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「フォーオナー」、ほぼ製品版ビルドで「ストーリーモード」を体験

マルチプレイとは一味違う3勢力それぞれの物語

2月16日 発売予定

価格:8,400円(税別)

 ユービーアイソフトが年2月16日に発売を予定しているプレイステーション 4/Xbox One/PC用メレーアクション「フォーオナー」。弊誌ではクリエイティブ・ディレクターへのインタビュー記事を掲載しているが、今回は同日に行なわれたメディア向け体験会での模様をお伝えしたい。

 この体験会では、昨年10月に開催されたオープンαテストの結果を反映させた製品版とほぼ同じビルトのものが使用されており、αテスト時にはプレイできなかったストーリーモードもプレイすることができた。

 本稿では、ここで体験できたストーリーモードのプレイ感覚や、2つのエピソードの展開などを中心にインプレッションをお届けしていきたい。

【「フォーオナー」ストーリートレーラー】

エピソードその1:ナイトで戦う「破壊工作」

「破壊工作」より。ナイトの「ピースキーパー」がヴァイキングの拠点に忍び込んでいく

 本作のストーリーモードは、オープンαテストで披露されたマルチプレイモードとは別の1人用、または2人 co-opのプレイモードで、その名のとおり本作の物語に沿って進めていく内容となっている。物語は章立てで構成されていて、本作に登場する3勢力のナイト、ヴァイキング、侍の順番で展開する。今回の体験会では、そのうちのナイトの「破壊工作」(ステージ1-5)と、ヴァイキングの「レイダーの襲撃」(ステージ2-1)をプレイすることができた。

 操作の基本はマルチプレイのときと同じで、Lスティックで移動し、敵と対峙したときは、攻撃や防御の方向をRスティックで決めつつR1ボタンとR2ボタンにアサインされた弱攻撃と強攻撃の使い分けやコンビネーションなどで戦っていく仕組みだ。HPとスタミナの概念も同様にあり、HPがゼロになれば倒れてチェックポイントからリスタート、スタミナはゼロになると回復するまで動きが鈍くなってしまう。前者はアイテムなどを使って、後者は一定時間激しい動きをしないことで回復が可能だ。

 ステージはもちろんこのモードのために作られたもので、プレーヤーはステージごとに異なるヒーローを操作して、要所で現われる敵を倒しながら目的地となる場所を目指して進んでいくこととなる。登場する敵は、マルチプレイ時の相手ほど耐久力はないものの、その分多くの敵が登場してくるので油断は禁物。1度に複数の敵を相手にしなければならないこともあり、そのときは少し退いて態勢を整えたり、地の利を利用したりして対応するのが確実だ。なお待機している敵をやり過ごすこともできるようだが、マップ上に配置された敵を避けて進むといった程度のもので、いわゆるステルスアクションのようなものとは異なり、あくまで敵と戦って倒していくことが主体となるようだ。

 「破壊工作」のエピソードでは、ナイト陣営のアサシンクラス「ピースキーパー」の「マーシー」というキャラクターを操作して、ヴァイキングの拠点に忍び込み、その深部にある昇降機の基地を破壊するという内容となる。画面には目標となる場所の方向と距離が表示されているが、このステージは夜間のため、そこまでのルートがわかりづらくなっている。目的地方向を目指してやみくもに歩いていたら、野営する敵と鉢合わせしてしまうようなことも何度かあった。

 またステージ上には目的地とは別に、目玉の形のアイコンのある「注目ポイント」が存在している。ここでL1ボタンを押すとその場所を注目し、ナレーション(ここではマーシーによる語り)によってその場所の情報がわかるというものだ。このステージには10カ所あるようで、これを見つけ、そこで何が起きているかを知っていくのもゲームの楽しみとなるようだ。

 ヴァイキングの砦は寒冷地にあり、背景には雪が残り、水辺には氷が浮いている様子が見られる。目的地付近にはヴァイキングたちの住居もあり、手のアイコンが表示されているドアなどを閉じておかないと、そこから新たな敵が湧いてくるといった仕掛けも用意されている。そして目的地にはこれまでに現われた敵よりも強力な、ボス的存在のヴァイキングが登場する。彼と戦い、倒すことで最終目的となる昇降機を破壊できるというわけである。

エピソードその2:ヴァイキングで戦う「レイダーの襲撃」

ヴァイキングの「レイダー」で戦う「レイダーの襲撃」
馬に乗って駆け抜けるという、特別なアクションシーンもプレイできる

 もう1つの「レイダーの襲撃」では、ヴァイキング陣営の名も無きレイダーとなって戦うこととなる。このエピソードで面白いのは、ヴァイキングがヴァイキングの陣営を襲っているということ。食料を豊富に蓄える「ラグナル」の居住地を襲撃し、略奪をするのが目的だ。

 主な目的が居住地にある食料の略奪なので、そのためには要所の建造物を破壊して進まなければならない。建造物は燃焼効果のある投擲アイテム「火のフラスコ」を使うか、近くにあるかがり火を倒すことで燃やして破壊することが可能だ。またこのステージは自分だけでなく、NPCの味方のヴァイキングも一緒に戦うほか、敵にもヒーローや兵士達が入り乱れ、より大勢での戦いを体験できるようになっている。

 ステージ上の3カ所の食料を奪うと、この居住地のボスであるラグナルとの対決となるわけだが、この対決シーンを終えると、なんと馬に乗っての追撃戦が展開される。逃げるラグナルと追うレイダー、スピード感のある攻防の中では敵兵の追っ手を振り払い、ぶつかるとダメージを受けてしまう障害物やラグナルの投げた火のフラスコを回避しながら進んでいく。最終的に彼を追い詰めたところで、とどめを刺して終了となった。

 上記2つのエピソードを終えて感じられたのは、ストーリーモードはクローズドαテストで体験できたマルチプレイとは感触がかなり異なり、ソロプレイで進める1つのアクションゲームとして楽しめるということ。物語の展開によって操作するヒーローやシチュエーションも変わり、飽きずにプレイできる仕組みということもわかった。

 またこのビルトの時点でメッセージは日本語ローカライズ済みで、セリフも吹き替えになっていたが、「破壊工作」では敵側のヴァイキングがアイルランド語をしゃべっているのに対し、「レイダーの襲撃」では吹き替えになっていて、主人公から見て敵勢力か、同勢力かに合わせて演出を変えているところもなかなか面白いところだった。

 今回はステージを飛び石でプレイした関係で、全体的な物語の流れはわからなかったが、通して進めることでその全貌は明らかになるそうで、この戦いにおけるトリックスターとなる「アポリヨン」の存在なども含めて、製品版でのプレイが楽しみとなった。ストーリーモードの物語は、マルチプレイの前日譚となるとのことなので、ぜひ並行してプレイして、3つの勢力が戦う理由を確かめてみてほしい。

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