすことになるので、操作感覚を早めにマスターしておいたほうがいいだろう。特に広めのフィールドでは影になっている部分にギミックが隠されていたり、足場が立体的な構造になっていたりと、さまざまな角度から全体を見渡す必要がある。
また、行動中に気をつけたいのは敵の存在だ。敵は決められたルートをグルグル回っているものから、こちらを追ってくるもの、アイテムを隠すように立っているものと多種多彩。フィールドのどこかに落ちている石を拾い、それを投げて倒すことも可能なので、効果的に使っていきたい。またプレーヤーを阻むギミック、例えば地中から飛び出す棘などを上手く作動させれば、追ってくる敵を一網打尽にすることも可能だ。
そのほかギミックの中心となるのは、レバーを倒して足場を移動させるパターンだ。ときには複数の足場を交互に動かしながら道を切り開いたり、複雑な工程を要求されることもある。とはいえ、いざゴールしてみると案外簡単だった、というケースも珍しくない。難しく考えず、まずは目の前にあるレバーを動かすなどで、なにが起こるのかを確認していきながら進めていくといいだろう。
またエピソードごとにフィールドの表情、ギミックの内容がガラリと変わるのも本作の特徴だ。例えばゲームの序盤「エピソード2」ではリズムアクションゲームに似たギミックが登場する。しかもただのリズムアクションではなく、どのタイミングでどのボタンを押すのか調べる必要がある。NPCが話す謎のセリフ、壁に刻まれた意味深な文字列などヒントも用意されているので、注意深く観察することも大切。
さらにその後には下り坂で転がる岩に追いかけられるという、遺跡探索ではお約束とも言える仕掛けも。このときは画面を連続タップしてダッシュし、岩から逃げることになる。エピソードごとに意外性のあるアクションが飛び出してくるのも本作の魅力だ。
本作に収録されているエピソードは全部で12。ひとつのエピソードは、人によって変わるところだが10分~15分もあればクリアできる。単純なボリュームだけを見ると少なめに感じることもあるかもしれないが、その中にも純粋に世界観を満喫したり、タイムアタックに挑戦したりもできる。さらにフィールド内に隠されたアイテムを収集するやりこみ要素もある。単純にクリアを目指すだけでなく、プレーヤーごとに違った楽しみ方ができる作品に仕上がっている。
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