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新モデルはGeForce GTX 1080のためにデザインされた。Alienwareインタビュー

今後5年、VRがPCマーケットを変える。VR対応ノートPCに込める思いとは

9月15日~18日 開催

会場:幕張メッセ

入場料:
一般前売券 1,000円(税込)
一般当日券 1,200円(税込)
小学生以下無料
Alienwareブース
実機が展示されていた「Alienware 17」Tobiiアイトラッキング搭載モデル

 TGS 2016にてAlienwareブースを出展したデルは、15インチ「Alienware 15」と17インチ「Alienware 17」の新モデルを発表し、同社初のVR対応ノートPCのラインナップを9月23日よりローンチする。

 これらの新モデルはNVIDIAの新GPUであるGeForce GTX 10シリーズを搭載可能になったことで非常に高いグラフィックスパフォーマンスを発揮するだけでなく、本体に新素材を採用、さらに刷新されたサーマルデザインを採用することで、薄型ながら非常に頑丈な本体設計となっていることが特徴だ。

 会場ではAlienware製品管理担当ディレクターを務めるJoe Olmsted氏に話をきくことができ、この新ノートPCのラインナップについて、また今後登場するであろう13インチモデルや、小型ゲーミングPCとして異彩を放つAlienware Alphaといったプロダクトについて質問をぶつけることができた。

 数あるゲーミングPCブランドの中でもひたすらに高級路線を行くAlienware。VR対応マシンのローンチに合わせてブランドロゴもよりシンプルに刷新するなど、このモデルチェンジを非常に重要な機会として捉えているようだ。そのあたりも含め、インタビューの内容をお届けしよう。

「Alienware 15」新モデル
「Alienware 17」新モデル(Tobiiアイトラッキング無し版)

GeForce GTX 1080をターゲットにした熱設計。信頼性、堅牢性を最優先

Alienware製品管理担当ディレクターのJoe Olmsted氏。マシンの頑丈さをひたすら強調

── 今回 東京ゲームショウに参加されて、日本のPCゲームシーンにどのような印象をお持ちですか?

Joe Olmsted氏:初めて来日して3日目なのでまだ感想を述べるのは難しいのですが、会場の非常に大きなことと、たくさんの熱狂的な方が来場していることに驚いています。アジアでは東京ゲームショウをターゲットにアナウンスを行なうことを決めていましたし、日本市場は我々としても重要視していますので、今後の発展にも期待しています。

── オルムステッドさんが製品管理担当として最も大事にしていることは何でしょうか?

Joe Olmsted氏:何をするにしても、まず品質を大事にするということです。高速に動作するPCを作ることは簡単ですが、高速かつ信頼性も高いPCを作るのは簡単ではありません。私達は75カ国に製品を出荷していますが、スタンダードなPCよりも高価ですから、ユーザーの皆さんからの要求も非常に高いのです。その要求に応えるパフォーマンス、デザイン、品質のすべてを実現することが大事にしていることです。

新ロゴはスッキリとスマートなデザインとなった

── 今回、Alienwareの新しいロゴを披露されましたが、このタイミングでブランドロゴを変えた理由について教えてください。

Joe Olmsted氏:私たちは20年前にAlienwareをはじめました。最初は数人の友人と小さなガレージで始めた事業で、そこで最初のロゴができました。その頃から私たちは、PCゲーミングのトレンドセンターとして業界を引っ張ってきましたが、その最初の20年間は、PCゲームをいかに簡単にプレイできるものにするかがテーマでした。

 ですが、次の20年間はVRの時代になると確信しています。というのも、VRはより広い人々が触れるものになるからです。そこで、私たちはロゴをより親しみやすいものにすると同時に、ウェブサイトも黒い背景をやめて、新しいデザインにしました。

── なるほど。そして今回はVR対応の新しいノートPCを発表されましたね。「Alienware 15」と「Alienware 17」ですが、これらのモデルのコンセプトは何でしょうか?

Joe Olmsted氏:まず、高いパフォーマンスのノートPCを、出来る限り薄く、世界一のスリムさで作ることに注力しました。実は、既に3年前には、NVIDIAから180WのモバイルGPUに移行するという話を聞いていたのです。そこで私たちは熱設計専門のチームを立ち上げて、180WのGPUを最も効率的に駆動できるサーマルデザインを追求してきました。その成果が今回のモデルに活かされています。

── 確かに、GeForce GTX 1080も搭載できるノートPCとしては非常に薄型の作りになっていますね。本体部分には新しい素材も使われているとのことですが、これについて詳しく教えてください。

Joe Olmsted氏:すべての素材は本物を使うべきだと我々は考えています。例えば外側のアルミのカバーは構造の一部になっていますので、叩いてもビクともしません。またゲーマーの皆さんはエキサイトしたときにキーボードを激しく叩いたりしますので、どんな衝撃にも耐えられるよう、キーボード部分にはステンレススチールのバックパネルを使用しています。また排熱構造の部分には銅を使い、サブフレームのヒンジ部分にはマグネシウム合金を使用して熱性能を高めています。ぜひ持ってみてください。

背面に大きな吸気口があり、静音性に貢献している
ヒンジ部分が独特な構造になっていて、熱の移動と排気の効率を向上させている

── 重いですね(笑)。

キートップをガンガンと殴りつつ頑丈アピールをするOlmsted氏

Joe Olmsted氏:はい、サイズは小さくなったのですが、重量は前のモデルより重くなっています。これは可能な限り、システムの信頼性と堅牢性を追求したためです(マシンをガンガンと叩きつつ)。私たちはこのモデルを、スポーツカーのように動作し、戦車のように頑丈であることを目指して開発しました。

── なるほど、スポーツカーでもシャーシ部分には頑丈な金属を使用して剛性を高めますものね。それと同様に激しいプレイにも対応できるマシンであると。

Joe Olmsted氏:そうです。また背面にはラバー製のストッパーが配置されていますので、膝の上で開いても簡単にはひっくり返らないようになっているんですよ。また大きな映像端子類は全て背面に配置することで、プレイ中に余計なものが目に入らないようにしています。それからマシンの右側面ではマウスを使用しますので、こちらにはポート類を配置しないようにしています。全てが目的を持ってデザインされているんです。

── この重さもあって、デスクトップ的に使用することをかなり意識しているのではないかと感じました。

Joe Olmsted氏:はい、15インチや17インチのモデルを使っているユーザーの皆さんは、ほとんどPCを持ち歩くということをせず、だいたいは机の上に置いて使いますからね。ですが13インチのモデルについては6ポンド(約2.7kg)くらいの重さで、ポータビリティを重視して設計しています。耐久性については同等のレベルになります。

── とにかく頑丈であることが重要なんですね。

Joe Olmsted氏:そうです。私たちは安っぽいPCを作りたくありませんし、ユーザーの皆さんにも、私達のPCをチープだとは決して感じてもらいたくないんです。他社のPCをこういうふうにやってもらったらわかると思うんですが(PCの両脇を掴んでグイグイやりながら)、全く作りが違うということがわかっていただけると思います。

── この世代ではデスクトップと同等のGeForce GTX10シリーズが搭載できるようになり、パフォーマンス的にも今後、デスクトップPCを不要とする人が増えそうですね。

Joe Olmsted氏:そうですね、NVIDIAの新しいGPUは本当に凄いです。多分、NVIDIAの人たち自身もビックリしているのではないでしょうか(笑)。また同時に今回のモデルではAMDのRadeon RX 470の搭載も可能となっています。どちらも良いGPUだと思います。

── VRに対応するということで、デザイン上で気をつけた点などはありますか?

Joe Olmsted氏:はい、15インチと17インチのモデルはGeForce GTX 1060以上の搭載でVR Readyとなりますが、それができるだけ静かに駆動することに気をつけて設計しています。リビングルームでVRコンテンツを楽しむときに、PCがけたたましく騒音を上げていたら興ざめですよね(笑)。それぞれの熱設計はGeForce GTX 1080にも対応できるようにデザインされていますので、GeForce GTX 1060や1070では非常に余裕があるんですよ。

右側面にはUSBポートが1つしか配置されていない。これはマウス操作のスペースを確保するため
大きめの端子類は全て背面に配置。デスクトップでの利用を強く意識したデザイン
「Alienware 17」に搭載できるビルトインのTobiiアイトラッキングシステム

── 17インチモデルではTobiiアイトラッキングシステムを搭載できますが、この意図について教えてください。

Joe Olmsted氏:アイトラッキングがゲーマーとして成長するために役立つからです。このシステムを使えばユーザーがどこを見ているかを確認できますから、画面上で起きていることをきちんと視認できているか、重要なイベントを見逃していないかを知ることができます。またおよそ30タイトルのゲームではアイトラッキングを新しい操作方法に活用していて、照準操作を目で行なうなどもできます。従来のゲームではマウスを動かすと胴体と銃口が一緒に動いていましたが、Tobiiを使えば胴体と銃口を別々に動かすこともできますし、このほうが自然ですね。

── さきほど13インチモデルについての言及がありましたが、今後GeForce GTX 10シリーズを搭載した13インチモデルが登場すると期待していいのでしょうか?

Joe Olmsted氏:はい、予定しています。OLEDスクリーンも搭載する予定です。時期的には11月を予定していますので、もうしばらくお待ち下さい。

小型ゲーミングPC「Alienware Alpha」と、GPU拡張ボックス「Alienware Graphics Amplifiier」の組み合わせ

── もうひとつの製品ラインとして気になっているのが小型ゲーミングPCのAlien Alphaなのですが、こちらもGeForce GTX 10シリーズを搭載した新モデルの計画をしていますか?

Joe Olmsted氏:すぐにはないですね。Alien Alphaは5月にGeForce GTX 960を搭載したモデルに刷新したばかりです。このモデルにはグラフィックス・アンプリファイアポートを搭載しましたので、外付けのAlienware Graphics Amplifierを使うことで、GeForce GTX 10シリーズやその他のGPUで拡張することが可能です。Alpha自体の新世代GPUへの刷新は、またいずれかの時期に行なうことにはなると思います。ただ、少なくとも今年ではありません。

── 最後に、日本のPCゲーマーの皆さんにメッセージをお願いします。

Joe Olmsted氏:私たちは今、次の5年間を見通して製品を開発しています。なぜなら、これまでの20年よりも、これからの5年間のほうが重要なものになると考えているからです。VRが全てを変えることになると確信しています。4歳の私の娘や、70代の私の祖母も、VRを非常に楽しんでいるんですよ。45歳の妻も、VRならゲームを遊びたいと言っています。彼女らは誰もコンソールやPCでゲームをプレイしようとはしないのに、HTC Viveを繋げると遊びたがるんです。皆さんもぜひ我々のPCを触ってみてください。必ず欲しくなると思います。